290 七夕
小ネタ sage 2009/07/07(火) 21:07:43 ID:5rS5n4NQ
「いい天気だね、
姉さん」
「お疲れ様、悠君」
「短冊も一番高いところに付けたし、願い事叶いそうな気がするね」
「そうね……一応聞くけど悠君、私の短冊の内容見てないでしょうね?」
「見てないよ。でもそういわれるとなんだか見たくなっちゃうな」
「短冊の願い事っていうのは他人に見られちゃうと叶わなくなっちゃうものなのよ。だからだ~め♪」
「へぇ、そうなんだ。初めて聞いたよ」
「そりゃそうでしょうね。だって今私が決めたんだから」
「……」
「ところで悠君、台湾では七夕のときには日本のバレンタインみたいに
プレゼントを交換したりするって知ってたかしら?」
「いや、初耳だよそれは。というか台湾でも七夕あるんだ?」
「七夕自体はアジアで結構あるみたいよ」
「へぇ……」
「そんなわけで台湾式で……はい、悠君♪」
「チョコレートだ……ありがとう、姉さん」
「ふふふ、早く食べて感想を聞かせてよ……頑張って作ったんだ、それ」
「じゃあ一口…………甘い」
「でしょ?」
「うん、おいしいよ姉さん」
「そう、よかったわ……今日は本当にいい天気ね。天の川が綺麗に見えるわ」
「……そう、だね」
「今頃織姫と彦星も一年ぶりに愛し合っているんでしょうね……」
「ねえ、さん……なんだか、からだが……?」
「とびっきり強力なやつを入れといたから、効き目が出るのも早いね。全然動けないでしょ?」
「……」
「短冊に書いたお願い、もう叶っちゃいそうね」
最終更新:2009年07月12日 20:28