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  • 罰ゲーム貯古齢糖

罰ゲーム貯古齢糖

最終更新:2010年02月16日 00:34

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
ヴァレンタインは血祭りでの優勝者ぺむが書いたSSを公開する場所である。


ぺむ作


「わたしと幽々子様はこれから作業があるので旦那様には日が出ている間白玉楼から出て行ってもらいます」

 その言葉と同時に俺はまだ日も明けきらないうちから白玉楼を追い出された。
 着替えもさえも許されず寝巻のまま2月の寒空の下放り出されるのは貧弱な体にはこたえる。

「せめて朝食くらいは食べさせて欲しかった。お腹がペコちゃんです……」

 あまりに理不尽な仕打ちに文句をたれながら時間が潰せそうなところが無いか見て回ることにした。
 なければ永遠亭なり紅魔館なりどうにでもなりそうな場所はたくさんあるだろうし。


 いつもよりゆっくり歩いたせいか里に付く頃には日も高く昇り寒さも和らいできた。
 里の目抜き通りを歩いているといつもは見かけない若い女の子と多くすれ違うことに気づいた。
 どの女の子も同じ方向へ向かっている。
 どうせ行く当ても無いので女性たちの流れに乗って歩いていくことにした。
 歩を進めるうちに女性たちが目的としてるであろう店が見えてきた。

 「明○菓子屋」

 いつもは人も少なくやっているのかもわからない菓子屋に女性たちは群がっていた。
 群れの中には山の上の神社の巫女やら妖精やらスキマ妖怪の式のあの人やらも混ざっている気がするが気のせいだろう。

「そのチョコ寄越しなさいよ!」

「貴方がどきなさい!殺すわよ!」

「橙に手作りチョコを渡すために貴様らには死んでもらう!」

 猫にチョコをやるとはなかなかの猛者。化猫はチョコレートは大丈夫なのだろうか。
 とても少女とは思えない言葉が飛び交う戦場を遠目に今日が何の日かやっと理解できた。


 【バレンタインデー】
 年頃の男子がいつもより早く学校に通い、下駄箱の中に甘い褐色の物体が入った箱が無いかを確認し教室に向かう。
 そして授業中も落ち着かず、休み時間にはいつもより1.5倍増しの声で自分の存在をアピールし、放課後はいつもより遅く残り悲痛な思いの中下校。
 そして自宅で母親や姉妹からの身内チョコを貰い夜中にチョコを頬張りながら「来年こそは」と思い就寝する日である。
 また、しっと団の勢力が膨れ上がる日でもある。
 モテる男は敵である。SATSUGAIされても文句は言えない。
 そんなファッキンガイズはしっとマスクに襲われて死んじまえ!



 チョコレートと聞いたら食べたくなるのが俺の性だ。
 時間も潰せてお腹も満たせると来たら文句のつけようがない。

「焦るんじゃない、俺はただ甘味が食べたいだけなんだ」

 そんなセリフを吐きながら足早に行きつけの甘味処に向かう。


 甘味処に着くといつもとは違う看板が目に入った。

【本日限りの限定メニュー! チョコレート白玉パフェ】

 和風の店構えに不釣合いな派手な飾りで装飾されたそれは大きな存在感と共に店の横に鎮座していた。

「空腹だが朝食にパフェもいいかもしれない……」

 そう思った時にはすでに店内でいつもの席に陣取り注文を終えていた。
 注文がくるまでお茶をすすりつつ通りの方を眺めていると戦争を終えた山の上の巫女が諏訪子()と歩いて行くのが見えた。
 神奈子あたりにでもチョコを渡すのだろうか。男らしいし。

 その後も太陽の畑に住んでる優香さんや魔理沙なんかもお菓子屋の袋を抱えて歩いていったのが見えた。
 彼女達にも渡す相手がいるんだろうな。ああ妬ましい・・・。

 そんなことを思っているうちにパフェが来た。
 このパフェ用に誂えたのだろうか。陶器の渋い濃緑色がアイスと白玉の白、パフェの頂上で控えめに映えるミントの鮮やかな緑に映え素晴らしい。
 パフェと一緒に来た容器には熱いチョコレートソースが入っている。
 店員の説明ではこの熱いソースをパフェにかけて食べるらしい。

 早速ソースをかける。熱いソースが冷たいバニラアイスをほんのりと溶かし混じり合う。
 ソースが完全に冷める前にスプーンを手にとりアイスを掬い口に運ぶ。
 口の中でアイスの冷たさとソースの熱さがまざり実になんとも言えない感覚が広がる。
 チョコとアイスの甘みを堪能したあと白玉を1つ頬張る。
 プリプリとした白玉の感触を舌や上顎の粘膜で楽しみ歯を立てる。
 もっちりした歯ざわりのあと白玉の中から柔らかいチョコレートが現れた。
 嬉しい不意打ちに驚かされながらも俺はパフェを食べ進んだ。

 あらかた食べ終え、食後の緑茶を楽しんでいたらすでに未の刻を過ぎていた。
 食べ物と言うのは恐ろしい。時間ですら忘れてしまう。

 支払いを終えて通りに出ると午前にはたくさん行き交っていた女の子たちも疎らになっていた。

「さて……どこで時間を潰したものかな……夜雀の屋台も夕方からしか開かないし……」


「おや、こんな時間に里に出てくるとは珍しいじゃないか西行寺の。どうした?」

 日暮れまでの時間潰しを考えて耽っていると後ろから唐突に声をかけられた。

「慧音さんじゃないですか。どうもお久しぶりです」

 声の主は上白沢慧音。里で寺子屋をやっており、里の人たちに慕われている。

「お前も元気そうじゃないか。しかし寝巻でなにをやってるんだ」
「朝早くに蹴り出されました。俺には見せられない作業があるそうで」
「あー今日はバレンタインデーだものな……」
「知らない方があとで喜べましたねきっと。慧音さんも菓子屋でチョコ買った帰りですか?」

 慧音の手にも○治菓子屋の袋が握られていた。しっかりと2つ。

「い、いやコレはだな……妹紅にあげるとかそんなわけじゃなくてだな!」
「妹紅に渡すんですね。慧音さん」
「なんでそれを……!」
「今自分でいいましたよね」
「あぁ…ううぅ……」

 顔を赤くして下を向く慧音さんが非常に面白い。
 他愛も無い会話で時間を潰したあと慧音さんと別れた。

「あ、そうだゆきとー!」
「どうしましたー?」

 慧音さんは袋から小さい箱を取り出すと俺に渡してきた。

「ほら。私からのチョコだ。当然義理だけどな」
「あ、ありがとうございます」
「ホワイトデーは期待してるぞ?」
「!?」
「ハハハッ。冗談だ。それじゃあ私は行くぞ」
「はい。チョコありがとうございました。それでは」

 慧音さんと別れた俺はとりあえずゆっくりと白玉楼に帰ることにした。
 ゆっくり歩けば丁度いい頃合だろう。あと上物のお酒でも買っていこう。




 日も暮れ始めた頃に白玉楼の階段に着いた。
 酒瓶担いでこのながーい階段を登るのは骨が折れる。階段とか死ねばいい。エスカレータ作れよマジで。
 死にかけつつも階段を登りきり、門を潜ると妖夢が掃除をしていた。
 妖夢は俺の姿を見つけるとすぐに駆け寄ってきた。

「あ、旦那様お帰りなさい。もう入っても大丈夫ですよ。幽々子様もお待ちです」
「ただいま。だけど幽々子のところに行く前に着替えてきてもいいかな?朝から寝巻のままだし……」
「わかりました!お酒は私が持って行きますので着替えて来て下さい」

 妖夢にお酒を任せ自室へ向かいさっさと着替えを済ませ幽々子の待つ居間へと向かう。
 居間の障子を開くと幽々子が炬燵に入りながら突っ伏して寝ているのが目に入った。
 足音をたてないように近づき後ろに回り込む。そして慧音さんからもらったチョコを一つとりだし半開きの幽々子の口に押し込む。

「んっ…んぁ……モグモグ…甘い……えっ」

 ちゃんと1個食べきってから起きた。なにこれかわいい。

「貴方…遅いわよぉ……待ちくたびれて寝ちゃったじゃない」
「日が沈むまで帰って来るなと言ったのはあなた達じゃないですか……」
「でも遅いの~どうせ寝巻から着替えてきたんでしょう?着替える時間をもっと短縮すればいいじゃない」
「無茶ですよそんなの……」

 ここは天下の白玉楼、当たり前だが廊下が長い。着替えを早く済ませても歩く時間がかかるからしょうがない。
 廊下だし走ってはいけないことくらい小学生時代に嫌と言うほど仕込まれた。押さない駆けない喋らない。これ大事

「まぁいいわ~。それじゃあ……はい、チョコレート」

 そう言いながら幽々子は炬燵の脇から大きな箱を取り出し俺に渡してきた。
 箱は丁寧に桜色の包装紙とリボンで可愛らしく飾られていた。

「朝からがんばって作ったんだから味わって食べてね?」

 箱を開けるとホワイトチョコで相合傘が描かれた大きな四角いチョコが入っていた。

「!! うわぁ…!」

 思わず感嘆の声が出る。

「早く食べてみて~」

 幽々子に急かされチョコを一口食べる。口に含むとやんわりと溶け出し、市販のものより控えめの甘さが口に広がる。
 そして隠し味程度に加えられたオレンジリキュールの香りとほんのりとした苦味があとからやってきて甘ったるくなった舌を引き締める。

「このチョコおいしいです!」

 里の甘味処のパフェも素晴らしかったがこのチョコも負けてはいない。

「当たり前じゃない私が作ったんだもの~♪実は紫や妖夢に教えられながら作ったんだけどね?愛情はたっぷりよぉ~」

 あの2人が先生ならこの出来も納得できる。しかし幽々子の元々の技術もそれに引けを取らない。

「幽々子も一緒に食べましょうよ。こんなに美味しいもの一人で食べるのは勿体無いですよ。はい、あーんして」

 チョコを一欠片つまんで幽々子の口元に持っていく。

「あ~ん。ん~やっぱり美味しいわね~さすが私」
「ありがとうございますね。こんなおいしいチョコを作っていただいて」
「好きな人に渡すのだから美味しく作らないと……ね?ほらチョコ口元に付いてるわよ」
「えっ……どこですか」

 必死に口元に付いたチョコを取ろうとしていると、不意に口に暖かく柔らかい感触が。目の前には幽々子の顔。

「ふふっ。これで取れたわよ?」

 自分の顔が熱くなるのが分かった。たぶん今顔が真っ赤だろうな……。幽々子もほんのりと顔が赤くなってる。
 今まで長い期間一緒に過ごしてきたが、やはりまだこのような事には耐性がつかない。
 いや、嫌いではない。むしろもっとして欲しい。

「……ごちそうさまです。そして野暮な話ですが、キスのおかわりはありますかね?」
「たくさんあるわよ?妖夢もチョコを渡しに行って今はいないから好きなだけね」

 言うのがはやいか気づいたときには幽々子に押し倒されていた。

「……いつもなら俺から押し倒すのに今日はやけに積極的ですね?」
「バレンタインですもの……今日は女の子が積極的になる日ですわよ?妖夢だって今頃は……」

 妖夢も想い人にチョコを渡しに行っている。しどろもどろになる様が目に見えるが、バレンタイン補正でどうにかなるだろう。
 いつもなら俺と幽々子が離れた茂みに身を潜めニヨニヨしながら見守る所だが、今日くらいは気をきかせておこう。

「ほら、まだチョコが付いてるわ……」

 幽々子はそういいながら顔を近づけ、さっきとは比べものにならないほど長く唇を重ねる。
 思う存分唇の感触を堪能していると幽々子の舌が唇を割って入ってくる。
 そして俺の口腔の粘膜を蹂躙し俺の舌と絡み合い、唾液と唾液のやり取りが奏でる淫靡な音と激しい息遣いだけが静かな部屋に響き渡る。
 唇を離し、上気した顔でお互い向き合う。

「満足しましたか?というかすごく物欲しそうでしたね」
「久しぶりに攻めたら燃えちゃったわぁ……」
「これ以上は駄目ですよ?続きはお預けです」

 今、ここで燃えてハッスルしちゃったら妖夢が帰って来たときにいろいろと気まずい。
 前にも一度似たような事があり妖夢に怒られた。正座で3時間はキツイ。

「そんなぁ…いいじゃない~生殺しなんて残酷よぉ」

 涙目になりながら幽々子が俺を見上げてくる。上目遣いは反則だろう…。
 しかしここで理性を保たねば夕食と明日の朝食が無しになる可能性も否めない。
 空腹の俺としてはそれは絶対に未然に防がなくてはならない。
 だから幽々子とのハッスルもとい子作りは寝る前または入浴中に伸ばさねばならない。

「上目遣いしても駄目です。今日みたいな日こそちゃんとしたところで…ね?幽々子」

「わかったわよぅ……もう…」
「はいはい、いい子いい子。そろそろ妖夢も帰って来るでしょうし近くまで迎えに行きましょうか」




 絶対に納得してない幽々子を宥めながら妖夢でも迎えに行くことにする。
 外に出れば昼の暖かさが嘘のように冷え、容赦なく体温を奪い取る。

「寒いわね~。はい、貴方マフラー忘れてるわよ」
「あ、ありがとうございます。このマフラー少し長めなんで一緒に巻きます?」

 自分の首にマフラーを巻き、長めに残した方を幽々子の首へそっと回す。

「こうすれば暖かいですよね。里でこれしてるカップル結構いましたよ」
「寄り添えるしいいわねぇ~。さ、迎えに行きましょう」



 薄暗い足元に気をつけつつ道を進むと声が聞こえた。歩くに連れて声は大きくなり、その声の主が誰であるかを容易に理解させる。
 幽々子の表情も今までの温和な物から険しいものへと変わっていった。



「ゆーきさん……ゆーきさん……うわああああああああ!!」


 公園までたどり着くと妖夢が泣き崩れていたのが見えた。

「……貴方は先に家に帰っていてください。あとお風呂も入れてもらえるかしら?」
「分かりました……ここは幽々子に任せますね」

 そういうと幽々子は自分が巻いていたマフラーを俺に巻き、泣き続ける妖夢の方へと駆けていった。
 それを見届けた俺は早足で白玉楼に向かう。
 お風呂を沸かせて……あとお酒用意しておこう。
 そして帰ってきた妖夢を笑顔で迎えてあげよう。

 そんなことを考えながら俺は白玉楼への道を歩き続けた。

おしまいける



裏 生涯千早一筋P作


「ぐすっ・・・・ひぐっ・・・・・」
あたりは暗くなり、街灯がぽつりぽつりと明かりを燈し始める。
時折身を刺すような冷たい風が吹きぬける夕暮れ時。
公園のベンチで一人なきじゃくる女の子が居た。

見た目は中学生か高校正くらいで、白銀のボブカットでややツリ目の目鼻立ちの整った子だ。
必死に嗚咽をかみ殺しながら両手で顔を覆って肩を震わせている。
膝の上には綺麗にラッピングされたハート型の包みがあった。

「結局・・・ぐすっ・・・渡せなかった・・・ゆーきさん・・・・えぐっ・・・」
なきながら想い人名前をつぶやく彼女の名前は魂魄妖夢という。
幻想郷では庭師・剣士として名の通った半人である。
なぜ彼女が泣いているのか、それは数時間前に遡る。


「ゆゆ様!完成しました!!」
妖夢の快活な声が白玉楼に響いた。
「あらー、やっと完成ねー。ふふ、私もがんばったわー」
笑顔で妖夢に接するのは白玉楼の主人西行寺幽々子。

今日は2月14日、妖夢と幽々子はそれぞれ想い人のために手作りチョコレートを作っていたようだ。
「妖夢はこれでゆーき君に喜んでもらえるわねー」
幽々子はにこにこしながら妖夢に問いかける。
「はい!幽々子様もぺむさんに絶対喜ばれますよ!!」

互いの手には作ったばかりの茶色で甘い香りのするお菓子。
そうヴァレンタインのチョコレートである。
妖夢のものはハートの形に『Love Yuki』と入っている。
対する幽々子のものは四角に相合傘。
普段の彼女達とは違い、ヴァレンタインの魔法に肖ってかなり積極的な様子だ。

「ふふ、じゃあそろそろぺむが来るから私は用意するわね~」
そう言いながら幽々子は緑茶の用意を始める。
「私もゆーきさんを探して、渡してきます!幽々子様、頑張りましょう!!」
お互いにもう一度にこっと微笑むと、妖夢は台所からスキップをして出て行った。

「妖夢・・・頑張ってね・・・私も頑張るわぁ・・・////」



「ふふっ、ゆーきさん喜んでくれるかなぁ・・・///」
そういいながら妖夢はチョコレートをいれた紙袋を片手に小道を歩いていた。
「もしかしたら、告白されてしまったりして・・・でもっ心の準備が・・・///」
いつもの黒いカチューシャではなく、明るい黄色の髪留めをつけた妖夢は独り言を言いながら顔を赤らめている。
「今日は格好が違う事気付いてくれるかなぁ・・・ゆーきさんに可愛いって言われたり・・・・あっ!////」
頭の中で今日のシミュレートをしていた妖夢の視線の先には件のゆーきが居た。
それを見つけた妖夢は思わず声を上げ、そっと近づいていく。

「ゆーきさん!こんばん・・・・わ・・・・?」
妖夢が快活に挨拶をしたその視線の先には、女性と仲良く手をつないで歩くゆーきが居た。
「あ、よーむ?やっほー」
ゆーきは臆もせず挨拶を返してきたが隣の女性は明らかに妖夢の事をにらんでいた。
「私、如月千早といいます。ゆーきさんとは結婚を前提としたお付き合いをしています。よろしくお願いします。」
千早は顔では笑顔を浮かべながら冷たい視線を妖夢に送った。

「あ、魂魄妖夢です・・・は・・・はい、よろしくお願いしま・・・す・・・」
妖夢は今にもなきそうな顔をしながら千早の差し出した手をそっと握った。
その瞳には涙がうっすらと浮かび、肩も小刻みに震えていた。
「あ、あの・・・それじゃ・・失礼します!!!!」
妖夢はそう叫ぶと、その場から逃げるように立ち去った。

「あ、おい、よう・・・・行っちゃったな・・・」
そうポツリといったゆーきは不思議そうな顔をしながら、妖夢の去って行った方向を見た。
「きっとこれからチョコを渡しに行くのでは?今日はヴァレンタインですし・・・もちろんゆーきさんに用意してありますよ///」
ゆーきにそういうと、千早は微笑みながらいっそう強く手を握るのだった。


(妖夢Side)
「ぐすっ・・・・ひぐっ・・・・・」
もう何も考えられない・・・私は・・・なんて愚かなんだろう・・・・
ゆーきさんにはもう将来を誓った彼女さんがいて・・・
私はそんな事は知らずに一人で舞い上がってチョコなんて作って・・・
もしかしたらゆーきさんが振り向いてくれるとか・・・馬鹿な事を考えて・・・
思い返すだけで・・・嫌になる・・・

ゆーきさんが私の事を好いてくれてるなんて・・・勘違いをして・・・・
本当にみっともない・・・・でも・・・
「ゆーきさん・・・ゆーきさん・・・うわああああああああ」

私は自分の涙を抑える事ができなかった。
悲しくて、つらくて、胸が張り裂けそうで、自分の気持ちを伝える前に恋が終わって・・・
その事が悔しくて、でもゆーきさんが愛しくて
いろいろな感情が一気に溢れて、涙がとめどなく溢れてきた。

もしもゆーきさんににめぐり逢えなかったらこんな気持ちになることはなくて
この胸に今も優しく息衝いてるゆーきさんとの思い出が苦しくて
ゆーきさんと出逢った奇跡が全部否定されるようで
絶えられなくて・・・ただ痛くて・・・・

「うわああああああああ・・・・うぐっ・・・えぐっ・・・ううぅ・・・」
ただひたすら哭き通した・・・・


「よう・・・む・・・・?」
後ろから聞こえた覚えのある声に私は思わず振り向いた。
そこには、幽々子様が優しげな表情で立っていた。
「どうしたの妖夢・・・そんなに泣いて・・・・あっ!」
幽々子様の視線が私の膝元に向いた。
「ゴメンなざい・・・作るの手伝ってもらっだのに・・・・」

私は何を言えばいいのかわからなくなっていた。

「大丈夫よ妖夢・・・・大丈夫・・・ね?」
幽々子様はそういうと私をそっと抱き寄せてくれた。
その温もりが暖かくて、優しくて、私は幽々子様の前では我慢していた涙が再びせりあがってきた。
「ゆゆござまぁ・・・・わだじ・・・わだじ・・・うわあああ」
そういいながら泣き始めた私を幽々子様はそっと抱きしめてくれた。
「ほら、寒いでしょ?帰るわよ」
そう言いながら優しく背中をさすってくれる幽々子様の暖かさとさっきの切なさが私の心から涙となってとまらない。

「妖夢・・・泣きたいときは泣きなさい・・・・ね?」
幽々子様に抱きとめられた私は雪が振っているのに気付いた。


その雪はまるで花弁のように空を舞っていた。

私の初恋が散ったのを表すように・・・・

終

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