「ここが●板……」
「結構人が少ないもんだね」
エルメスがぼやいた。しばらく歩くと女性が一人立っていた。
「あら、ここは●を購入したもののみが立ち入ることのできる神聖な
土地でしてよ?……ああ、旅人さんでしたの。これは失礼を」
「ねーねー、ここってなんでこんなに人が少ないの?」
エルメスが聞いた。
「ここは●を持つ者、つまりはゆとりは入ってこれない清らかな
場所なのですわ。必然的に人が少なくなるのは当たり前のこと」
「つまりある程度の所得層のみが住まうことのできる場所、と」
「あら、運転手さんはものわかりがいいですわね、そういう事ですわ」
女性が自慢げに答えた。キノが続けて聞く。
「ここの国の人たちは皆共通する特徴を持つ人たちで集まっていると
お聞きしたのですが、あなた方はどのような?」
女性が困ったように首を横に振る。
「残念ですけど、ここにはこれといってコンセプトがありませんの」
エルメスが、
「金がかかって敷居が高い上に、テーマ性もないとしたら、そりゃ過疎にもなるよね」
女性がひきつった笑顔で答える。
「ちょっと待っててくださいね? 今お家からお茶菓子と……
あとパースエイダーはあったかしら?」
キノはエルメスのエンジンをかけると、全力で走り出した。
女性が後ろのほうで叫んでいる。
「ごらあああああああ!!!●買って行けやあああああああ!!!!
じゃねえと管理人すら忘れてんだよここをよおおお!!!」
一息つくと、女性は最後につぶやいた。
「ひろゆき、カムバック……」
●なんて板の存在を始めて知った
「殺されるかと思ったね」
エルメスが言った。
「それぐらい、あの人は寂しかったのかな……」
「綺麗にまとめないでよキノ」
珍しくエルメスが突っ込みをいれた。
「さて、次はどこに行こうかな」
「適当に進めばぶち当たるでしょ、ささ、レッツゴー」