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「Aブロックに。部外者で結成された。乱入チーム?」 「その可能性があるってだけですけどね。打ち止めちゃんが知り合いが覆面被っていたって言ってたのでもしかしたらと」  乱入チームの噂の出所は打ち止めだが、あくまでそれは御坂妹が覆面を被っていた可能性を導き出しただけにすぎない。 「それが本当なら。由々しき事態だけど。私のチームは強い。負けるはずが無い」 「その通りです姫神さま! 姫神さま率いる俺達が負けるはずないですよ! それより浜面、他に何か情報は無いのかよ?」 「そういえば打ち止めちゃんの知り合いが変な名前を呟いてたって言ってたな。ピュアシスターにシガレット、シルクにムギムギ、当の本人はクールビューティーだとよ」  明日まで別ブロックの詮索は禁じられているのであくまで推測することしか出来ないが、姫神たちは数名に当たりを付けていた。 (ピュアシスターは。おそらくあの子。どの面下げてそう名乗ったのか。分からないけど。シガレットはあの子に付いて来るのが。当たり前の彼しかいない) (ムギムギ……絶対にあいつだろうな。滝壺がいじめられてないか心配だぜ。シルクは……誰だ?) 「(シルクとムギムギが俺の考えてる奴だったら勝てるかどうか怪しいぞ、マジで)青ピ、お前はどう思う……あれ?」  乱入チームについて考えている間に青ピが居ないことに気付いた服部、その疑問を解決したのは姫神だった。 「青髪くんなら。恋人の白井さんの。お勤めの見送りに行った。私たちもそろそろ着替えよう。そして他の競技の見学」 「了解です姫神さま! 乱入チームの件はもういいんですか?」 「他ブロックの偵察や詮索。ならびにあからさまな情報交換は厳禁。だからもういい。それに相手が誰でも。私たちは優勝を勝ち取る」  姫神の力強さを感じる宣言に浜面と服部は心から頼もしいと思ったが、若干の不安は残っていたりする。  しかし結局は出たとこ勝負と割り切り、クールダウンを終えて着替えに行くのだった。 ――――――――――  その頃の第一七七支部、青ピに送り出されて意気揚々とジャッジメントの巡回に出ようとした黒子だが、 「……………………」 「ん? どうしたの黒子ちゃん。私が居ることがそんなに変? それとも嫌?」 「めっ、めめめめ滅相も無い! わたくしが浦上様にそのような感情を持つわけがありませんの!」  相棒の初春ではなく浦上が出迎えたことでテンションダウン、というより不幸とか考えていた。  とりあえず黒子は努めて平静を保って浦上に事情を尋ねたのだが、それが彼女にとって更なる不幸をもたらすことに。 「初春ちゃんに頼まれたの。今日からしばらく、と言ってもGW終わるまでだけど黒子ちゃんの相棒になってくれって。ちなみに今日は初春ちゃん、対馬と第九学区だよ」 「そんなご無体な! 約2週間、浦上様とご一緒にジャッジメントの任務だなんて胃に穴が開いてしまいますわ! せめて絹旗さんにチェひいっ!」 「黒子ちゃん、斬るか突くかしちゃうよ、それ以上言うと♪ 心配いらないよ、ちゃんと仕事はするから」  そうゆう問題じゃねーんですよの、黒子はそう言いたかったが浦上にドレスソードを突きつけられてるので言えなかった。  ならばと黒子が理由を聞いてきたのだが、理由が理由だけに浦上は差し障りの無いように黒子に話す。 「ロンドンに短期留学するからだよ。将来のために必要な勉強しに行くんだって(魔術絡みだなんて黒子ちゃんには言えないもんね)」 「……そうですか、初春も頑張ってるんですのね。分かりました! この黒子、浦上様とのジャッジメントのお仕事、嫌々でげふっ! ずびばぜんの……」 「一言多いよ黒子ちゃん。じゃあ張り切って巡回行ってみよー♪」  学園都市に配属されてから手が出るのが早くなった浦上にドレスソードの柄で殴られた黒子、浦上との2週間の相棒ライフに身を投じるのだった。  ちなみに固法も居たのだが、もう初春のことには慣れたのか全く動じずにムサシノ牛乳を飲みつつ、浦上と歩み寄ろうと考えていた。 ――――――――――  一方の常盤台ではたった今、上条率いる野球組が本日最後の試合を勝利で飾っていた。  試合内容は一方通行の時速200kmという通常有り得ない投球で完封どころか完全試合を達成。  しかしそれを本当の意味で成し遂げたのはそんな常識外れなスピードのボールを受け止めたキャッチャー上条である。 「いやー、意外と何とかなるものだな」 「いやいやいや!意外と何とかなるってレベルじゃねーぞ、上条!」  時速200kmの剛速球を素手で受け止めていたのにけろっとしている上条。  その様子にさすがに紫木がつっこみを入れた。 「ん、どうしたんだよ情報屋?何かおかしいところでも……」 「大有りだぁぁああぁぁああ!そんだけできるならお前がキャッチャーをやれぇぇぇえええ!!!」 「そしたら情報屋が活躍できないだろ?それに一方通行がピッチャーじゃ試合の途中で充電切れで終わるのが目に見えてるだろ?」 「あ、そっか……………って二人でやったら完封できるみたいな言い方だな、それ!!」 「そんなわけ無いだろ、情報屋や土御門、それに翔太やみんながいるから勝てるんだよ」  今回の一方通行と上条の活躍で暴走しかけている情報屋。  そんな情報屋にチームプレイで勝っていることを伝え、情報屋を落ち着かせようとした。 「第一、これでお前が活躍すれば吹寄と付き合えるんだろ?ならいいじゃねーか」 「………そうだ、そうだよな!ははははは!」  活躍すれば吹寄と付き合える(実際には後日一緒に遊びに行ける)ことを思い出し、ようやく情報屋が落ち着いた。  この様子を見て上条は安心し、着替えるため、そして愛する美琴のところに行くために控え室へと向かっていった。 ――――――――――  一方、野球組控え室  その場所の近くで美琴と打ち止めが待ち構えていた。  そう、自らが愛する相手が出てくるのを待っているのだ。 ―――――――――― 「あれ? 待っててくれたのか美琴。悪い、すぐに着替えるからうおっ!」  てっきり別の場所で待ってると思ってた美琴が控え室の前に居ることに驚いた上条、急いで着替えようと控え室へと入ろうとした。  しかしその前に控え室の扉が開き、自分の荷物が飛んできたので慌ててキャッチする上条が見たものは、 「御坂と打ち止めが待ってンのに着替えンのは時間の無駄だからよォ、そのまま帰れ」  やや不機嫌そうな顔をした一方通行で、すでに着替えは終わっている。  一方通行に言われて初めて打ち止めの存在に気付いた上条はお詫びの意味も込めて、目の前の少女の頭を軽く撫でてやった。 「それもそっか、家だってすぐ近くだしな。ところでアクセラ、他のみんなは?」 「とっくに着替え終わって解散したっての。土御門はサッカーグラウンド、翔太は結標が迎えに来て連れてかれた。着替え終わってねェのはてめェと情報屋だけだ」  野球組の状況報告を終えた一方通行に上条はこの後、自分達だけでどこか遊びにいかないかと誘ったが、 「悪ィが今日はこの後、芳川と合流することになってンだよ。それにてめェらのイチャイチャに割って入るほど野暮でもねェしよォ」 「そうゆうわけだからじゃーねーってミサカはミサカは笑顔で手を振ってさよならしてみたり」  先約があったのであえなく断念、仲良く手を繋いで去って行く一打を微笑ましく見送った。  そして上条もまた、美琴の手を取って帰ろうとしたが、 「み、美琴さん? わたくし上条当麻、ただ今着替えていないのでかなり汗臭いので腕を組むのは遠慮することをお勧めしたいのですが……」 「いーのっ♪ どうせ家に帰ったら一緒にお風呂に入るんだもん。それとも当麻、私が腕を組むのってそんなに迷惑?」 「め、滅相もございませんっ! 分かった、分かりました! 今日はこのまま帰りませう!(ぬおっ、美琴の胸の感触が上条さんの腕に! 持ってくれマイ理性!)」  美琴が自然な感じで腕を組んできたので今の自分の状態から止めるように促した上条だが、美琴の頼みが断れるわけも無くそのまま帰宅。  なお、腕組みを許可されて嬉しくなった美琴がさらにピッタリくっ付いてきたことで彼女の胸が上条にジャストフィット、上条は家に帰るまで理性と本能の狭間で苦しむ羽目に。
「Aブロックに。部外者で結成された。乱入チーム?」 「その可能性があるってだけですけどね。打ち止めちゃんが知り合いが覆面被っていたって言ってたのでもしかしたらと」  乱入チームの噂の出所は打ち止めだが、あくまでそれは御坂妹が覆面を被っていた可能性を導き出しただけにすぎない。 「それが本当なら。由々しき事態だけど。私のチームは強い。負けるはずが無い」 「その通りです姫神さま! 姫神さま率いる俺達が負けるはずないですよ! それより浜面、他に何か情報は無いのかよ?」 「そういえば打ち止めちゃんの知り合いが変な名前を呟いてたって言ってたな。ピュアシスターにシガレット、シルクにムギムギ、当の本人はクールビューティーだとよ」  明日まで別ブロックの詮索は禁じられているのであくまで推測することしか出来ないが、姫神たちは数名に当たりを付けていた。 (ピュアシスターは。おそらくあの子。どの面下げてそう名乗ったのか。分からないけど。シガレットはあの子に付いて来るのが。当たり前の彼しかいない) (ムギムギ……絶対にあいつだろうな。滝壺がいじめられてないか心配だぜ。シルクは……誰だ?) 「(シルクとムギムギが俺の考えてる奴だったら勝てるかどうか怪しいぞ、マジで)青ピ、お前はどう思う……あれ?」  乱入チームについて考えている間に青ピが居ないことに気付いた服部、その疑問を解決したのは姫神だった。 「青髪くんなら。恋人の白井さんの。お勤めの見送りに行った。私たちもそろそろ着替えよう。そして他の競技の見学」 「了解です姫神さま! 乱入チームの件はもういいんですか?」 「他ブロックの偵察や詮索。ならびにあからさまな情報交換は厳禁。だからもういい。それに相手が誰でも。私たちは優勝を勝ち取る」  姫神の力強さを感じる宣言に浜面と服部は心から頼もしいと思ったが、若干の不安は残っていたりする。  しかし結局は出たとこ勝負と割り切り、クールダウンを終えて着替えに行くのだった。 ――――――――――  その頃の第一七七支部、青ピに送り出されて意気揚々とジャッジメントの巡回に出ようとした黒子だが、 「……………………」 「ん? どうしたの黒子ちゃん。私が居ることがそんなに変? それとも嫌?」 「めっ、めめめめ滅相も無い! わたくしが浦上様にそのような感情を持つわけがありませんの!」  相棒の初春ではなく浦上が出迎えたことでテンションダウン、というより不幸とか考えていた。  とりあえず黒子は努めて平静を保って浦上に事情を尋ねたのだが、それが彼女にとって更なる不幸をもたらすことに。 「初春ちゃんに頼まれたの。今日からしばらく、と言ってもGW終わるまでだけど黒子ちゃんの相棒になってくれって。ちなみに今日は初春ちゃん、対馬と第九学区だよ」 「そんなご無体な! 約2週間、浦上様とご一緒にジャッジメントの任務だなんて胃に穴が開いてしまいますわ! せめて絹旗さんにチェひいっ!」 「黒子ちゃん、斬るか突くかしちゃうよ、それ以上言うと♪ 心配いらないよ、ちゃんと仕事はするから」  そうゆう問題じゃねーんですよの、黒子はそう言いたかったが浦上にドレスソードを突きつけられてるので言えなかった。  ならばと黒子が理由を聞いてきたのだが、理由が理由だけに浦上は差し障りの無いように黒子に話す。 「ロンドンに短期留学するからだよ。将来のために必要な勉強しに行くんだって(魔術絡みだなんて黒子ちゃんには言えないもんね)」 「……そうですか、初春も頑張ってるんですのね。分かりました! この黒子、浦上様とのジャッジメントのお仕事、嫌々でげふっ! ずびばぜんの……」 「一言多いよ黒子ちゃん。じゃあ張り切って巡回行ってみよー♪」  学園都市に配属されてから手が出るのが早くなった浦上にドレスソードの柄で殴られた黒子、浦上との2週間の相棒ライフに身を投じるのだった。  ちなみに固法も居たのだが、もう初春のことには慣れたのか全く動じずにムサシノ牛乳を飲みつつ、浦上と歩み寄ろうと考えていた。 ――――――――――  一方の常盤台ではたった今、上条率いる野球組が本日最後の試合を勝利で飾っていた。  試合内容は一方通行の時速200kmという通常有り得ない投球で完封どころか完全試合を達成。  しかしそれを本当の意味で成し遂げたのはそんな常識外れなスピードのボールを受け止めたキャッチャー上条である。 「いやー、意外と何とかなるものだな」 「いやいやいや!意外と何とかなるってレベルじゃねーぞ、上条!」  時速200kmの剛速球を素手で受け止めていたのにけろっとしている上条。  その様子にさすがに紫木がつっこみを入れた。 「ん、どうしたんだよ情報屋?何かおかしいところでも……」 「大有りだぁぁああぁぁああ!そんだけできるならお前がキャッチャーをやれぇぇぇえええ!!!」 「そしたら情報屋が活躍できないだろ?それに一方通行がピッチャーじゃ試合の途中で充電切れで終わるのが目に見えてるだろ?」 「あ、そっか……………って二人でやったら完封できるみたいな言い方だな、それ!!」 「そんなわけ無いだろ、情報屋や土御門、それに翔太やみんながいるから勝てるんだよ」  今回の一方通行と上条の活躍で暴走しかけている情報屋。  そんな情報屋にチームプレイで勝っていることを伝え、情報屋を落ち着かせようとした。 「第一、これでお前が活躍すれば吹寄と付き合えるんだろ?ならいいじゃねーか」 「………そうだ、そうだよな!ははははは!」  活躍すれば吹寄と付き合える(実際には後日一緒に遊びに行ける)ことを思い出し、ようやく情報屋が落ち着いた。  この様子を見て上条は安心し、着替えるため、そして愛する美琴のところに行くために控え室へと向かっていった。 ――――――――――  一方、野球組控え室  その場所の近くで美琴と打ち止めが待ち構えていた。  そう、自らが愛する相手が出てくるのを待っているのだ。 ―――――――――― 「あれ? 待っててくれたのか美琴。悪い、すぐに着替えるからうおっ!」  てっきり別の場所で待ってると思ってた美琴が控え室の前に居ることに驚いた上条、急いで着替えようと控え室へと入ろうとした。  しかしその前に控え室の扉が開き、自分の荷物が飛んできたので慌ててキャッチする上条が見たものは、 「御坂と打ち止めが待ってンのに着替えンのは時間の無駄だからよォ、そのまま帰れ」  やや不機嫌そうな顔をした一方通行で、すでに着替えは終わっている。  一方通行に言われて初めて打ち止めの存在に気付いた上条はお詫びの意味も込めて、目の前の少女の頭を軽く撫でてやった。 「それもそっか、家だってすぐ近くだしな。ところでアクセラ、他のみんなは?」 「とっくに着替え終わって解散したっての。土御門はサッカーグラウンド、翔太は結標が迎えに来て連れてかれた。着替え終わってねェのはてめェと情報屋だけだ」  野球組の状況報告を終えた一方通行に上条はこの後、自分達だけでどこか遊びにいかないかと誘ったが、 「悪ィが今日はこの後、芳川と合流することになってンだよ。それにてめェらのイチャイチャに割って入るほど野暮でもねェしよォ」 「そうゆうわけだからじゃーねーってミサカはミサカは笑顔で手を振ってさよならしてみたり」  先約があったのであえなく断念、仲良く手を繋いで去って行く一打を微笑ましく見送った。  そして上条もまた、美琴の手を取って帰ろうとしたが、 「み、美琴さん? わたくし上条当麻、ただ今着替えていないのでかなり汗臭いので腕を組むのは遠慮することをお勧めしたいのですが……」 「いーのっ♪ どうせ家に帰ったら一緒にお風呂に入るんだもん。それとも当麻、私が腕を組むのってそんなに迷惑?」 「め、滅相もございませんっ! 分かった、分かりました! 今日はこのまま帰りませう!(ぬおっ、美琴の胸の感触が上条さんの腕に! 持ってくれマイ理性!)」  美琴が自然な感じで腕を組んできたので今の自分の状態から止めるように促した上条だが、美琴の頼みが断れるわけも無くそのまま帰宅。  なお、腕組みを許可されて嬉しくなった美琴がさらにピッタリくっ付いてきたことで彼女の胸が上条にジャストフィット、上条は家に帰るまで理性と本能の狭間で苦しむ羽目に。 ―――――――――― 「そうですか、Bブロックの月詠先生のクラスのチームは全て準決勝まで勝ち残りましたか」 『ええ。正直、目立った能力者の居ないバスケくらいは負けると思ってたけど姫神さんを中心に見事なチームに仕上がってたわ。そっちは?』 「概ね順調です。ささいなトラブルはありましたが問題はありません。それよりも決勝戦ですがこのままだと」 『スペシャルマッチになりそうね。一応、結標さんにはサッカーも視野に入れておいてって言っておいたから。じゃあ私はこれで。一方通行と美咲華が待ってるから』  友愛高校職員室、木山が連絡を取っていたのは芳川でBブロックの上条のクラスの状況報告を聞いていた所だ。  報告を終えた芳川からの電話が切れた所で木山は楽しそうに微笑む、決勝戦に思いを馳せて。 「てっきり1チームくらいは決勝に残れないと踏んでいたのだがなかなかどうして楽しませてくれるな、上条のクラスというのは」 「ごきげんそうじゃん木山センセ。もしかして決勝戦は例のスペシャルマッチになるじゃんか?」 「ええ黄泉川先生。しかも都合良く上条たちのクラス以外で決勝に残るチームの主力メンバーの数もピッタリになりそうです」  実は学校側、万が一上条のクラスのチームが全種目で決勝に残った場合、相手決勝チームの混合軍で戦わせようと目論んでいた。  とはいえバスケの姫神チームが残るとは思っていなかったのでお遊び程度のアイディアだったのだが奇跡的に採用されそうな雰囲気である。 (インデックス、ステイル、【妹達】の1人、麦野、絹旗、エツァリ、ショチトル、五和、削板、心理掌握、結標。見事に11人だな) 「明日の決勝、面白いことになりそうじゃん♪」  黄泉川は木山の机に置いてあったものを見て確信を込めてそう言った、携帯ゲーム機の画面に映し出されていた超次元サッカーなゲームを。 ―――――――――― 「あー、やっぱり真夜くんと同じサッカーがよかったなー。真夜君の活躍も見ることができないしさー」 「まあ、明日見れるからいいじゃねーか」 「とりあえず真昼さんも赤音さんも暴れないで。落ちちゃうよ」  絶賛、22学区のスパリゾート安泰泉に向かっているプリアモリーカップル  ちなみに、真昼と赤音は真夜の上にのっており、【瞬間超人】を使用して走っている状態である。 「まあー明日真夜くんと真昼ちゃんと月夜ちゃんの活躍が見れるからいっかー♪」 「それにこれからスパリゾート安泰泉にいくからな、もっと楽しみだぜ!」 「………」 「ん、どうした真夜?もしかして楽しみじゃないのか…?」 「えっ…いや、そんなわけないじゃないんだ!ただ…」 「ただ…なんなの、真夜くん?」 「いや、なんかいやな予感がするなー、って思っただけだよ」 「はぁ?そんなん杞憂に決まってるだろ!俺達のクラスが球技大会完全制覇するに決まってるだろ!」  真夜の上でそう豪語する真昼。  その発言を聞いて、赤音が少し変な顔になった。 「ん?どうしたんだよ、赤音。顔色おかしいぞ!」 「いや………だって……真昼ちゃんが杞憂なんて言葉知っているなんて!」 「ちょっ…!俺だってそんぐらい知ってるぞ!どんだけバカだと思ってるんだよ!」  真夜の上で騒ぎ続ける二人を見て自分の感じた予感が杞憂だと思う真夜。  しかし、明日まさか敵主力組とのサッカーが起こることになるとはこのときの彼らには予想ができなかった。

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