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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/4スレ目短編/684 - (2010/02/21 (日) 13:02:13) の編集履歴(バックアップ)
無題
バレンタインデーそれは女の子にとっては年に数回あるかないかの想いを伝えるタイミングの日。
バレンタインデーそれは男の子にとって好きな女の子からチョコ&告白を(貰える)されるかもしれないイベントの日。
そんなイベントは科学技術が外の世界よりも2、30年進んでいる学園都市でも行われる。
まぁ不順異性交遊に繋がる可能性があるため基本的には禁止なのだが。
常盤台中学の寮に、とあるツンツン頭の少年に恋焦がれる乙女がいる。
御坂美琴、超電磁砲(レールガン)の異名をもつ中学2年生にして、7人のレベル5のうちの第3位。
そんな近寄りがたい肩書きを持っていてもやっぱり年頃の少女には変わりない。
美琴は明日のバレンタインデーの為にチョコレートを作っていた。
そのチョコレートも、もうあとは文字をホワイトチョコで書いてラッピングして完成という段階までできていた。
美琴「アイツ、甘いの好きかな…」
美琴「気に入って貰えるかなぁ」
美琴「もし、渡すのと一緒に告白なんてできたらなぁ……えへ、えへへへ」
黒子「お、お姉さま?そ、そそ、それは、わたくしへのチョ、チョコでございますか!?」
美琴「!!」(黒子!?いつのまに後ろに…てかさっきの聞かれた!?)
美琴「く、黒子…ど、どうしたのよ、今日はジャッジメントの集会じゃなかった?」
黒子「いえ、お姉さまへ渡すチョコの中に媚や……いえ、隠し味を入れようと」
美琴「……黒子…あのパソコン部品なら昨日のうちにゴミに出しておいたわよ?」
黒子「………(汗)」(あらら、ばれてましたの)
美琴「………(電)」(ったく、こいつはいつもいつも!一回〝真っ黒子げ〟にしてあげようかしら)
美琴は弱めの電撃の槍を放った。しかし黒子は美琴の雷撃をテレポートで冷静に交わし、逃げた。
黒子「お姉さまの攻撃パターンは何回も見たり当てられたりすれば身体が覚えますわ」とテレポート。
黒子「まぁ手加減してくれているのでしょうけど、さて黒子はジャッジメントの集会がありますの」
黒子「今日、明日は泊りがけで行ってくるので」とテレポート。
黒子「お姉さまへのチョコはバレンタインデーが終わってからになりますけど、申し訳ありませんの」
美琴「ん?まぁいいわよ、ただ変な物入れたりしたらアンタをこの部屋から追い出すからね!」
黒子「うっ、しょ、承知しましたの。では」
どうやらテレポートでジャッジメント本部に向かったみたいだ。
美琴「ふぅ、さてチョコレートの続きを……あれ?」
さっきまでの作りかけのチョコレートが無くなっていた。
美琴の脳内で三つの仮説が生まれた。
①、黒子とのバトルで間違って吹っ飛ばしてしまった。
②、黒子が隙を見て盗んだか。
③、その他の理由で紛失したか。
美琴「………②だな」
美琴は途方にくれた。今日は13日、町中の女の子がチョコを作るためたくさんの市販のチョコを求めて買いに走るであろう事は知っていた。
だから美琴は使う分のチョコを3日前に買っておいたのだ。しかし、そのチョコもさっきの作っていたのに全部使ってしまいもう残っていない。
今の時間は夜の9時、黒子がいればテレポートで送り迎えができた。いやそれはもう無い可能性だから考えないようにしよう。
どうする。寮の電子ロックや防犯カメラはいじくれる。考え込んでいてもしょうがないしコンビニでも見に行ってみよう。と決めた。
30分後、「ありがとうございましたー。」
美琴「はぁ…板チョコ1枚しか売ってないって……わたし、不幸かも」
と嘆いていた時、後ろから声がかかってきた。
??「あれ?御坂?こんな時間にコンビニ寄ってなにしてんだ?」
美琴はビクっとして恐る恐る振り返る。そこには今、会ってはいけない人物がいた。ツンツン頭の少年、上条当麻だ。
美琴「あ、アンタこそ、こんな時間に何うろついてるのよ」
当麻「ん?あーうちの寮な風呂ぶっ壊れちまってよーシャワー使えんだけどたまにはお湯に浸かりたいんで近くの銭湯まで行ってきたんだ」
当麻「そういうお前は、何買ったんだ?」
美琴「な、なんでもいいでしょ……お、お菓子よ、お菓子!。……そうだ、アンタ明日は時間ある?」
当麻「明日か?まぁ日曜だしな。それにインデックスもイギリスに帰っちまったし、時間ならいくらでもあるぞ」
美琴「そっか、明日は日曜だったわね。」(黒子は部屋にいない。明日は休み。あのシスターはイギリス)ぶつぶつぶつ……
当麻「どうした御坂?さっきからぶつぶつ言って」
美琴「決めた!今日アンタの寮に泊めて」
当麻「……は?」(な、なんだって?寮に泊まる?部屋は?ん、この場合俺の部屋になるのか?)
美琴「だから!アンタの部屋にあたしを泊めてって言ってんの!おわかり?」
当麻「お前、本気で言ってんのか?」
美琴「こんなこと冗談じゃ言わないわよ」といいながら身をぶるぶる震わせる。
当麻「わかった。こんなとこにいると寒くて風邪引くからはやく行くぞ」
美琴「やった♪」
そういいながら上条の右腕に抱きついた。
当麻「おい…これじゃまるで……」
美琴「なによ?まるでカップルみたい?いいじゃない別に寒いんだし」
当麻「俺は構わないけど、他の人に見られて困るのお前だろ?」
美琴「か・ま・わ・な・い・わよ♪」(ちょっと大胆かな?恥ずかしくて顔上げれないや)
当麻「はぁなんか今日は最後の最後に御坂に振り回されてんな」
美琴「文句あるわけ?」
当麻「いや、たまにはこんな幸せ桃色空間も悪くないかな?っと」
美琴「??よくわからないけど早く行きましょ」
当麻「そうだな」
そうして上条の寮について少しすると御坂美琴と上条当麻の2月13日は終わりを告げた。
2月14日、午前0時27分
上条当麻と御坂美琴は上条の部屋のこたつの中にいた。
美琴「当麻の寮ってちょっと遠いわね」
当麻「ん?今名前で呼ばなかった?」
美琴「あ、ダメ……だったかな…」(そうよね、いきなりはダメよね)
当麻「う~ん、かまわねぇよ、むしろアンタとか呼ばれるより名前の方が気付きやすいかもな」
美琴「ほんと?え…っと、とぅ…とぉま?」(うっ意識すると言えなくなる……)
当麻「なんか、お前の言い方…ちょっと可愛くて照れるんだが……」
美琴「え?可愛い?あたしが?」
当麻「うー、なんだ…ほら、あ、そうだ!みかん食べようぜみかん、ちょっと持ってくる」
上条はそう言うと台所にあるダンボールの中のみかんを取りに行った。
美琴「……うまく話し逸らしたつもりかしら…」
当麻「ほらよっ、このみかんすっげぇ甘いんだぜ。結構オススメ」
美琴「ふーん。それよりさ、と、当麻って呼ぶから、わたしのこと美琴って呼んでよ」
当麻「……はい?」
美琴「ビリビリしないと理解できないのかな?そうかぁ…なら仕方ない。手加減してあげるから左手だしなさい」
当麻「ひぃ!いいです!理解できました。ごめんなさい!美琴!」
美琴「そうそう。ちゃんと言えるじゃな……ぃ…」(こ、これは予想以上に恥ずかしい……)
当麻「どうした?おーい?大丈夫かぁ?美琴?」
美琴「だ、大丈夫よ!」
そのあと、テレビを見たりして二人でぎゃあぎゃあ騒いでいた。
美琴「ふぁ…眠くなってきちゃった……」
時刻はもう深夜の1時を過ぎていた。
当麻「そうか、ベッド使っていいけど、美琴は風呂入ってきたのか?」
美琴「うん…今日はご飯たべて……すぐ…お風呂入ったから大丈夫ぅ」
当麻「わかった。じゃあ寝るとしますか」
美琴「……ねぇ」
上条はコタツを端によせて布団を敷いていた。
当麻「どうした?明かりなら今消すからちょっと待ってくれ」
美琴「そうじゃなくて……ベッドでさ…一緒に寝ない?」
当麻「……上条さんに拒否する権利は?」
美琴「当然…なぃ…一緒に寝てくれないと…夜中電気ショックで起こすかも……」
当麻「仕方ないな。添い寝くらいならしてやる」
美琴「じゃあ、手…握っててくれる?」
上条はこのお姫様の言う事をきかないと後が大変そうだと思い、しぶしぶ美琴の申し出を受け入れた。
当麻「かしこまりました。姫」
そう言うと、上条は部屋の明かりを消し、美琴の寝ているベッドに入りこみ、美琴の手をギュッと握った。
美琴「えへへ~……幸せ……むにゃむにゃ」(zzz)
当麻「………」(ったく、手握るなり直ぐに夢ん中入ってやがる)
当麻「………」(はぁ、こっちは緊張して、手握ってるからか全然眠くならないし)
当麻「………」(あれ?手離れねぇ…うわぁ、寝たらベッド出ようと思ってたのに…)
美琴「…もぅ…」
当麻「……?」(もう?)
美琴「…はにゃさにゃぃんだかりゃ~……うんん…むにゃむにゃ」(zzz)
当麻「………」(……可愛い…あれ?手離れてるじゃん……)
当麻「…仕方ないな」
上条は少し離れてしまった少女の手を捕まえてまた握った。
当麻「………」(今日だけ特別だからな)
美琴「………」(ぁりがと、当麻)
その夜少年が自分の精神との格闘に見事打ち勝ち、寝れたのは3時間後のことだった。
2月14日、午前8時5分
美琴「…ぅま……ねぇ…おきて、当麻」
当麻「んぁ?……あれ?御坂?」
バコッ!
上条は美琴に頭を叩かれた。
当麻「痛ッ…起きたばかりの上条さんになにすんだ!」
美琴「昨日言った言葉、もう忘れちゃったの?」
美琴はジーっと上条を見つめて涙目になっていた。
当麻「…昨日って?……あ」
美琴「思い出した?だったら許してあげる」
当麻「わりぃ美琴、まだ名前で呼ぶの慣れないし、ちょい恥ずかしいんだ」
美琴「そりゃわたしだって……まぁいいわ。ご飯作ってくるから待ってて」
当麻「え?いいの?あ、でも俺もなんか手伝うよ」
美琴「手伝わなくていいわよ。その代わりに後でご飯の感想聞かせて頂戴?」
当麻「あ、ああ。わかったよ」
美琴「じゃあ作ってくるわね」
当麻「……」(昨日の今日だから妙に美琴を意識しちまうなー)
美琴「ふん♪ふん♪ふーん♪」
朝食後
当麻「ごちそうさまっした」
美琴「お粗末さま」
当麻「美味しかったぞ、美琴。こんな美味いなら毎日にでも食いたいな」
美琴「ま、毎日って…そ、そこまで言うならたまに作りに来てあげてもいいわよ?」
当麻「本当ですか?美琴センセー……あ、でも朝はいつも時間ないから諦めるよ…」
美琴「あ~そっか…夕飯ならどうかな?」
当麻「そうだな、じゃあたまにだけどお願いな」
美琴「ねぇ当麻?その、代わりと言っちゃなんだけど、ご飯作ってあげるからその分泊まりに来ちゃダメかな?」
当麻「なっ!美琴…自分が何言ってるかわかってるのか?」
美琴「あ、あたりまえでしょ!こんなこと当麻にしか言わないわよッ!」
当麻「え?それは…つまり……え?…そういうこと?」
美琴「あれ?あたし…なんか言っ……」(これって…こ、告白と思われても不思議じゃない?あーもうダメ!考えてもダメ!行動しなくちゃ!)
美琴「…もう、がまんできない!言うわよ!わたしはね、アンタが、当麻が好き。もう自分の気持ちをごまかしきれない、当麻が大好きなの!」
美琴「今日が何の日か知ってる?バレンタインデーよ、女の子が勇気を出す日なの。本当はチョコあればよかったんだけど、黒子に持ってかれちゃったの。でもねチョコなんかなくても気持ちを伝えることはできる。当麻はちゃんと言葉で言わないと気付かないと思ったから…」
当麻「…………」
美琴「…………」
当麻「……美琴」
美琴「………迷惑…だったかな…あはは…」
美琴の声は今にも泣きだしそうな声だった。
美琴「…ごめ…んね…朝から……わたし、帰るわね」
そう言って、立とうとしたとき、上条の口が開いた。
当麻「待ってくれ。ちゃんと返事させてくれ、美琴」
美琴「…うん」
当麻「まさか、お前が俺のこと好きなんて思わなかった。せいぜい仲の良い異性かな、くらいで終わりだと思われてると勝手に勘違いしてた」
当麻「でも、こうしてお前、美琴が伝えてくれたから。まぁこんな話は言い訳にしかならないな」
当麻「…結論から言うと、俺は……お前とは付き合えない」
その言葉を言われた時美琴を激しい後悔が襲った。告白なんてするんじゃなかった。そうすれば上条の日常の中に自分の居場所があったのに。もう戻れないと思うと涙が出てくる。この気持ちも止められないものだった。
当麻「…でも」
美琴は泣きながらも上条のその言葉を聞いていた。
当麻「付き合えない理由ってのが美琴がまだ中学生ってことなんだよ」
当麻「俺自身は美琴のことが好きだ。昨日、今日でお前に俺の気持ちを気付かされたよ」
当麻「だからな、美琴さえよければ、待っててくれると上条さんは嬉しいわけで…」
上条のその言葉を聞いてさっきまで美琴が抱いていた後悔は綺麗に消え、今は安心という感情が心の中で一杯になっていた。
美琴「えぐっ……それ…って…グスッ…」
当麻「ああ、美琴が高校生になったらって」
美琴「うっ…嬉しい……けど……」
当麻「ダメ…か?」
美琴「ダメ……今抱きしめてくれないと」
美琴のその一言で上条は力いっぱい抱きしめた。もう離さないという感じの強さだった。
美琴「と、当麻、ちょっと苦しい…」
当麻「あ、ごめんな」(1年も耐えられるかなぁ)
美琴「当麻……」
美琴は目を瞑ってちょっと上を向いて上条を待っていた。
当麻「美琴…」(上条さんはやっぱり美琴が高校生になるまで待てそうにないみたいです)
上条は
そっと
美琴の唇に
キスをした
チュッと
美琴「当麻…さっきわたしが高校生になるまで待つって言ってたよね?」
当麻「…………」
美琴「今はまだ友達ってことなのよね?」
当麻「…………」
美琴「当麻は女の子の友達にキス迫られたらしちゃうんだ?」
当麻「そんなことはない!」
美琴「わかってるわよ。ありがとう。キス…嬉しかった…」
当麻「なぁ美琴、上条さんはなんか言ってること間違ったのかな……」(もう心が揺らぎそう…)
美琴「さぁ?当麻が決めたことだし、でもあたしは1年間当麻にアタックしまくるつもりよ?」
当麻「…………」
美琴「そうだ、お風呂壊れてるけどシャワーは使えるのよね、ちょっと借りるわね」
当麻「いや、ちょっと」
美琴「当麻、覗いたらタダじゃすまないわよ?」
当麻「…ふ、ふこ……あー!しあわせだぁぁぁああぁぁ!」
~fin~