「上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/7スレ目短編/859」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/7スレ目短編/859 - (2010/04/11 (日) 14:00:55) の編集履歴(バックアップ)




ある日の放課後。上条はスーパーで激安食材を購入し、帰宅した。
部屋に居候しているシスターはテレビを見ている。
「とうま、今日の晩ご飯は何作ってくれるの?」
「インデックスさん!今日は思い切ってカツ丼を食わせてあげますよ!」
「カツ丼って何とうま?」
「食べた事なかったっけ?まあお楽しみということで待っていなさい。」
そう言ってテーブルに携帯を置き、台所に向かうとこに、
「とうま。ケータイが震えているんだよ。」
「おう、こっちにパスしてくれー。」
「物は大事に扱わないといけないんだよ。」
そう言いながらもホイと上条にパスした。
電話は美琴からだった。通話ボタンを押して、
「もしもし?どうした御坂??悪いが今は・・・・・
・・・・・・・・・・・え?・・・・わかった。伝えとくから。」
電話を切り上条は、
「インデックス。御坂って知ってるだろ?」
「・・・短髪?」
「ああそうだ。なんか今からお前と話をしたいらしいぞ。」
「これからご飯なのに短髪って空気読めてないかも。」
「お前はシスターだろ?悩める子羊の話くらい聞いてやれよ。
公園にいるらしいから行ってやれ。俺はカツ丼作ってるからさ。
それと、もし遅くなる時のために0円携帯持って行けよ。」
「とうまは短髪に『甘い』んだね。私が帰るまでにカツ丼完成させとくんだよ。」
そう言い残してインデックスは上条の言うとおり0円携帯を持って部屋を出て行った。
「・・お前のせいで食事が遅れたとか言ってインデックスのヤツ御坂に噛み付かないよな?
御坂もインデックスにビリビリ飛ばさないよな・・・・なんだか不安になってきた・・・
それにしても、御坂がインデックスに話って何なんだろう?」
鈍感スキル発揮の上条だった。

インデックスは公園に着いた。自販機の隣に立ちキョロキョロして美琴を探す。
しかし公園には人影一つない。
「私を呼び出していないってどういうことあの短髪。」
ぶつぶつ言っていると突然背後から両肩を掴まれる。
「ひっっっ!!」
「ごめん驚かせた?ジャパニーズジョークって事で許して。」
相手は御坂美琴だった。
「ジャパニーズジョークとは違うかも。短髪のバカ。」
「ごめんね。お詫びにジュース奢ってあげるからさ。」
歯をギラリとさせていたがその一言で機嫌が治るインデックス。
「名前はインデックスだよね?何が飲みたい?」
「うん。こんなに多くあったら選べないから何でもいいかも。」
「じゃあその言葉信じるわよ。」
そう言って美琴は自販機に強烈な蹴りを入れた。
ガコンガコンと缶ジュースが二つ出てきた。
「ラッキー♪二つ出てくるなんて初めてよ♪」
「・・・・短髪、品がない。」
「タダで飲めるんだから文句言わないの。それと私の名前は御坂美琴!
名前で呼んでくれないとジュースあげないわよ?」
「ごめんなさいみさかみこと。みことって呼んだほうがいいのかな?」
「御坂でも美琴でもどっちでもいいわよ。」
喋りながらインデックスにジュースを渡す。
「わあ。ありがとう・・・・でもぷるたぶが苦手かも。」
美琴はやれやれと言わんばかりにインデックスのジュースを開けてあげ、
二人はベンチに腰掛けた。

「ゴクゴク・・・それでみこと、話ってなんなの?」
「えとさ、アイツの事で話しがあるんだけど。」
「とうまの事?とうまがどうしたの?」
「・・・笑わないで聞いてほしいの・・・私、先週くらいにアイツに告白したんだ。」
「・・・告白って?何を告白したの?」
「・・・インデックス・・アナタもアイツと似て鈍感なのね。」
「???」
「・・・簡単に言うと好きです、付き合ってくださいって言ったのよ。
でもお前とは無理だって断られた。どうしてだろうと考えたら自分が悪い部分もたくさんあったわ。
でもアイツとアナタが一緒に住んでいるって事が気になって。
そこでアナタに直接聞いてみたかったの。アイツとどういう関係なのかなって。」
「うーん。関係って特に何もないかも。私は悪い人に追いかけられて、とうまに助けてもらって、
そのあと色々あって今は一緒に住んでるんだよ。」
「そう。色々ってのが気になるけどいいわ。じゃあインデックスとアイツは付き合ってる訳じゃないのね?」
「うん。」
美琴はこの返事に振られた身なのにと思いつつ安心した。

インデックスはあっ!と何か思い出したように、
「そうだ、みことは告白するまえに何回かとうまと二人きりで遊んだよね?」
「え?デートに誘った事はあるけどアイツはデートだと気づかないし。
でもなんでそんな事を?」
「それはね、とうまは帰ってきたら第一声が「今日も御坂に追い回された」
「御坂と地下街に行ってきた」「御坂と公園でばったり会った」としょっちゅう言ってたからね。
帰ってきて何も喋らない時があって今日は短髪と会ってないの?って聞いた事があって、
「会ってない。不幸だ・・」てぼやいてたの。
今思い返せば何も話してこない時はみことと会ってない証拠だったかも。」
「そうだったんだ・・・」
「とうまはデートだと気づいてなくてもみことと一緒にいる事が嬉しいんだと思う。
ううん、今私わかったよ。とうまもみことの事が好きだってこと。
何故みことを振ったかはとうまの事だからとうま自身悩んでいたのかもしれないし、
好きという感情に気づいていないのかも。」
「なんでそこまでわかるの?」
「私は毎日とうまと生活しているんだよ。それに私の記憶を思い返せばわかる事だしね。」
インデックスはえっへんと胸を叩いた。
「インデックス・・・ありがとう。」
「でもね、私もとうまの事大好きなんだよ。」
「っ!!」
「でも、みことがとうまを好きという感情と私のとうまが好きという感情は違うと思う。
みことがとうまとずっと一緒にいたいと思う感情と私のとうまと一緒にいたいという感情は違うんだよ。」
「・・・ごめんなさいインデックス。私、頭がボーとしてよくわからない。」
「みこともとうまと一緒で鈍感だね。」
「???」
「とうまは私を家族の一員みたいに思ってくれてる。
みことの事を恋人として見たいと思ってる。こう言えばわかるかな?」
「インデックス・・・・」
恋のライバルと思っていたインデックスからこんな言葉を聞くとは思わず、
ポロポロと涙が出てきた。
「でも好きなのになんでみことを振ったんだろう。ここはとうまを説教すべきだね。」
インデックスはうににと怒りだす。
「よし!!みこと!!作戦決行なんだよ!!」
「はい?作戦って何インデックス??」
「私がとうまとみことのキューピットになってやるんだよ!!」

ガチャ。
「お帰りインデックス。カツ丼はもう「とうま!!!!」」
インデックスに突然大声で名前を呼ばれ驚く上条。
「いいいインデックスさん?まさか帰宅して真っ先に噛み付こうという考えでせうか・・」
「噛み付いてやりたいね!!でも今のとうまには噛み付きよりこれが一番効くんだよ!!」
そう言ってインデックスはつかつかと上条の目の前に立ち、思いっきり上条の頬を叩いた。
「いてえ!!何しやがるんだインデックス!!」
「さっき私が誰と会ったか知ってるよね?どうして自分の気持ちに正直に動かないわけ?」
「何だよ俺がいつから嘘つきになったんだよ!!」
「私とみことを助けてくれたヒーローは自分にも周りにも素直じゃないんだね!!」
「っ!」
上条はインデックスが何を言いたいのかやっとわかった。
「なるほどな。御坂がインデックスと話があるってのはあの事とはな。お前にも御坂にも迷惑かけたな。」
「わかればいいんだよ。みことには特に正直にならないといけないかも。」
「ありがとう。インデックスがいなかったら危うく一生不幸な人生を送っていたよ。」
「それを私に教えてくれた美琴にも感謝すべきかも。」
「ああ、わかってるよ。それで御坂はもう帰ったんだろ?」
「・・・・・みこと――!入っていいよー!」
「え?」
インデックスは玄関の方に声をかけると、玄関が開き、美琴が入ってきた。
「インデックス・・・お前・・」
「とうま!正直になるんだよ。」

上条は玄関に立っている御坂の方に歩み寄った。
「・・・・・御坂、ごめん。自分に素直になれなかったというか、
俺の不幸体質でお前も不幸になるのが嫌だったんだ。」
「そんな言い訳聞きたくてここに来てるんじゃないわよこの馬鹿。」
「・・・すまん。」
「それにインデックスはアンタの不幸体質の巻き添えくらっているとしてもあんなに
楽しそうなのはどうしてかしら。」
「世の中には物好きがいるって事だろ。」
「さっきインデックスにあんな説教喰らってまだそんな口言えるのね。」
「・・・悪ぃ。」
「まあ素直じゃないのはアンタも私も同じだけどね。」
「そうか?お前は正直に気持ちを伝えてくれたじゃないか。」
「振られた私の思い出したくもない歴史を掘り返したい訳?」
「いや、そんな訳じゃ・・・それにこんな俺でいいのかよ。」
「嫌だったら今ここにいないわ。私の気持ちは変わらない。
アンタは私の事・・・好き?」
「これからは耳にタコができる程言ってやるよ。
・・御坂美琴さん、俺はあなたの事が好きです。
大事にしていきます。俺と付き合ってください。」
「告白した時に言ってほしかったわよ、馬鹿。」
そう言って美琴は上条の胸に頭を置き、涙を流した。
「それと大事な約束をして。」
「できる限りの努力はするが・・・何だ?」
「インデックスも大事にするのよ。」
「なんだそれかよ。もちろんだ。」
上条は美琴をそっと抱きしめた。
後ろで見ていたインデックスは二人に近づき、
「よかったねとうま、みこと。」
「本当にありがと、インデックス。私たち一生の友達よ。」
「もちろんだよみこと!!」
「私たちの結婚式では教壇に立ってね。」
「それは気が早いかも。とうま!次みことを泣かせたら許さないんだからね。」
「今お前もさりげなくバッサリ御坂を切ったと思いますが・・・」
「とにかく!私はお腹が減って倒れそうかも。」
「そうですか。飯も冷めてるだろうな。もう一回温めるから待っててくれ。」
上条は美琴から手を離し、台所へ向かう。
「みことも一緒に食べよ?」
「え?いいの?突然来たのに。」
「大丈夫。とうまの分食べていいから。」

「はは・・・何というか・・・不幸だ。」


目安箱バナー