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【デルタフォース】クラスの3バカの日常/7-34 - (2010/01/27 (水) 16:20:56) のソース

 メイド4人と執事一人に主賓ご一行は呆然としていた。

(……あのオールバックは建宮みたいだにゃー。こうして見ると意外と様になってて驚きだぜい)

 建宮はシックな感じの執事服に身を包み、髪型も普段のツンツンボサボサとは異なり、オールバックで清潔感に溢れていた。

「ねえ上条君。神裂ってどの人?」
「ああ、あのロングスカートの女だよ(いつもの変なメイド系と違うから驚いたな……)」
(くっ、悔しいけど負けたかも……。でもロングドレスにスリット、しかも胸の谷間がギリギリ見える程度に開かれるなんて反則よっ!)

 神裂は基本ヴィクトリアンメイドだがスリットと下品にならない程度に開かれた胸の部分がセクシーさをアピールしてる。
 俗に言うなら『ちょいエロカッコ可愛い』というのが一番近いだろう。

(初春さんに佐天さん、可愛いわ……ミニだけどいやらしさを感じないのがポイント高いわね)
(まさか佐天さんはともかく、初春にこのわたくしが萌えを感じるとは不覚でしたわ……)
(おいおいおいおい、あれが絹旗なのかよ? ありえねぇだろ、あの可愛さは)
(きぬはた、ういはる、さてん、とっても可愛い)

 初春、佐天、絹旗のは基本はフレンチメイドだがスカート丈をマイクロミニからやや長めのミニに変えてある。
 しかもフレンチメイドが本来持つ、性的興奮を誘う要素を一切排除し、可愛らしさと機能性を求めた美鈴&詩菜の自慢の一品だ。
 一方通行はいきなりのメイドで怒りを忘れ、打ち止めは後で同じものを貰おうと思い、青ピは自分の中の何かと必死に戦っていた。

「どうかしら~? みんなとっても似合ってるでしょ~。特に飾利さんと涙子さんと最愛さんは私と美鈴さんの新しい娘なのよ~♪」
「……母さん、あなたは今なにを仰りやがりましたか?」
「何って分からないの? 当麻君ったら鈍いのねー。あなたと美琴ちゃんの新しい妹達よ♪」
「分からないのは母よ、あなただから。誰が誰の妹だって?」
「だから飾利ちゃんと涙子ちゃんと最愛ちゃん♪」

 詩菜と美鈴に二人の新しい娘、ひいては当麻と美琴の新しい妹として紹介された三人が改めて自己紹介する。

「たった今ママさんズに超紹介された絹旗最愛です。今後とも超よろしくです、超幻想殺しお兄ちゃんに超レールガンお姉ちゃん」
「同じく新しい妹の佐天涙子でーーっす! よろしくお願いしますね当麻兄さんに美琴姉さん♪」
「えっと、あの、その、お、お二人の妹になりましたう、初春飾利です。当麻お兄ちゃん、美琴お姉ちゃん、よ、ようこそい、いらっしゃいました」

 あまりの急展開に当事者の上琴はもちろん、残りの主賓8人も何も考えられなくなってしまった。
 ニヤニヤしてる詩菜と美鈴、楽しんでる佐天と絹旗、恥ずかしさで顔を真っ赤にさせている初春は主賓達の、特に上琴の反応を待っていた。
 まず一番最初に回復したのは当麻だったが…… 

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「テメェら!!ふ・ざ・け・ん・なあああああああああああああああ!!」

「あらあら、当麻さん的にはこう言うの無しかしら?」

「んな問題じゃねぇ!!てっきり張りきっちゃった♪的な感じだと思ったんだよ!!
とにかく、まともな服に着替えてこい!!」

あまりの迫力に

「「「「「「「は、はーい…」」」」」」」

と、返事をしてしまった。 

「当麻のバカちんがーーーーーーーーっ!!!」
「ごふっ! と、父さん? なんでいきなり殴るんだよ!」

 主催者一行を怒鳴りつけた当麻を殴り飛ばしたのは刀夜だった。

「お前にはみんなの気持ちが分からないのか! 主催者として純粋に持て成したい一心でこの格好をしてるんだぞ!」

「持て成したいなら別に普通の格好でもいいだろうが! しかも妹が出来たと思ったら……!」

「それはお前が勘違いしたのが悪い。大体だな、妊娠してるならハワイで会った時に報告してるはずだろう。もっと想像力を働かせることだな」

 刀夜の言い分に納得してない所もあったが、衣装チェンジすることだけは撤回した当麻。

 しかし初春、佐天、絹旗に自分と美琴を兄と姉と呼ぶのは止めてもらおうと思ったのだが、

「やっぱりご迷惑ですよね……。美鈴さんと詩菜さんに娘のように思われたのが嬉しくって、上条さんや御坂さんと近しくなれたのが嬉しくって……グズッ」

「あ、いや、別にめ、迷惑とか、そんなことを思ってるわけじゃなくてさ。な、なあ、美琴?」

「え? う、うん。私達は母二人を許せないってだけで、う、初春さん達の行為が嫌ってわけじゃないから、ね?」

「じゃ、じゃあ、今後もお二人のこと、と、当麻お兄ちゃん、美琴お、お姉ちゃんって呼んでも、いいんですか……?」

 初春の涙目+上目遣いに精神を揺さぶられた上琴はとうとう折れ、

「「はい……」」

 義理とはいえ妹が一気に3人増えた現実を受け入れることにした。

 佐天と絹旗は初春の一連の行動を演技と思っているが、初春は全て本気だったことは誰も知らない。

 そして続々とパーティー招待者が集まり出す。 

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「オーイ!旅掛!!」

「この声は騎士団長!?と言う事は!?」













「オーイ!上条当麻!!久しぶりだな!!」

と、手を振る英国女王エリザードがいた。

「「「「「「「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」

新居で準備していた魔術には素人どもの声

そして、




「おう!!久しぶりだな!!」

と、手を振る我等の上条さんの姿が…

「「このお馬鹿!!」」

親二人に殴られる当麻くん

「だぐわ!!何すんだよいきなり!!」

「それはこっちのセリフだ!!英国女王様達だぞ!!無礼なことをしてみろ!!首を切られるぞ!?」

「「「「「「「「えええええええええええええええええええええ!!」」」」」」」」

カップル達が驚いた。

「ちょっと当麻!!何で英国女王様がこんな所にいるのよ!!」

「本物ですの…」

「庶民のパーティー来ンのかよォ!!」

「お姫様達もいるで!!」

「予想外…」

「もっとでかいリアクション持てよ滝壺!!」

「お姫様だ!!ってミサカはミサカは喜んでみたり!!」 

「驚きとしか言い様がないよ…」

そんな事は気にせず英国女王エリザードとその娘達は入ってくる。
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「今回はどうもお招き頂きありがとうございます。」

ペコリと挨拶する英国女王エリザード達

「いえいえ、こちらこそどうも…」

代表して旅掛が答える。

「そんな事よりキャーリサ、言わなくてわいけない事が有るんじゃないか?」

キャーリサは「ううっ!!」とうめくと

「上条当麻、イギリスではすまなかったーの…」

と言い、深々と頭を下げた。 


するとそこに、やや遅れてヴィリアンがウィリアムを支えて入ってきた。
なんとか意識は回復したものの足元がおぼつかない傭兵崩れ。
「騎士団長、ウィリアムは大男なんですから手伝ってくださいな。」

「何を言う。我が娘ならその密着を楽しむもんだろうが。」
「女王陛下!?何はっちゃけてますか!?」

「おお、神裂か。出迎えごくろう。ついでにこの傭兵崩れに気つけ薬でも。」
「は、はい。」

無論気つけ薬ではなく回復魔術である。
この女王はさりげなくこういうところがうまいのである。

さらにこの女王はヴィリアンに言われて手伝おうとした騎士団長を押しとどめて言った。

「おお、それとヴィリアン。ウィリアムの勤め先には私から頼んで3日間休暇を取ってもらったから。」
「「「「「「「「「えええええっ!?」」」」」」」」」

その場にいた全員が悲鳴を上げた。
だが、そんなこと意に介せず女王は続けて言った。





「ゆっくり楽しむがよい、我が娘よ♪」 




たいして娘はこう返す












「はい、頑張ります。」




「「「「「「「「「「「「ブハ!?」」」」」」」」」」」」

エリザード以外全員吹いた。

「あらあら、お姫様となると、こうも次元が違うのかしら…」

「最近のお姫様って大胆ねえ…」

「これはまたスゴいものを…」

「初春!!この頑張れは勘違いしてもいいよね!?」

「私も勘違いしか思い浮かべられません!!」

「超そうですよね初春!!」

「位の高い奴はやはり馬鹿ばかり…」スラリ

「ちょっとプリエステス!?どうか刀を抜くのは駄目なのよね!!ってギャー!!騎士団長も剣を収めてくれなのよね!!」

「安心しろ、ちょっと手合わせするだけだ…」

「まさかヴィリアンに先を越されるとは…」

「妹が先に大人の階段登ってるしー…」

「ねぇ、当麻?」

「なんだよ美琴!?今俺は応援してやるべきか悩んでる最中ですよ!?」 


「英国王室ってこんななの?」小声で聞く美琴。
「…基本バカ騒ぎ好き。まれにその上に『愛国心』から来る無茶な行動が乗っかる。」

上条即答。
「たとえば…さっきから語尾を伸ばしてる人。第2王女だが、見ての通り……」
上条の指さす先には女王と第3王女、傭兵崩れを斬ろうとする聖人と騎士をはやし立てる第2王女の姿。

「ところがこれに『愛国心』が乗っかると10月におこったクーデターの首謀者となる。」
「ええっ!!??あのクーデターの首謀者なの!?」

驚くのも無理ではない。今その人物は第一王女の望眼鏡を借りてとうとう住宅街で追っかけっこを始めた5人をはやし立てている。
…無駄にレトロな拡声器を使って。

「そういう人種なんだろうよ。それにあの女王だってスンげー名言吐きまくったんだから。」
「…ようはスイッチONの時とOffの時で全然人が変わるタイプなのね。」

「そっ、いつもべたついてくる美琴とはおおtゴギュッ!!!」
「一言余計よ。 ところで母、これからどうするの?なんか私たちがいないとできない準備が有るとか言ってたけど?」

美鈴は詩菜と顔を見合わせ二人してニヤリと笑い、思わず1歩引いた5バカップル(の男たち)に言い放つ!! 
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