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【デルタフォース】クラスの3バカの日常/9-2 - (2010/02/15 (月) 12:11:38) のソース

「わー、人がいっぱいなんだよー。ねえねえとうま、日本のお正月ってこんなに人が集まるものなの?」
「(……記憶が無い俺も初詣は初めてになるわけなんですが)そうだな。だから絶対に出店につられて勝手にフラフラするなよインデックス」

 神社についてあまりの人の多さに驚くインデックスを嗜める当麻だが、彼も記憶を無くしてからは初めてだったので内心ではかなり驚いている。
 インデックスはインデックスで当麻の忠告を聞く耳持たずで、しかも人を巻き込んでフラフラと移動し出す。

「りこう見て見て! あんなに美味しそうなお店がいっぱいあるんだよ! 一緒に回ろうよ!」
「大丈夫、いんでっくすが慌てなくてもお店は逃げないから」
「おいコラ! 滝壺巻き込んでどっか行こうとしてんじゃねぇ!」
「待つんだインデックス! 君、お金持ってないだろう!」

 インデックスと仲良くなった滝壺、滝壺を追いかけた浜面、インデックスの財布役のステイルの4名、神社について早々にはぐれることに。
 当麻はいきなりはぐれた4名に呆れつつも、念の為に周りに呼びかけることに。

「おーい、みんな居るかー?」
「私は当麻とずーっと一緒だからはぐれたりしないわよ」
「パパとママと一緒の方が安心できるからくっついてるってミサカはミサカはあの人がいなくっても平気なことをアピールしてみたり」


 当麻の呼びかけに応えたのは美琴と打ち止めの二人だけ。
 残る一方通行、土白、青黒、絹旗、美鈴、詩菜、乙姫からの反応は一切無かった。



「美琴に打ち止め、俺達はどうやら迷子になったらしい。いや、みんなが迷子になったのかもしれない。……どうしようか?」
「心配性ね当麻は。みんななら大丈夫よ。迷子の呼び出しにかかりそうなこの子が残ってるのはラッキーよ。それより今は夫婦の予行演習を楽しみましょ♪」
「何だかママに小バカにされた気がするけどミサカは全然気にしないよってミサカはミサカはパパとママの本当の娘になりきる決意を固めてみたり」
「ま、考えるだけ無駄か。二人っきりじゃないけど、夫婦の予行演習ってやつは面白そうだな。みんなと合流できるまで楽しむとしようか」
「「おーーーーっ♪」」

 夫・当麻、妻・美琴、娘・打ち止めのパーティは暢気に今の状況をみんなと合流できるまでという体で楽しむことに。
 しかし3人は知らない、残るメンバー全員と合流できるのが初詣が終わってからだということを。
 その頃、はぐれたことで新しいパーティを組むことになった一方通行、絹旗、乙姫は……
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「見事に超はぐれましたね…」
「あのガキィ、とっとと離れやがって……」
「ううっ、何か怖い人と一緒になっちゃった……」

「アァ?何か言ったか?」
「い、いえ何も!!」
「まあ確かに超怖い人ですよね~」

「キャー!!私は何も言ってない!!」
「ギャーギャーうっせェ」
「ご、ごめんなさい!!」

とまあこんな感じです。その他のパーティーは……おおこれは面白い。美鈴、詩菜、土御門、白雪パーティーだ。

「ねえねえ、二人はどういう風に知り合って、どういう風に付き合う事になったの?」
「あらあら、私も気になるわ~」
「「…………………?」」

二人は回想中……だか、どちらからの告白も思い出せない。何故ならどちらも告白して無いのだから……。 

「月夜、俺達いつから付き合い始めたんだろうにゃー」
「確かに私達、いつの間にか付き合ってたからね」

「たぶん、ハワイのときには付き合ってんじゃないかにゃー。プレゼントの話してたしにゃー」
「じゃあ、そのあたりなの?」

「「たぶんそのあたりだと思う(にゃー)」」
「ふ~ん、まぁいいや。とりあえずまわりましょ」

そう言って土白、詩菜、美鈴は奥へ入っていった。


一方、青黒は…… 

「カミやーん!!つっちー!!一方通行はーん!!茶髪ピアスー!!赤髪ピアスー!!って皆誰も返事してくれへん……。」
「まあまあ、よいでわございませんか、それに急用があったら電話をかければいいんですし。」
「それもそうやな。ほないこか!!」
「ええ♪」

こちらも順調順調。次は赤髪ピアスと茶髪ピアスのパーティーを…

「フランクフルトうまうまー!!」
「いんでっくす、朝たくさんおせち食べたよね……?」
「これがこの子の胃袋だ。覚えておけ。」

「「覚えておきます……。」」 

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「パパー!ママ―!『わたがし』が食べたいってミサカはミサカは新年早々駄々をこねてみたり!」
「あのな、打ち止め。こういう人がたくさんいるところでそんな大声でそんな大変誤解を招くような事言うんじゃありません!」

実際、その声を聞いた参拝客がチラチラこっちを見てくる…

(うう…不幸だ…)

「そうよ!まだ当麻と私はそんな事してないし!!」
「ブハッ!?み、美琴さん!?ここ神社!神社!!他にも人いるから!」
「え、口にするのもダメ?(上目づかい)」
「だ、ダメじゃないでせう…(負けた…)」

その後、二人は一方通行いわく『ガキが見るにはまだ早い』キスを人目を気にせずしてたそうな… 

「いくら大声だして誤解を招いたとしてもそんなことしてるなら別に大声でもいいじゃんってミサカはミサカはギャラリーがたくさんいるのにいちゃつくパパとママにいまだに呆れてみる…」

「「!?」」

上琴の知らない間に周りにはたくさんのギャラリーが…

「う、打ち止め!い、いくぞ!」
「ほ、ほら、いくわよ」
「う、うんってミサカはミサカは同意してみたり!」

流石に赤の他人(大勢)というギャラリーと神社という神聖な場所でならこの二人も『恥じらい』というものを思い出すらしい。

「パパもママもなんでそんなに急いでるの?ってミサカはミサ…」
「「うるさいっ!」」

と娘?を叱り顔を真っ赤にしながら仲良く(手をつなぐのは忘れないで)歩いていく夫婦であった… 


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「ちくしょう、何でこンなことになってンだァ……」
「えっと、ご、ごめんなさい……」
「アァ! あだだだだだっ! 何しやがる!」
「一般の、しかもいたいけな竜神さんにガン飛ばすの超止めて下さい。超怯えてるじゃないですか」
「だったらてめェらが俺の腕を離せばいいだろうがァ!」

 一方通行は右腕に乙姫、左腕に絹旗がしがみ付くという何とも羨ましいシチュエーションを体験していた。
 しかし実際はそんな色気のある話ではなく、切れた一方通行がチョーカーの電源を入れて能力を使うことを防ぐための防衛手段。
 現に一方通行の細腕一本では女の子すら振りほどけないので、この作戦は上手くいっているのである。

「超ゴチャゴチャとうるさいですね。人様に迷惑をかけたら打ち止めが超怒りますよ? それでいいんですか?」
「……チッ。分かったよ。もう暴れようとか思わねェからお前らさっさと離れやがれ」
「それは超お断りです。あなたの短気はそれなりに理解してますし、これは竜神さんにあなたを超慣れさせるためでもありますから」
「ねえ絹旗ちゃん。この人、怒ってない? 当麻おにーちゃんみたいに安心していいの?」

 さんざん一方通行に凄まれて怯えてしまった乙姫を絹旗が優しく、しかし一方通行には厳しく諭し始める。

「超平気ですよ。たしかに超幻想殺しお兄ちゃんと比べると超安心できませんけど、それでも根は超悪くありませんから。それにたった一人の少女を愛する超愛の求道者ですし」
「ちょっと待てコラァ! 誰が愛の求道者だ! た、確かにクソガキのことはまあ、そうゆうことだけどよォ……ってどうした最弱の従妹?」
「感動しました! あの小さな子を真剣に愛してるあなたに感動です! 怖がったりしてごめんなさい!」

 絹旗の諭しで乙姫は一方通行への苦手意識を無くし、むしろ尊敬さえしてしまうほどの心変わりを披露することに。
 これには一方通行、それに絹旗も驚きを隠せずにいた。

「ま、まあ超結果オーライです。これでもまだダメだったら対一方通行の超切り札、飾利で脅そうかと思ってましたし」
「テメェそんなえげつない手考えてやがったのかァ! 初春の奴には余計なこと言うンじゃねえぞォ!」
「ほらほら二人とも、早くお参りして当麻おにーちゃんを探しに行こうよー♪」

 すっかり元気を取り戻した乙姫に引っ張られ、一方通行と絹旗は引っ張られながら先へと進むことに。
 ちなみに初春だが、オルソラの乱の事後処理やら入国禁止手続きやらで、不眠で今も頑張っているので正月どころではなかったりする。
 その頃、5バカップルである意味で危険な青黒は上琴ほどでは無いにしろ羽目を外していた、主に黒子が。 

「○○様~つぎはどこによります?」
「黒子はん、黒子はんが抱きしめたりしてるからまわりの人に見られているんやけど…」

「恋人同士なんだから抱きしめたりしてしてもいいじゃないですか~」
「だからって、少しはわきまえた方がいいと思うやー」

黒子は青ピの腰を抱きしめながら歩いていた。

「黒子はん、とりあえず抱きしめるの止めてもらいへんか。まわりからの視線がいたいんやけど…」
「分かりましたわ。○○様が言うなら手を繋ぐだけにしますわ」

そういうことで黒子は青ピの手を繋ぐことにした。
一方、土白、母達は… 

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「にゃー結構並んでるぜい?」
「あらあら、どうしましょう?」

「元春、なんかこう便利な道具でもないの?」
「俺は未来の猫型ロボットじゃないから無理だにゃー」

「それにしても中間辺りに来てまだこれって、去年より断然多いわね~。」
「そうですね~どうしましょう?」

「にゃー!!閃いたぜい!!こう言う時には『BUCK-TICK』を…」
「元春!?それは確かに便利な道具だけど最悪怪我人が!!」

「さすがにそれはヤバいって!!」
「止めといた方がいいわよ!!」

「冗談だぜい?」
(((『BUCK-TICK』がマジだった……)))

実は本当にポケットの中に入ってたりする。

「まっ、気楽に並んでるしかないにゃー」
「そうだねー」 

 そこで土御門の携帯が鳴った。

番号を確認するとオルソラの乱から何度か目にしている番号だった。
 列は月夜たちに取ってもらい、席を外してから土御門は電話に出る。

『もしもーし! 土御門さんあっけましておめでとーございまーす♪』
「うわっ! う、初春ちゃん声でかいにゃー! それに何故にそんなハイテンション? あ、明けましておめでとうだぜい」
『はい、おめでとーございまーす♪ あ、テンション高いのは気にしないで下さい♪ 一睡もせずに今回の事後処理を終えてただ今絶賛入国禁止手続きの真っ最中ですからー!!』

 電話の相手、初春はオルソラの乱の最中から事後処理の準備を始め、今もオルソラを含めた5251名の日本への入国禁止手続き(一ヶ月ほど)を行っている。
 空港、廃病院の件の情報操作を見事にこなし、入国禁止手続きを一人約10秒のペースで済ませてるのは驚異的である。
 初春が自分のことを報告するためだけに電話をかけるはずが無いと思った土御門は、初春のことも考えて手短に用件を聞き出す。

「それはとても大変だにゃー。それで本当の用件は何ぜよ? 初春ちゃんの体調もあるだろうから簡潔に頼むぜい」
『わっかりましたー! 一つ目! そちらにインデックスさんとステイルさんって方がいたら明後日までに一度イギリス清教に戻ってくるようにとローラさんから連絡がありました!』
「その二人なら今こっちで一緒に行動中だ。といってもはぐれちまったけどにゃー。理由は何か聞いていないか? もしかして事件とかだったら俺も」
『いいえー事件とかじゃありませーん! お二人が今度から学園都市に配属されることが決定したから、その手続きとか色々やりたーいとのことです♪』

 天草式のメンバーのみならず、インデックスとステイルも学園都市に配属されると聞いた土御門は喜んでいいのか頭を悩ませていいのか迷っていた。
 それよりも初春が話しながらも叩くキーボードの音の『ガガガガガガガガッ!』という大きな音さえも霞む初春のハイテンション大声に耳が痛かったりする。
 このままでは鼓膜が大変なことになると思った土御門は、二つ目の用件を初春から聞き出して電話を切りたいと思っていた。

「じゃ、じゃあ次の用件を話してくれるかにゃー」
『では二つ目というかラストー! これは大したことじゃないんですけどっ! イギリスに戻って行った超音速旅客機の中にオルソラさんが見当たらないって騎士団長さんから連絡があったんですよ♪』
「……すまんけどもう一度言ってくれるかにゃー? 誰が見当たらないって?」
『オルソラさんですよー。最終点呼の時には居たみたいなんですけどー、飛び立った時には居なかったって騎士団長さんが仰ってましたー』

 一つ目の用件よりも二つ目の用件の方がずーっと大変だと思った土御門だが、冷静に考えるとそうでも無いことに気付く。
 オルソラは大晦日ですでに敵ではなくなってるわけだから、戦闘になることなんて無いのだ。
 しかし次の初春の言葉に土御門は思いっきり頭を悩ませることに。

『土御門さんには迷子のオルソラさんを保護、インデックスさん達と同じ飛行機で帰すように手配をして欲しいんです♪ オルソラさんの飛行機代は土御門さん持ちで』
「にゃ! にゃんでだーーーっ! オルソラは立派な大人だぜよ! 大人なんだから自分の飛行機代くらいは自分で払うのが筋ですたい!」
『オルソラさんの座席にお財布があったから無一文はほぼ確実とのことでーす! じゃあ私は残る1460名の入国禁止手続きがあるのでこれで♪』

 初春の電話はそれで切れ、後で何度も電話をかけたが電源を切ったらしく繋がらない。
 土御門は後でローラにオルソラの飛行機代を請求する決意を固めると月夜達と合流した後で、自然な形でオルソラ探索を始めるのだった。

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同時刻。
土御門から150メートル離れたところで。

のんびりまったりシスターが。
絶賛迷子状態に。

搭乗手続きまで済んだのになぜここにいるかは謎。
正確にはバス代がちょうどポケットに入っていたため。

「おやまあ、日本のショーガツはスゴいと聞いておりましたがここまでとは思ってなかったのでございますよ。」
…どうも迷子になっているとも思っていないご様子。
「なにやら楽しそうに人が並んでいるのでございますよ。では私も♪」

5分後。
ネコ男の叫びがとある境内に響き渡る!

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「ねえねえ、ってミサカはミサカは問いかけてみる。」
「「……………」」

「つい最近まで羞恥心の欠片もなかったくせに!!ってミサカはミサカは……いてててて!!」
「「外でそんな事言うな!!」」

「そう言いながらも手を繋ぐから腕を組む姿勢に入ってたりするパパとママに言われたくない!!って反論してみる!!っていーたーいー!!」
「「そんな事を大声で言うんじゃありません!!」」

そう言いながらも三人は笑っていた。まるで本当の家族の様に。(実際周りからはそう見えたりする。) 



とそんな時!!
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