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【デルタフォース】クラスの3バカの日常/10-7 - (2011/08/13 (土) 21:49:54) のソース

「カミやんがいなければ常盤台なんて全くもって縁が無いと思っていたのににゃー」
「ホントだよね」

土白が話しているうちに、常盤台の中から先生と美琴と黒子が出てきた。
ちなみになぜ黒子が居るのかというと…
美琴と上条の電話を聞いていて常盤台に来るのを聞いたからだ。
また、白雪のレベルが知りたかったというのもある。

「君が白雪月夜だね。御坂から聞いているよ。で、そちらは…」
「土御門元春ともうしますにゃー。月夜の付き添いで来ましたにゃー」

「そうか分かった。とりあえず付いて来なさい」
そう言われて土白、美琴、黒子、先生達は白雪のシステムスキャンの場所に向った。 




常盤台中学プール前




「今回はよろしくお願いしますー。」
「こちらこそよろしくお願いします。」

と、お堅い挨拶が終わり常盤台の最新システムスキャンが行われることに

「も、元春、なんかすっごい緊張してきた…!!」
「まあパフォーマンスを見せる感覚でやればいいんじゃないかにゃー?ほら、さっきだって楽しそうにしてたぜい?」

「うん!!分かった、私の能力見せてくる!!」
「それでこそ月夜だぜい!!」



今、一人の少女の運命を変えるシステムスキャンが始まる!!




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「すぅーはぁーすぅーはぁー…よしッ!!」

何か覚悟を決めたようにプールサイドに立つ。

「いっくよー!!」 

「とりゃー!!」

なんと一瞬でプールの水が凍りついてしまった。

さらに…

「とりゃー!!」
と言った後、プール付近で吹雪が吹き荒れた。
そしてまたもや…

「これは寒い…」
と木山がまた言っていた。

「凄すぎですわ!!50mプールを一瞬で凍らせてしまいましたわ。しかもあの木山を寒いと言わせるなんて…」
「白雪さんがいれば木山も服脱がなくて済むんじゃない?」
「そうですわね。しかもこんなに早く能力が成長した人、初めて見ましたわ」
美琴と黒子は白雪の能力について凄いと思った。

「凄いにゃー。本当にレベル5まであるぐらいの実力だったにゃー」
「元春、買いかぶりすりだって~」
そんなことをしている内に、白雪の能力のレベルが出た。 



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「白雪ちゃんの能力はレベル4なのですー! おめでとう白雪ちゃん!」

 小萌の発表に月夜は喜んだが、納得していない者も中に入るのでその説明がなされる。

「確かに白雪ちゃんは吹雪を起こし、プールの水も凍らせました。前者は素晴らしいのですが、後者はちょっとだけ残念だったのですよー」
「残念、ですか?」
「白雪ちゃんはプール全面を凍らせましたが深さは一メートルほど。プールの水を全部完璧に凍らせてたら8人目のレベル5になれたんですけどねー」

 小萌の説明に納得していなかった者も渋々ながらも納得していた。
 しかし木山だけは何かを考え込んだ後で月夜に近づいて質問をした。

「君は自分の能力をどのように捉えている?」
「どうって言われても……。雪を作ったり、吹雪を起こしたり、凍らせたりとかですけど」
「なんだ、随分と漠然としか捉えていないんだな。私なりに君の能力についてアドバイスしてあげよう。その上でやってもらいたいことがある」

 木山が月夜に耳打ちをすると、月夜も最初は驚いたが少し考え込んだ後で木山に向かって頷いた。
 月夜が再度プールへ戻っていったので何事かと思った黄泉川が月夜を呼び戻そうとしたが、それは木山に遮られる。

「すみません、彼女の能力をもう一度だけ見てあげて下さい。その上で最終的なレベルの判定をお願いします」
「もう一度って……。白雪のレベルは4って決まったじゃん。これ以上やった所で……」
「無駄かもしれません。ですが、今から彼女が見せる面白いものを見た後で判断してもらいたいのです」

 木山の真面目な態度に黄泉川だけでなく小萌達教師も納得し、もう一度だけシステムスキャンをしてもらうように常盤台側に頼み込む。
 常盤台側は先ほどの月夜の能力に興味を持ったのか、すんなりとオーケーを出したので月夜も行動に移る。

(あの新任の先生が言う通りにやってみよう。まずはプールの水『全て』を……)

 月夜はプールの水を凍らせるのではなく雪へと変えてみせた、プールの水を全て。

(次は吹雪を起こした時のイメージを忘れずにこの雪を……)

 次に月夜が見せたのはプールに出来た雪を空へと舞い上げ、3本の雪混じりの竜巻を作り上げるという驚きの技。

(そして吹雪を起こしてるイメージのまま、雪の竜巻を私の思うままに踊らせる!)

 さらに驚かせたのはその雪混じりの竜巻を互いにぶつけることなくプールの中で踊らせる事実。

(後は周りに被害が出ないように雪の竜巻を解除して、プールに溜まった雪を水にしてっと♪)

 全てが終わった後は何事も無かったかのようにプールに水が満ちているだけだった。
 誰もが声も出せずにいたが、他の人間からやや離れた場所で見ていた土御門は隣に居る木山に問いかける。

「おいアンタ。月夜に一体何を吹き込んだ?」
「彼女の能力の本質についてさ。彼女自身、深く考えていなかったのには驚いた。まさか『自身で冷却した物質の操作』と気付いていなかったとはね」
「……どうゆうことかにゃー?」
「疑問に思わなかったのか? 吹雪は強風に吹かれて雪が降る現象。雪を生み出すだけでは吹雪は起きない。なら雪を操って吹雪という現象を起こしたと見るのが普通だろう?」

 その説明を聞いていたのは土御門だけでなく、木山の説明に耳を傾けていたその場にいた人間全てだった。
 木山の説明に納得した小萌達教師陣は再検討を始めるが、ここで木山から補足が入る。

「ああ、でも彼女、凍結させた物質の操作は出来ないようだ。操作できるのは雪だけらしい。その点を踏まえて再考をお願いします」

 そして再考された結果、月夜のレベルの発表がされることに。 
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