とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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狙われたカップル 1



学園都市に平和が来てある日のとある広場。辺りは夜に包まれている。そこに4人の新生アイテムがいた。会議ではない。
ただ集まっているだけのようだ。

が。


「はーまーづーらー。どうやら本当に私に殺されたいみたいだね~」
「麦野が怒るのも超同意です。麦野が普通の鮭弁を頼んだのに浜面が大きい鮭弁を超頼むからです」
「だからこっちをあげるって言ってるじゃないか!!ひい!滝壺!助けて!!」
「無理。私じゃ麦野には敵わない」
「そうじゃなくて説得なり言い訳を!!」
「ほぉら、逃げろ逃げろー!!」

麦野は浜面軽く砲撃する。浜面はギリギリ避けるが腰が抜けたようにヘナヘナとしか動けない。
あちらは子猫とじゃれあうように遊んでいるかもしれないが浜面にとっては生きるか死ぬかだ。

「はまづらぁ、そんな逃げ方じゃ本当に死んでしまうぜぇ?」

ニヤニヤしながら麦野はゆっくりと歩み寄る。

「大丈夫、私が本当に浜面を殺すと思う?私が滝壺に殺されちゃうわ。でもお仕置きは決定~~」

死は免れても怪我は免れない。そう覚悟して浜面は咄嗟に目を瞑り顔を腕で隠す。


バキィィン!

突然何かが壊れた音が聞こえた。でも浜面は見ていなかったのでわからない。目を開けると
一人の少年が浜面を守るように立っており、右手を麦野の方に突き出していた。
浜面はこの少年を知っている。かつて拳を交えた相手。

「何やってんだよ、テメエ」

少年の言葉は浜面ではなく麦野に向けて放たれた。

「無能力者を弄んで楽しいか?」
「弄んでなんかいねえよ。ただコイツにお仕置き・・・」
「うるせえ!!!」

夜の広場に少年の声が響き渡る。

「お仕置きだからって何で能力を使う必要があるんだよ?そもそも怪我させないといけない理由があるのか?
コイツは人を傷つけたのか?」

そうだ、コイツは無駄に説教するやつだった。浜面は少しずつ前に少年と会った事を思い出していた。
それに珍しく麦野が何も言い返さずただ説教を受ける形となっている。

「わかったならさっさと帰りやがれ!!」

いや、お前こそこんな時間に一人で何やってたんだよと突っ込みたい所だったがあまりの形相にみんな何も言えなかった。

「・・・行くよ」
「え?う、うん、超わかった」
「・・・はまづら」

麦野は何も言わず少年と目を離し広場から出て行き、それに絹旗が続く。滝壺だけが浜面に近づいて寄り添った。




「怪我はない?」
「ああ。コイツが守ってくれたおかげでな。助かったぜ、説教男」
「説教男って言うな。ところで・・・」
「何だよ説教男」
「この子はお前の・・・」
「ふふん、よく聞いてくれた。俺の恋人、滝壺理后!可愛いだろ?」
「はまづら、キモい」

自慢気に滝壺を紹介した浜面だが滝壺の突っ込みに撃沈する。


「でもそれは本当みたいだな。2人共仲良しみたいだし。さっきの強そうな能力者もお前の仲間なんだろ?」
「ああ、ちょっと気難しいヤツなんだ。ところでお前はこんな時間に一人で何やってたんだよ」
「ん?ちょっと彼女を寮まで送ってその帰りでそこにお前たちがいた訳だ」
「ほほぅ、お前にも彼女がいるとは。でもお前の彼女なら滝壺よりランクは遥か下だろ」
「ふふん、滝壺ちゃんも可愛いが俺の彼女の名前を聞いたらビックリするぜ?」
「ならもったいぶらないで早く教えろよ~」
「はまづら、さっきからキモい」
「ぐぬ・・・」
「いいか?一回しか言わないからな。俺の彼女は御坂美琴!あの常盤台の超電磁砲だ!!」


どうぞ聞いてください!と言わんばかりに少年は彼女の名前を告げるのだが


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

2人は顔を少し青くしただけだ。

「お?驚いて声も出ないようだな二人共。今度は俺がふふんと言う番だ」
「お前に言っておく、麦野がここにいなかったことを幸せに思え」
「麦野?あぁ、さっきお前に攻撃してた・・・」
「アイツはレベル5の第4位。第3位のお前の彼女を目の敵にしてるんだ」
「・・・・・・・・・・・え?」

上条と浜面、滝壺の空気が一気に固まった。



その頃、麦野と絹旗は

「珍しいですね。麦野が超何も言い返ず、何も反撃しないでさっさと言うとおりに帰るなんて」
「・・・・・・・・・・・・」
「一回能力を消されただけですよ。また会った時に超やり返せばいいですよ」
「・・・・・・・・・・・・」
「あの~麦野?浜面と滝壺がまだあっちに残っているハズですけど・・・」
「絹旗、さっきの男を調べて」
「?もしかして超消すんですか?」

この後、絹旗はこの人物は麦野でないのではないかと疑う一言を聞いてしまった

「消さないよ。私のモノにするんだよ。私に説教できる男がいるなんて・・・////」

あの麦野が頬を染めて乙女の顔になっていた。両手を頬に当ててトロンとした目で。どうやら
先ほどの少年を思い返しているのだろうか?

「わ、わかった。超調べます・・・・・」

絹旗はこれしか言えなかった。


翌日の放課後

絹旗はとある高校の門の前にいた。

(浜面に名前を超教えてもらっただけでなんとか高校までは突き止めましたがまだ超情報不足です。
どこに住んでいるのかさえわかれば超進歩するハズですが・・・)

とそこに

「にゃ~、こんな所で何をやろうと思っているのかにゃ?高校を爆発とかやめてくれよ?」

金髪でサングラス、アロハシャツを着た男、「アイテム」の敵、「グループ」のメンバーの土御門元春がいた。

「そんな物騒なことでは超ありません。上条当麻を調べているだけです」
「カミやんは俺の友人だから手を出すことは許さないぜい?」
「超違います。麦野が上条当麻を超気になるらしくその下調べなだけです・・・って超どうしました?」

土御門の表情がこれ以上にない程ニタァ~と笑っていた。

「そんな面白い情報を俺に提供してくれてありがとうぜよ」
「な!つい口が超滑ってしまいました!この話は超忘れてください」
「いいや、もしよかったら俺が協力してあげてもいいぜい?」
「グループの協力は超必要ありません。これ以上話すと麦野のプライバシーの超侵害ですから」
「俺が住んでいる寮の隣の部屋はカミやんが住んでいるんだけどにゃ~」
「・・・・・・・・・・・・・・・!」
「でもさすがにアイテムの一人に俺の住処を教えるのも気が引けると言いますか。でもこれは
滅多にないチャンスだと思うぜい?」
「何が望みですか?」
「本当のところ麦野やアイテムの連中に一日俺のメイドさんになってほしい所だが最近浮かれたカミやんを虐めてほしいだけでいいぜい」
「こちらとしては超好条件だけですね。その話、超乗りましょう」
「オッケー。じゃあカミやんの行動パターンから考えるとまず行く場所は・・・」



一方、既に学校を出て公園にいた上条当麻は

「ということが昨日お前を送った後にあったんだよ」
「ふ~ん。当麻その滝壺って子、可愛いって言ったんだ~」

昨日の出来事を恋人の美琴に報告する上条。だが肝心の彼女は可愛くない反応をする。

「そこかよ!そりゃ可愛いって言ったけど俺は美琴一筋ですよ?麦野ってヤツのことだよ!」
「大丈夫だって。私一回戦ったことあるしそれに・・・当麻がいてくれるから・・・」
「何だそれ。ま、一応気をつけてくれよ。怪我されちゃたまったもんじゃないから」
「うん、それじゃ今日もスーパーに寄るんでしょ?」
「今日はいいんだよ。まだ食材残っているし」
「そう?じゃ当麻の部屋に行こっ♪」

こうして2人は寮へ帰って行った。



その頃、本当は上条たちが行く予定だったスーパーでは


「ここは超どこですか?」
「カミやん行き着けのスーパーだぜい?この時間なら15分以内に必ず来るにゃ~」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「もう15分超経過しましたよ?もしかして超騙しました?」
「おかしいにゃ~。もしかしてもう買い物が終わったのか?でももう寮に戻ったとは思えないにゃ~・・・」
「なら寮で待機しておくことを超求めますが」
「仕方ないにゃ~。じゃあこっち来るぜよ」



そしてこちらは浜面、滝壺、麦野がいるファミレス。

「そういえば絹旗は?」
「ちょっと調べ物をさせていてね。なあ浜面、昨日の男の名前は知ってんだろ?」
「え?あ、まぁ・・・珍しいな。麦野が男のことを聞いてくるなんて」
「ぁあ!?何か文句あんのか?」
「・・・・・・・いえ、何も・・・」
「はまづら、麦野はあの人が超電磁砲の彼氏だなんて知らないから名前を教えるくらいいいんじゃない?」ヒソヒソ
「そうだな。麦野のことだから恐らく仕返しするだけだろうしそもそもアイツには通用しねえから・・・大丈夫か」ヒソヒソ
「おい浜面、名前すら教えてくれねえのかよ?」
「ああ、アイツの名前は上条だよ。下の名前は・・・何だったっけ?」
「チッ、使えねえなぁおい・・・でも上条っていうのか~あの男・・・///」
「・・・・・・・・・・は?おい麦野?」
「はまづら、どうやらあの人、麦野にフラグ立てたみたい・・・」
「え?・・・・・・」
「あ~、早く絹旗戻って来ないかな~///」
「マジかよ・・・」



「ただいま~」
「ここは俺の部屋だっつの。決して美琴の部屋ではないぞ?」
「いいじゃない!これくらいでケチつけないで!」
「悪うございましたよ~」


上条と美琴は寮に到着。買い物に行かなかったため夕食を作り始めるのもまだ早い。上条はベッドに胡坐をかき、テレビを付ける。そこに美琴が上条の股の間にちょこんと座って来る。


「・・・・・・」
「何?」
「いや、美琴っていい匂いするな~と思って」
「本当?ありがとう。えへへ」
「お前、付き合ってから俺に素直になったよな」
「当麻も少しは私の気持ちわかるようになったのと同じよ?」
「そうか?まだ美琴の知らない所たくさんある気がするけど」
「じゃあこれからもっと私を知って行ってね。うふふ・・・ねえ、ギュってして?」
「はいはい、これでいいか?苦しくないか?」
「うん、暖か~い・・・・ふにゅ・・・」


こんな幸せ空間の部屋の隣、土御門の部屋では・・・


「超何ですかこれ・・・」
「だろ~?この現実がお前に協力した訳だぜい」


土御門と絹旗の2人は今・・・かつてステイルと神裂がしたようにコップグラスを壁に当てて隣の音を盗聴している。(ドラマCD参照)


「超どういうことですか?上条当麻が超電磁砲と恋人だなんて」
「俺だって聞きたいぜよ。ある日突然超電磁砲が高校まで来てカミやんを迎えに来て腕組んで消えて行きやがってにゃー。
それ以来カミやんの予定には全部超電磁砲が補習よりも最優先されちまってにゃ~。俺は結構寂しい訳ぜよ」
「なるほど。アナタの理由は超どうでもいいですがとりあえず二人はラブラブなんですね。
これは麦野に超どう伝えればいいのでしょうか・・・」
「にゃ~お前はそっちがネックになってる訳だよにゃ~・・・ん?ちょっと静かに」
「はい・・・」

2人は耳を澄まして隣の部屋の音を必死で拾おうとする。

『あ・・・あぁ~~~いいよ当麻ぁ』
『うお、凄いなここ・・・こんなになるまで俺に黙ってたのかよ。早く教えてくれればよかったのに』
『だってぇ、いくら恋人になったからって恥ずかしいもん』


「・・・・・・・・これはもう全部麦野に超報告するしかないですね」
「・・・・・・・・カミやん・・・許さんぜよ」
「麦野が超怒ってもこれは仕方ないことです。包み隠さず教えるのも友としての超勤め」
「全く言うとおりだぜい。まずはイギリス清教、学校の連中にも教えてやるかにゃ~」



その頃、隣の部屋の2人は

「あぁ~、そこ!気持ちいい!」
「おっ、ここも凄いよ?」
「当麻ってマッサージ上手だね~」
「美琴・・・その年でマッサージを求めるとかヤバイんじゃないですか?」
「いいじゃない、触れてもらってるだけで私幸せだもん」
「マッサージだけどな・・・」



「好き、嫌い、好き、嫌い、好き・・・嫌い・・・あーもう!!」
「滝壺、ついに花占いまで始めたぞ・・・」
「もう誰も麦野を止められない・・・」


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