上琴の初詣にありがちなこと
美琴 「あけましておめでとー」
上条 「おう、おめでt………………」
美琴 「? どうかしたの?」
上条 「…いや、着物じゃないんだな~って………」
美琴 「し、仕方ないでしょ!? 校則で決まってるんだから!!」
その1 美琴が制服。
上条 「あっ、でも巾着は持ってきたんだ」
美琴 「まぁ、これくらいはね。ちょっとはお正月っぽいかなって」
上条 「うん、それはいいんだけどさ…その柄って……」
美琴 「えへへ~。カワイイでしょ♪」
その2 巾着がゲコ太柄。
女性 「あ…鼻緒が……」
上条 「大丈夫ですか? 俺、手伝いますよ」
女性 「あっ! す、すいません!///」
美琴 『バチッ!! バチバチッ!!』
上条 「……何故に美琴さんは不機嫌になってらっしゃるのでせう…?」
美琴 「べ! つ! に!?」
その3 新年早々上条がフラグを建て、美琴が初ビリビリする。
上条 「う~わ~、人多過ぎるだろ!」
美琴 「ま、それはしょうがないんじゃない? ここら辺って神社とかお寺とかあまりないし」
上条 「そうだけど、何かはぐれそうで怖いな……手でも繋ぐか?」
美琴 「て、ててて手ぇ!!?///」
その4 上条が無意識にこんな事言っちゃう。
美琴 「い、い、い、いらないわよ!!! ここ、子供じゃあるまいし!!!」
上条 「それもそうだな」
美琴 (うぅ…私のバカ……)
その5 せっかくのチャンスなのに、ツンデレのツン部分が邪魔をする。
美琴 「お賽銭、いくらにするの?」
上条 「俺はこの1円に全てを賭ける!」
美琴 「……せめて5円玉くらい出しなさいよ」
上条 「そういう美琴センセーは、おいくらほどお出しするので?」
美琴 「私は…あれっ? 小銭がないわね……千円札でいっか」
上条 「えええええぇぇぇぇぇ!!!!!?」
その6 貧富の差を肌で感じる。
上条 「なぁ、ふと思ったんだけどさ」
美琴 「何?」
上条 「今から神様にお祈りする訳だよな」
美琴 「そうだけど…それが?」
上条 「神様って…どの神様なんだ? 俺達、十字教でも何でもないわけだし」
美琴 「……………」
上条 「……………」
美琴 「ま、まぁ何でもいいんじゃない!?」
上条 「だ、だよな!」
その7 祈る神など、とうに忘れた。
上条 「なぁ、ふと思ったんだけどさ」
美琴 「何?」
上条 「今から神様にお祈りする訳だよな」
美琴 「そうだけど…それが?」
上条 「俺、右手に幻想殺しがあるんだけど…大丈夫なのか?」
美琴 「……………」
上条 「……………」
美琴 「…お賽銭、左手で投げたら?」
上条 「…それで見逃してくれっかなぁ、神様……」
その8 多分無理。
上条 (成績が良くなりますように! インデックスが家事を覚えますように! なるべく不幸が起きませんように!
スーパーの豚肉がもっと安くなりますように! てか野菜も安くなりますように! それから―――)
その9 1円で神にムチャブリ。
美琴 (コ、コイツともっと仲良く…い、言っとくけどアレよ!? 友達としてだからね!! べ、べべべ別にその…
こ、こ、ここ、恋、人…とかそんなんじゃないんだから!!! か、かか、勘違いすんじゃないわよ!!!)
その10 神にまでツンデレ。
美琴 「おみくじしない?」
上条 「えー…俺、大凶なの分かりきってるしなぁ……
つーかおみくじって高くないか? ちっちゃい紙切れ一枚で200円って、どう考えてもボッタクリじゃねーか。
しかもせっかく買っても、結局持って帰らずに縄とかに結んじまうんだろ? 意味分かんねーよ」
美琴 「……アンタ何か、おみくじに恨みでもあるの?」
その11 まさに幻想殺し。
美琴 「いいじゃない! こういうのはね、雰囲気を楽しむもんなの! ホテルのサービス料みたいなもんでしょ!?」
上条 「はぁ、分かったよ」
――――――――――
上条 「どうだった?」
美琴 「中吉か…まぁまぁね。アンタは?」
上条 「案の定、大凶だよ」
美琴 「あらら……」
上条 「いや、ちょっと待て!? 何か裏面にも印刷されてる!! しかもこっちも大凶だ!!」
美琴 「ぇえ!!?」
その12 当然のごとく大凶な上に、ありえない不幸。
上条 「『願望:叶わず 学問:更なる精進が必要 病気:大怪我を負う恐れ有り。海外旅行は控えるべし』
ほら~、ろくな事書いてねぇよ……病気の欄はすでに手遅れだし」
美琴 「何かゴメン」
上条 「あっ、でも縁談のとこはいい事書いてあるわ。『縁談:隣人を選ぶが吉』だって」
美琴 「!!! そ、そそそそれってアレじゃない!!? ち、ち、近くにいる人を選びなさいって意味じゃない!!?」
上条 「だと思うけど…近くにいる人って誰だ?」
美琴 「だ、だから…その……め、めめ、め、目の、ま、ま、前……とか……///(ゴニョゴニョ)」
上条 「いや、後半、声がちっちゃくて聞き取れなかったんだが…なんつったんだ?」
美琴 「な、何でもないわよ馬鹿!!!!!」
その13 THE上条クオリティ。
上条 「うおっさみぃ!!! 何か急に寒くなってきたな」
美琴 「あっちで甘酒、配ってるみたいよ?」
上条 「そりゃいいな。何より無料【ただ】ってのがありがたい」
――――――――――
美琴 「はぁ~…温まるわ~……」
上条 「だな~…」
その14 毎回オチがある訳ではない。
美琴 「この後どうすんの?」
上条 「んー…俺は帰るよ。そろそろインデックスが起きてくる頃だろうし」
美琴 「そっか……」
上条 「おー? なんですかー? 美琴ちゃんは上条さんとバイバイするのがそんなに寂しいんですかー?」
美琴 「なっ!!! バッ!!! そ、そんな訳ないでしょ!!!!!」
上条 「照れるなって」
美琴 「照れてないわよ!!!」
上条 「なぁ、美琴」
美琴 「な、何?」
上条 「今年もヨロシクな」
美琴 「う、うん。こちらこそヨロシク///」
その15 ちょいちょい、いい雰囲気になったりする。
上条 「じゃあそろそろ帰―――」
禁書 「と~う~ま~~~………」
上条 「イ、インデックス!? 何でここに!?」
禁書 「何でじゃないかも! 起きたらとうまがいないから心配したんだよ!!
それなのに短髪と早朝からデートってどういう事なのかな!!!」
上条 「い、いや…これはデートじゃなくてだな……」
白井 「お、お、お、お姉様………」
美琴 「黒子!?」
白井 「朝から何やら妙にウキウキしてらっしゃると思ったら……そういう事でしたのね……ふ…ふふふ…………
おんどりゃあああぁぁぁ類人猿があああぁぁぁぁ!!!!!
ワタクシのお姉様に手ぇ出すとはいい度胸ですわねええええぇぇぇ!!!
そんなに金属矢ぶち込んで欲しいんかワレェェェェl!!! ですの」
美琴 「ちちち違うわよ!!! デデ、デート、とかそんなんじゃなくてね!?
あと、さり気なく『ワタクシの』とか言ってたけど、私、アンタのモンじゃないから」
土御門 「おーおーカミやん、今年もやってるにゃー」
青髪 「新年一発目から腹立ってしゃーないわ」
姫神 「上条君。あけましておめでとう。今年は。もう少し私の事も見てほしい」
吹寄 「上条当麻!!! 貴様は女の子をたぶらかさないと死ぬ病気にでもかかっているのか!?」
上条 「お、お前等まで!?」
初春 「御坂さん、あけおめです。あっ、すみません、お邪魔ですよね」
佐天 「駄目だよ初春~。こういうのは声を掛けずに、こっそり覗いておかなきゃ」
春上 「望遠鏡持ってきたの」
御坂 「えっ!? ちょ、えええ!!!?」
御坂妹 「この混乱に乗じてミサカがあの人をゲットします、とミサカはさりげなくあの人と腕を組みます」
番外個体 「なになに? 何か面白いことしてんじゃん。ミサカも混ぜろ!」
打ち止め 「あっ! お姉様だ! ねぇねぇお姉様、あっちでわたあめ買って!
ってミサカはミサカはおねだりしてみる」
佐天 「御坂さんのそっくりさん!!?」
初春 「こっちは大きい御坂さんです!」
白井 「ロ、ロリお姉様ぁぁぁぁぁ!!!?」
美琴 「うわー説明がメンドクセェ!! どうすんのよこれ!!!」
小萌 「ほらほら皆さん、他の方の迷惑になるのですよ?」
黄泉川 「まぁまぁ、今日は固いこと言いっこなしじゃんよ。正月くらいはしゃがせてあげようじゃん?」
浜面 「おおう大将! 相変わらずモテまくってんな! 羨ましいぜチクショウ!」
滝壺 「………はまづら…? 今のどういう意味なのか詳しく聞かせて」
一方通行 「…アイツ等、何してやがンだァ…?」
結標 「げっ…一方通行……それに土御門と海原もいるじゃない……新年早々嫌な顔見ちゃったわ」
海原 「それはこちらのセリフですよ。まさか貴方達に会うとは……」
ショチトル 「おいエツァリ。コイツ等とはどういう関係なんだ?」
食蜂 「……ちょっと、何でこんなに混雑力があるのかしらぁ? 鬱陶しいわねぇ」
風斬 「…あの…通れないんですが………」
美琴 「何!? 何なのこの状況!!!」
上条 「分からん!! けどこれだけは言っとく!! 今年は初の『不幸だー!!!』」
その16 今年も騒がしくなりそうだ。