小ネタ よくあるソレなショートストーリー 2
なんやかんやで上条当麻の家(寮)に辿り着いた美琴と上条
「ここまでで良いぜ、サンキュな御坂」と買い物袋を受け取る上条
「折角だからお茶の一杯くらい出しなさいよ!」
「それって家にお上がりになるってことでせうか?」
「ダメだっていうの?どうせ暇なんだから良いじゃない」
(それに私も暇だし…)と最後に小さくつぶやいたが上条の耳には届いてないだろう
「で、ですが常盤台のお嬢様とあろうものが!こんな貧乏学生の部屋に踏み込むというのは…」
上条が問題としているのはもちろんこれだけではない、あの大食い銀髪シスターが居るからだ
こんなのがバレたらビリビリどころじゃ済むはずがない。と上条は心の中で決め込む
「ふ~ん、人を部屋に上げれない理由があるんだ?へぇ…」
「…(ここで変に突き放して怪しまれるより…)わかったよ!でも少しここで待っててくれ」
とエレベーターの前に美琴を待たせて上条は自室へ向かう
「(アイツの家ここなんだ…)」肝心の美琴はこれから先の事で頭が一杯になって今にもショートしそうである
その頃上条はインデックスを必死に説得
「とうま・・・?」
「インデックス…悪い!スフィンクスと散歩に行ってきてくれ!」
「私はお腹が減ってるんだよ!散歩はご飯食べてからいきたいかも…」
「ご飯というものはお腹が減ってれば減ってるほど美味しく感じるものでありまして、お散歩に行ってから食べるご飯は最高に美味しいと思います」
「とうまは何を言ってるのかな…?私にはよくわからないかも」
「つまり少しの間出掛けてて欲しいんです、ハイ…」
「そうならそうと最初から言えばいいんだよ!なんの為かは…聞かない方が良い?」
「インデックスさんの心の広さには感謝致します…」この後禁書に噛み付かれたのは言うまでもない。
上条は禁書を美琴と会わないように階段から送り出し、同時に美琴を迎えに行く
「遅くなっちまってスマン」
「べ、別に良いわよ、さっさと案内してよね」
色んな事を考え頭が一杯だった美琴はホンの一瞬しか待っていないような感覚だった
「へぇ…ここがアンタの部屋」
美琴はドキドキしつつもいつもの調子で上条と話をする
「飲み物は何がいい?といっても麦茶と水しかないんですが…」
「じゃ麦茶でお願いするわ」
上条は飲み物を来客に提供するということでお盆を使い美琴の元まで運ぶ
「ほれ」と上条が美琴に麦茶が入ったコップを手渡す
だが受け取ろうとした際美琴が上条の手を触ってしまい焦ってこぼしてしまったのだ
「わっ! だ、大丈夫か御坂?」
「わ、私は大丈夫、だけど服が…」
これはマズイことになったと上条は心のなかで頭を抱える
「御坂さん申し訳ございません!」
「そ、そんなことより拭くもの!」
上条は急いでタオルを美琴に手渡す
黒子のような表現をするならヌレヌレの美琴が目の前にいるのだから
美琴は中学生だ、しかし上条は罪悪感がありながらも美琴を見てしまう
肝心の美琴は
「な、何見てるのよ!」
「申し訳ございません!あのそのなんと言いますか…」
謝りっぱなしの上条である
「何よ…」
「あのー可愛いな~と思いまして…」
その後に自制の意味を含めた自分に対するフォローを入れてるのはご想像がつくだろう。
しかし美琴は黙る、ひたすら沈黙である、可愛いな~の後の言葉は一切耳に入っていない。
だがこれは嬉しさから来る沈黙…いうならば言葉が出ない状態だ
「あの…?御坂さん…?顔が赤いのですが、お風邪でも引かれちゃいましたか…?」
「この馬鹿!」と電撃が飛んでくるが、すかさず右手で阻止する上条
「部屋の中でビリビリは困りますって!」
「アンタが全部悪いのよ…」美琴は弱々しい声で放つ
この時上条にも美琴の気持ちが少し理解出来た、そこで右手を差し出す、もちろん電撃が出てきたからではない。
美琴の頭を撫で、同時に自分の胸へ引き寄せる。そして「ごめんな…」と耳元で一言…。
この二人の関係、そしてインデックスはどうなるのか…?