少年の覚悟と少女の決意
chapter2 悩める少女と最高の後輩~best firend~
PM9;30
常盤台中学寮208号室
美琴は悩んでいた。
『(あいつは止めったって勝手に行くことはわかってる。今更止めるなんてできない。
でも、ついて行くなんて、あいつは喜ぶの?)』
美琴は上条とともにグレムリンを追い、ハワイへ行ったことがある。
そこでバードウェイに騙され、道を外そうとした上条を美琴は元の道へと連れ戻した。
それでも上条は1人でバゲージシティまで行ってしまった。
『お姉さま』
そんな美琴に話かけてきたのは同じ部屋に住む、唯一無二の親友の白井黒子だ
『お姉さまは何をそんなに悩んでおられるのですか?』
これ以上後輩に心配をかけてはいけない。
美琴は無理やり笑顔を作る.
『ううん。別に何もないよ』
なんとか誤魔化そうとしても白井は納得しない。
『夏休みの後半にお姉さまが何か思いつめていたのは知っていました。
今のお姉様はあの時と同じ顔をしておられます。
黒子はお姉さまのパートナーです。何か悩みがあるなら相談して欲しいですの
お姉さまが自ら相談してくれるまで、黒子は待っていますの』
あの時,追い込まれていたことを気づかれていた。
周りに心配をかけまいと隠していたのに。
隠し通せたと思っていたのに。
それでも黒子は自分が相談するまで待っていたのか。
そんな後輩を持てて自分は幸せ者だ。
それでも今は言えない。自分で解決しなければならない。
『ごめん。でも、これだけは自分で何とかしないといけないから』
『そうですか。それでは、最後に余計なお世話ですが。
お姉様は自分の心に素直に突き進むところが輝いていられるのですの。
それではおやすみなさいませ。お姉さま』
『ありがとう黒子。お休み』
黒子と美琴は自身のベッドで眠りにつく。
『(自分の心に素直に進む・・・か)』
『(そうよ。そのとおりじゃない!)』
こうして少女は覚悟を決め、眠りにつく。
capter2 終了