シンとかがみは
こなた達と別のクラス……そう聞いてちょいと妙な電波を受信してしまいました。
文化祭当日――
「あれ~、シン、こんなところでどうしたのよ?」
少し他の学年の出し物でも見てからこなたのクラスの喫茶店にでも顔を出そうとしていたかがみ。
彼女は階段でぼけっとしていたシンを見つけて声をかけた。
「あ、柊の姉の方」
「なによ、その言い方、ケンカ売ってんの?」かがみはギロリとシンを睨んだ。
「すみません、
かがみセンパイ」
「ま、いいけどね……そういえばこなたのとこ行かないの?」
「いや~、一人じゃ行きにくくてさ。
それに行くとウサギのぬいぐるみに着替えさせられるのがわかってるからな」
「あはは、そうなんだ。ちょっと似合いそうかも」
「あんた、人のこと笑ってんのはいいけど、こなたがあんたに狸のぬいぐるみを着せたがってたぞ」
「マジ?」
「ああ、マジだ」
「ちょっとイヤかも」
「だろ」
「「ハア……」」
「ま、暗くなっててもしょうがない。少し他のところをまわってから、こなたんとこへ顔を出そうぜ」
気を取り直してかがみの手を引き他の階へ移動しようとするシン。
「ちょ、ちょっと……」不意にシンに手を握られて耳まで真っ赤になるかがみ。
(今だけいいよね!今だけだもんね!)しかし、ふりほどくこともなく逆にほんの少しだけ握り返す。
……一つの皿のお好み焼きとたこ焼き、焼きそばを二人で食べる。アメリカンドックに山ほどマスタードをかけられて涙目のかがみ。
――俺、こんな平穏な世界があるなんて全然思ってなかった。俺がいたところではいろいろあってさ……
――今、あんたはここにいるんだから……だから前のところのことは今はいいから。
……お化け屋敷で悲鳴を上げるかがみ。思わずかがみに抱きつかれてセットを壊すシン。
――いや、こんなぬるいことしていていいのかなって、いつも思う。あんな俺が自分だけ穏やかな日常を過ごすなんて許されるのかって。
――何かわからないけどそんなにつらい目にあってたんだったらなおのこと、今、あんたはここで楽しむ権利があるんじゃない?
……射的や輪投げで百発百中のシン。目を丸くして驚くかがみ。シンから景品のぬいぐるみを渡されて喜ぶかがみ。
――ホント、俺、ここにいてもいいのかな。
――大丈夫、誰が許してくれなくても私が許すから。
……占いでアベックだと思われて真っ赤になる二人。相性は悪くないといわれて内心ちょっとうれしいかがみ。
――俺さ、今はこの世界であんた達に出会えて良かったと思う。
――私もさ、今、あんたと一緒にいられてとってもうれしいよ。
気がつくと夕方になり、学園祭は終了間際になっていた。
「どうしてかがみんもシンもそろいもそろって今までうちのクラスに顔出さなかったのだね?」
閉店間際に走ってきたかがみとシンに1日中手ぐすね引いて待っていたこなたはちょっとむくれ気味に二人に聞いてみた
「「あはははは」」
ニマ~っと邪悪な笑みが浮かぶこなた。
「(ボソッ)ところでかがみくん、シンとの学園祭デートは楽しかったかね?」
「qあswでfrgthじゅきぉ;p@:……な、何いってんのよ!べ、別にデートとかじゃなくてただ一緒に……」
「(こっそり)あ、図星だ。かがみん、よかったね~。(ニンマリ)でもね、ぬいぐるみは着てもらうからね!」
そしてこなたの教室からシンとかがみ、二人の叫び声。そしてそのしばらく後にこなた達の笑い声や歓声が聞こえた。
最終更新:2007年11月13日 11:59