アットウィキロゴ

5-703

「シン、いっしょに寝よう!」
「え、えと、シンさん、わた、わたしもいっしょにいいですか?」
「まあいいけどぉ……」
(俺、男扱いされていないんじゃないか?まあ、マユが小さいときも一緒に寝てたから、それと同じ感覚か?)
マイ枕を抱えた二人に居間から手を引っ張られて彼の部屋へと引っ立てられるシンはそんなことを思っていた。

「オトナの階段のーぼる♪君らはまだシンデレラさ……」
半泣きで彼女らを見送るそうじろうさん。
「天国のかなたこなたがまた一歩大人の階段を上ってしまうようです……」

その日の真夜中。
シンのベッドで『小』の字になって寝ている3人。真ん中にシン、その左手にはゆたか、右手にはこなた。
二人とも持ってきたはずの枕はどこへやら、何故か今は二人ともシンの腕枕で寝ていた。

「しかし、いいのかよ……」
(年頃の男といっしょと同じ寝床で寝るなんてさ)
左右からする年頃の女の子の柔らかさと甘い香りに一応は普通の男の子であるはずのシンは容易に眠ることが出来なかった。
左の方からはかすかな寝息が聞こえている。
「いいんだよ」
右手の方からそんな声が聞こえた。
「こなた、起きてたのかよ」
「そんな簡単に眠れるわけがないよ」
「なんだ寝心地悪かったか。だったら腕枕やめて自分の枕で……」
「違うよ、わかんない?」
「ああ」
「じゃあ、教えてあげる。シン、だからもうちょっと近くへ顔、寄せてくれる」
「なんでだよ」
「そうしないとわからないと思うから」
少しムリをしてこなたの方へ顔を寄せるシン。
「こうかよ」
こなたの甘い髪の香りが近づいてくる。
 チュッ!
一瞬、唇に感じた柔らかい感触に硬直するシン。
早鐘のように高鳴る鼓動。シンは全身が心臓になったような気分になった。
「な、なにを」
「大声出すとゆたかが起きちゃうよ。
 ……私、今シンが感じているくらいにドキドキしてるんだもん。眠れるわけないでしょ」
「そ、そりゃあムリだな」
「でしょ」
クスリと笑ってからシンの胸に全身をすり寄せ体を預けるこなた。
「ま、それでもいいか」
腕枕をしていた右手でこなたの華奢な体を抱き寄せるシン。
「ん、いいでしょ?」
二人ともお互いの全身が心臓になったようなドキドキを感じながらいつまでもそうしていた。

 戻る 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2007年11月22日 17:58
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。