異世界人の考察 - (2008/12/15 (月) 23:48:43) の1つ前との変更点
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*異世界人の考察 ◆EFl5CDAPlM
『それじゃあ、皆頑張って殺し合ってね。また6時間後に会おう』
何処からか聞こえてくる、くさかべたつおの声が終わる。
今すぐ目の前に行って渾身の一撃をたたき込みたくなる声だ。
禁止エリアと死者発表、そのどちらも暗闇の中、レイジングハートの明かりでメモをとった。
呼ばれた死者の名前。
ガルル中尉、アシュラマン。
呼ばれることを覚悟していた。
覚悟していたけど、その名前を聞いた時には震えてしまった。
セイン。
もともと敵だったとはいえ、一時的にでも手を組んだ仲。
それ以前に例え敵でも自分の知り合いが死んでしまうのは気分がいいもんじゃない。
今頃彼女の妹のノーヴェは何を考えているのかな。
セインと一緒にいたはずの灌太さんは無事なのかな。
逆に呼ばれなかった名前。
オメガマン。
呼ばれると思っていたけど、こいつの名前は放送に出てこなかった。
私はこいつを殺し損ねたみたい。それは……きっとよかったことなのかもしれない。
だけどこいつがまだ生きているということは、またどこかで誰かを襲っているしれないってこと。
探し出して、絶対に止めてみせる。
なのはさんやヴィヴィオに、ケロン人の人たちは呼ばれなかった。
一応、ある程度はなのはさんたちの名前が呼ばれることも覚悟をしていた。
それが取り越し苦労にすんだのはよかったことかもしれない。
痛む傷を抑え、暗闇の中を進む。
やがて見えてきた自然の光の道。私を照らす。
採掘場の出口だ。いや、入ってきたところだから入口か。
採掘場の入口からでて、光をいっぱい浴びる。
暗い気持ちも、それだけで少し吹き飛んだ気がした。
ついでに傷の痛みも減ってきて……減ってきて?
そういえばこの光も太陽の光って感じじゃないや。
なんだろう、この光?
上から降り注いでる?
ふと上を見上げてみるとそこにいたのは……
「カ……カーカカカカ……カナブン!?」
……なんかうっかりアシュラマンの笑い声みたいになっちゃった。
落ち着け私! いや、確かに見た目カナブンだけど!
でも私の知ってるカナブンはこんなに大きくないし、こんな光出さない!
でもここには宇宙人とか超人とかいるんだし、こういう生物もいる……のかな?
よく見てみても首輪は付いてない。原生生物かな?
そうこう考えているうちに謎のカナブンは行っちゃった。
傷をいやしてくれたのはうれしいけど、なんていうか妙な謎を残して去っていった感じ。
さすらいのカナブン? わけわかんないや。
「ねえ、レイジングハート。さっきのカナブン、何だったのかわかる?」
『不明です』
「だよね……」
『あのカナブンの放つ光には、治癒効果があるようです。今のところ、害になると思われることはないです。
しかし、魔法とは異なるものですね。詳細は不明ですが』
ふむ……
魔法じゃないけど、魔法みたいな力、か。
そういえばオメガマンの光線も、魔法とは違うやつだ。
ていうかそもそも変身したりとかするなんて思いっきり変だ。
アシュラマンも顔が三つあったりするし、超人っていうのはみんな変なんだろうか。
長門有希のあれも魔法とは違うみたいだし、戦闘機人のそれとも違う気がする。
もしかして長門有希も超人……なのかな?
すごく強くて、正体不明で、この殺し合いの元凶の片割れ。
魔導師とは違う何か。私には分からない何か。
……わかんないことをいつまでも考えててもしょうがない。
気分転換だ。
地図と名簿を取り出して、レイジングハートに確認を取る。
「禁止エリアはJ-03、E-01、H-05の順番であってるよね?」
『はい。
午後13:00から J-03
午後15:00から E-01
午後17:00から H-05です』
禁止エリアは最初の二つが海、か。
前のと合わせたらE-2の遊園地が囲まれてる。
これはきっと何かあるな。
「それから死んだ人は……
ホリィって人と、ガルル中尉、アシュラマン……それに草壁メイとセイン、だね」
『その通りです』
名簿を見て、死んだ人の名前を間違えていないか確認する。
一回目の放送を含めて10人。全体の5分の一が死んだことになる。
しかもくさかべたつおはそれだけでは物足りず、殺し合いにご褒美を追加してきた。
今後殺し合いに乗る人たちはますます増えるんだろうと思う。
殺し合いに乗った人間は、なにもアシュラマンやオメガマンみたいに殺すことだけを目的にした人ばかりじゃない。きっと。
主催者が最初に言った、優勝者はなんでも願いをかなえるという話。
それを信じた人なんかもゲームに乗る可能性だってある。
私となのはさんと、フェイトさん、ヴィヴィオ。
セインとノーヴェ。
ガルル中尉とケロロ軍曹、タママ二等兵、ドロロ兵長、日向冬樹。
アシュラマンと悪魔将軍。
そんな感じに、この殺し合いに呼ばれている人たちはある程度知り合い同士が呼ばれているみたいだ。
ということは、くさかべたつおのことを信じて、
殺し合いで死んだ人を生き返らせてもらうとか考えてしまう人もいるかもしれない。
もしかしたら、ノーヴェもセインが死んで、そんなことを思ったりするかもしれない。
あまり、こういうことは考えたくないんだけどね。
長門有希とくさかべたつおは、そういうつもりで知り合い同士を呼んだのかもしれない。
あるいはもしかして、呼んだ人にもそれぞれ理由があったりするのかな?
ガルル中尉のような宇宙人、
私やなのはさんたちみたいに魔導師、
アシュラマンやオメガマンみたいに超人……
……ん?
「ねえ、レイジングハート」
『なんでしょうか?』
「セインと一緒にいた灌太って人、レイジングハートから見てどんな人だった?」
『色々と隙のない男でしたね。この殺し合いの場において、冷静な判断のできる者であると思います』
んーそっか。
つまり灌太さんはそれなりにこういう修羅場を潜り抜けた猛者ってことで……
あれ?
私はもう一度名簿を見る。
一番最初の「キョン」から始まって、最後の「草壁メイ」で終わる、名前を見て、
その違和感の正体を確かめてみようとする。
なのはさんからヴィヴィオを丸で囲う。
ケロロ軍曹からガルル中尉を丸で囲う。
少し悩んで、キン肉スグルからオメガマンを丸で囲う。
それから草壁サツキ、草壁メイを丸で囲う。
『スバル……? 何をやっているのですか?』
「うん……えっとね、参加者の知り合い同士は近くに配置されてるなって思って。」
そう言いつつ、私は丸で囲ったそれぞれに名前を付けていく。
なのはさんからヴィヴィオをミッドチルダと。
ケロロ軍曹からガルル中尉をケロン人(宇宙人)と。
それからちょっと悩んでキン肉スグルからオメガマンを超人と。
草壁サツキ、草壁メイを草壁タツオと。
『……これは?』
「私の考えた、それぞれの関係者の特徴、かな。」
『なるほど……ですがガルル中尉の話によれば日向冬樹はケロン人ではなくペコポン人の人間だそうですが』
「うん、それはね……」
そういって、私はそれぞれの分類について説明する。
まず、私となのはさん、フェイトさんは魔導師だ。
セインとノーヴェ、それから攫われたヴィヴィオはスカリエッティの近くにいた人間。
この二つのグループはミッドチルダで衝突していた。
アシュラマンの近くにはオメガマン、ウォーズマンを跨いで悪魔将軍。
アシュラマンは自分のことを悪魔超人と呼んでいた。たぶん、悪魔将軍も同じ。
オメガマンははぐれ超人。いや、後になって完璧超人とかいってた。
名前の感じからいってウォーズマンも超人の可能性は高い。
それにアシュラマンはキン肉マンやウォーズマンがいい人間だって言ってた。
キン肉マンって名前は名簿にないけど、キン肉スグルかキン肉万太郎のどっちかがそうなんだろう。
つまり、キン肉スグルからオメガマンは超人に分類される。
草壁サツキと草壁メイは、名前から主催者の片割れのくさかべたつおと関係があると思っていい。
ガルル中尉の知り合いであるケロロ軍曹、タママ二等兵、ドロロ兵長。
彼らは宇宙人、もしくはケロン人というくくりで分けることができる。
ケロロ軍曹とタママ二等兵の間に挟まれた日向冬樹は普通の人間みたいだけど、
彼らと知り合い……「宇宙人と知り合い」という風に考えれば、こう分類できる。
「呼ばれた人間も超人とか、魔導師とか戦闘機人とか、あるいはその知り合いばっかりなんだ。」
日向冬樹はケロン人の知り合いだから呼ばれた。
ヴィヴィオは私達魔導師の知り合いだから呼ばれた。
あるいはスカリエッティがわざわざさらったくらいだし、特別な力とかあったかもしれない。
直接会ったことはないけど、小トトロ、中トトロといるのだから、この名簿にいるトトロは大トトロだと思う。
中トトロは使い魔って感じではなかったから、そういう頭のいい動物なんだと思う。
島にもあのカナブンみたいに変った生き物がいるんだし、参加者にもそう言うのがいてもおかしくない。
「ここにいる人たちは、皆どこか普通の人間と違うのかもしれないって思ってさ。」
違う理由はいろいろだ。魔法が使えたり、体の一部が機械だったり、超人だったり。
あるいはそう言う人たちの知り合いってだけでも普通とは違う。
まだ会ったことないけど、この参加者の中にはもしかしたら、変な能力を持った人がいるかもしれない。
私も小さい時には思い描いてた色々な人や者。
未来人や超能力者、妖怪やモンスター、それにトトロのような賢い動物。
そう言う人たちも、もしかしたらここに呼ばれているかもしれない。
そう言う目線で見てみると、名簿の見方も変わってくる。
ミッドチルダ組、超人組、宇宙人組のように5~6人で囲ってみると、
大体ひとつくらい他と違った名前が出てくる。
例えばキョンから朝比奈みくる。
宇宙人のくくりとは逆に、こっちはキョンって生物とそれと関わった人たちの組み合わせ。
例えば佐倉ゲンキからナーガ。
日向冬樹みたいに、佐倉ゲンキがいろいろな変った人と関わっていそう。
そのそれぞれの関係は私とセイン達みたいに敵対してるところもあるから、
仲がいいのかどうかとかは分かんないけどね。
灌太さんから並ぶ4つの名前はどれも難しい字。
なのはさんの世界の文字で似たようなのを見たことがある。どうしてか読むことはできるけど。
たぶん、同じ世界の人間だ。
自己紹介の時には一切触れられていなかったから仲は悪いんだろうけど。
あの時には詳しく触れなかったけど、灌太さんも変な経歴があったかもしれない。
そんな感じにいろいろと、思い浮かべてしまう。
『ですが、その考え方には情報が不足しています』
……たしかにレイジングハートの言う通りだ。
私達はこの殺し合いに呼ばれている人たちすべてに出会ったわけじゃない。
でも、もしかしたら、もしかするかもしれない。
ちょっと考えておこう。未来人や超能力者に会った時のことを。
「これ以上考えるのは終わり! ともかく、今は先を急がなくちゃね」
『了解です』
ノーヴェは見つけたらセインの代わりにいてあげたいし、灌太さんはきっとホテルで待ってる。
約束を守るためにも、なのはさんたちを探すためにも、街にはいっておきたい。
でも博物館にのこしたオメガマンも気になる。
あいつのことだからきっと殺し合いに乗ったままだろうし、止めなくちゃならない。
でもいつまでも博物館にいると思わないし、どっちに行ったか分からない。
もしかしたら、私が採掘場を調べている間に先に北にいったかもしれないし、
レストランのほうに行っちゃったかもしれない。モールに行くことも考えられる。
さて、どうしようか。
【G-7 採掘場/一日目・昼過ぎ】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康。
【装備】メリケンサック@キン肉マン、レイジングハート・エクセリオン(小ダメージ・修復中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【持ち物】 支給品一式、 砂漠アイテムセットA(アラミド日傘・零式ヘルメット・砂漠マント)@砂ぼうず、
ガルルの遺文
【思考】
0:ホテルに向かう? オメガマンを探す?
1:何があっても、理想を貫く。
2:人殺しはしない。なのは、ヴィヴィオと合流する。
3:山小屋を通って、人を探しつつ北の市街地のホテルへ向かう (ケロン人優先)。
4:中トトロを長門有希から取り戻す。
5:ノーヴェのことも気がかり。
※参戦時期は第19話「ゆりかご」の聖王の揺り籠が起動する前です
※ガルルの遺文はケロン文字で書かれている為、ケロン人以外には読めません。
以下の要項が書かれています。
1:ガルルのスバルへの評価と安全性の保障
2:ケロロ、タママ、ドロロへのスバルに対する協力要請
※参加者の中に本当の意味で一般人はいないかもしれない、と思っています。
*時系列順で読む
Back:[[第二回放送]] Next:[[驚異の伸縮装甲]]
*投下順で読む
Back:[[第二回放送]] Next:[[驚異の伸縮装甲]]
|[[少女が見た理想]]|スバル・ナカジマ|[[]]|
*異世界人の考察 ◆EFl5CDAPlM
『それじゃあ、皆頑張って殺し合ってね。また6時間後に会おう』
何処からか聞こえてくる、くさかべたつおの声が終わる。
今すぐ目の前に行って渾身の一撃をたたき込みたくなる声だ。
禁止エリアと死者発表、そのどちらも暗闇の中、レイジングハートの明かりでメモをとった。
呼ばれた死者の名前。
ガルル中尉、アシュラマン。
呼ばれることを覚悟していた。
覚悟していたけど、その名前を聞いた時には震えてしまった。
セイン。
もともと敵だったとはいえ、一時的にでも手を組んだ仲。
それ以前に例え敵でも自分の知り合いが死んでしまうのは気分がいいもんじゃない。
今頃彼女の妹のノーヴェは何を考えているのかな。
セインと一緒にいたはずの灌太さんは無事なのかな。
逆に呼ばれなかった名前。
オメガマン。
呼ばれると思っていたけど、こいつの名前は放送に出てこなかった。
私はこいつを殺し損ねたみたい。それは……きっとよかったことなのかもしれない。
だけどこいつがまだ生きているということは、またどこかで誰かを襲っているしれないってこと。
探し出して、絶対に止めてみせる。
なのはさんやヴィヴィオに、ケロン人の人たちは呼ばれなかった。
一応、ある程度はなのはさんたちの名前が呼ばれることも覚悟をしていた。
それが取り越し苦労にすんだのはよかったことかもしれない。
痛む傷を抑え、暗闇の中を進む。
やがて見えてきた自然の光の道。私を照らす。
採掘場の出口だ。いや、入ってきたところだから入口か。
採掘場の入口からでて、光をいっぱい浴びる。
暗い気持ちも、それだけで少し吹き飛んだ気がした。
ついでに傷の痛みも減ってきて……減ってきて?
そういえばこの光も太陽の光って感じじゃないや。
なんだろう、この光?
上から降り注いでる?
ふと上を見上げてみるとそこにいたのは……
「カ……カーカカカカ……カナブン!?」
……なんかうっかりアシュラマンの笑い声みたいになっちゃった。
落ち着け私! いや、確かに見た目カナブンだけど!
でも私の知ってるカナブンはこんなに大きくないし、こんな光出さない!
でもここには宇宙人とか超人とかいるんだし、こういう生物もいる……のかな?
よく見てみても首輪は付いてない。原生生物かな?
そうこう考えているうちに謎のカナブンは行っちゃった。
傷をいやしてくれたのはうれしいけど、なんていうか妙な謎を残して去っていった感じ。
さすらいのカナブン? わけわかんないや。
「ねえ、レイジングハート。さっきのカナブン、何だったのかわかる?」
『不明です』
「だよね……」
『あのカナブンの放つ光には、治癒効果があるようです。今のところ、害になると思われることはないです。
しかし、魔法とは異なるものですね。詳細は不明ですが』
ふむ……
魔法じゃないけど、魔法みたいな力、か。
そういえばオメガマンの光線も、魔法とは違うやつだ。
ていうかそもそも変身したりとかするなんて思いっきり変だ。
アシュラマンも顔が三つあったりするし、超人っていうのはみんな変なんだろうか。
長門有希のあれも魔法とは違うみたいだし、戦闘機人のそれとも違う気がする。
もしかして長門有希も超人……なのかな?
すごく強くて、正体不明で、この殺し合いの元凶の片割れ。
魔導師とは違う何か。私には分からない何か。
……わかんないことをいつまでも考えててもしょうがない。
気分転換だ。
地図と名簿を取り出して、レイジングハートに確認を取る。
「禁止エリアはJ-03、E-01、H-05の順番であってるよね?」
『はい。
午後13:00から J-03
午後15:00から E-01
午後17:00から H-05です』
禁止エリアは最初の二つが海、か。
前のと合わせたらE-2の遊園地が囲まれてる。
これはきっと何かあるな。
「それから死んだ人は……
ホリィって人と、ガルル中尉、アシュラマン……それに草壁メイとセイン、だね」
『その通りです』
名簿を見て、死んだ人の名前を間違えていないか確認する。
一回目の放送を含めて10人。全体の5分の一が死んだことになる。
しかもくさかべたつおはそれだけでは物足りず、殺し合いにご褒美を追加してきた。
今後殺し合いに乗る人たちはますます増えるんだろうと思う。
殺し合いに乗った人間は、なにもアシュラマンやオメガマンみたいに殺すことだけを目的にした人ばかりじゃない。きっと。
主催者が最初に言った、優勝者はなんでも願いをかなえるという話。
それを信じた人なんかもゲームに乗る可能性だってある。
私となのはさんと、フェイトさん、ヴィヴィオ。
セインとノーヴェ。
ガルル中尉とケロロ軍曹、タママ二等兵、ドロロ兵長、日向冬樹。
アシュラマンと悪魔将軍。
そんな感じに、この殺し合いに呼ばれている人たちはある程度知り合い同士が呼ばれているみたいだ。
ということは、くさかべたつおのことを信じて、
殺し合いで死んだ人を生き返らせてもらうとか考えてしまう人もいるかも。
もしかしたら、ノーヴェもセインが死んで、そんなことを思っちゃうことも否定できない。
あまり、こういうことは考えたくないんだけどね。
長門有希とくさかべたつおは、そういうつもりで知り合い同士を呼んだんだろう。
あるいはもしかして、呼んだ人にもそれぞれ理由があったりするのかな?
ガルル中尉のような宇宙人、
私やなのはさんたちみたいに魔導師、
アシュラマンやオメガマンみたいに超人……
……ん?
「ねえ、レイジングハート」
『なんでしょうか?』
「セインと一緒にいた灌太って人、レイジングハートから見てどんな人だった?」
『色々と隙のない男でしたね。この殺し合いの場において、冷静な判断のできる者であると思います』
んーそっか。
つまり灌太さんはそれなりにこういう修羅場を潜り抜けた猛者ってことで……
あれ?
私はもう一度名簿を見る。
一番最初の「キョン」から始まって、最後の「草壁メイ」で終わる、名前を見て、
その違和感の正体を確かめてみようとする。
なのはさんからヴィヴィオを丸で囲う。
ケロロ軍曹からガルル中尉を丸で囲う。
少し悩んで、キン肉スグルからオメガマンを丸で囲う。
それから草壁サツキ、草壁メイを丸で囲う。
『スバル……? 何をやっているのですか?』
「うん……えっとね、参加者の知り合い同士は近くに配置されてるなって思って。」
そう言いつつ、私は丸で囲ったそれぞれに名前を付けていく。
なのはさんからヴィヴィオをミッドチルダと。
ケロロ軍曹からガルル中尉をケロン人(宇宙人)と。
それからちょっと悩んでキン肉スグルからオメガマンを超人と。
草壁サツキ、草壁メイを草壁タツオと。
『……これは?』
「私の考えた、それぞれの関係者の特徴、かな。」
『なるほど……ですがガルル中尉の話によれば日向冬樹はケロン人ではなくペコポン人の人間だそうですが』
「うん、それはね……」
そういって、私はそれぞれの分類について説明する。
まず、私となのはさん、フェイトさんは魔導師だ。
セインとノーヴェ、それから攫われたヴィヴィオはスカリエッティの近くにいた人間。
この二つのグループはミッドチルダで衝突していた。
アシュラマンの近くにはオメガマン、ウォーズマンを跨いで悪魔将軍。
アシュラマンは自分のことを悪魔超人と呼んでいた。たぶん、悪魔将軍も同じ。
オメガマンははぐれ超人。いや、後になって完璧超人とかいってた。
名前の感じからいってウォーズマンも超人の可能性は高い。
それにアシュラマンはキン肉マンやウォーズマンがいい人間だって言ってた。
キン肉マンって名前は名簿にないけど、キン肉スグルかキン肉万太郎のどっちかがそうなんだろう。
つまり、キン肉スグルからオメガマンは超人に分類される。
草壁サツキと草壁メイは、名前から主催者の片割れのくさかべたつおと関係があると思っていい。
ガルル中尉の知り合いであるケロロ軍曹、タママ二等兵、ドロロ兵長。
彼らは宇宙人、もしくはケロン人というくくりで分けることができる。
ケロロ軍曹とタママ二等兵の間に挟まれた日向冬樹は普通の人間みたいだけど、
彼らと知り合い……「宇宙人と知り合い」という風に考えれば、こう分類できる。
「呼ばれた人間も超人とか、魔導師とか戦闘機人とか、あるいはその知り合いばっかりなんだ。」
日向冬樹はケロン人の知り合いだから呼ばれた。
ヴィヴィオは私達魔導師の知り合いだから呼ばれた。
あるいはスカリエッティがわざわざさらったくらいだし、特別な力とかあったかもしれない。
直接会ったことはないけど、小トトロ、中トトロといるのだから、この名簿にいるトトロは大トトロだと思う。
中トトロは使い魔って感じではなかったから、そういう頭のいい動物なんだと思う。
島にもあのカナブンみたいに変った生き物がいるんだし、参加者にもそう言うのがいてもおかしくない。
「ここにいる人たちは、皆どこか普通の人間と違うのかもしれないって思ってさ。」
違う理由はいろいろだ。魔法が使えたり、体の一部が機械だったり、超人だったり。
あるいはそう言う人たちの知り合いってだけでも普通とは違う。
まだ会ったことないけど、この参加者の中にはもしかしたら、変な能力を持った人がいるかもしれない。
私も小さい時には思い描いてた色々な人や者。
未来人や超能力者、妖怪やモンスター、それにトトロのような賢い動物。
そう言う人たちも、もしかしたらここに呼ばれているかもしれない。
そう言う目線で見てみると、名簿の見方も変わってくる。
ミッドチルダ組、超人組、宇宙人組のように5~6人で囲ってみると、
大体ひとつくらい他と違った名前が出てくる。
例えばキョンから朝比奈みくる。
宇宙人のくくりとは逆に、こっちはキョンって生物とそれと関わった人たちの組み合わせ。
例えば佐倉ゲンキからナーガ。
日向冬樹みたいに、佐倉ゲンキがいろいろな変った人と関わっていそう。
そのそれぞれの関係は私とセイン達みたいに敵対してるところもあるから、
仲がいいのかどうかとかは分かんないけどね。
灌太さんから並ぶ4つの名前はどれも難しい字。
なのはさんの世界の文字で似たようなのを見たことがある。どうしてか読むことはできるけど。
たぶん、同じ世界の人間だ。
自己紹介の時には一切触れられていなかったから仲は悪いんだろうけど。
あの時には詳しく触れなかったけど、灌太さんも変な経歴があったかもしれない。
そんな感じにいろいろと、思い浮かべてしまう。
『ですが、その考え方には情報が不足しています』
……たしかにレイジングハートの言う通りだ。
私達はこの殺し合いに呼ばれている人たちすべてに出会ったわけじゃない。
でも、もしかしたら、もしかするかもしれない。
ちょっと考えておこう。未来人や超能力者に会った時のことを。
「これ以上考えるのは終わり! ともかく、今は先を急がなくちゃね」
『了解です』
ノーヴェは見つけたらセインの代わりにいてあげたいし、灌太さんはきっとホテルで待ってる。
約束を守るためにも、なのはさんたちを探すためにも、街にはいっておきたい。
でも博物館にのこしたオメガマンも気になる。
あいつのことだからきっと殺し合いに乗ったままだろうし、止めなくちゃならない。
でもいつまでも博物館にいると思わないし、どっちに行ったか分からない。
もしかしたら、私が採掘場を調べている間に先に北にいったかもしれないし、
レストランのほうに行っちゃったかもしれない。モールに行くことも考えられる。
さて、どうしようか。
【G-7 採掘場/一日目・昼過ぎ】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康。
【装備】メリケンサック@キン肉マン、レイジングハート・エクセリオン(小ダメージ・修復中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【持ち物】 支給品一式、 砂漠アイテムセットA(アラミド日傘・零式ヘルメット・砂漠マント)@砂ぼうず、
ガルルの遺文
【思考】
0:ホテルに向かう? オメガマンを探す?
1:何があっても、理想を貫く。
2:人殺しはしない。なのは、ヴィヴィオと合流する。
3:山小屋を通って、人を探しつつ北の市街地のホテルへ向かう (ケロン人優先)。
4:中トトロを長門有希から取り戻す。
5:ノーヴェのことも気がかり。
※参戦時期は第19話「ゆりかご」の聖王の揺り籠が起動する前です
※ガルルの遺文はケロン文字で書かれている為、ケロン人以外には読めません。
以下の要項が書かれています。
1:ガルルのスバルへの評価と安全性の保障
2:ケロロ、タママ、ドロロへのスバルに対する協力要請
※参加者の中に本当の意味で一般人はいないかもしれない、と思っています。
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