kskアニメバトルロワイアル内検索 / 「諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~」で検索した結果
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諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~
諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ◆2XEqsKa.CM 車体が揺れる。操縦者は浮かない顔で車窓から夜の街を眺めていた。 水野灌太の瞳に映る街には、明かりがなかった。火の手も街灯も、視界から消えて久しい。 固いシートに背を預け、対向車も交通ルールもない道を走破していく彼の心は沈んでいた。 一時間足らずの探索による疲労は、想定していたほどではなかった。 時計回りに三つの施設を訪れ、有用な物を探すだけの簡単な仕事。 その作業に疲労がついてこないのは、成果がそれほどでもなかったから。 「……無駄足だったかもな」 助手席に積んだ戦利品を見遣って、砂ぼうずは愚痴った。 ◇ 最初に訪れた小学校には、PCがなかった。 いや、正確にいうならば、設置型の、kskコンテンツを使用できるPCがなかったのだ。 職員室に秘蔵されていたノートパソコンを発見... -
【201~250】
...、朝倉涼子 223 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ◆2XEqsKa.CM 水野灌太(砂ぼうず)、キョン 224 ケロロ大失敗!であります ◆YsjGn8smIk 冬月コウゾウ、高町なのは、スバル・ナカジマ、ケロロ軍曹、ジ・オメガマン、雨蜘蛛 225 [[]] 226 [[]] 227 [[]] 228 [[]] 229 [[]] 230 [[]] 231 [[]] 232 [[]] 233 [[]] 234 [[]] 235 [[]] 236 [[]] 237 [[]] 238 [[]] 239 [[]] 240 [[]] 241 [[]] 242 [[]] 243 [[]] 244 [[]] 245 [[]] 246 [[]] 247 [[]] 248 [[]] 249 [[]... -
◆2XEqsKa.CM
...、朝倉涼子 223 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ 水野灌太(砂ぼうず)、キョン 登場させたキャラ 3回 アプトム、タママ二等兵、リヒャルト・ギュオー、悪魔将軍、冬月コウゾウ、川口夏子、朝倉涼子、キョン 2回 惣流・アスカ・ラングレー、小泉太湖(小砂)、ウォーズマン、トトロ、古泉一樹、ノーヴェ、 スバル・ナカジマ、高町なのは、ジ・オメガマン、ゼロス、キン肉スグル、ハム、ドロロ兵長、 リナ=インバース、ヴィヴィオ、水野灌太(砂ぼうず) 1回 深町晶、雨蜘蛛、草壁メイ、ガルル中尉、アシュラマン、キョンの妹、佐倉ゲンキ、ラドック=ランザード、 碇シンジ、朝比奈みくる、加持リョウジ、キン肉万太郎、ケロロ軍曹、長門有希、草壁タツオ 作品に寄せられた感想 チート過ぎないかと心配されていたガイバーキャラを見事にかませとして描き、悪魔将軍の強さを... -
第四回放送までの本編SS
...、朝倉涼子 223 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ◆2XEqsKa.CM 水野灌太(砂ぼうず)、キョン 224 ケロロ大失敗!であります ◆YsjGn8smIk 冬月コウゾウ、高町なのは、スバル・ナカジマ、ケロロ軍曹、ジ・オメガマン、雨蜘蛛 -
諸行無常~愛がなければ見えない~
...のしっぽ Next 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ 投下順で読む Back 真実のしっぽ Next 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ でこぼこカルテット(前編) 朝倉涼子 [[]] ヴィヴィオ リナ=インバース ドロロ兵長 -
【涼宮ハルヒの憂鬱】
...W5xU6 223 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ◆2XEqsKa.CM 【涼宮ハルヒ】4 002 始まりは今! ◆U85ZpF.SRY 027 つよきす~mighty heart~ ◆h6KpN01cDg 042 風がそよぐ場所に僕らは生まれて ◆YsjGn8smIk 048 God Knows…… ◆h6KpN01cDg 【朝倉涼子】20 008 Contacting ファイティング・コンピューターVS対コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス ◆LQxnEUL7WA 020 対有機生命体コンタクト用インターフェースは電気娘の夢を見るか? ◆mk2mfhdVi2 050 犯罪! 拉致監禁○辱摩訶不思議ADV! ◆2XEqsKa.CM 067 ハレ晴レフユカイ ◆mk2mfhdVi2 082 不屈の涙とシロイモノ ◆EFl5CDAPlM 096 麗しくも強... -
【砂ぼうず】&【となりのトトロ】
...uEN0s 223 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ◆2XEqsKa.CM 【小泉太湖(小砂)】11 001 マジカル小砂たん第1話「ネコミミモードで空を飛べ!」 ◆qYuVhwC7l. 038 腹黒! 偽りの共鳴 ◆2XEqsKa.CM 051 上と、下(前編) ◆S828SR0enc 077 師匠と、弟子 ◆YsjGn8smIk 092 マジカル小砂たん第5話「土下座モードで頼み込め!」 ◆321goTfE72 103 アスカ、襲来 ◆YsjGn8smIk 111 祈る者、猛る者の心知らず ◆2XEqsKa.CM 135 愛と狂気の迷い道 ◆Fe3NifTDyM 137 ななついろ☆デンジャラス(前編)(後編)残酷な『彼女』のテーゼ ◆h6KpN01cDg 143 心と口と行いと生きざまもて(前編)(後編) ◆S828SR0enc 151 Scars of the ... -
ケロロ大失敗!であります
...で読む Back 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ Next [[]] 投下順で読む Back 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ Next [[]] 僕はここにいる、今を生きていく スバル・ナカジマ [[]] 高町なのは 冬月コウゾウ ケロロ軍曹 真実のしっぽ 雨蜘蛛 [[]] ジ・オメガマン -
目褪め/目醒め
...カレテ…… キョン 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ ノーヴェ [[]] -
【ケロロ軍曹】&【スレイヤーズREVOLUTION】
【ケロロ軍曹】 【ケロロ軍曹】21 010 となりのケロロ ◆h6KpN01cDg 039 咆哮! 軍曹入魂大演説…の巻 ◆NIKUcB1AGw 046 ONIGUNSOWと、AMBIVALENCE ◆U85ZpF.SRY 075 消える命、瞬く命 ◆Fe3NifTDyM 078 台風の目~they and……~ ◆h6KpN01cDg (088) 疑惑と、野望 ◆U85ZpF.SRY 098 命の選択を:序命の選択を:破命の選択を:急 ◆S828SR0enc 109 っていうか、疑心暗鬼で呉越同舟?(前編)のこされるもの ◆h6KpN01cDg 134 晴れてハレルヤ ◆mk2mfhdVi2 137 ななついろ☆デンジャラス(後編)残酷な『彼女』のテーゼ ◆h6KpN01cDg 144 不屈の心は… ◆Fe3NifTDyM 148 誰がために ◆mk2mfhdVi2 160 Anot... -
名探偵スナボゲリオン
...野灌太(砂ぼうず) 諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~ -
真実のしっぽ
真実のしっぽ ◆MZbbkj1l7. H-08博物館にて- パソコンは、ザーザーと砂嵐の音を立てている。 晶と雨蜘蛛は、なんとも難しい顔でその画像を眺めていた。 18時までに録画されていたリング上での戦闘は、森のリングで起きたものだけ。 その内容は、二人にそれぞれ違う意味での衝撃を与えていた。 (巨人殖装……か。でも……あれは……) (キョンの野郎があんな化け物になるとはねぇ~。こいつはやべえな……厄介だぜ) 晶は違和感を。雨蜘蛛は危機感を。それぞれに、腹の中で渦巻かせる。 二人の間に、会話は起きない。今やこの二人は決別寸前だ。 両者を無意識のうちに繋ぎとめていたスエゾーの抜けた穴はあまりに大きい。 (巨人殖装が俺が居るのと同じ次元に出てきたなら、俺にはそれを探知できる自覚がある……。 あれはガイバーユニットとは違... -
【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【高町なのは】21 013 ファースト・アラート ◆S828SR0enc 037 君、死に給うこと勿れ ◆h6KpN01cDg 051 上と、下(前編) ◆S828SR0enc 062 君が残した光 ◆0O6axtEvXI 077 師匠と、弟子 ◆YsjGn8smIk 092 マジカル小砂たん第5話「土下座モードで頼み込め!」 ◆321goTfE72 103 アスカ、襲来 ◆YsjGn8smIk 111 祈る者、猛る者の心知らず ◆2XEqsKa.CM 135 愛と狂気の迷い道 ◆Fe3NifTDyM 137 ななついろ☆デンジャラス(前編)(後編)残酷な『彼女』のテーゼ ◆h6KpN01cDg 144 不屈の心は… ◆Fe3NifTDyM 148 誰がために ◆mk2mfhdVi2 160 Another Age ◆igHRJuEN0s 163 Nord Stream Pipeline... -
でこぼこカルテット(後編)
でこぼこカルテット(後編) ◆YsjGn8smIk ☆7★ ママ殿へ。 お子さまは無事、怪我一つないのでご安心めされよ。 本題でござるが、下記の場所までお越し頂きたい。 まずは地図を広げ、わたしと出会った場所とE-09、その二点のマスの左下同士を直線で結んでほしいでござる。 その線上のマスにある一番目立つ場所にて、明日の午前七時にわたし達はお子さまと一緒にいるはずでござる。 万が一そこが禁止エリアとなった場合は、付近の次に目立つ場所にてお待ちして候。 母子の再開を祈り、朝倉涼子 「本当にこれを……?」 どこか疲れた様子でアサクラがそう尋ねると 「完璧でござる♪」 ドロロはうんうんと上機嫌に頷きながら、そう答えた。 ……が。 あたしはそっと懐から温泉でパクっておいたスリッパを取り出す。 そして――... -
もしもふたり逢えたことに意味があるなら
もしもふたり逢えたことに意味があるなら ◆YsjGn8smIk 「う……うーん…………ここは?」 呻きながらゆっくりと瞼を開ける。 ぼんやりとした視界には見覚えのないボロボロの天井が映った。 少し横を見るとそこにはおかっぱ頭の青年が居る。 「おや、お目覚めですかスグルさん」 「ん……おお、ゼロスくん! さっきの光はいったいなんだったんじゃ?」 マイコンが光ったと思った次の瞬間、気が付けば倒れていた。 視線だけで辺りを見まわしてみると何故かそこは知らない部屋。 しかも天井も壁もボロボロの筋肉ハウスよりもボロっちいところだった。 「どうやらあの光は罠だったみたいです。僕らは空間を飛ばされてE-05の廃屋まで強制的に運ばれたんですよ」 「な、なんだってー!?」 「おっと、まだ起き上がらないでもらえます?」 叫びながら跳ね起きようとしたわ... -
たとえ消えそうな、僅かな光だって
たとえ消えそうな、僅かな光だって◆w2G/OW/em6 暗い、暗い、森の中。 木々の隙間から零れる月明かりに照らされた、青年の姿があった。 いや……青年の姿を元にした異形の存在の姿があった。 銀の髪は、細い金属の糸。鈍色の肌は、堅固な鉱石。 端正な顔立ちは持つものの、紛れも無い、人ならざるモノの姿。 青年―――ゼルガディスは木の根元に腰掛け、デイパックの中身を漁る。 取り出したのは、腕時計。 僅かに眉を潜めるが、付属されていた説明書きにさらに眉根をよせる。 「騎士槍型アームドデバイス『ストラーダ』……?」 説明書きをさらに読むと、魔力によって槍へと姿を変える魔導師用の武器らしい……試しに、いくらか魔力を注いでみる。 一瞬の光と共に、腕時計は身の丈程もある槍へと変化していた。 「……ふん」 軽く振り、武器の感触を... -
OPコンペ ver.5
OPコンペ ver.5 「――やぁ」 暗転した世界に一瞬で光が満ちた。そして同時に発せられる男性の声。 少年なのか、青年なのか、それとも歳を取っているのか、それさえ分からない独特の声質だった。 黒髪カチューシャの少女、涼宮ハルヒは突然照らされたライトの光に、思わず眉を顰めた。 静謐な空気に溢れたホールのような場所にハルヒは立っていた。 自分がこんな場所に居る理由が彼女にはまるで分からなかった。 ソレは一瞬の出来事だった。 瞬き、呼吸、心拍そのどれにも異常はなく、一変した世界にハルヒはただ眼を見開くだけ。 いや、一つだけ、異変がある。それは「首輪」だ。 明らかな差異を見出すとすれば、いつの間にか嵌められているこの首輪に他ならない。 小さく吐き出した息がまるで【溜息】のように世界に染み込んで行く。 夢や幻などではなく、今... -
どうしてこうなった
どうしてこうなった ◆h6KpN01cDg どのくらいの時間だっただろうか。 俺はひたすら、ライガーとやらの背中で揺られ続けていた。 速度は間違いなく人間より早いのだが―――少しずつ慣れてしまったのは、俺の感覚がおかしくなっているからか。 途中禁止エリアがあることは知っていたから、もしかしてそこに突っ込まれるのだろうかと思ったが、そんなことはなかった。奴はあの獣の命令を律儀に守り、禁止エリアを左に迂回し、進んで行った。 ……一瞬躊躇したように見えたのは、あれか、やっぱり内心俺を殺したかったのか。はははは。そりゃあそうだろうな。 しばらくどこかをうろうろしていたようだったが、正直どこだったのか分からない。 とりあえず参加者らしき奴とは一人も会わなかったから、あの獣の約束は果たすつもりなのだろう。俺のことが嫌いなのによくやるぜ。 ……あのデバイスに言われ... -
OPコンペ四の巻
OPコンペ四の巻 少女が目が覚めたら、そこは自分の家ではなかった。 そこは床につく前と変わらずの闇。だが、それが少女の部屋の闇でないことはぼんやりと、しかし即座に理解出来ている。 ベッドから転げ落ちたのだとしても、この床の質感が自分の部屋のものであるはずがない。 自分の部屋にこんなにたくさんの人の気配がするはずがない。 少女は混乱する。思わずにきょろきょろ頭を振ったあと頬をつねったり張ってみたりするが、ふと気がついてがばっと飛び起きたりするようなことはなかった。 とうとう不安が高じてとある少年の名を叫ぼうとした、その瞬間。 「お目覚めですか?」 後方から声が聞こえて少女は振り向いた。同級生であり、自分が創設した団の副団長のものである。 「古泉君なの?」 「ええ。朝比奈さんもいます」 彼の声はいつになく深刻そうな様子を呈していたが、それ... -
マジカル小砂たん第5話「土下座モードで頼み込め!」
マジカル小砂たん第5話「土下座モードで頼み込め!」◆321goTfE72 人気のない街。 その隅々で進行形でいくつかの争いが行われている。 ある場所では仲間を守るための知略による戦い。 ある場所では己を守り敵を滅ぼすための決死の戦い。 ある場所ではただただ全てを葬り去るだけの戦い。 そして、ここでは譲れない想いをぶつける戦いが展開されていた。 「お願いします、なんでもしますから師匠!」 「その『師匠』ってのやめよう、ね?」 「なんでですか!?私はもう破門ですか!!?」 「そうじゃなくて…ちょっと頭冷やそう、ね…?」 地面に額を擦り付ける少女と、ほとほと困り果てている若い女性。 そう。高町なのははかなり困っていた。 女の子が何者かと戦闘をしていて殺されかけていたのを発見しすぐさま止めに入った。 その女の子を助けること... -
湯煙ボイン消失事件~砂漠の妖怪は泣いた~
湯煙ボイン消失事件~砂漠の妖怪は泣いた~ ◆EFl5CDAPlM 「ふう……」 硫黄の臭いの立ち込める湯船に肩までつかりながら、なのはは溜息を吐く。 その声は、つい6時間ほど前にここに立ち寄った砂漠の妖怪がいまこの時間にいたのならば、 辺り一面が赤い色の液体で染まりそうなほどの艶やかさがある。 ここは、温泉。 砂漠の妖怪がのぞき目的でやってきたのを最後に、しばしの間無人だった施設だ。 そこの女風呂の室内温泉にて、なのはは湯船につかっていた。 だがその表情は、風呂というリラックスできる空間にもかかわらず、非常に張りつめたものになっている。 その原因は、先ほどの愛娘との別れに他ならないだろう。 「ヴィヴィオ……」 ヴィヴィオは朝倉涼子という、高校生くらいの少女が保護してくれた。 だが冷静に考えて彼女が守れる力を持ってるとは... -
迷える人形
迷える人形 ◆0O6axtEvXI F-5に存在する神社。先ほどまで何人もの人が……訂正。 何人もの人やロボット超人や対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースがいたが、今は一人の男が気絶しているのみ。 その女性用と思われる真紅のスーツに身を包んだ男、ギュオーはゆっくりと瞳を開いた。 「ここは……神社、か?」 周囲を見渡し、ぽつりと呟く。 あの黒づくめの男に迫られた時は終わりかと思った、ざっと読んだ詳細名簿の記憶によると危険人物ではなかったはずだが、あの残忍な笑みからは好戦的な印象しか得られない。 ……とはいえ、自分の体を見てみれば手当てが施されている。 「助けられた、か」 この殺し合いの場において随分と余裕のある行動だ。 床の破壊跡を見るに何者かに襲撃されたのだろう、誰もいないということは、自分を守るためにあ... -
優しい隣獣
優しい隣獣 ◆qYuVhwC7l. 深く深く掘りかえされた茶色い地面、あちこちから顔をのぞかせる闇が広がる洞窟の入り口…… 一瞥しただけでこの場所がどこかわかる特徴的な景色を見ながら、古泉は自分の脇腹から胸にかけてを撫でる。 先ほどの戦闘の時は気が高ぶっていたためか苦にもならなかったが、一段落ついた今となってはズキズキとした痛みが断続的にその場所を襲っていた。 アバラにひびでも入っていなければいいが……古泉は一つため息をつきかけ、ズキリとした痛みによってそれを中断する。 「…………ここは…採掘場ですか」 しばらく呼吸を整えた後に、ディパックから地図を取り出して実際の風景と見比べながらポツリと呟く。 つい先ほどまで自分達が居たのが博物館前…エリアH-8。そして今いる場所が採掘場のあるエリアG-7。地図上で見れば、ほぼ1エリア分を一気に移動したという事... -
Fate/Zero(後編)
Fate/Zero(後編)◆h6KpN01cDg さて、ここで一度物語は、青の少女へと移る。 一人暗闇で滾々と眠る、少女の現実は…… ※ side Subaru~Knight speaks……~ 頭が痛い。 金属で頭を殴られ続けているかのような、鈍痛。 苦しい。 首を真綿で絞められているような、息苦しさ。 生きてる? 私は、生きてるの? そっと、手を伸ばす。 ああ、よかった―――右手は無事だ。 ちゃんと、私の体についている。 息を、する。 大丈夫だ、呼吸はできる。 私は、生きてる。 でも、瞳が開かない。 襲う疲労と眠気がそれを拒む。 まだ、いいかな。 もう少し休んでも、許されるかな? 音がする。 何をしているのかは分からない。 危ない人だったらどうしよう。 でも、... -
彼等彼女等の行動(03~04)
彼等彼女等の行動 (03~04) ◆qYuVhwC7l. 【03.忍者蛙の想念】 『さて、皆が気になる禁止エリアを発表するよ。九箇所にもなるとさすがに危ないから聞き逃さないようにね。 暗くなってきたけどしっかりメモしておく事を薦めるよ。 午後19 00からF-5 午後21 00からD-3 午後23 00からE-6』 北西の遊園地、スタッフルーム。 スピーカーからの主催者の声を聞き、禁止エリアをペンでマーキングしながら、ドロロ兵長は顔をしかめた。 これはちょっとあからさまなような…逆にどうでもいいような……それは兎も角として、多少厄介な…という複雑な心境を表した表情で、 この殺し合いが始まって以来の相棒の少女魔道士、リナ=インバースと視線を合わせる。 交差された視線で大体の事を察したリナは、さほど深刻そうな表情も見せ... -
揺るぎない力と意志貫くように(前編)
揺るぎない力と意志貫くように(前編) ◆9L.gxDzakI 微かに肌に感じた熱は、あの日の記憶の残滓だったか。 瞳の奥で燃え盛る光は、あの日に我が身を蝕んだ炎か。 行く手を遮る森の木々が、いつから減少したかなど分からない。 全速力で走っていた身体が、いつから減速したかも分からない。 時間の感覚は当の昔に、ごっそりと身体から喪失していた。 身体が動かない。 四肢に力が入らない。思うように動かせない。 ここに至るまでに随分と、血を流しすぎてしまったらしい。 いつしか私の両足は、走ることをやめていた。 ただ霞のようにぼやけた視界を、ふらふらと不様に歩くだけ。 ぶらぶらと力なく揺れる両腕は、肘から先の神経が断ち切られたようだ。 ぐにゃりぐにゃりと歪む風景を、ぐにゃりぐにゃりと歪みながら、牛歩のごとき速... -
彼等彼女等の行動 (03~04)
彼等彼女等の行動 (03~04) ◆qYuVhwC7l. 【03.忍者蛙の想念】 『さて、皆が気になる禁止エリアを発表するよ。九箇所にもなるとさすがに危ないから聞き逃さないようにね。 暗くなってきたけどしっかりメモしておく事を薦めるよ。 午後19 00からF-5 午後21 00からD-3 午後23 00からE-6』 北西の遊園地、スタッフルーム。 スピーカーからの主催者の声を聞き、禁止エリアをペンでマーキングしながら、ドロロ兵長は顔をしかめた。 これはちょっとあからさまなような…逆にどうでもいいような……それは兎も角として、多少厄介な…という複雑な心境を表した表情で、 この殺し合いが始まって以来の相棒の少女魔道士、リナ=インバースと視線を合わせる。 交差された視線で大体の事を察したリナは、さほど深刻そうな表情も見せ... -
彼等彼女等の行動 (01~02)
彼等彼女等の行動 (01~02) ◆qYuVhwC7l. 【01.取立人の出題】 それはやはり、予定道理に始まった。 『全員聞こえているかな? まずは君達におめでとうと言ってあげるよ』 時刻は18 00丁度。壁にかかった時計の秒針が真上に掛かると同時に、室内に誂えたスピーカーから、聞き慣れてしまった声が流れる。 島の南東に位置する博物館、そこの『学習室』と呼ばれる部屋の中で、ガイバーⅠこと深町晶は身を固くした。 その様子を見て、肩を竦める影が一つ。黒いマントに黒いマスク、そして黒い帽子。 全身を黒のファッションで覆った、胡散臭さというものが爆発しているこの男の名を、雨蜘蛛と言う。 「おいおい晶くんよぉ~、お前が緊張してどうするんだってばぁよ」 粘っこく、そしてまた妙に渋い声で晶に話しかけながら、やれやれと言った様子で首を横... -
心と口と行いと生きざまもて(後編)
心と口と行いと生きざまもて(後編) ◆S828SR0enc 『精神汚染が――』 ママはベッドの上で人形を抱いている。女の子の人形を抱いている。 『――あの人形を、娘さんだと――』 ママは笑う。ベッドの上で人形を抱きしめて笑う。 『――ほらアスカちゃん、今日はママあなたの大好物作ったのよ――』 人形の髪を撫でて笑う。ママは人形ばかり見ている。 『――旦那さんは……』 パパはいない、どこかに行ってしまった。 『アスカちゃんいい子にしないと、あそこのお姉ちゃんに笑われますよー……』 ママはあたしを見ていない。 『――かわいそうに。』 「――違う!!!」 『アスカ、プレゼント気に入らなかったのかい?』 違う、あたしはかわいそうな子なんかじゃない! 『せっかくの人形な... -
まずは相手を知る事から始めましょう
まずは相手を知る事から始めましょう ◆5xPP7aGpCE あたしは前を歩くキョン君の背中を眺めていた。 気のせいかさっきより小さく見える、ペースも落ちてきたし随分疲れていたのかな? 無理に話を聞いてごめんなさい―――一でも、あと少しだけ聞いてみたい。 さっきのキョン君はどこまで本当の事を言ってくれたのかわからない。 あたしだって無条件で全部信じている訳じゃない、ひょっとして隠している事もあるかもしれない。 でも、一つだけわかった。 キョン君はまだ戻れる、人間として大事な心が残っている。 だってハルヒって人の事を話す時、とっても辛そうだったから。 殺して動揺したって言っていた、本当はその子を殺したくなかったんだってあたしにもわかる。 草壁と長門に生き返らせれるかって念入りに聞いていたのはひょっとしてその子の為でもあるの? ... -
Bonno meets Sein
Bonno meets Sein◆321goTfE72 ここは島の南に位置する海の見えるレストラン。 もしこの島が観光地で、こんな時間じゃなければ確実に賑わっていたであろう その建物の中からわずかな物音が漏れてくる。 暗闇の中から聞こえるもっしゃもっしゃと何かを頬張る音。 その後はごくっごくっと何かを飲む音。 ドン、と木に何かを叩きつける音がして、すぐさまもぐもぐする音。 そしてもう一度ぐびぐびと喉に液体が流れ込む音がして。 「ぐびぐび……あー、食った食った」 ミネラルウォーターの入ったペットボトルを口から離しテーブルの上にドン、と置き その音の主、水野灌太は満足気に言った。 実際、彼は満足していた。 気がついたら立っていた、慣れない材質で作られた建物の中を散策してみると 出てきたのは食料食料これまた食料。 ... -
遊園地に日は暮れる
遊園地に日は暮れる ◆O4LqeZ6.Qs ここはズーマとの戦いが終わった直後の遊園地(D-2)。 支柱を折られて倒れた観覧車などの、戦いの余波による破壊の跡が生々しい。 「あなたたちのおかげで助かったわ。本当にありがとう」 なぜかメイド服を着て、金髪の幼い少女を背負っているいる女子高生、朝倉涼子。 彼女の顔には疲労の色が見られたが、それでも微笑みを浮かべながらリナとドロロに礼を言って、ぺこりと頭を下げる。 すると彼女の長い黒髪がさらりと流れる。 その容姿を見れば、多くの人は優しそうだとかお淑やかそうだとか、そんな印象を抱くのだろう。 ――もちろん、必ずしも全ての人が朝倉にそういう印象を抱くわけではないが。 「こっちこそ闇の霧を消してもらって助かっちゃったわ。 最後のレーザーブレスもどきからも助けてもらった... -
冬の訪れ、そして春の目覚め
冬の訪れ、そして春の目覚め ◆5xPP7aGpCE 『第三幕:強殖劇場』 「主催のガキ……!」 「長門! よくもスエゾーを!」 突然の乱入者に雨蜘蛛も晶も動きを止めざるを得なかった。 雨蜘蛛は放送で語っていた主催者の制裁を警戒し、晶は今はスエゾーを巻き込みたくないという思いが何よりも上回った。 対する長門は場違いな程涼しい顔をしている。 まるでケース越しに水族館を見るように、自分が安全圏に居る事を確信しているかのように。 それが決して驕りでも何でも無いであろう事はガイバーを身に纏う晶にも理解できた。 「私は貴方達の邪魔をする気は無い、その人の事で来た」 彼女の視線は晶の腕の中、スエゾーに対し向けられていた。 雨蜘蛛も晶も他に心当たりが無い以上、それを素直に受け入れた。 「だったらさっさと済ませやがれ、言っとくが俺はそいつの... -
はじめてのこくご
はじめてのこくご ◆0O6axtEvXI 「ふむふむ、どうやら文字一つ一つに意味があるようですね……おや? ですがそうなるとこの配列の意味は……?」 緩やかに吹く風の中、ゼロスは紙の束に書かれた無数の文字と格闘を続けていた。 平仮名、片仮名、漢字という三種類の文字が使われている日本語は、さしものゼロスも苦戦を強いられる。 「『森』……これはさっきの『木』という文字が集まってますね……他にも何人かの名前の一部に使われている……」 まったく情報のない場所からのスタートでは、かなりの時間と労力を消費することとなっただろう。 だが、名簿という『参考書』のおかげで解読にかかる時間はぐっと縮まっている。 現に、漢字に関しては読み解くコツをすでに掴んでいた。 「一部の文字は、元の物質を簡略化して作られてるみたいですねぇ、要は壁画の変化形ですか。... -
詐欺師兎は脱出に至る鍵を手にして笑う
詐欺師兎は脱出に至る鍵を手にして笑う ◆qYuVhwC7l. ぼんやりと意識が覚醒するのを感じながら、まず最初に感じたのは潮騒の音。 ウサギならではの発達した両耳をぴくぴくと動かしながら、ハムを半分寝ぼけたままの状態でゆっくりと顔を上げる。 「ムハッ!?」 そして、次の瞬間にその顔面を焼けつくような熱風が直撃して、彼の意識は半強制的に覚醒した。 思わず顔を背け、熱風のしない反対方向を向いてからゆっくりと目を開ける。 目の前に広がっていたのは、青くどこまでも広がる海の光景。 ピクピクと耳を動かして更に聞こえる音に注意して見れば、パチパチと何かが燃える音がする。 今度は熱風を覚悟した上で、再び逆の陸方向を向いてみれば、そこに広がっていたのは先ほどまでの間に見なれた赤い炎の海。 大々的に燃えている街部分の手前側、砂浜の中にぽつんと立っている一軒家... -
ネオ・ゼクトールの奇妙な遭遇
ネオ・ゼクトールの奇妙な遭遇 ◆mk2mfhdVi2 空中から森に降り注いだ閃光。 轟音とともに木々を消し飛ばすその光は、ガイバーに内蔵された最強の武装、メガスマッシャー。 ノーヴェがネオ・ゼクトールに放ったその一撃は、 制限下ですら大分離れた場所からも確認出来るほどに凄まじいものであり、 ハムと万太郎にシンジを託した後、森に向かって歩いていた一匹の獣にも、その光は見えていた。 「…………?」 ――戦闘があったのかもしれない。 トトロが本当にそう思ったのかは彼以外の誰にも判断できないが、 手を組んで、少しだけ考え込むそぶりをしてから、トトロは森に向かって走りだした。 ◆ 「くっ……流石にそろそろ休まないときついか……」 僅かに光が差し込む森の中。 俺は、周囲を警戒しながら満身創痍で森を歩い... -
走る二等兵・待つ獣神将
走る二等兵・待つ獣神将 ◆O4LqeZ6.Qs ここは島のほぼ中央にある神社(F-5)。 タママとギュオーの2人はウォーズマンと合流するために早々とここに到着していた。 「……モールで見た連中は今言った5人ですぅ」 「むう……そうか。その銀色の巨人がその一団のボスかもしれんな」 「たぶんそうですぅ。あいつどう見てもまともな雰囲気じゃなかったですぅ」 到着したはいいが、一向にウォーズマンが現れる様子はない。 それでギュオーはタママがモールで目撃したという5人の参加者について聞いていたのだ。 2人は彼らの名前を知らないが、それは悪魔将軍率いる一党と彼らに捕まった2人。 銀色の巨人・悪魔将軍。 黒い鎧(ガイバーⅢ)の男・古泉一樹。 青いボディスーツを着た赤い髪の少女・ノーヴェ。 悪魔将軍にヘッドロックされて連行されていった、背中に巨... -
将軍様へのGE・KO・KU・ZYO
将軍様へのGE・KO・KU・ZYO ◆qYuVhwC7l. エリアF-8の深い森の中に、二人の男が立っている。 彼等はどちらも二メートルは越しているであろう高い身長を持ち、そしてまたその姿形も一般人からは一線を画していた。 片や、銀色の鎧を全身に身にまとった、悪魔のオーラを纏った男。片や、ホッケーマスクのような仮面を被り、巨大な腕を全身に纏わりつかせている男。 彼等の名は、『超人』。人類を遥かに越えた力を持ち、時に物理法則すらも捻じ曲げ、リングの上で数々の奇跡を生み出してきた存在。 銀色の鎧の超人、悪魔の長たる恐怖の将、悪魔将軍はそのままゆっくりと振り向き、正面からホッケーマスクの超人を見据える。 その瞳は、悪魔らしい冷徹な感情で溢れていた。 「もう一度聞くぞ、ジ・オメガマンよ。何故貴様は、悪魔騎士達の亡骸をその身に宿している?」 悪のカリスマ... -
道化は踊り蜘蛛は笑う
道化は踊り蜘蛛は笑う ◆321goTfE72 鬱蒼とした、ロクな思い出がない森をどうにか抜け出て なぜか殺し合いの名簿にすら『キョン』という名で記載されていた俺は南下した。 今更だがこれはないだろ、長門。 というか俺はまだいいが…『キョンの妹』で登録されてるあいつって… あいつのアイデンティティは俺の妹ってことだけなのか? それに俺の妹なんてことが分かったら…余計な危害がいくかもしれないってのに。 …今の俺にとってはそのほうが都合はいいかもしれないがな。 そんなとりとめのないことを考えながら歩いていると ようやく目的の建物が視界に入ってきた。 「あれが…レストランか」 J-5に位置するレストラン。 さっき戦った場所から一番手近で安全そうな施設だ。 ガイバーショウ達から奪った荷物の中身を確認し整理したはいいが 肝心の俺... -
キン肉スグル
【名前】キン肉スグル 【出典】キン肉マン 【種族】正義超人 【性別】男性 【年齢】24歳 【声優】神谷明 【外見】 身長185cm 体重90kg ブタ鼻、たらこ唇の覆面を着用。覆面の下の素顔は美形らしい。名前の通りの筋肉質な肉体。 【性格】 お調子者で臆病。しかし悪を憎む心と他人への思いやりは非常に強い。 【必殺技】 キン肉バスター…48の殺人技の一つ。相手を逆さまにして肩に担ぎ、相手の両脚をつかんでジャンプ。 着地の衝撃で「首折り」、「股裂き」、「背骨折り」のダメージを一度に与える。 キン肉ドライバー…48の殺人技プラス1。悪魔将軍打倒のために生み出した新必殺技。 空中で相手の両足首をつかみ、両足で相手の両腕を封じた状態でキャンバスに叩きつける。 マッスル・スパーク…キン肉族3大奥義の... -
笑って、笑って、君の笑顔が―――
笑って、笑って、君の笑顔が――― ◆h6KpN01cDg 夢は叶います。 私はほんの小さなころ、お父さんとお母さんにそう教わりました。 私がいい子でいて頑張りさえすれば、私の願いはなんだって叶えられるんだって。 でも、今の私はちゃんと知ってます。 本当は、叶わないこともあるんだってことくらい。 もう、それも分からないほど、子供じゃあないんです。 だって。 人の夢って書いて、儚いって読むのですから。 お兄ちゃんに教わりました。 それでも。 私の夢なんて、儚いものだったとしても。 それでも信じたい。 信じてみたい。 夢は叶うって。 奇跡は、きっと起こるって――― 私が信じなくて、誰が私のことを信じるの? 信じていいかな? 本当に―――そうかな。 うん、そうだね、『 』 ... -
とある魔術の超電磁砲
とある魔術の超電磁砲◆0O6axtEvXI ゼルガディスと別れ、フェイトは廃屋へと向かっていた。 特別な理由があるわけではない、なのは達がどこに居るか予想ができない以上、地図に書かれていた施設について調べて行こうと考えたのだ。 廃屋、神社……わざわざこれらの施設だけ書き込まれてるのは何故なのだろうか? 市街地と思われる北部にこれだけの建物しかないということはないだろうし、道の途中に一軒だけぽつんとレストランが建っているわけでもないだろう。 何故この施設だけなのか? その理由が気になり手近なところから探索することとした。 無論、なのは達のことを早く探したい気持ちはある。 だが彼女達がどこにいるかの予想ができない以上、闇雲に探し回っても出会える可能性は低い。 それならば出会うまでの間に一つでも多くの情報を入手しておく方が得策であろう。 と、そこま... -
学校の妖怪
学校の妖怪 ◆5xPP7aGpCE 「ひゃあ~、派手にやってんなあ~」 森を抜け出た砂ぼうずこと水野灌太は足を止めて遠く東に上る煙を見詰めていた。 濃密な木々に阻まれて気付かなかったがどうやら大規模な戦闘が起こっているらしい。 「でもこっから二エリア分は離れてるな、まあ近付かない限りは問題ないな~」 しかし彼は積極的に人助けするお人好しでも無ければ好んで戦いに身を投じる戦闘マニアでも無い。 自分さえ良ければいいという本能に素直な人間なのだ、あそこで何人命を落とそうが灌太には関係ない。 行動に支障無し、あっさりそんな結論を下して再度出発する。 彼が目指すのは北の学校だ、戦場とは別方向で確かに直接的な影響は及んでない。 「ボインちゃん、いや朝倉涼子ちゃんだったよな。早く会いて~!!」 唾が粘りつく口で灌太は叫ぶ。 ... -
砂漠妖怪カンタ Sand Destiny
砂漠妖怪カンタ Sand Destiny ◆igHRJuEN0s とある山の中の森林地帯、ここを地図で示すならばE-4である。 そのE-4には一人の男がいた。 彼の名前は水野灌太、通称「砂ぼうず」。 己が生き延びるために、そしてまだ見ぬボインちゃんを求めてこのバトルロワイヤルという戦場を奔走している男である。 現在、彼の目的地は遊園地、もしかすればこの殺しあいに関する手掛かりがあるのではないかと思い、そこへ向かうべく森林の中を駆け抜けている。 そんな彼は―― 「アッーーー」 ――たった今、すっころび、盛大にディパックの中味をぶちまけるハメになる。 ―――――――――― 転倒して俯せに倒れた身体を起こしながら灌太は自分に悪態をつく。 「お、俺としたことが……カッコわりぃ」 幸いにも転び方が上手かったため... -
涼宮ハルヒの嘆願
涼宮ハルヒの嘆願 ◆321goTfE72 ◆ 「オイ、古泉。お前の番だぞ」 彼の声で我に返ると、そこは見慣れたSOS団の部室でした。 オセロ板を載せたテーブルを挟んで向かいにいるのはいつもの気だるそうな彼。 間違っても『死んでくれ、古泉』と言い出しそうにはありません。 部室を見渡しても他の誰もまだ来ていないようでしたが――― そこはやはり、紛れもなく見慣れたSOS団の部室でした。 あれは―――夢だったのでしょうか? 優しい獣に出会い人外の怪物と戦ったあれは――― 彼の慟哭と決意も僕が生み出したただの夢だったのでしょうか? 冷静に考えればありえないことばかりでしたから、夢だったのでしょう。 ああ、あれが現実だったとしても涼宮さんが既に世界を作り変えたのかもしれませんね。 どちらだったにせよ、僕がやることは変わりあり... -
キョン
キョン◆4etfPW5xU6 「っ……早速か」 古泉と別れ、とりあえずレストランの方へ向かっていた俺の耳に空気を震わす轟音が届く。二度も。 方角はどちらも東、俺の記憶力が古びたHDのように劣化していないのならば……位置的に考えて一つは博物館付近。 古泉の言った通り危険人物――それも強大な力を持った奴がいるらしい。 音と同時。足を止め微かに視線をやった先には光の奔流、レーザーみたいなものか? が上空から地面へと降り注いでいた。 あの光に俺の知ってるレーザーと同じような威力あると仮定するのなら、受けた相手は、最高に運が良かったとしても黒焦げ……普通に考えれば塵も残らず消失してる事だろう。 いや、結果なんかどうだって良い。どうせ皆殺すんだから、早いか遅いかの差があるだけ。 ……問題は、それを撃ったのは果たしてどっち、いや誰だって事だ。 ... -
かくて黒は笑いき
かくて黒は笑いき ◆aCfYpcY.NE 「う~ん、ここは……」 診療所に入り、適当なベッドにタママを寝かせて幾分か。 タママは目覚めた。 元々、ショック光線が切っ掛けで浅い眠りについていたが、熟睡するには至らなかったのだろう。 「おや、気づかれましたか」 友好的に見える笑みを浮かべながら、ゼロスはそう言う。 「ここは……!あの、ブタ男……!次、見つけたら必ず殺してやるですぅ~!」 暫く、呆然としていたが、起きるや否や言う言葉がそれである。 どうやら、本気で『死』というものが軽く感じているようだ。 「いやぁ、それはよかったら控えていただきたいんですけどね」 「ああぁ~!?貴様も僕の邪魔するですかぁ~!?」 ものすごい形相のタママに睨まれても、ゼロスは軽く息をつくだけ。 ... -
『逃れられぬ蛇の視線』
逃れられぬ蛇の視線 ◆5xPP7aGpCE 白樺の木立の中、蔦の這う古びた洋館、いかにも物語の舞台にふさわしき場所。 華族か裕福な異国人の別荘と思しきこの館、されど現在の主は―――人に有らず、すなわち異形。 「数々の妙な部屋が有ると思えば、このような趣向を凝らした館までが有る……何を考えている、お前達は?」 館の中心部に位置する書斎、その場所でナーガは壁に掲げられた肖像画と相対していた。 彼の口から出たのはどこか嘲笑するような問いかけ。 問いかけられたのはこの島に居る誰もが知っている人物。 先程の放送でより殺し合いに励むよう熱弁を振るっていた男。 カンパスに等身大の姿で描かれた、草壁タツオ。 くたびれたシャツ姿でにこやかに笑うその表情は一見無害そのもの。 だが、ナーガや他の誰もが男が如何に冷酷な人物であるのかを知っている... -
ハレ晴レフユカイ
ハレ晴レフユカイ◆mk2mfhdVi2 ――涼宮ハルヒは、普通の人間では無い。 三年前のある日、突然起こった情報爆発。 有機生命体の自律進化の可能性を秘めたそれは情報統合思念体に観測され、 閉塞状態に陥っていた自らの進化を望む情報統合思念体は、情報爆発を引き起こした張本人、 涼宮ハルヒの観測の為、複数名の対有機生命体コンタクト用インターフェースを誕生させた。 その際造られた内の一人が、私、朝倉涼子である。 だから、私が生まれたきっかけは涼宮ハルヒにあると言ってもいいのかもしれない。 その涼宮ハルヒが死んだと、クサカベタツオは実に楽しげに告げた。 (涼宮ハルヒが――死んだ) 実際に彼女と接触したのは、彼女が高校に入学してからの数ヵ月。 私は彼女のクラスの委員長として、すぐそばで彼女を観察し続けた。 ――東中出身涼宮... -
逃れられぬ蛇の視線
逃れられぬ蛇の視線 ◆5xPP7aGpCE 白樺の木立の中、蔦の這う古びた洋館、いかにも物語の舞台にふさわしき場所。 華族か裕福な異国人の別荘と思しきこの館、されど現在の主は―――人に有らず、すなわち異形。 「数々の妙な部屋が有ると思えば、このような趣向を凝らした館までが有る……何を考えている、お前達は?」 館の中心部に位置する書斎、その場所でナーガは壁に掲げられた肖像画と相対していた。 彼の口から出たのはどこか嘲笑するような問いかけ。 問いかけられたのはこの島に居る誰もが知っている人物。 先程の放送でより殺し合いに励むよう熱弁を振るっていた男。 カンパスに等身大の姿で描かれた、草壁タツオ。 くたびれたシャツ姿でにこやかに笑うその表情は一見無害そのもの。 だが、ナーガや他の誰もが男が如何に冷酷な人物であるのかを知っている... - @wiki全体から「諸行無常~もしも願い一つだけ叶うなら~」で調べる