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ごみ箱

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ごみ箱 03/09/07

  ごみ箱があるから部屋は綺麗になるのであって、ごみ箱を無くそうとするのは部屋そのものをごみ箱にしようとする思想であるから、ごみ箱の存在を我慢できない者は潔癖症に見えながら、実はごみ溜めを創り出そうとし、ごみ溜めに安住を求める者である。

  無論ごみ箱があっても効果的に利用出来なれば意味はないわけだが、ごみ箱があることで部屋全体が綺麗になることは経験則として誰しも理解はしている筈だ。ごみ箱が汚ければ汚い程部屋は綺麗になる。ごみ箱がなければごみは行き場を失って部屋全体が汚れるだけだからごみ箱は必要不可欠なのだ。

  産業廃棄物及び放射性廃棄物のごみ箱となると、話は同じであるものの、根本的に発生させてはならないごみなので、これはごみ箱の必要性よりもむしろ部屋の中にごみの原料となる物自体を持ち込むことが間違っているのであって、どこかの有毒兎島やら一地震世界半滅再処理場などはごみ箱扱いも物置扱いも不開間扱いも神棚扱いもするべきではないのだが、ではどうするかと言うと、どうにもならないから皆知らない振りをしたまま次の世代へ送り込む。

  「ごみをごみと考えるからそれはごみなのであって、ごみをごみと考えなければそれはごみではない」とする小理屈もあるが、ごみをごみと考えないから部屋全体がごみだらけになるのであって、問題はごみ箱を有効に利用できるかどうかにある。

  犯罪を完全に撲滅した社会は総犯罪者社会であることは少し考えれば判ることであり、一部ごみ箱として犯罪の滞留所を作っておけば、そこは凄まじい犯罪が渦巻く世界になろうが、それ以外のごみ箱ではない部分はごみ箱があるせいで綺麗になる。一種の無法地帯をごみ箱として設定し、そこでは完全な自由主義が横行していて、それ以外のところでは綺麗過ぎて息苦しい社会が生まれる。それは統治する側にとって簡単この上ない方法であり、また統治される側としてもごみ箱で生きるかどうかが選択可能ならば全体が中途半端なごみ箱である社会より暮らしやすくもあるだろう。

  これはごみ箱理論あるいは九龍理論として、オーウェル、ディックなどSFの世界では既に古典と呼ばれる形式ではあるものの、今までもこの先も通用する真理であるから、強引にごみ箱を捨て去った後に残るもの、知りたければ歴史を学ぶことだ。
 
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