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依存

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依存 04/08/28

  何物にも依存せずにいることは可能であるか。

  酒・煙草・薬などの依存性の強い物質的な対象に依存したり、宗教や職業詐欺師への心理的な依存、思い出や届かない夢への依存、何故か病と認定されている買物や賭博への依存症ならば、誰が見てもそれは依存であると確認される。

  しかし己を強く律する者がいて、表から裏まで総て隈なく調べあげた上で、「こいつが依存している物はない」と言い切れるものだろうか。孤高に絶した者がいるだろうか。残念ながらその場合は、「何物にも依存しない自分」に依存しているのであって、つまり人皆必ず何かに依存しているわけだ。

  依存とは「何かに頼って成立・存在すること」であり、人がそれぞれ成立・存在する為には頼るべき何かを見つけなければならない。仮に一切を頼ることがなければ成立せず存在していないことになる。何に依存するのか、それを己の外に求めて宗教に縋るか、己の内に求めて自らの自信や誇りに依存するか、また別の誰かに依存するか、それは各人各様であり、強制されるものではないし強制するものでもない。

  己にさえも依存せずにいられる可能性はどうか。一切を捨てて修行して悟のどうのと囀る者は、己には依存していないようだが、辿り着いた境地に依存している。そこへ辿り着いた自分に依存している。

  あらゆるすべてから脱することは出来ないものか。真に強くある為には必ず何かへ強く依存しなければならないとは皮肉なものだ。
 
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