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非常標識
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匿名ユーザー
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非常標識 04/10/17
非常口の標識は緑地に白抜きの、暗闇では目立つよう中で光っている。
普通に採電している場合は停電で困るし、短線から発生する火事になる場合は常灯として役立たないから独立した電源を備えている。非常口を指し示す常灯が出火原因である事例を聞いたことが無いのは目出度いが、常に輝いているから劇場などでは目障りこの上ない。
そもそも分岐や扉出口の上で光っていることは、通常の歩くなり走るなりの態勢を基準にしてあるわけだが、通常の火事の場合は炎とともに「煙」と呼ばれるものが発生する。そしてよろしいですか、煙とは立ち上る性質があり、上りきって突き当たると停留する。旅館などの低い廊下で煙が上半分を覆ってしまうと非常口を指し示す標識が何処にあるのか煙で隠れて見えないわけだ。無煙で有毒ガスに巻かれてしまう場合は燃えていることに気付かないし気付いたら手遅れだから措くとして、大きい空間で非常口を指す標識が見え易いように高く位置してあるならば、煙で速やかに隠れてしまう。
先進的な安全対策を施す施設で稀に目にするのは、「足元にも標識」である。ある程度高い処に設置しなければならない標識が煙で隠れてしまうことを前提にして、低い姿勢や這う場合に見通せる位置に標識を設置しているわけだ。壁の床付近にあったり、床に埋め込まれていたりする。煙が充満するほどの火事ならば生死の境であり、しかし足元に出口標識が見えない場合は勘と記憶に頼って脱出せねばならない。無念にも脱出し得ずに命を落とした者は「標識が煙で見えずに出口が判らなかった」とは言えず、沈黙のまま召されるから改善される機が生まれない。形式ばかりの火災訓練ではなく、一度でも発煙筒を使った訓練をしてみれば判る事だ。
火事に直面して「足元に標識があったから助かった」という事例は、費用から考えて稀であろう。しかし施工業者が結託して義務付ければ需要が生まれるし、確実に失われていた命が幾つか助かる可能性が拡がるならば喜ばしく思えるのだ。
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LAST UPDATED 2025-11-07 22:30:01 (Fri)
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