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すき焼き

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すき焼き 2003/03/22

  そもそも「すき焼き」とは「鋤焼」なのだが鋤も使わず焼きもせずに「すき焼き」と言い張るには無理がある。

  「鋤焼」は畑作業の合間に鋤を柄から外して鉄板焼の如く下から加熱し、野菜や肉を焼いて食べるものだった。肉とは言っても獣肉は食べてはいけないことになっていた建前上鳥扱いの兎が中心であったと思われる。兎を数える際の「一羽、二羽」は鳥扱いの名残りである。

  さて、鋤ではなく鍋を使い、焼かずに最初から煮込む物を「鋤焼」と称することに違和感を覚えて例えば『鋤焼本舗』というお店を。

  まずテーブルにはコンロがある。そして適当に切り下拵えの済んだ野菜と肉が大皿に盛られて出てくる。同時に柄から外した鋤の頭、有毒なコーティングは全て剥がし、縁を少しだけ叩き上げて土手を作り、何度も何度も焼きを入れて油を馴染ませた鋤の頭が出てくる。これが鍋の代わりだ。本物の鋤を使った鋤焼。当然割り下などだばだば垂れてしまうので使わない。醤油も砂糖も使わない。唯の鉄板焼かと思えば違う。脂身を塗り込んで加熱した鋤に肉野菜その他いろいろ乗せて焼く。そして程よく焼けたところで小皿に取って食べるわけだが、小皿には生卵を溶いておく。

  これを「現代風元祖鋤焼」しかし残念ながら味がない。従って肉は予めタレに漬けておく。野菜は塩を振りながら焼く。溶き卵にやや焦げた肉を入れてかき回し、野菜も卵を絡めて食べる。難点は次第に卵が熱を帯び、半熟状になってしまうことであろう。それを防ぐ為に卵は出来るだけ贅沢に使う。

  普通の鍋のような〆の麺もしくは雑炊など出来はしないから最後は微妙に出汁の出た気がする溶き卵をみんなで合わせて卵焼きにする。少しだけ叩き上げた縁がここで役に立つ。

  ビールとの相性が最高であると思うこの料理を出す店、何処かにないか?

 
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