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うっ血性心不全の人に気管支拡張薬を使ってしまったら[PMID: 17949853]

結果は以下の通り: 登録された10,978人の患者のうち、7299人(66.5%)は慢性閉塞性肺疾患の病歴を有していなかった。気管支拡張薬は2317人(21%)の患者に救急隊またはEDで投与された。気管支拡張薬を投与された慢性閉塞性肺疾患のない患者は,気管支拡張薬を投与されなかった慢性閉塞性肺疾患のない患者よりも,EDでの血管拡張薬の投与(28.4% vs. 16.9%; 強調補正OR 1.40 [95% CI 1.18-1.67] )および入院での機械換気( 6.0% vs. 2.4%; 強調補正OR 1.69 [95% CI 1.21-2.37] )の割合が高かった.慢性閉塞性肺疾患のない患者の病院死亡率は、気管支拡張薬の投与にかかわらず同程度であった(3.4%対2.6%、傾向調整済みOR 1.02 [95% CI 0.67, 1.56] )。

結論 慢性閉塞性肺疾患の既往のない急性減圧心不全患者の多くは、吸入気管支拡張薬を投与されている。気管支拡張薬の使用は,積極的な介入やモニタリングの必要性の高さと関連しており,これは気管支拡張薬の副作用を反映しているか,あるいはより重症の患者を示すマーカーである可能性がある。

最終更新:2023年04月19日 22:47