たくっちスノー
「俺も俺なりに成長したいと思ってな、その時に色んな体験をしたもんだ」
【黒の旅々】
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【パート1】
「なろうでよくある【アレ】に遭遇した」
〜時空番号45-Tbx 異世界マグアリア〜
「いやなにその大昔にいなくなったみたいな言い方」
「何も知らないんだなお前………」
たくっちスノー
(あの一件があってもなお、神は勇者ゲームをやめてねーってわけか………メイドウィンもひでーもんだな)
「アレだよアレ」
……
【勇者アージス】
【魔法使いリース】
【戦士インパルス】
【僧侶アルス】
アージス
「リース、お前はクビだ」
………………
たくっちスノー
(俺は暫く話を聞いていると、これがどういう状況か分かった)
たくっちスノー
(ネット広告でよくある無能扱いされて勇者パーティから追放される奴だ)
たくっちスノー
(なんか最近のなろうファンタジーってタイトルに「戻ってこいと言われてももう遅い」とかついてるらしいけどそこまでがテンプレなの?)
たくっちスノー
「まぁそれはいいや、そこの魔法使いなんで戦力外なわけ?」
アージス
「何故聞く?」
アージス
「こいつは土魔法しか使えないからだ」
たくっちスノー
「え、土魔法いいじゃん【だいちのかけら】とか面白いじゃん」
アージス
「そんなもんいらん、もっといい魔法使いは他にいる」
アージス
「言うか」
【連れてった】
リース
「あの………本当にいいんですか?」
リース
「僕男なのに」
たくっちスノー
「男とか女とか関係ねーよ、あっ性癖的な意味じゃないぞ?」
たくっちスノー
(こういうのってなろうだと意外と応用が利いてすげーってパターンだけど、土魔法か)
リース
「あ、えっと実は……岩を動かすぐらいしか出来なくて」
リース
「えい」カッ
岩〜
リース
「本当、これぐらいしか出来なくて……魔法使いとして……情けなくて」
たくっちスノー
「確かにそれは魔法使いとしてはどうしようもないかもな」
たくっちスノー
「…………本当にお前が【魔法使い】だったら、の話だが」
リース
「え?」
リース
「えっ、でも危険では………」
〜5分後〜
リース
「おっ、おおおおおお!!」
たくっちスノー
「すげーぞ!!グッドだ!!しっかり浮いてるぞ、俺!!」
………
リース
「火の魔法ですか?僕もよく試したんですが上手くいかなくて………」
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リース
(その後も彼は色んな魔法を教えてくれた)
リース
(火の魔法、心を読む魔法、物を引き寄せる魔法、物体を透かせる魔法………)
リース
(そして………)
………
リース
「どうでした?」
リース
「じ、じゃあ本当に僕は出来たんですか!?………未来を読む魔法を!!」
雪
「そうだ、お前がやったんだ」
リース
「凄い!こんな事どこの魔法使いでもやった事がないのに」
雪
(そりゃそうだ、お前は魔法使いじゃない)
雪
(お前が土魔法だと思っていたのは、サイコキネシスで岩を動かしてただかなんだ)
雪
「エスパー!」
リース
「え?」
雪
「お前の新しい異名だ、これからは魔法使いじゃなくて、エスパーって名乗れ!」
たくっちスノー
(土魔法だと勘違いしていたのは、強力なサイコキネシスによるものだったんだ)
たくっちスノー
(俺の教育の賜物により、テレポートやパイロキネシス、アポートにテレパシーまで何でもできるようになった、これで立派ななろう主人公だ!)
リース
「とりあえず………なんか疲れました」
リース
「ありがとうございます」
………
リース
「何か、気をつけた方がいいことはありますか?」
たくっちスノー
「自分が特別と勘違いしないことだな、まぁこれは誰にもそうなんだが」
リース
「誰もが、ですか?」
たくっちスノー
「それを神様の暇つぶしで勇者魔王ゲームなんて断じて許されることじゃねー、成長の為の試練なら別だが」
リース
「今回はそうじゃないんですか?」
たくっちスノー
「これが世界に対する試練ならもっと過酷だろうに、誰かの為の物になっているもの」
リース
「…………貴方って、変わった目線で人をみますね」
………
リース
「昔、僕の能力みたいに予知を行える大占い師様が居ると聞いたんです」
雪
「ああ、お告げに従う系の村か……あれって実際に呪力あるかインチキかのどっちかだが」
リース
「僕、その人の所で修行してもう少し経験を積もうと思ってます」
たくっちスノー
「そりゃいい、俺より専門家に教えてもらった方がお前も成長出来るだろ」
リース
「テレパシーで大占い師様と話してみたところ、許可を貰えたのでテレポートで」
雪
「エスパーってすげぇなぁ……」
リース
「今までお世話になりました、旅人さん」
リース
「あ、そういえば名前を聞いてませんでした」
たくっちスノー
「____こうして魔法使いことエスパー・リースは大占い師の弟子となり、才能を存分に活かせる場所で幸せに暮らしましたとさ、てか」
たくっちスノー
「とりあえずいいもんみれた、ここからハーレムとかやり出したらちょっとウケるけど」
「た、大変だー!!勇者パーティが重体だー!」
たくっちスノー
「なろう名物その2、クビにされたあとなんか偉い目にあう勇者組………」
たくっちスノー
「しっかし重体か、ビーストテイマーとか盾役はともかく………エスパーの才能が開花してなかった頃のリースがいなくなっただけでそうもなるかね?」
………
「新しく雇った魔法使いがまたとんでもないらしくってさ」
「爆発魔法の使い手」
「バテるどころか何百発も撃てるやつで………ただ、キレやすい」
……………
たくっちスノー
「で、酒場で勇者と喧嘩してドでかいのをぶちかましたと」
たくっちスノー
「…………おいまさかこのクレーターがそうだと言わねぇだろうな、下手したら魔王以上に被害出してんじゃん」
たくっちスノー
「街丸ごと消え去ってんじゃん、名も無き市民たち可哀想に」
たくっちスノー
「なーんて、俺がこの世界を解決させる道理なんてないわな」
………
たくっちスノー
「まーあの爆発魔法があれば魔王なんて木っ端微塵だろ、それで死んだ罪のない人は可哀想だが」
たくっちスノー
「…………予知でそこら辺、なんとかしてくれるだろうさ」
…………
リース
「あの旅人さんはなんだったのだろうか、それはもう分からない」
リース
「未来は今日も………閃光のように明るく照らしている」
END
最終更新:2020年12月08日 21:41