これが…生き方?

時空監理局……それはあらゆる並行世界を繋ぐ時空に存在する、全ての規律を司り、秩序を守る組織。
その部署の一つ……『紅蓮隊』。
監理局へあちこちの部署へたらい回しされる雑用をこなしながら、その実態は[[時空監理局]]局長代理『[[宅地雪]]』に復讐する為に集まった部隊である。


アマツキ、ヤマタニ、チェリー、ロンギヌス、そして新人として新たに月影が加わり、今日も復讐の為に活動を始める。


………

「あ、あのすみません……」

「まだあの、職場内の用語が掴めてなくて……Aの仕事とかCの仕事ってなんなのか分からなくて……」

「ああ、まあ月影はここに来てまだそんなに経ってないから仕方ないよ」

「そ、そうですか……すみません……」

「謝らなくていいよ。じゃあ、今から説明するね」

月影が来て早くも数日。時空監理局では月影に対して基本的な用語、仕事について教えている最中である。
「えっと、この会社での仕事にはいくつか種類があるんだけど……その中でも特に多いのがAとCだね」
Aは『埋め立て』の事で、他の部署や時間移動装置等を利用して様々な世界に飛び、開きっぱなしの時空の渦を埋め立てる仕事だ。

「で、Cは……」

「月影……」

「えっ!?り、リーダー……」

「少し付き合え……」

「え、え、え!?」

月影は監理局本部の地下に連れてこられ、鎖で繋がれた。そして……

「それじゃあ、お前の『尋問』を始める……」
そう言ってリーダーが取り出したのは、大量のトゲのついた鞭だった。それは普段時空犯罪者を撃退した時に使ったもので、今の彼女の状態に合わせて調整されている

「あ、あ、あの……ちょっと、これは……?」
「心配するな、これを使ってお前の体に直接聞いてやる……」

そう言ってリーダーは月影に鞭を振り下ろした。しかし……
「……宅地雪に一回会ったそうだな」

「……え?」
何故かその鞭は月影の体をすり抜けて壁を叩いた。

「……い、いや!会ったと言っても、ちょっとぶつかって、顔を見たぐらいなので」

「そうか……なら、もっと調べさせてやる……」

リーダーは月影の体を掴み、床に押し倒した。そして、彼女の体を押さえつけながら衣服を剥ぎ取り始めた。
「えっ!?ちょ、ちょっと!まずいですよ!」

「さあ……」
監理局本部の地下には時空犯罪者の取り調べに使う部屋があり、その中には特殊な器具や拘束具などが多数設置されている。

「お、お願いします!やめて下さい!」
月影は必死に抵抗するが、リーダーに敵うはずもなく……そのまま拘束されてしまう。そして、その状態で壁に設置された『責め台』の上に立たされた。それは体をがっちりと固定され……


「アマツキ、Bの仕事入ってきたんだけど」


「あっ」

その最中ヤマタニが扉に入ってきて、今の惨状を見て。

そっと扉を閉めた。

「…………」

アマツキは月影を置いて部屋から出ていき、どこかへと向かっていった。

「………」


「私このままですか!?」

数分後、月影はなんとか休出はされた。


………

「そっか、月影はこの紅蓮隊の実態は知らないのか」


「雑用後始末の寄せ集め集団みたいだけど、その実態は皆時空犯罪者時代のたくっちスノーの被害者……とくにアマツキは1番お熱みたいだからね」

「月影はなんかそういうの無いの?」

「え?そういうのと言われても……」

「時空で最も有名な犯罪者だし、なんかあるんじゃないの?」

「………そうは言われても、そもそもあの時が局長代理の顔初めて見ましたし」

「何せ田舎から時空に上京してきたので、まず別世界が何とも………」

「……はあ、仕方ないな」

ヤマタニはため息を着くと、月影に向き直り……いきなり月影の肩を掴んだ。

「え!?ちょっ!何するんですか!?」

「だから……」
……
「ううっ、私もう無理です!」
結局その晩、彼女は一晩中アマツキに責められた。

「……私は何も見てない、何も知らない」

……
「ん……ふあぁ……」
月影は翌朝、ベッドの上で目を覚ました。そして昨日のことを思い出すと、顔を赤くしながらベッドから出た。

(結局あれからもずっと責められて、朝まで休出にしてもらったけど……)

(どうしてそこまでして、局長代理の事を調べようとするんだろう……)


………

「で、どうだった?尋問してみて何か分かった?」

「いや………本当にあれ以上のことは知らなかったようだ」

「ふーん、そろそろあの尋問方法やめたら?折角流れてきた新人来なくなるかもしれんよ、もれなく隊員全部が肉体関係だし」

「これまで紅蓮隊で局長代理を見た人間は1回は見るが……何の情報も見つからない、隙になるものが無い」

「それなら、もう次の段階に進んでも良いんじゃない?監理局を裏切ってるような奴なんでしょ?」

「……そうだな」
……
「あ、リーダー!」

アマツキは廊下を歩いていた月影を見つけ、声をかけた。そしてそのまま彼女に近づき……。
(え!?なんで急に肩を掴むの……こわい……)

「早速だが仕事だ、全員でやる……ついてこい」

「え!?あ、仕事ですか!?えっと、番号は……」


「番号は特にない」



「本当の仕事が来るぞ」
……
監理局本部の地下には、とある部屋がある。そこには様々な拷問器具が所狭しと並んでいる。
それは対象の人間の肉体を徹底的に破壊する為のもので、使用者は対象に苦痛を与えながら情報を吐かせる事が出来るのだ。
そんな部屋に月影を連れ込み、彼女を椅子に座らせる。

「え、またですか?これ以上は純潔とか……」

「今度はやらない、少しそこで待っていろ」

アマツキがレバーを引くと、月影が座らされた椅子が下がって下に落ちていく。


「お前達もこの穴から向こうに行くぞ」
最終更新:2023年08月08日 19:49