爆発。
これで何度目になるのだろうか。
「げほっ!げほっ・・・!」
咳き込みながら煙の中を見る。
宙を舞う巨大な鯨のような物体もあれば、人もいる。
「・・・?」
彼女、ルイズは「ほけ?」と、辺りを見渡す。
その時、何かが自分の顔の真横を通り過ぎた。
目に見えない。
現れた少年が剣の”柄”だけを握っていた。
+*+
「いたたたた・・・。」
ルイズが見た”鯨のような”黒い影の頭脳部である発令所で”少女”は頭をさすった。
「大丈夫ですか・・・・?艦長。」
副長も、無事のようだ。
彼女、テレサ・テスタロッサ大佐は艦長席に座り、手元の端末を弄る。
――状況は?
『超伝導スクリュー他、航行に必要なシステムがありません。』
AI”ダーナ”が無機質な電子音で告げる。
『恐らく、空を”浮いている”ようです。』
馬鹿な。
”トゥアハー・デ・ダナン”は強襲揚陸潜水艦のはずだ。
自分がそういう風に設計したのだから、間違えはないはずだ。
テスタロッサ大佐―――テッサは士官たちに全システムを洗いなおすよう指示。
『通信を拾いました。閲覧しますか?』
ダーナがその時、相変わらずの無機質な声で言った。
「ええ。」
<Is your warship my enemy?>
英文で表示される言葉。
「いかがいたしますか?艦長。」
副長の、リチャード・マリューカス中佐がモニターを見つめ、言った。
――貴方は、誰?所属は?
テッサはそうキー・インした。
<Game against special FAF the fifth flight fleet belonging and the first machine.
Personal name and snow style.
Pilot and captain Fukai 0.
[Furaitoofisa] and Japanese judas tree [shiroakira] second lieutenant.
The name of your warship and the answer of belonging are waited for. >
そのまま和訳すれば意味不明になる語句をテッサは一瞬で理解した。
――雪風、これが、貴方の名前・・・?
そうキー・インする前にテッサは呟いた。
「この子・・・私たちと同じなんだわ。」
エンター。
<Affirmative. >
その言葉にテッサはつい噴出してしまった。
――相良宗介。
大好きな、部下。
一生懸命で、優しくて、強くて、でもちょっぴり頼りなくて―――。
そんな事を思いながらさらににキーを叩いた。
+*+
数時間後。
着陸した”雪風”や、”トゥアハー・デ・ダナン”が講堂前の広場に駐機してあった。
「・・・で、貴方は?」
ルイズは肌の白い、猫を思わせるような男に聞いた。
左手にルーンがある。
「深井零大尉。」
「ふかいれいたいい?意味わかんない。」
「零だ。深井、は苗字、大尉は階級。」
「階級って?」
ルイズが問い返す。
「軍人・・この世界で言う、”騎士”の身分です。貴族、平民・・・それを少し細かくしたようなものです。」
テッサが律儀に正座していった。
「ああ、そう・・・で、そっちは?」
「桂城彰少尉です。桂城、が苗字、彰、が名、少尉、は階級です。」
「次。」
「テレサ・テスタロッサです。階級は大佐、強襲揚陸”空母”の艦長です。」
アッシュブロンドの髪をキレイに三つ編みにしたテッサは相変わらずの正座。
「次。」
「リチャード・マリューカスであります。階級は中佐。」
指揮官より技術士官を思わせる中年の男、マリューカス中佐は”ターピュラント”と書かれた帽子を被りなおしながら言った。
ちなみになぜこんなことしてるのかというと、「とりあえず、名前くらいは知りたいから。」と、ルイズが言ったからだ。
ちなみにこの講堂に居るのはごく一部。
なにせ大型艦、”トゥアハー・デ・ダナン”の乗員は200人以上である。
「ベルファンガン・クルーゾー大尉だ。」
「メリッサ・マオ中尉。」
「クルツ・ウェーバーっす。あ、階級は曹長。」
「相良宗介軍曹であります!」
主要メンバーたちが声を張り上げて言う。
「高町なのはです、こっちが相棒のレイジングハート。」
「フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです、こちらがバルディッシュです。」
「レイフォン・アルセイフです。」
「ニーナ・アントークだ。」
エトセトラ。
「つまり、次元断層とかってのであんたたちはココに来て、その犯人が私で、次元断層の影響で人工知能とかってのがデバイスってのになったのね。」
「はい。」
流石は執務官。
フェイトは言う。
「性格にはデータ・リンクをするために体の一部がデバイス化したってことです。人工知能ですから、主のためになりたいと思ったんでしょうね。」
「はぁ。」
結局一同はなのは、フェイト、はやての説明を聞いて深夜、解散となった。
+*+
朝。
そこには”ミスリル”の軍服を着た零と桂城少尉の姿があった。
パイロットスーツ以外に着る物がないのでデ・ダナンから軍服を受け取ったのだ。
ちなみに階級はやっぱり大尉と少尉だ。
雪風はというとデ・ダナンの格納庫に駐機してある。
雪風はデ・ダナンを味方と認めてくれたようだ。
バラスト・タンクなど、必要がなくなったものが多いので、結構たくさんの部屋が造れた。
というか、造ってあったのだが。
ルイズの部屋にはナルキとマオがいる。
カーキ色の略式兵服は、二人とも似合ってない気がした。
「おはようございます。」
テッサは部屋から出て、言った。
「おはようございます、大佐殿。」
最終更新:2009年07月09日 21:45