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次の日。

男「……ん…あれ」

七時台に目覚ましをかけたはずなのに目覚ましは鳴ることはなく、代わりに俺の横にはこなたが居た。
…オーケー。これ位想定の範囲内だ、ブラザー。
しかしこなたの服装をよく見てみると、ハーフパンツに上は黒のタンクトップだった。
しかもなんだかタンクトップははだけ気味で体勢を変えればこなたのひんぬーが見えそうだ。
その上なぜか今日に限って長い髪を後ろで縛っている。
…マズイ、マズイよ大佐。昨日とか何だか変にこなたを意識したせいで俺の●●●が××しそうだよ。
とにかくタンクトップの外れている肩の紐を、ちゃんと肩に掛けようとしてこなたの肩に手を伸ばした。

こなた「………なんという桂○和…///」

男「あああああああああ!!!!」

(略)


こなたの作った朝食を二人で食べる。

男「…。」

こなた「………もうお嫁に行けない。」

男「何もしてないだろうが!!つーか起きてるんなら言え!!!」

こなた「いやー最初は迷ったんだよねーセオリー通り幼なじみ的に起こそうか、ツンデレ姉的に起こそうか、兄スキー妹的に起こそうか。」

男「…アホか。」

こなた「で、結局タマ姉みたく起こそうと思ったんだが、いざ完全無防備の男を前にすると攻撃はかわいそうかなーと。」

男「どのパターンも止めていただきたいな。」

こなた「で考えていたら眠ってしまった。」

男「…そうか。」

こなた「そして目を覚ますと操貞の危機だった。」

男「ちがーーーーーう!!!!!」

こなた「まぁ私の中では『時すでに遅し』という事にしておくから。」

男「洗い物俺やるから早く食べて。(無視)」

こなた「男もだいぶツンデレが分かってきたなぁ。」

男「俺のどこがデレてるんだ?」

こなたと二人で電車に乗る。
糟日部で乗り換えるとき、ふと峰岸さんの言っていたことを思い出した。
『かがみは…失踪の直前この糟日部に何かを確かめるために来ていたんだよな…』

するとこなたが俺の右腕をグッと引っ張った。

こなた「他の女の事考えてないよね?」

男『お前がニュータイプだろ』

男「………考えてたよ。」

こなた「えっ?」

俺は敢えてこなたに言った。
と同時にこなたの顔が険しくなった。

男「峰岸さん…あっ、かがみの友達な。…から聞いたんだけど、かがみはいなくなった日にお前と遊んだ後、糟日部に来たらしいんだ。」

こなた「そっ…それ、ホント?!」

男「うん。なんか思い当たることあるのか?」

こなた「………無いよ!…それより早く電車乗ろうよ。」

男「え………?…うん。」

『…やっぱりこなたは何か知ってるんだな…』

しばらく電車に揺られた。
男「糟日部からさ、秋葉腹って一本で来れるから近いよな。」

こなた「そだね。………でも今日行くのは秋葉腹ではないのだよ。」

男「え?!どこ行くんだ?」

するとこなたは無言で俺の袖を引っ張り何駅か前で電車を乗り換えた。
段々と景色が変わってきてこなたの行きたいところが分かってきた。

男「……こなた………。」

目的の駅で降りて、二人は歩き出した。
お互い言わなくても目的地は分かっていた。

特に何もない、普通の住宅街。
道の真ん中で二人は立ち止まった。

道を挟んで左右の家。
今は違う表札がかかっている。

男「懐かしいな。」

こなた「男は1カ月くらい前はまだここにいただろー。」

男「…そうじゃなくって、おまえと二人でここに立ってるのが。」

こなたが俺の手を握ってきた。
今はそれでいいと思った。

こなた「じゃあさ、昔みたいに一緒に登校しようよ?」

手を繋いで歩く。
小学校の校舎が見えてきた。
校舎は門が閉じていて校庭にも入れなかった。

男「昔は日曜とか入れたよな?」

こなた「ホラ、最近はさー誘拐とか監禁事件とか多いからさ。」

男「あー確かに。」

こなた「うちにも予備軍がいるしねー」

男「………。」

近くの…昔よく行ったレストランで昼食を食べた後、こなたの提案でもう少し散歩しようという事になった。
少し歩くと街路樹が多いエリアに入った。

男「この辺はあんまり来たこと無いよな。」

こなた「…。」

男「こなた?」

こなた「ん?」

男「どうした?」

こなた「…なんかさー小さい頃この辺来たこと無い?」

男「…そうか?あんまし覚えがないな…。」

こなた「…」

俺の左手を握る、こなたの手が少し強く俺を引っ張った。

こなた「でっかいびょういんがある…。」

俺達はその大きな病院の前で立ち止まった。
手をつないだまま病院を見上げていると後ろから声がした。

「こなたさんと男さん…ですか?」


俺たちが振り返ると、そこには私服のみゆきさんがいた。

男「み…みゆきさん、どうしたの、こんなところで。」

みゆき「はい…その…ここは私の実家の病院なんですが…。」

こなた・男「え゛?!」
病院の名前を見ると『高翌良総合病院』とあった。
紛れもなくみゆきさんの家の病院のようだ。

こなた・男「でかい!」

みゆき「はい、あの…その…なんかおじゃましてすみません…///」

顔を赤くしてうつむくみゆきさんを見てやっと気付いた。

こなた・男「あ゛!!」

慌ててこなたと繋いだ手を離した。

男「ちちちち違うんだみゆきさんこれは…!」

こなた「みゆきさん!みゆきさんに貰ったコレ早速してみたんだーどう?」

そう言ってこなたはくるっと廻った。

みゆき「うふふ、似合っていると思いますよ。気に入っていただいて嬉しいです。」

男「………///」

みゆき「えと…やっぱりお邪魔なようなので私はこれで…」

こなた「じゃーまた月曜ねー」

みゆき「はい。」

みゆきさんは『高翌良総合病院』に入っていった。

男「こっ…こなた…。」

こなた「そう言えばこのシュシュ誕生日にみゆきさんに貰ったんだよーどう?」

こなたはまたくるっと廻った。

男「う…うんいいと思うよ…。あのさ…」

こなた「何か?」

男「もういいです。」

その後、俺の行った中学の話やこなたの中学時代の話をしあった。
二人の空白だった時間は確かに埋まっていった。
こなたの存在は間違いなく俺の中で大きくなっている。
でもとりあえずは、み ゆ き さ ん の ご か い を と か な い と。

まだ時間は早かったが明日は授業だし、少しはやめに帰ることにした。

帰りの電車の中。
肩により掛かって眠るこなたを見ながら考える。
『くっ…可愛いじゃないか…こなたのくせに』

…じゃなくて。

『まず、こなたはかがみの失踪について何か知っている。それを聞かなきゃいけない。』

『次にみゆきさんの誤解をとかなきゃいけない…。』


こなた「んん……。」

男『くっ……。』


アナウンス「糟日部ー糟日部です。」

男「ほら、こなた起きろよ。」

こなた「ん…うん…。」

電車を乗り換えた。
眠そうな目をこすりながらふらふら歩くこなたの手を引っ張って糖武鉄道に乗るともう日は落ち掛けていた。

こなたと同じ駅で降りて家まで送った。

こなた「うち、寄ってく…?」

男「うーん…今日は遅いしまた今度にする。」

こなた「そか。」

男「じゃあまた明日な。」

こなた「うん………あのさ!」

男「ん?」

こなた「今度…男とゆっくり話したい…。」

男「…うん。」

こなた「……じゃあまた明日なー!」

男「うん、お休み。」

こなたと別れ自分の家に向かう。
『こなたは…かがみの事言うつもりかもな…』

自分の家が近づくと家の前に人が立っているのが見えた。紫の髪の…柊…つかさ。相変わらずの笑顔で…。

男「つかさ?」

つかさ「おかえり、男君。デート楽しかった?」

男「つかさ…いつから居たんだ…?」

つかさ「知らなかったなー男君いつの間にこなちゃんと付き合ってたの?」

男「ご…誤解だよ」

つかさ「じゃあ何で手繋いでたの?」

男「えっ………まさかみゆきさんに…」

つかさ「今日ね、ガマン出来なくてゆきちゃんに相談したんだー男君て好きな人いるのかなぁって…。」

つかさ「そしたら教えてくれたよ。『今日泉さんと手を繋いで歩いてましたよ』って。」

男「つかさ、違うんだあれは…」

つかさ「何が違うの?!付き合ってなかったらデートで手繋いだりしないよね?!!!」

男「こなたとは幼なじみだから…昔の事思い出してつい…。」

つかさ「なにそれ!私だって…私だって…男君と幼なじみになりたかったよ…!…ずるいよぉ………。」

つかさ「男君、私今日男君の家泊まりたいなぁ。」

男「なっ…突然そんなのダメだろ?」

つかさ「お姉ちゃんも突然友達の家に泊まりに行ったけど平気だったよ?」

男「そっ…それは関係ないよ。それより今はかがみが無事に帰ってくることを考えようよ。」

つかさ「だったら男君はなんでこなちゃんとデートしてたの?」

男「じっ……実はかがみは居なくなる前糟日部に居たらしいんだよ!だからそっち方面に何か手がかりがあるかと思ってさ!結局秋葉腹は行かなかったし…」

つかさ「……本当にこなちゃんと付き合ってないの?」

男「うん。」

つかさ「でも手は繋いだんだよね?」

男「…うん。」

つかさ「じやあ私とも手繋げるよね?」

男「それは…」

つかさ「ダメなの?こなちゃんとはよくて私はダメなの?!」

男「つかさっ!…分かったよ、手繋いで帰ろう?もう暗いからさ。」

つかさ「………うんっ!」

つかさが俺の左手に指を絡めてきた。
俺達は柊家までの道を歩き出した。

いつだったか、つかさと一緒に勉強した日にこうしてつかさの手を引いて歩いたことがあった。
あの時はつかさは怖がっていた。
暗闇と『おばけ』に。
でも今怖がっているのは俺だ。
俺の手を、まるで何があっても離さないように握るつかさと……

「おとこ」

振り返ると、そこにはついさっき別れたばかりの顔とはちがう、表情のない表情を浮かべたこなたがいた。
柊家はもう目の前だった。

こなた「おとこ」

男「…こな」

つかさ「お土産は要らないよ?」

男「つかさっ!」

こなた「男は…テキなの?」

男「こなたっ!ちがうっ!!」

こなた「男は…男だけは…私のミカタだと思ってた…」

つかさ「じゃあね、男君。送ってくれてありがとう。」

つかさは笑顔で家に入っていった。

男「こなた…」

こなた「………」

男「違うんだ…つかさは…」

こなた「…何が違うの?別にいいんだよ?男が誰かと手繋ぐのは男の自由だよ?」

男「でも俺は…お前のこと…!」

こなた「…かがみんから聞いたんだ。つかさは男の事好きなんだってさー。いやーさすが男!私が見込んだギャルゲの主人公なだけあるね!」

男「こなた…待てよ…」

こなた「でさーかがみんも男の事好きだったんだよ?」

男「かがみに…聞いたのか…?」

こなた「私は攻略対象外だっだみたいだよーあはは…」

男「そんなこと無い!俺は…!」

こなた「テキばっかだ。…私の周りはテキばっかだ…!テキは倒さなきゃ!倒さなきゃ!!」

男「こなたっ!!」

そう言うとこなたはものすごいスピードで駆け出した。
追いかけても、俺の足じゃ追いつけなかった… 

…そして次の日。
こなたは学校に来なかった。
俺一人ではもう、こなたを、かがみを、つかさを、救うことは出来ないと思った。

(重要分岐⑤表)

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最終更新:2008年08月05日 03:46