「お、おはよ……男くん」
そう言って、彼女ははにかむ。
……少し、前の状態に戻ったみたいだ。
「あ、あのね、昨日のことなんだけ―――あれ? お姉ちゃん?」
「おはよ、つかさ」
驚いた貌を作るつかさの顔。
「……何だ、かがみはここに来ることをつかさに伝えてなかったのか?」
「う、うん。まあね。今日は学校休むのかと思ってたから……」
「え、えと」
「かがみは今日はお前が来られないことを伝えに来てくれたんだ。
まあでもつかさは無事来た、と」
未だに戸惑ってるつかさに、俺は説明する。
「あ、そうなんだ……。
ありがとう、お姉ちゃん」
「ううん、いいわよ。
それよりも男に感謝しなさい。こいつがつかさを待たせてくれって頼んでたんだから」
「う、うん。男くんも、ありがとう」
「はは、どういたしまして」
―――
家を出る。
「はあーあ、俺、こんな時間に学校に行くの久しぶりだ」
一年位ぶりじゃなかろーか。
「え、あんた昔からあんなに早いの?」
驚いた風のかがみ。……別に、そんなに驚くことでもないだろうに。
「昔からっつーか。ここに来るちょっと前からだな」
「へえー、そうなんだあ。
……あ、そういえば男くんって何で早起きするの?」
…………。
それは。
『キモチワルイ』
「……っ!!」
―――く、そ。
嫌な、思い出だ。
「ん? どうかしたの、男」
「い、いや、何でも……」
「ふーん……。で? なんでなの?」
「それは……」
「「それは……?」」
「…………ひ・み・つ♪」
「…………」
「…………」
ああ、ドン引きですか。そうですか。
―――
場面変わって学校。
の、昼休み。
「でさ、今日こなたのお見舞いに皆で行く話だけどさ」
四人でそれぞれの弁当をつつく中(話があると言ってつかさを含めた四人)、俺は話を切り出した。
「ああ、私は大丈夫よ。つかさとみゆきは?」
「えと、わたしも大丈夫かな」
「私もです。今日のいつ頃ですか?」
「そうだな……今日は短縮授業で、俺も取りに行きたいものとかあるからな……一時頃で、どうだろう?」
全員、首肯で返してきた。
―――
で、またまた場面変わって病院前。
「…………早く、来すぎたか」
まだ誰もいない。
病院前は土曜日ということもあって人で賑わっていた。
病院とは本来負の気持ちで溢れているものだ。
それに、こういう明るい気持ちが入ってくるのは、いいことだと思う。
……そう、暗い気持ちを、少しでも弱めてくれるなら……。
「あら、男くん?」
「……あ」
「……どうも、先生」
彼女は、俺の現在の主治医だ。ここしばらく、診察には来ていなかったから、数ヶ月ぶりの再開というところか。
「ああ、久しぶりだね、男くん。
その後はどうだい?」
(選択肢)
最終更新:2009年09月09日 23:25