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【第十四話(裏√);コイビト】

上目遣いのつかさの大きな目は、素直に『かわいい』と感じた。
『俺が…彼女とかって…』
今まで恋人なんて出来ることを考えたことかなった。
でも、今俺の前には俺の事を『好き』と言ってくれる女の子が居て…

…断る理由が無いな…

男「…たぶん…。」

つかさ「…。」
つかさが、グッと目をつむる。

男「俺もつかさが好きだよ。」

つかさ「…えっ?!」

男「…今まで、人をそういう風に好きになったこと無いからよく分からないんだけど、俺…つかさの事かわいいと思うし、断る理由はn」

そこまで言うと、つかさがベンチに座ったまま俺に抱きついてきた。

男「…!」

つかさ「男君…!嬉しい…大好き!!」

俺は何も言えず、つかさの頭を撫でた。

つかさ「…私ね…男君はこなちゃんが好きなんだと思ってたの。」

男「…」

つかさ「男君がこなちゃんの事好きだったら…私はかなわないかもなぁって思ってたの…。幼なじみだし…。」

つかさ「でもね、男君が私のこと選んでくれて嬉しい!ありがとう、大好き!」

つかさはそう言ってもう一度俺に抱きついた。

…帰り道。
つかさと俺は手をつないで帰った。
バスの中も、ずっと手をつないでいた。

バスを降りると、つかさが手を離した。

つかさ「あ…あのね…恥ずかしいからまだみんなにはナイショにしたいな…///」

男「う…うん。」

つかさ「じゃ…じゃあまた明日学校でねっ!」

男「うん、おやすみ。」
…こなたの事、相談できなかった。

家に帰っても、俺はぼーっとしていた。
『彼女…俺が…?』
つかさは、かわいい。彼氏が居なかったのはきっと、その独特な性格の為だろう。
性格も含めて、俺はつかさがかわいいと思う。

でも何となくすっきりしないのは、多分俺が恋愛初心者だからじゃなく、今までの少し普通じゃない人生が、俺の『人を好きになる』気持ちを、俺自身さえも分からなくしてるからだろう。

…そしてこなたの存在。
こなたは大切な友達だ。それは確実。でも俺はこなたの事を女の子として好きなんだろうか?

…とにかく、俺はつかさを選んだ。

心のモヤモヤを消し去るために、明日の放課後、こなたに言おう。
『お前さ、俺の事覚えてる?』
…言うなら早い方がいい。

翌日。
恥ずかしさと、何となく感じる気まずさで、俺はみんなと時間をずらして大分早く学校に着いた。
図書室で時間をつぶし、チャイムギリギリで教室に入る。

昼休み。
つかさに捕まった。

つかさ「男君、一緒に食べよっ?」

男「うん。(ヒソみんなもだよね?ヒソ)」

つかさ「ヒソうん。ホントは二人が良いけどねヒソ」

こなた「おとこー!結局、昨日も一昨日もログインしなかっただろー!」

つかさが、すっと俺のそばを離れる。

男「休日は休ませてくれーお前はログインしすぎだよ!」

こなた「そこが、愛が有るか無いかの違いなのだよ。」

みゆき「うふふっ。とりあえずお昼食べましょうよ?」

こなた「うぉっ!みゆきさんの昼ご飯、イチゴクリームサンド…。私はご飯とお菓子は別にしたいな…」

みゆき「そうですか?」

かがみ「おーす!みんなー。」

かがみも来て、みんなで食べた。


放課後。
俺はやっぱり一人で帰りたくてみんなに『ちょっと寄るとこあるから』と嘘をついて別方向に歩き出した。
するとつかさが話しかけてきた。

つかさ「待ってー男君。あのねー私この間のテスト良くて携帯電話買ってもらったんだー!」

つかさは、俺を見ながらウインクして、『みんなが居るからねっ』て俺にテレパシーを伝えた。

つかさ「だからねー男君のアドレス教えてー!」

男「うん、いいよ。赤外線あるよね?」

つかさ「うん、あるよーちょっと待ってねー」

ピッピッピッ…ピッピッ……ピッピッピッピッ…
つかさ「えーと…」



かがみ「…貸しなさい、つかさ。」

つかさ「はぅぅぅ…お姉ちゃんごめん…。」










【第十五話(裏√);ワカレミチ】


雑貨屋で時間をつぶした俺は、ケータイを開きメールを作った。


【to】
泉こなた
【タイトル】
突然なんだけどさ
【本文】
今からちょっと会わない?消化したゲーム返すから。

…しばらくしてこなたからメールが来た。

【from】
泉こなた
【タイトル】
Re:突然なんだけどさ
【本文】
おK!
じゃあ今から男の家行くよ。


【to】
泉こなた
【タイトル】
Re:Re:突然なんだけどさ
【本文】
サンキュー。じゃあ後で。

ピンポーン

ガチャ。

こなた「おーす!」

男「悪いな、わざわざ来てもらって……ってなんだその荷物は。」

こなた「我がサーヴァントが次のギャルゲを欲してると聞いて。」

男「いつ俺はお前と契約したんだ。」



俺の部屋。
凜ルートを華麗に攻略するこなた。

男「助かりました、ありがとう。」

こなた「うむ。」



日が傾いてきて、こなたの顔に夕日が当たる。
こなたの形のシルエットが俺の部屋の壁を埋め、アホ毛の影はベッドに座る俺に重なる。

男「…なあ…こなた…。」

こなた「んー?」

こなたはいつもの顔で画面を見つめたまま返事する。

男「あのさ…突然なんだけどさ…」

こなた「うむ…。」

男「俺の事…覚えてる?」

こなたの体が、ピクッと動いた。

男「色々と今までタイミング逃して言えなかったんだけどさ…俺たち…小学校の同級生だった…よな?」

こなたの、キーボードを打つ手が止まった。

そして、ゆっくりとこちらを見て立ち上がった。

近づいてくるこなたの顔は逆光で見えない。

ドサッ

こなたの体が俺の上に投げ出された。

…こなたは、今まで見たこと無い、真剣な眼差しで俺を見ている。

こなた「…忘れてたんじゃ無かったんだね。」

男「?!!」

こなたの、予想外の行動と言葉に、俺は言葉を失う。

こなた「…私もね…ずっと気付いてたよ。」

こなた「…ずっとね…会いたいって思ってたから…。」

こなた「…でも何にも言わないで引っ越したから、男は怒ってるのかと思ってた…。」

男「そんな事…!」


俺の頬に、こなたの涙が落ちた。

こなた「よかった…また、会えて。」

こなたの顔が、俺の顔に近づいてくる。
こなたの瞳の中に、俺だけが写っている。
俺は…


(オートセーブしました。重要分析③-C)

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最終更新:2008年09月11日 16:23