それは四校合宿後のことだった…

久「そういえば龍門渕さんからこんなものもらったの」

優希「なんだじぇ?そのパソコンみたいなの?」

久「龍門渕グループで開発した「シミュレーションシステム」らしいわよ。全国のあらゆる雀士のデータが詰まってるって」

まこ「それで仮想敵と対局するんか?」

久「いえ、それは出来ないみたい。オカルトの再現が難しかったり、無理に再現しようとするとデータが飛んだり、爆発したりしたみたいで…」

和「そんなオカルトありえません!!でも、じゃあ何のために使うんですか?」

久「えーと、ちょっと待って。…ほら、見て」

咲「なんか、小さい私達が写ってるんですけど…」

久「で、場所を東京にして日時を入力して、自由行動に設定っと」

優希「おー、私達が動いてるじぇ。咲ちゃんがさっそく迷子になったけど」

まこ「なるほど、これでわしらの東京で起こりそうな問題が分かるわけか。咲がすぐに迷子になるあたり信頼はできるか」

和「今度はタコス切れで優希が倒れましたね…。なるほど、データに基づいた分析で行動を予測しているというわけですか。咲さんと優希の行動を見る限り、かなり精度は高いみたいですね」

咲「ちょ、ちょっとみんなひどいよ!!いくら私だってそんな簡単に迷子にならないよ!!それにいざというときは京ちゃんだって…ってそういえば京ちゃんは?」

優希「そういえば犬がいないじぇ。なんで?」

久「あー…うん。実は学校からの予算が五人分しかおりなくて、須賀くん連れていけないかもしれないの。」

和「なんでですか!?須賀くんだって立派な清澄の部員なんですよ!!」

まこ「だからといって、京太郎にだけ飛行機代や宿泊費を払えというのものう。どうにかしてやれればいいんじゃが」

咲「京ちゃんがいくらなんでも可哀想ですよ。」

優希「そうだじぇ、それに犬がいなかったら私のタコスだって誰が買いにいけばいいんだじぇ!!」

和「それは自分で買いに行きましょうよ…。ん?このシミュレーター、須賀くんの様子も見れるみたいですよ」

久「あら、本当ね。ちょっと見てみようかしら。」

優希「そうだじぇ!!これで寂しそうにしてる犬を見れば学校の考え方も…ってあれ?どうしてマホが一緒にいるんだ?」


京太郎「うーん、やっぱり勝てないなぁ」

マホ「須賀先輩は三位だったじゃないですか。マホは四位でしたよ。」

京太郎「いやぁ、せっかく高遠原の練習に参加させてもらってるの上達してる気がしなくてさ…」

マホ「マホだっていまだにチョンボしますし、きっとそんなすぐには上達しないんだと思います。」

京太郎「それは分かってるんだけどさ…。このままじゃ、あいつらにずっと離され続けるじゃないかと思ってな」

マホ「…」

京太郎「あいつらは本当に遠くに行っちまった。俺が麻雀部にいていいのか不安になるくらいに。このまま、俺だけ取り残されたままなのかと思ってさ」

マホ「須賀先輩!!私、清澄に進学するんです!!」

京太郎「?」

マホ「そしたら、須賀先輩と一緒にいられます。そして、全国に一緒に行きましょう。」

京太郎「マ、マホちゃん…」

マホ「私は須賀先輩にさっきみたいなこと言われないように何があっても隣にいます。須賀先輩が寂しくないように」

京太郎「…ありがとう。マホちゃんのおかげで元気がでたよ。」

マホ「えへへ、ありがとうございます。」

京太郎「でも、どうしようか」

マホ「?」

京太郎「俺、来年には自力で全国に行くつもりだからなぁ。マホちゃんを置いてくことになるかもしれないよ」

マホ「ああ!!ひどいです。マホを置いてけぼりにするなんて」

京太郎「まあ、そんなに上手くいくかは分からないけど…」

マホ「はっ、そうだ。じゃあ須賀先輩、私と恋人になってくれませんか?」

京太郎「…マホちゃん。恋人の意味って分かってる?」

マホ「恋人っていうのは男女が仲良くずっと一緒にいられる関係ですよね。離れても近くにいられるって漫画でいってました!!」

京太郎「うーん、まぁそうだね、でも…」

マホ「マホは須賀先輩とずっと一緒にいたいんです。須賀先輩は…嫌ですか?」ウルウル

京太郎「…うんそうだね。じゃあ、分かった。これから恋人としてよろしくね。マホちゃん。」

マホ「!!…わーい、やったこれで先輩の彼女さんですー!!ありがとうー須賀先輩ー!!」ダキッ

京太郎「うん、こちらこそありがとう。マホちゃん」ニコッ


清澄一同「「「「「」」」」」

ピッ
分析結果

長野に残された須賀京太郎は自分の腕を磨くため、高遠原と一緒に練習する可能性が非常に高いと考えられる。その際、自分と近い実力を持っている夢乃マホと仲良くなると考えられ、インターハイが終わるころには深い関係になっていると思われる。

和「なるほど、こうなった理由みたいなものも教えてくれるんですね。」

久「ふーん、結構親切ね。この機械」

清澄一同「「「「「…」」」」」

久「私、今からなんとしても学校側に予算を増やすように抗議してくるわ!!」

和「全員で行きましょう!!人数が多ければ、それだけ耳を傾ける必要が出てくるはずです。」

優希「ああ、なんとしても京太郎をインターハイに連れていくじぇ!!」

まこ「それでももし、ダメだったらうちのバイトを紹介するけぇ。東京にいけるだけの給料にするつもりじゃ」

咲「私も京ちゃんが一緒にこれるように京ちゃんの両親にお願いします。京ちゃんを渡すわけにはいかない!!」

久「じゃあ、行くわよ!!」

清澄一同「「「「「オー!!」」」」」

これにより、清澄は京太郎を東京に連れていき、マホと接点を持たせないことに成功した。しかし、彼女らは気付いていない。東京ではさらに多くのフラグが存在しているということに…。清澄は須賀京太郎を守りぬくことができるのか!!

京太郎「ねとられ?」咲「させないよ!!」

続く?



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最終更新:2020年07月04日 09:01