【参考書選ぶうえでの注意点】
誤解しないでほしいのが1つ。
いわゆる これやってこれやる その次これやる 的な学習プランってのは、出発点がどこかで変わるってこと。
少なくとも俺の場合、ライジングをやって旨味があるくらいまでは、何も解釈本やらなくても到達してたわけよ。
自分の能力とかと相談しないで、ネットで推奨されてるプログラムをただただ採用して、情強気取ってる人多そうなので強調しときますわ。
学習プランは、あくまでスタートとゴールによって決まるものであって、自分のスタートとゴールがどこにあるか見極める方法は、ネットには転がってないわけでして。
【丁寧な京大生氏推薦図書】
・過去問(全大学・全科目)
国語
・上級現代文(国立演習)
・現代文読解の基礎講義(基礎)、田村のやさしく語る現代文(超基礎)
・ライジング古文(旧帝上位)、古文上達(過去問の前に) ※古文上達基礎編とは別なので注意。
英語
・ライジング長文(東大)
・解釈教室(京大)、透視図・ポレポレ(旧帝早慶)、基本はここだ(解釈基礎)
・和文英訳教本(京大阪大)、ドラゴンイングリッシュ(英作基礎)
・東進レベル別文法6(旧帝早慶)、ファイナル英文法(早慶)
数学
・1対1(標準)、チャート例題(基礎)
・プラチカ(東大京大一橋・旧帝上位)、阿由葉(国立文系二次)
・やさ理(理系難関大、文系最難関大)
【マーク式実践問題集 おすすめ順】
黒>白>青>Z
黒本が一番本番に近い難易度
白本はやや易~標準だから自信つけたい人や過去問の前にやる向け
青本はやや難~難、自信なくしたい人や余裕の人ややることない人向け
【英語長文問題集 難関国公立程度おすすめまとめ】
論理的に解答を詰めたい。標準的な構文は取れるようになったけど、得点にならない。
⇒「英文読解 論理と解法」(代々木);予備校の夏期講習程度の分量、質、内容です。出題形式別に解法を整理することができます。
長文読解の訓練をし、数をこなしたい。本番レベルの問題に数多く触りたい。
⇒「英語長文問題集 レベル3
集中マスター」(旺文社);それなりに難しいですが、構文や語句についての解説が多く参照しやすいです。
⇒「話題で読み解く英語長文」(代々木);本文解説はほとんどないので構文把握力が前提です。旧帝過去問について、背景知識の説明と論理的な解法の説明がなされています。
学校や予備校の授業があてにならず、長文を読解するうえでのまとまった方法論が欲しい。
⇒「富田の英語長文問題解法のルール144上・下」(大和書房);ちょうど予備校の通年の授業に該当する分量です。時間はかかりますが力になります。解説量が尋常じゃない。
構文把握はあらかた仕上がった。名文を素材に和訳の練習がしたい。
⇒「英語長文問題精講」(旺文社);和訳重視ですが、その他の出題形式も入っています。解説は貧弱ですので、レベルの高いor方法論を持っている受験生向け
⇒「新英文読解法」(聖文新社);ひたすら名文を和訳していく一冊です。大学受験生よりは院生や社会人向けかもしれない。
本格的な記述問題の注意点を学びつつ、リスニングの能力や要約能力も並行して身に着けたい。
⇒「竹岡の英語塾 難関大入試英語長文特別講義」(旺文社);一橋や阪大外、東外大など、多めの記述・要約とリスニングが出題される大学を志望するのであれば有効
記述問題に手っ取り早く慣れ、おおよその注意点を整理したい。
⇒「SPEED攻略10日間 英語 長文読解 国公立大編」(Z会);広く国立大型の記述問題について解法や注意点を短期間で学ぶためのものです。
⇒「難関大合格への逆転ポイント 国立大編」(河合塾);旧帝本番の問題を題材に、注意点を学ぶためのものです。直前ではなく、なるべく早い時期にやるといいかと思います。
まだ東大の過去問を解くレベルではないが、本格的な東大の読解対策を始めたい。
⇒「ライジング英語長文」(桐原);出題形式別に、東大過去問への接続をスムーズにすることが眼目の一冊です。解説はかなり詳しいです。
こうして見ると、好きな長文の問題集にはおおよそ二つの傾向があるとわかる
①解説が詳しく、論理的な思考力をがっちり鍛える型
②解説が乏しいまたは解法に言及しておらず、素材文の質の高さが売りで、数多くの問題に触れられる型
まあどう考えても、①⇒②の順番で本を選んだ方がバランスよく、手っ取り早く力にはなりますわな。
伊藤和夫の「英文解釈教室」のような、①②の両方を含んだ本は稀でしょう。
つまりまあ、有名どころでいくと、
①富田の144 ⇒ ②「やっておきたい」で方法論を使ってみる
①ライジング長文 ⇒ ②「東大過去問」で方法論を使ってみる
というような、方法論を得て、それを何かで使う、という流れで勉強すると、成績伸びやすいのではないでしょうか。
【オススメ英文解釈参考書まとめ】※順番は難易度順ではありません。
英文読解 基本はここだ
推奨レベル:文法の用語は知っているけれど、どういう意味かつかみ切れていない。学校の授業では英文法を読解に生かす視点がない。
到達度:英文読解に必要な知識の網羅
性質:やわらかめ、薄め、辞書利用可能、基礎固め
一言:西きょうじ系英文解釈の入門編。解説は親切。頭から読み、英文を訳し下げて行くスタイル。
英文熟考上下
推奨レベル:英文法の用語は知ってるけど読み方となるとピンと来ないくらいの学習者。
到達度:上だけだと国立二次・私立程度、下を含めると難関大が射程に入る
性質:丁寧、ポイントガッチリ型、文法用語多め、読みやすい、CDつき
一言:上下巻で合わせればかなりの量だが、丁寧なつくりなので力はつくだろう。
ポレポレ英文読解プロセス
推奨レベル:センター8割、旧帝・早慶上、一橋、東工、東外大あたり志望
到達度:旧帝、早慶の問題文が読める、下線部が訳せる
性質:薄い、復習しやすい、ワンポイントのまとめが秀逸、解説を読むには文法の基礎知識が必要、一部問題文が極めて難しい、単語解説はない
一言:名前の割に硬派な一冊。とにかく復習のしやすさは随一。英語難関大志望者、和訳重視型大学を受ける人は試しにどうぞ。
基礎英文問題精講
推奨レベル:ある程度の文法知識があり、ある程度英文が読めること。センター140程度。
到達度:センター八割以上~国立二次・一般私大
性質:固め、問題多め、シンプル、例文による解説スタイル(これらは全て中原著シリーズにいえる)
一言:基礎とあるがあんまり基礎ではない。これ一冊でたいていの英文は読めるようになるでしょう。
ライジング英文解釈
推奨レベル:英文を感覚読みでセンター9割取ってる難関大志望者
到達度:難関国立の二次和訳問題、超難関私大の難文読破
性質:丁寧、やわらかめ、薄い割に多め、難関大の最近の出典、単語解説豊富、わりと基礎から
一言:等位接続詞から始まる解釈の本。なんとなく読めてるけどもう少し勢にはもってこいかと思う。
英文読解の透視図
推奨レベル:英文を読む基本的な態度は出来た。そのうえで、和訳問題で点が欲しい。
到達度:東大京大を含む全大学の和訳問題での頻出点対策
性質:固め、見た目よりは少なめ、例文例題が豊富、テスト形式、取り組みやすい
一言:これができさえすれば、どこの大学の和訳問題でも合格点は取れるでしょう。
英文解釈教室
推奨レベル:英単語・英文法・標準的な解釈について高いレベルでまとまりつつある状態
到達度:英文解釈型の出題をする最難関大学で英語高得点
性質:固め、厚め、丁寧、例文多め、網羅性極めて高い、訳は直訳色強い
一言:確かに難しいですが、今の入試に必要ない!などと言われるような代物ではない。体系性が高いので効果は大。
【英語 2013年度 国公立大学出題形式類型】
※演習の参考にどうぞ。国公立大学37校の過去問を類型化してエクセルでデータベース化しました。 (ほんとは家庭教師用の教材作成のためです)
・短文和訳(1パラグラフ程度以下の短い英文の全部または一部を訳させる)
阪大、奈良女、京都府大、佐賀大
・中長文和訳(ある程度まとまった文章中の下線部和訳)
京大、東大、九大、お茶の水、滋賀大、愛媛大、徳島大、岩手大
・和訳重視型長文(和訳プラスアルファ的な設問配置)
東北大、首都大学東京、奈良女子大、京都府立大、高知大
・要約問題(単純な全文要約)
東大、東北大、金沢大、広島大、高知大、佐賀大
・要約型長文(要約をベースに設問がいくつか)
東北大、金沢大、岡山大、信州大、徳島大
・記述型長文(和訳・要約以外またはそれを含む記述問題をベースにした重めの長文)
一橋大、東京外国語大、千葉大、広島大、横浜国立大、新潟大、愛知県立大、愛知教育大、滋賀大
・客観型長文(選択肢問題が全部または大半の長文問題)
東京大学、東京外国語大学、名古屋大学、筑波大学、横浜国立大学、広島大学、大阪市立大学、信州大学、愛知県立大学、岩手大学
【名前で勘違いしやすい参考書のレベル】
・ポレポレ
偏差値60~ 早慶・旧帝等仕様
・基礎英文問題精講
・基礎英語長文問題精講
・基礎英文法問題精講
偏差値55~ 基礎といいつつ入試に出るレベルのことはたいてい網羅できるシリーズ
・英語長文問題精講
・英文標準問題精講
偏差値65~ 標準といいつつかなり難しいレベルの問題が多い
・やさしい理系数学
偏差値65~ やさしくない 旧帝とか東工とか医学部志望者がやる感じ
【推薦図書(新)】
・覚え方別攻略 古文単語340(Z会)
俺が作るならこうする、というコンセプトの単語帳が出てしまったので、古文単語の教え方について俺が言うことが少なくなって嬉しい。
覚え方なんて単語によってそれぞれであって、全部を語源から覚えるだとか、全部ゴロから覚えるってのは乱暴でしかないわけで。
今までは、古文単語ごとに適切な覚え方を使い分ける意味で、色んな単語帳を使う、っていう方法しかなかったのだけど、
この本が出たおかげで、その必要はなくなった感あり。
桐原の315の方が付録の充実度は高いんだけど、こっちの方が記憶定着って感じはする。
・首都圏難関私大古文演習(河合塾)
早稲田・上智・およびマーチくらいの過去問を集めたタイトル通りの古文演習問題集。
私大の標準的な問題をそれなりの数演習できるので、私大専願者はやっておいて損はないだろう。
最強の古文よりならこっちの方が使い易そう。(最強の古文はいまいち対象も狭すぎる印象)
・明治大の英語(赤本シリーズ)
赤本シリーズの○○大の英語シリーズで、一番よくできてるなあと思いました。
予備校の講義の感じをパッケージしたかったんだろうなあっていう構成で、
赤本シリーズにしては情報量が物凄く多い。もしかしたら、ごちゃごちゃして見えるかも。
とりあえず、マーチくらいの対策の予備校英語講座ってこんな感じ、ってのはわかるかと思う。
解法の解説、英文読解の急所解説、語句の解説など目白押し。
・ハイレベル精選問題集1A2B(旺文社)
東大京大一橋の過去問アンソロジーといった趣で、そういうところの志望者はやって損はないかな。
過去問やりこみっていっても、ある程度古くなると指導範囲が違いすぎたり、あきらかに問題の傾向が変わったりするので、
良問を数多くさばきたいという人にはこういう問題集がいいんだろうなあ。
東大京大一橋志望で、数学が最難関大レベルで標準的な人向け。
・最難関大への数学1A2B
東大京大一橋で、数学で差をつけて合格したい人向けかな。
編集方針もそういう感じ。問題数は50問くらいなので、すぐ終わりそうに思えるけど中身は濃密。
東大京大一橋で差がつくポイントに絞っている印象。
・解法の極意(中経出版)
情報量が多い詰め込み型の問題集。東大京大一橋志望で、数学に苦手意識ってまではいかないけど、不安はあるなあ、くらいの人向け。
全分野にわたってかなり詳しい解説と豊富な演習量が確保できるのでおすすめはできる。
ただ、本当に情報量が多いので、ごちゃごちゃして見えるかもしれない。
もちろん、それだけ得るものが多いってことなので、半年くらいかけてやり込む価値はあると思う。