041-065 コードギアス LC ~反逆者達の願い~ Action03 帝国 最強の 騎士 @羽付き羊



誰かが死ぬ 戦争で 餓えで 病気で
しかし地球はただ廻る 何がおきても
それが日常なのだから


Action03 帝国 最強の 騎士

「模擬戦ですか?」
ライツが研究所にやって来たのはスザクがロイドに尋ねているところだった。
「あれ?スザク今日は早いな?」
「ライツが遅いんだよ…君ここに住んでいるのにどうして僕より遅いのさ。」
ライツはここの大学の寮に住んでいる。ここの大学の寮は個室なので、自由に気ままにのんびり過ごしている。
「ははは…朝は苦手なんだよ。今日も6:30に起きたんだけどさ、また寝てしまってな…」
「二度寝したの?ったくもう今9:07だよ?」
「ははは…で何だロイド?今日は12:00からシュミレートじゃなかったのか?」
ライツが話をすり替えるとロイドは答えるのが面倒臭いらしく
「セシル君あとはよろしく、僕は許可もらいに行くからねー。」
と言いさっさとどこかへ行ってしまった。
セシルは軽く溜息をつくと二人の方を見て説明を始めた。
「昨日の夜に総督から連絡が入ったの。『特派の枢木と最近ウワサになっているもう一人を連れてK-12地区の模擬戦場に明日の15:00に来い』って」
「『最近ウワサの』って誰なんだ?」
セシルが答える前にスザクが答えた。
「ライツの事だよ。この前の模擬戦で軍の少佐とKMFの模擬戦で瞬殺してただろう?それが軍じゃウワサになってるんだ。」
「あぁー、弱すぎて手加減が効かなかった奴か!ありゃ、肩書きだけの馬鹿野郎だから仕方ないさ、俺の知る限りじゃ、ギルフォード卿、コーネリア総督、ダールトン将軍ぐらいしか地位と実力が伴っていないからな。」

先日の模擬戦はライツが特派に所属して初めてのKMFでの実戦練習であったので軍内で新人いびりで有名な少佐が
『新人には戦場の怖さを勉強させてやれねばな、ははは。』
と言ってライツの相手を買って出たのだが、ライツの一撃で見事に負けた。
その時間は約9秒、ボクシングの試合で実力の違いすぎる相手でもそれだけ短い時間でやられる人間はあまりいない。
彼は哀れであった。
『お、覚えておけよ!今日は睡眠時間が9時間だったから調子が悪かっただけだ!』
という捨てゼリフを吐いたのはその場にいた全員が覚えている。

「…まぁ向こうの出会い頭の一撃をカウンターで入れただけだからな…手加減とかそんなのできないわ。」
「確かに分かりやすかったけど、でも凄いよ。」
スザクはライツを褒めながら、微妙に少佐を貶していた
「いやいや、スザクの方が強いから…俺の見立てじゃラウンズクラスだぜ?」
「お世辞でもそう言ってもらえると嬉しいよ。」
「………もう続けていいかしら?」
セシルの顔が笑顔なのにとてつもなく怖い。
「「はい、すみません…」」
声を揃えて謝った。
「まぁ、総督からはそれだけだけど、たぶんKMFの模擬戦になると思うわ。あの人達がエリア11に着いたのが昨日の昼だしね…」
「『あの人達』って?」
「それは僕も知らないよ」
セシルが複雑な表情でこちらを見ながらこう述べた。
「帝国最強の12騎士、ナイト・オブ・ナイン、ノネット=エニアグラム卿とナイト・オブ・トゥウェルブ、モニカ=クルシェフスキー卿よ…」
「!!ラウンズの二人が?でも何故僕達を?」
戸惑うスザクにライツは平然と答えた。
「まぁ、暇潰しだろうな…俺達はラウンズ様のオモチャってわけさ。」
「ライツ君!その言い方は…」
「何か違うとでも?セシルだって気づいてるんだろ?」
ライツのその言葉にセシルは黙ってしまったが、スザクの反応は怒りではなくむしろ喜びの表情であった。
「願ってもないチャンスだよ…」
そのスザクの言葉を聞いたライツは包帯の奥から悲しげな表情でスザクに話しかける。
「………スザクお前はまだ組織の中から変えるつもりなのか?」
「あぁ、だってそれが正しいやり方だからね。」
スザクの目はどこか不安にさせるものがあった。
「お前のそれは偽善に近いよ。お前だけで英雄になるにはどれだけの血を流すのか分かってるのか?」
「………」
ライツの問いにスザクは答えることができない。
「お前の言ってる事も分からなくはない。ただ、その矛盾はお前自身を壊してしまうんだ…」
「なら!黒の騎士団の様なやり方が良いと言うのか君は!?」
スザクはライツにくってかかった。
「はぁー、誰がそんな事言ったんだ?俺は『お前だけで』って言ったんだ。」
「え?」
キョトンとした顔になるスザクにライツはこう続けた。
「人は支えがないと強くなんねぇんだよ。お前は自分で背負いすぎ、ロイドもセシルも皆心配してんだぜ?」
「ならどうしたら…」
戸惑うスザクにライツは答えた。
「俺らを頼れ、まずそこから始めよう。それに俺はお前の夢叶えてやりたいと思ってんだ。」
「ライツ…」
「まぁ、包帯で顔を隠している奴を信じろっていうのも無理な話か…」
「………」
「まぁ、お前ならできるって俺は信じてるからな…」
ライツはそう言い残し部屋から出た。

「セシルさん…」
「何?」
「僕はどうしたら良いんでしょうか?僕は皆に迷惑を掛けたくないんです。自分のせいでこうなったんだから、自分の手で解決しなきゃいけないんです…」
スザクは悲しみと苦悩が入り混じった表情でセシルを見た。
「スザク君、ライツ君がなんであんな事言ったか分かる?」
穏やかな声でセシル問う。
「いえ、分かりません…」
スザクには理解できなかった。何故ライツがあんな言葉を自分に投げかけたのかを。
「アナタが『自分に似ているから』そうよ」
「僕がライツに?」
スザクはセシルの言葉に驚きを隠せない。どこをどうしたら自分と彼が似ているのかスザクは分からなかったからだ。
「スザク君とライツ君が似ている所はね、『他人を必要としない』ところよ。」
「えっ?」
「『自分が犠牲になって解決できるなら、命すら捨てる。アイツの目はそういう男の目だ。だから人を頼りにしないんだ、俺と同じで………けど本当は誰かに救ってほしいんだよ。自分の犯した罪を』だって。」
その言葉にスザクは気付かされた。
自分の奥底に潜んでいた気持ちを。
自己犠牲の精神なんかじゃない自分が戦場の最前線に立つのは自分を罰してほしいから、殺してほしいからなのだと。
自分は人の為と言いつつ本当は自分の為に戦っているという事を。
これらを気づいた時には、目から薄っすら液体が零れ落ちそうになった。
「スザク君泣きたかったら泣いてい…」
「泣くなスザク!」
セシルの言葉を遮ったのは、ライツだった。
「ライツ君?」
「今泣いてどうするんだ?お前は一体何をし終わったんだ?お前の願いは叶っちゃいない。」
「ライツ…」
「お前にはデッカイ夢があるんだろ?これから辛い事、苦しい事、悲しい事、山ほどあるんだ。それ全部泣いてたらきりがないぜ?それに…」
「「それに?」」
「男が涙を流す時は、全てを終わらせた時だけだ。」
付き合いは短いながらも、セシルもスザクも彼の言いたい事は理解できた。彼の言葉のその一言に彼なりの励ましがあったということを。
「そうだね、泣くのは全てを終わらせて笑った時に流すことにするよ。」
スザクは零れ落ちそうな滴を裾で拭って、真っ赤な目でほほ笑んだ。
「……じゃあ行きましょうか。K-12地区に。」
3人は研究所を出てラウンズの待つK-12地区へと向かった。


「カレンとライができている?何だその噂は?」
ルルーシュはバイク好きで噂好きの親友に訪ねた。
「それがさ、この前ゲットーでブリタニア軍によるテロリストの粛清があっただろ?」
「ああ、それがどうした?」
新聞に目を通しながら聞き流すように話を聞く。
「その時あの2人を見た奴らがこの学園にいるんだって。」
「あの2人ゲットーに行ったのか?」
新聞から目を離して噂好きの親友を見つめる。
(一部の生徒に見られていたか…軍にこの情報が届く前に情報操作しておくようにするか…)
言葉と全く違う事を考えながらその事について詳しく聞くことにした。
「ゲットーに行く2人を見た奴とゲットーから帰ってくるのを見た奴らがいてさ。その時間帯的にアイツ等、軍の粛清の時間があった時間と場所が一致しちゃってる訳よ!」
「アイツ等が無事で何よりだな…それで、何故それが“できている”理由になる?」
ルルーシュの問いに呆れたようで手で額を触りながら親友は答えた。
「あ~、やっぱりお前は鈍いな…シャーリーが可哀想だぜ……いいか?2人は元々噂になっていたのは知っているよな?」
「そうなのか?」
「……もういいや、と・に・か・く、そうなの。」
(うむ、そんな情報があったとは…俺もまだまだな)
誰もそんなウワサ話はしていなかったが、見ていればわかるはずである。お世話係だからといってあんなに頻繁に一緒にいる理由にはならない。明かにそれは、彼らの関係が普通ではない特別な関係だという事を教えている。それを分からないルルーシュはかなり鈍い。
生徒会のメンバーからは“The鈍感王”というあだ名が付けられている程に。
「で、今回の事件。たぶんライがカレンを助け出したんだぜ?カレンみたいなか弱い女の子が無事に戻って来てるのが証拠だ。2人の仲をぐっと縮めるには間違いないし、あれから2人余計に仲が良くなったし、だから“できている”って学園中持ち切りなの。」
「そういう訳か…納得はいったが、一つ引っかかる情報があるな。」
(実際は2つだがな…カレンより俺の方がはるかに、か弱い!)
心の中で思っていることを悟られずにルルーシュは新聞を畳んで置いて、親友に問う。
「俺は鈍くないし、仮に俺が鈍いとしたら何でシャーリーが可哀想なんだ?」
「………はぁ~、もういいよ。答えるのが面倒だ…」
青髪の親友は黒髪の親友を可哀想な人を見る目で見る。まるで“残念な人”を見るような眼で。
「あら?アンタ達珍しく早いわね。感心、感心。」
「あっ、本当だ…」
「授業サボったからでしょう?ルルは出席日数危ないんだからちゃんと授業出なさいよ。」
生徒会の女性メンバーが扉を開けてルルーシュ達に対するそれぞれの思いを話したところでリヴァルは待ってましたとばかりに話し出した。
「会長~、聞いて下さいよ。ルルーシュってばカレンとライの噂さっきまで知らなかったんですよ~?信じられます?」
リヴァルの言葉に3人が3人共にルルーシュを“残念な人”を見る目で見た。
「「「やっぱり?」」」
3人が声を揃えて言った。
(何でやっぱりなんだ?)
ルルーシュはそれに対して265通りの答えを導きだし、頭の中で処理している。そんなところで頭を使うべきではないのだが………
「でも、気になるわね~あの2人。」
「ですよね~」
「私も…」
「俺も!」
ルルーシュ以外のメンバーはこの噂が本当だと信じているが、カレンに聞いても否定するし、ライについてはカレンが何も喋らそうとさせないのだ。
「こうなったら、二人に直接聞くしかないわね。」
「「「おぉ~」」」
ミレイの言葉に3人は拍手をするとドアがまた開いた。
「何の拍手?」
「あれ?今日はリヴァルとルルーシュが来てる、槍でも降るのかな?」
噂をすればなんとやら。カレンとライが二人一緒に生徒会室に来た。
「何?みんな変な目で見ないでよ…」
一斉にカレンの方を見た。
(…俺が鈍いと仮定すると124通りか…ん?ライとカレンが来たか…今はどうでもいい事だな、さて次に減らせる項目は…)
もちろん“The 鈍感王”は自分の事で頭が一杯だったので、彼らを見ているのは4人だけである。
「カレ~ン、ライとはどこまでいったの?」
ミレイのその言葉にカレンは今日生徒会にライと一緒に来たのはミスだったと悟った。
「何の事ですか?」
カレンは平静を保とうとするが、手には汗をしっかり掻いている。
「またまた~、そんなに2人仲良くずっと一緒にいるんだから。ねぇ~皆?」
「「「ですよね~」」」
明らかに今日は逃げられない。カレンは本能でそう察知していた。
(こうなれば、怒ったふりでもして誤魔化す!)
「そもそもお世話係を私にしたのは会長じゃないですか!」
カレンはミレイ達に向かって睨んだが、それはあまり効果がなかった。
「怒らない、怒らない。」
「そうそう、まんざらでもない、まんざらでもない。」
会長とリヴァルのコンビプレイ、悪だくみをしたこの2人には敵わない。
(ならば、話を逸らす!)
「そういえば、スザク君は?」
「スザクは今週ずっと軍だって、そ・れ・よ・り、どうなの?」
(くっ、こうなった限り誤魔化しは効かないわ……ライに任せるしかないわね……)
「ライも言ってやってよ、正直にはっきりと。」
カレンはライに助け舟を出そうとしてもらおうとした。しかし、それは泥船だった事をカレンはまだ知らない……
「正直に言えばいいのか?」
今までずっと黙っていたライが口を開けた。
「そうよ、言ってやって。」
カレン・シュタットフェルトは知らなかった。ライという青年が先日のKMFの操縦のできもそうだったが、彼は正直にと言われたら本当に正直にいうナチュラル(天然)だという事を…

「まんざらでもない。」
一瞬の沈黙。
「ええ!?」
「ライ君やる~」
「こっちが照れます…」
「お前のそういうとこ本気で尊敬するよ……」
ミレイは驚き開いた口が塞がらず、シャーリーは手で顔を隠しながらチラチラ指を開いてこっちを見て、ニーナは顔を赤くし下を向き、リヴァルは尊敬の眼差しを向ける。
「えっ…ちょっ…な、な、何を言ってるのよ!?」
カレンは顔を真っ赤にしながら、病弱設定すら忘れて本気でテンパッていた。もっと言いたいことがあるのだが、テンパリすぎて言葉で表現できずに慌てふためく。
「?だって『正直に』って…」
ナチュラル、あまりにナチュラル、ナチュラルすぎるが故に彼はこの数週間後「フラグ1級建築士」と呼ばれる事になるのだが、ライはその事を一生知ることはないのだろう。
なぜなら彼がナチュラルだから…
(残りは26通りだ。ふふふ、俺が鈍いだと?リヴァルよ、それは間違いだ!フハハハ!!)
この日を境にルルーシュは生徒会内で仲間が増えた。そう、鈍感な仲間が…


k-12地区 第3訓練場
広大な森が広がっている。ここは昔、日本軍が森の中でサバイバルの訓練と実戦さながらの訓練をしていた場所として有名だ。
最近ではブリタニアの軍のKMFの訓練によく使用されている。狭い木々の間を通り抜ける技術や、敵兵が隠れている場所を見つけたり、地形を味方につける訓練などもできるからである。
ただ、中堅からベテランの操縦者じゃなければ、満足にKMFを動かせない。それ程この地形はKMFの操縦者の腕を試される場所なのだ。
「ふわぁ~。やっと着いたなぁ。」
大きな欠伸と伸びをしながらライツは言った。
「危なかった…ギリギリだよ…」
ヨタヨタのスザクの言葉の通り約束の時間の5分前に到着した。普通、総督との約束は30分前にはその場に着いておくべきであり、予定では1時間前に着くはずだった。
何故こんなに到着が遅くなってしまったのかというと…
「セシルが道に迷ったからな…だからあの道は左って言ったのに。」
「ううぅ…ごめんなさい。だってナビゲーターが故障して使えなかったし…看板は右って書いてあったし…」
セシルはくちゃくちゃの髪を触りながら言った。
そう、不幸にも車のナビゲーターが途中で故障したのだ。しかも二手に道が分かれていて、右の方の看板に「第3訓練場」書いてあったのだ。
「僕も右だと思ってたからセシルさんだけ責めるのは…」
「左の方にはランドスピナーの跡もあったからな、看板が何かの拍子で逆になったんじゃねぇの?」
ライツは左だと言い続けていたのに、セシルとスザクは右だと言い張り結果、多数決によりライツは負けた。
あそこにロイドがいたらまた変わっていたのだが、ロイドは許可と調整の為に先に現場に行った為にこうなってしまい、到着したのは…
「まさかの崖だったな…」
「うん…まさかの崖だったね…」
「そうね…崖だったわね…」
エリア11でも有名な崖の名所だった。
「そこからがもう大変だったわ…」


セシルは場所を間違えたと大慌て、約束の時間までは残り56分39秒。さっきの分かれ道からここまでかかった時間は約35分、第3訓練場までは分かれ道から車で30分かかると言われていた。
「スザク君!ライツ君!速度だすから噛まないでね!」
「セシリ…痛っ」
「セシルしゃ…舌が…」
スザクとライツの応答の言葉を待たず、セシルは速度を上げた。スザクかライツが代わって運転した方が良いのだが、セシルはテンパリすぎていたのでその判断ができなかった。
…いや、代わらない方が良かったのだろう。人間はピンチになると火事場の馬鹿力がでる。あの時のセシルはまさにそれだった。その顔を2人とも見なかった。いや見れなかった。オーラが凄まじかったし、いつものロイドを叱る時の10倍の負のオーラ、
さらに、スザク以上に上手い車の運転をしたのだ。
あれだけ速度を出していたら普通あの5連続コーナーで車は大破する。しかしセシルは溝にタイヤを引っ掛けて曲がってみせたのだ。
あれを見た時、この人は怒らせてはいけないと2人共思ったのであった。
ライツはそれを見て、それを楽しみながらライツにしてみたら心地良い振動の元に眠り始め、スザクはセシルのオーラに当てられてずっと緊張しっぱなしだった。
そんなやり取りをしているとロイドと総督が現れた。
「ランスロットの許可もらえなかったよ…」
と残念がるロイドの声の後で総督が言った。
「今回の模擬戦は同じKMFでと言ったはずだ。あの白いのを4機作れるのか?」
「予算くれないじゃないですか…」
小さな声でとてつもない事を言い放った。
「うん?何か戯言が聞こえた気がするが?」
総督が回りをキョロキョロしながら言った。
「いえ、何も聞こえなかったですよ~」
ロイドは笑顔で誤魔化した、流石に総督に面と向かって文句は言えないようだ。
「……兄上の直轄でなければ、すぐに首を切るところだがな。さぁさっさと用意しろ、30分後この場所で開始する」
首を切るという言葉は2つの意味に聞こえたのは、気のせいではないだろう。
「あれが、コーネリア総督か…智将にして武将でもあると聞くが…」
「あはぁ~、普通のKMF使いじゃ相手になんないよ。だけどその総督もラウンズの前じゃぁ、子供のお遊戯と思えるくらいにレベルが違う。」
ロイドは淡々と続けた。
「ラウンズの身体能力はスザク君クラスだし、KMFに乗る機会は君たちの数十倍以上あるだろうから圧倒的に場数が違うんだしね。とりあえず今はデータだけ充分だから頑張ってね。」
その言葉に悪意はない、事実だから。しかし彼らは勝ちたいのだ今後の為にも…
「スザク」「ライツ」
「「勝とう」」
彼らはグロースターのある方向へ歩きだした。
彼らの願いを叶える為に。

お・ま・け
「そういえば、あの時はピッタリのタイミングで出てきたね。」
「あぁ~~~~~~、それは…………」
「え?何か理由があるの?」
「あははは……実はさ、研究室出たのは良かったんだけどさ、K-12地区の場所知らなかったから聞こうとしたら…」
「盗み聞きしてたって事?」
「怒んなよ…だってセシルがあんな、こっぱずかしいセリフ言うもんだから、タイミングがずれたんだよ…」
「へぇ~?そうなんだ?」
「うぅ……すまん」
「別にいいよ、たださ……」
「ただ?」
「その後のセリフの方が恥ずかしいと思うよ。」
「うぐっ…ぐぐぐ………」
「じゃあグロースターに乗り込もうか。」
「根に持ってる……確実に………」

お・ま・け SIDE B
「やっと、3通りまで絞れたぞ…ん誰もいない?なぜだ?」

「では………模擬戦開始!!」
戦いは何の為にあるのか? どうして男は戦うのか?
それは己のプライドにかけて譲れぬものがあるからだ

次回 コードギアス LC ~反逆者達の願い~ 
Action04 円卓 学生 詐欺師

「これで終いだ!」
「タイミングはベストだよ。」

男は男の意地のために戦場へ赴く


最終更新:2009年06月23日 21:50
ツールボックス

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