「量の理論」とは
日常生活や、物理学をはじめとした自然科学で用いられる「量」を、算数・数学でうまく取り扱えるよう、主に数学的な観点で精密化・体系化されたものをいいます。
文献
「量の理論」の文献は、大きく2種類に分かれます。
一つは、数学教育協議会の遠山啓・銀林浩らによるものです(
文献:遠山2009-3、
文献:銀林1975b)。「内包量」「外延量」などが特徴です。その特徴は、“数は量の抽象”と書かれます。
また別の人々(
文献:高木2008、
文献:Nagumo 1977、
文献:小島1976、
文献:田村1978)による、量の理論もあります。そこでは、量を公理的に定義しており、量の演算(とくに、かけ算)で現れる数に着目して、加減乗除などの仕組みを明らかにしています。こちらは“数は量の比”と呼ばれます。
2つをつなぐのが
文献:倉賀野1984です。27頁下部にある見取り図には、遠山の名前が「哲学的『量』」の中に、南雲道夫、小島順、田村二郎の名前が「広義の数学的『量』」の中に、それぞれ入っています。
外部リンク
最終更新:2012年12月15日 22:07