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「も、もう、いいから!・・・あぅ、あん・・・き、気持ちいい」
「「「キャハハ」」」
 シャンプー台に仰向けになり、3度の射精をさせられた俺は両足を持ち上げられた状態で悲痛な声を上げていた。
 前線が停滞している影響で夕方から降り始めた雨のザァーーー!と言う雨音に混じり、チュパ!、ブバァ!、チュル!を言う音を立て、執拗に吸い続けられていた。
「うふふ、てっちゃん、全然ダメね~。」
 ミサキさんは逃れようとする俺の左足を脇に抱えながら言った。
「てっちゃんがイッタ後の方が面白いんだから~」
 クミエちゃんは俺の右足を両手で押さえ込んでいる。一度イッタ後の執拗なフェラチオは慣習化していた。
「もう少し我慢してね~・・・・うふふ」
 と一言言っては再びパクッっとペニスとくわえゆかりさんが猛烈にしゃぶり始めた。
チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!
「あっあっあっ・・・ぁぁぁぁぁっん」
 ほとんど女の子のように喘いでしまう俺を反応を見てなおも、チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ! と口撃を緩めない。
「あっ・・・あっあっあっあっあああ・・・・・んん」
 喘ぎながらもがく足はそれぞれの足の動きを封じられている。本気で逃れたければ二人とはいえ女を力で跳ね除けることは可能だったが、異常なまでの快感は転じて不快とも言えるのだが、麻薬のように強い快感でもあり、抵抗する意欲を凌駕してしまい、ただただ、愉楽の底へと連れ込まれるのであった。
「てっちゃん、暴れちゃダメよ~、床がビタビタになっちゃうじゃない!」
 シャンプーをしているアキちゃんが言った。
「え?・・・だって・・・つ・・・あっ!あっ!・・・・あん」
 チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!
 ミサキさんが左足、クミエちゃんが右足、ゆかりさんがフェラチオ、アキちゃんがシャンプーをしていた。
 リンスを流し終え、タオルで頭を拭きはじめ、顔のガーゼを外してくれた、
「も、も・・・・もう終わりですよ~~~ぉぉおおお・・あっあっあん」
 俺が言ってもチュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!とゆかりさんは続け、チュポン!!と口を離すと
「はあ~!・・・・・・・暑い!!」
 と言って額の汗をぬぐった。
「なんか暑くなってきたわね~・・・・はぁはぁ」
 息を荒げたゆかりさんは額にかいた汗をぬぐいながら、
「あたしたちなんで汗掻いてまでこんな事しているのかしら?www」
「これが、すべての始まりね」
 とみさきさんは、シャッターを下ろす際に使う金属の棒を指し示した。
「それにしてもてっちゃん、喘ぎ方が上手になってきたわね~・・興奮するわ」
 ミサキさんが言った。
「うん、なんかやっててうれしくなるって言うか・・・やりがいがあるっていうの?」
 アキちゃんがタオルで頭を拭いてくれながら言った。
「そ、そうっすかぁ~!?」
 ズボンを履きながら褒められているのかけなされているのか解らぬまま返した。確かに、上手になってきた気がする。反応することにより、自らの感度が上がっていくのは実感していた、彼女らからすれば、俺が反応する事によりそれを目安にして口撃に変化をもたらせ、的確かつ、確実に俺を快楽の渦へと陥れる事が出来ていたようだった。
 俺は、彼女らの期待する反応を半分は演じていた。
 夕方から降り始めた雨は強さを保ったまま降り続けていた。俺たちは雨がひどいので帰りを躊躇してしばらく所在無げにしていた。
「雨、ひどいわね」
 あきちゃんが美容室で使用する大量のタオルを干しながら言った。
「てっちゃん、4人ものおねーさんに相手してもらって幸せな青春を送ってるわね」
 ミサキさんが、窓ガラスから雨の様子を伺いながら言った。
「そうよねー、一番やりたい時に4人ものおねーさんに囲まれているんだものねー」
 ゆかりさんがタバコをふかしながら言った。俺は当時、高校そのものに意味を見出せず、目的も無くただ毎日の時間を浪費しては、時々この美容室に寄って一時の痴情に身を投じ、肉体の快楽におぼれ、勉学、部活動、恋愛などほかの一般的な高校生の持つ悩みや、意欲等は微塵も持たないで日々だらだらと過ごしていた。
 ミサキさんが言った青春と言う言葉に何の意味も感じなかったし、嫌悪感さえ抱いていた。恋愛はしてもさめたもので、一度ヤッタら連絡をせずにそのまま自然消滅して別れてしまったりを繰り返し、多くの高校生が抱える恋の悩みなど縁遠い存在であった。
「彼女は出来たの?」
「いたらこんなことしてませんよ~」
「そうなの~?」
「・・・っていうか、てッちゃんは何もして無いじゃんwwww」
 ミサキさんが身支度をしながら言った。
「・・・・・・」
「そうね、あたしたちが勝手にしてるのよねwwwww」
 ゆかりさんが言った。
「インターンの練習台だけじゃなくてフェラチオの練習台にもなってくれているからww、」 ミサキさんが言った。
「あたし、フェラチオが旨くなっているみたい」
 ゆかりちゃんが言った。
「ミサキさんの舐め方っていやらしいですよねぇ~」
 と感心するようにアキちゃんが言った。
「うふふ、目線よ、メ、セ、ン、・・・ね?てっちゃん?・・・・・・なんか、あたしたちはいいけど・・・・彼女が出来たら彼女の分も残して置かないといけないわねwwwww・・・・それじゃあ、おつかれ~」
 そう言うとみさきさんは車のキーを持ち美容室を出た。俺たちもそれに続くように家に帰った。
 俺は童貞では無かったが美容師らとはセックスはしていない、ひたすら彼女らは俺を各々のテクニックを試すように、あるいは自らの性技を開発する目的で俺を使っているのだ。彼女がいたこともあったが、女のほうからの告白で容姿が気に入れば付き合うという感じで俺のほうから告白したことは無い。
 一番最近の恋愛と言えば、同学年で女子高に通う女子で2回目のデートでボーリングの帰りに彼女の家の近くまで送って公園のベンチでキスをした。俺が舌を絡めると彼女もぎこちなく動かしていたが、彼女が慣れていないのはすぐにわかった。唇を離すと、
「わたしがてっちゃんとつきあってていいのかなぁ?」
 と彼女は言ってきた、その表情からは-女としての準備は整っている-事が読み取れた。
 俺はその表情を見て咄嗟に
「なにが?・・・・」
と返事をしてその場を別れた。
 その後、なんだかめんどくさくなり、連絡をせずに放っておいた、自然消滅となっていた。恋愛すら俺の目的には無かったのだ。
 ある日、前線が少し外れて空はどんよりしていたが、雲の切れ目から晴れ間を除かせていた、学校帰りに電車に乗っていたら視線を感じた、その方向を見ると他校の女子が俺を見つめていた。知らない女だと思い、駅で降りてDioにまたがると、
「すいませ~ん」
とさっきの女子が話しかけてきた。
「一之瀬なおみといいます。 S校の1年です。あの~いつもカッコいいなーと思って電車で見ていたんです。もしかしたら気づいてました?」
と彼女は緊張は感じられるもののはきはきとしゃべっていた。
「いや、知らない」
と俺は返した。
「あの~、私、中学のときはA市にいたんですけど今は姉とアパート借りてこの町にいるんです。」
と、彼女は勝手に自分の素性を語り始めた。
「私ぃ~去年、中学のときにタレントのオーディションの最終まで残って東京まで行くことになったんですがその日がテストでいけなかったんですぅ~」
「へ~」
 俺は自分がかわいいとでも言いたいのか?と思った
「あの~、お名前教えてください。」
「おれ?・・・ゴウダ・・・・合田哲哉」
「ゴウダさんっていうですね?あの~私のアパートはあそこなんです。」
といって駅前から一分足らずの位置のアパートを指刺した。
 駅前の通りは3方向に分かれていて、駅側から見て右の通りに例の美容室はあるが、なおみの指した方向は反対の左側の通りだった。
「そこに姉と二人で住んでるんです。」
「それは、さっき聞いたよwwwww」
 なおみは、まだ幼さを持ちながらも顔はメリハリがあり可愛いと言うよりは美人の分類に入る顔だ。頬が赤いがそれは赤面ではなく、田舎の子特有のほっぺの赤さを持っている。そんなところにおさなさを感じさせていた。
「あの・・・・・・・今、付き合ってる人いますか?」
 お決まりの文句だ。
「いないよ?」
「好きな人はいますか?」
「いや・・・・」
 もう次にくる台詞は大体解っている。
「も、もしよかったら私と、つきあってもらえませんか?」
 容姿が良かったので内心は当然OKなのだが、考える振りをして
「ん~~~じゃ友達から」
と返事をすると、彼女は自分の電話番号を書いたメモを俺に手渡した。
 俺は、Dioのアクセルを吹かし、美容室へ向かった。
 詳しくは解らないが、美容師の国家試験があるらしく、インターンのアキちゃん、クミエちゃんは実技は既に合格していて、筆記試験が近いらしいことを言っていた。実技試験は受かっているとはいえ試験課題のカッティング以外のテクニックも身につける必要がある。
 みさきさん、ゆかりさんは指導をしながら俺のカットをしていた。
 おれは今日、告白されたことを話した。
「あなたって本当にいい青春時代を送っているわね。あなたほどモテモテの子見たこと無いわよ」
 ミサキさんが言った。人生にモテ期(モテモテの時期)が誰しも必ずあると聞いたことがあるがこのときはそうだったのかもしれない。もっとも、4人もの女とセックスこそしないものの痴事を繰り返している男はそうはいまい。
「てっちゃん、髪型がいつも決まってて色も髪型もしょちゅう帰るからおしゃれだもんね?」
 クミエちゃんが言った。確かに、高校生の多くは髪型に気を使って自分の容姿を良くしようとする傾向は強い。
「今日はこれぐらいにしましょう?」
 ゆかりさんが言うとシャンプー台へ移動だ。ほぼ毎日美容室へ通っているが、当然毎日紙を切るわけではないし、閉店後にみさきさん、ゆかりさん、あきちゃん、くみえちゃん4人がそろっている時が痴情のある日だ。誰かが欠けていれば何も無くて、ほかの美容師がいても何も無い。今日は例の4人だけだ。
「てっちゃん、彼女に電話したら?」
 アキちゃんが言った。携帯電話が無い時代だ。
「そうよ、今日電話しといたほうがいいわよ?」
 ゆかりさんも同調して言った。
「うちに帰ってから電話するからいいよ」
と俺は返したが、ミサキさんが
「てっちゃん・・・あたしたちが邪魔なのね・・・・」
とわざと悲しそうに言って見せた。
「はい、どうぞ・・あたしたち、静かにしてるから・・・」
といってクミエちゃんがコードレスフォンをシャンプー台に腰掛けている俺に手渡した。
「じゃあ、かけるから静かにしててよ」
 と言って俺はメモを見てダイヤルをした。ベルが一回も鳴り終わらぬうちに相手が出た。
「はいもしもし?」
「一之瀬さんのお宅ですか?」
「合田さん?」
 電話口の向こうでお姉さんらしき人と何か話しているような声が聞こえる。
「そうです。昼間はどうも・・・」
「あ、あのーお電話ありがとうございます」
「なんか後ろから声が聞こえるけど、お姉さん?」
「あっ、はい、お姉ちゃんと友達が来てるんです。」
「あっ、そうにぎやかでいいね」
 向こうは俺たちの電話口で何人か居て話し声が聞こえる、こちらにも何人か居るのだがみんな息を殺している。
「合田さん、趣味は何ですか?」
 電話口の向こうでは外野が話す内容に指示を出しているらしい。
「趣味?・・・・べつにない」
 ゆかりさんが「ダメよ~」という顔つきをした。
「どんな子が好みなんですか?」
「誕生日と、血液型は?」
 などなど質問攻めだ。
 そこまでの質問に答えるとめんどくさくなりデートの約束だけ取り付けて早く切ろうと思った。
「今度の土曜日デートしようか?」
「はい、うれしいです。」
 俺が彼女の家に迎えに行くことにして、話すことが無くなりかけていてしばらく沈黙があった。美容師らがなにやらお互い目で合図を送っている・・・・・・・
 ゆかりさんが俺のベルトに手をかけてきたと、同時にシャンプー台の椅子が勝手にリクライニングを倒され仰向けにされた、
「うっ!」と一瞬声を出してしまった。
「・・・・・・・」
 あきちゃんがペニスを握りしごきはじめた。
「・・・くっ・・・・」
「今、・・・・・なにをしているんですか?」
「い、今?・・・・・」
 一瞬、はっ!として俺を取り囲んでいる4人を見回して、
「今は、別に何もしていないよ?・・・君と話をしているんじゃないか」
「そうですね・・・ふふふ」
 ゆかりさんとミサキさんもペニスに手を差し出し3人で愛撫を始めた。
「わたし、2ヶ月ぐらい前からずぅ~っと合田さんの事見てたんですよ~・・・凄くかっこいいなって思ってみてたんです。時々目が合ったんですよ?それで、やった~目が合った~!って喜んだりしてたんですけど、・・・・・・合田さんは覚えてないんですか?」
 ペニスは完全に反り返り、あきちゃんが自分の唾液をペニスに垂らしている、ゆかりさんは右の玉を、ミサキさんは左の玉を愛撫しながら俺の顔を見ている。
「ああ~ごめん、おぼえてないや~」
 俺は変な声を出さないのに必死だ。クミエちゃんは俺の乳首に吸い付き、唇を密着させ舌で乳首を転がしている。
「合田さんってよく駅前の美容室に行ってますよねー」
「よ、よく見てるね~」
と言いながら俺はあきちゃんを見ると、力のこもった目で俺を睨み付ける様にしてズブズブとペニスを飲み込んでいった。
(あん、その目線いいかも)
「あそこの美容室って上手ですか?」
 あきちゃんは美容技術も向上していたが、性技も確実に向上していた、ペニスをたっぷりと濡らしてからのフェラは俺の反応を見て学習したらしい。
「じょ、じょうずかなぁ~wwwww」
とアキちゃんの顔を見ながら言った。あきちゃんは角度を替え上あごの裏側の奥の部分で亀頭をこすりつけている。このテクニックはゆかりさんが教えたものだ。亀頭全体が暑くなってくる、音を出さずに、確実に亀頭への刺激をする為に最善の方法であり、彼女の経験上俺を快楽へ導く近道であった。
(あっ、あっ、あきちゃん、いきなりそう来た?))
「・・・・・・んん!!」
 愉楽の底へ落ちそうだ、これ以上は堪えきれない。
「でも、合田さんいつも髪形決まってますよ?・・・おしゃれですよね」
(あっ、あっ、あっ・・・・おしゃれですか?・・・あん)
 あきちゃんが首を上下に振り始めた。首を振っていても亀頭は上あごの裏側の奥の部分を行き来し決して離れない。アキちゃんの口からペニスを通過し、快感が体内に流れ込んでくるようだ。
「あはっ!」
と俺は声を上げ、
「ちょ、ちょっとまってて」
と言い保留ボタンを押した。
「あきちゃん、無理、我慢できないよ。声が出ちゃうよ」
「あきちゃん、もっとソフトにしてげたら?」
とミサキさんが言うと、
「これぐらい我慢しないとダメよ~」
といったが、
「わかった!ソフトにやるから」
と言い再びしゃぶりついた。
「うふふ、止めてあげる訳じゃないのね?」
とゆかりさんが笑いながら言った。
「てっちゃんが、彼女が出来たからやきもちやいてるのよ?wwww」
 みさきさんが一番楽しそうだ。俺は保留を解除した。
「も、もしもし?」
 アキちゃんは俺の顔を見ながら先ほどよりは弱い刺激で首を振り続けている。
「もしもし?なんか忙しいみたいですね」
「ああ、そんなことないよ」
 が、しかしアキちゃんは時々、アクセントを付けるように強い刺激をペニスに送り込んでくる。
「あっ、・・なんのはなしだったかな?」
「髪型の話です」
「ん?ああ髪型か・・・・そ、そうかな? あっ、ありがとう・・・」
 アキちゃんが髪型の話のところで首の振りを早めているのが解った。
(あっ、あっ、あっ、・・あきちゃん・・・褒められたよ?・・・あん)
「じゃあ、ど、土曜日、迎えに行くから・・・」
 そのとき、チュポン!と音を立ててしまった
「・・・・はい、今日はありがとうございました。 わたし、土曜日おしゃれしていきます。」
「う、うん・・・たのし・・・楽しみにしているよ」
「おやっすみ~」
「おやすみなさ~い」
 電話を切ったとたん、猛烈な勢いでテコキを交えながらしゃぶって来た。
「あたし、凄い興奮しちゃったぁ~」
 ゆかりさんが乳首にしゃぶりついてきた。
「あ、シャンプーまだでしたね」
 クミエちゃんが思い出したようだ。
「あっあっあっああああああ・・・早くいきたいよ、あきちゃん」
 アキちゃんは吸引を強め、より一層の快感を俺に送り込んでいる。
 チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!
「てっちゃん、土曜日デート・・いいなぁ~」
 と言いながらミサキさんが玉を口に含んでいる。クミエちゃんは黙々とシャンプーを続けている。
「ねえ、てっちゃん、彼女、処女でしょ?」
 ゆかりさんが聞いてきた。
チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!アキちゃんは攻撃を緩めてこない。
「う、うん・・・・多分そうだよ・・あっあっ」
「あたしたちみたいなこと出来ないわよ?」と乳首をシャブリながらいっている。
「あ、当たり前じゃん・・・・あっっううん」もう、我慢できないほど快感は決壊領域にまで来ていた。
「あああああん・・・・あんあんあんあん・・・・あっあっ」
「彼女にこんな姿見せられないわね」ミサキさんが言いながら、今度は反対の玉を口に含んだ。
 チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!
 俺のいかせ方を熟知している3人の口撃は全身の性感ポイントを刺激していた。俺は電話を切ってからは喘ぎ声が高まり、これまで押さえつけていた快感への欲望を解き放つ。
「あきちゃん・・・・・イキタイ・・あっ、あっんん ・・・クッ」
 玉をしゃぶっていたミサキさんが舌を這わせながら竿のほうへと昇ってきた。
「みさきさんやらしいぃぃ~」
 とアキちゃんが言いながら竿の左側半分をミサキさんに譲るように右半分を舐め、ミサキさんは左半分を上下に唇を滑らせる。
「ああああああ、、あっ、そ、それいい・・・・あっ、あっ、あっ」
 そして、亀頭を半分ずつ口に含み両側から舌を猛烈な勢いで躍らせている。
「うわぁ!ああああん・・・あっ!あっ!あああああああ」
「てっちゃん、凄く気持ちよさそう・・・」
クミエちゃんがシャンプーをしながら穏やかな口調で語りかける。
「この二人が一番スケベね・・・アム・・・アーン」
とかいいながらゆかりさんは声を出しながらチュパチュパペロペロと乳首をなめている。ペニスのほうでは二人が、う~~~~~んとか、あ~~~~~んとか言いながらペニスを味わうように攻めている。
「す、凄く・・・あん!、き、気持ち・・・・いい・・・あっ!」
「電話しながらヤルの興奮したんじゃない?」(みさきさん)
「・・・う・・うnかなり興奮し・・・た・・・あっ!あっ!あん」
言いかけると、ミサキさんが俺がしゃべるのを遮る様に亀頭を飲み込むところだった。ミサキさんが例の目線を俺に向けながらリズミカルに顔を振っている
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」
 ミサキさんがアキちゃんにペニスを譲りミサキさんと同じ要領でしゃぶりついてくる。
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!・・あき・・ちゃん!!」
 しばらくするとミサキさんとまた交代を繰り返す。二人で譲り合い、競い合うように、俺を攻め立てる。何回目かの交代の時アキちゃんの順番の時に限界が来た。
「あっ!あっ!あっ!・・いくぅううううう!!!」
ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!
ドクン、ドクン、ドクン、
ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!ジュバボ!
「あ、あ、ああああぁぁぁぁ・・・・・アン!アン!アン!アン!アン!」
 射精の後力なく声を出していたが、子犬のような鳴き声を出しはじめてしまった。
いった後の執拗な吸出しは慣習化しているものの、俺の体はいつまでも慣れる事がない。そして、むしろ、彼女らは俺がいった後のほうが楽しいらしい。
チュパポ!チュパポ!チュパポ!チュパポ!チュパポ!
とアキちゃんが吸出ししているとミサキさんが割り込んできて、ゆっくりと頬をへこませ、唇をペニスの根元まで降ろしたかと思うとすばやく顔を上げ、またゆっくりと根元まで降ろす。
「あーん!み、みさき・・・・さん」
 ミサキさんの目つきがいつものそれよりも鋭く光って俺の眼球に光線を送り込んでくる。光線を受けた刹那、ミサキさん言われた青春という言葉が脳裏にうかんだ。
 俺の青春とはいったいなんなのだ?誰かの本で青春とは潔癖であれというのを読んだ。田舎を出て間もない女学生が勇気を振り絞り自分の恋心を伝えた相手は電話口の向こうで恋人でもない女に自らのペニスをさらけ出し、性戯の極みとも言うべき坩堝に溺れている。青春とは一切の功利をせず、己の人生に迷い、もがき苦しむものだ。
 それに引き換え俺は、ただここにたむろし、ただの快楽だけを求める。そこには当然愛情など無い。彼女らにしてみても、ただの性的遊戯であり、それ以外の目的は無い。
 ミサキさんは再びペニスが勃起するまで根元までゆっくりとくわえ込んでは吸引しながら一気に先端まで唇を移動させる動作を
「ん~~~ん~~~」
といいながら繰り返した。
「今日のみさきさん・・・いつもよりエロイくない?」
 クミエちゃんが言うと、
「顔つきが違うわよねwwww」
 とゆかりさんが答えた。
 それは俺も感じていた、テクニックとは違う何かが俺をさらに興奮させていた、もっとも電話というのはそのきっかけになっていたかもしれない。
「あっ!あっ!あっ!あん!・・・ンク!・・・はぁはぁはぁ」
 俺が喘ぐとほかの3人はさらに追い討ちを掛けてくる。
「あはぁ~~ん(ペロペロ)てっちゃん?彼女がいるのに(ペロペロ)悪い男だわ~」
といいながらいつの間にかシャンプーも終えてクミエちゃんも乳首を舐め始めていた。ゆかりさんは赤い舌を鞭のようにしならせてよだれと垂らしながら乳首をはじいている。あきちゃんは射精を受けてまもなく玉を口に含み口の中で転がしていた。
 チュポン!とペニスを口から離し、テコキをはじめたミサキさんだがすぐにゆかりさんがしゃぶりついて来た。
「ちがうわよ!てっちゃんがいつもより感じているんじゃない」
といいながらみさきさんが俺の顔に近づいてきた。
「あたしがイカセちゃってもいいかしら?」
ゆかりさんが言うと
「あ~ん!」
 ため息のような声を出しながらがら頬をへこませて根元までしゃぶりつき、例の飲み込
まれるようかのフェラチオをしてきた。
「あっ!あっ!あっ!あん!・・クククング・・・あぁぁぁあん!」
「てっちゃん?彼女とやるの?」
とミサキさんが聞いてきた。
「・・・・わ、わか、・・・んないよぉ・・あっ!あっ!」
 俺が感じている時にわざと話しかけて話をさせようとするのだが、俺が喘いで旨くしゃべれない事を楽しむのもいつものことだった。いつのまにかクミエちゃんも俺の足元に移動していた。
 俺の脚は大きく開かれ、クミエちゃんとアキちゃんはそれぞれ、ひとつずつ玉を口に含んでいた。
「ゆかりさん、いかせちゃっていいですよ」
 とクミエちゃんが言うと、
「あなたまた、玉が動くのを確認するのぉ?wwww」
 とミサキさんがいった。
「今日は私も確認しますからぁ~www」
 アキちゃんが反対の玉を口に出したり入れたりしながら言った。ゆかりさんは捻りを交えながらの大きなストロークで一気に俺を攻め立てる。
スバボッ!スバボッ!スバボッ!スバボッ!スバボッ!スバボッ!スバボッ!
「ああ・・・あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あん・・あっ!あっ!あっ!あっ!」
玉をくわえている二人はそれぞれ玉を完全に口内へ閉じ込め射精の瞬間に備えている。
「て、てっちゃん!・・・ンアーン」
 突然、ミサキさんが俺の目を手で覆い隠し、唇を重ねてきた。
「ああ!ああ!ああ!・・・ムグッ!ムググッ!」
 俺は、喘ぐのを許されずミサキさんの舌に呼応するように舌を絡めることしか出来なかった。視界を遮断され、口をふさがれ、あるのは耳と皮膚の神経からの情報だけになった。喘ぐことにより、自らの興奮を高める一方で快感の激流に流されることに抗い、気を散らせることが出来ていたが、それが出来ない今は、全ての快感を受け入れ、脳で最終的には処理をするしかなかった。
 俺は快感の激流に抗うことを諦めて4人からの刺激を全て受け入れる事にした。ペニスにある神経を研ぎ澄ますと3人の口の動きをよりよく感じ取ることが出来た。
 まず、両玉それぞれ口の中に入っているわけだがそれぞれで異っている事に気がついた。
 アキちゃんは左の玉を軽く口に入れて、舌の上乗せている感じだ。おそらく、玉に出来るだけ自由を与え舌の上で動くのを待っているように思えた。
 クミエちゃんは右の玉をしっかりと吸い込み、口の中を真空にきつくして少しひっぱり気味にしている。何度か玉が動くのを感じたことのあるクミエちゃんなのでそのほうが動きを感じ得る事を知っての事か、もしくは玉が動いた時にはそれを制しようとしてガッチリ口の中で押さえつけているかの様にも思えた。
 ゆかりさんのフェラチオはペニスの表面を余すところ無く摩擦するように工夫されていて、舌をベッタリとペニスに貼り付けて、さらに上あごの裏側もペニスに当たるように気を使っている事が感じられた。前歯などは絶対に当たらないように大きく口を開けているのだがあくまでも口内は狭くなるようにしているのさえ感じることが出来た。ねじりながら顔をピストンさせているのでペニス全体で口内の舌の形や、へこませた頬に当たるのが感じられた。
 耳からはゆかりさんが奏でる卑猥な音と、ミサキさんの荒い息使い、とネチョネチョという舌が絡み合う音しか聞こえない中で、脳はオーバーフローを起こし始めた。4箇所からの快感の入力信号が容赦なしに伝達していたが、ついに射精中枢は射精を余儀なくされペニスに射精指示が命令された。
 ドクン、ドクン、ドクン
 射精という絶頂に至りながらも、その様子を冷静に俯瞰視している自分もいた。両玉の動きの確認をしている二人の唇の様子さえ感じ取ることだ出来た。
 あきちゃんはやはり、玉の動きを舌の上に乗せて自由に動かしている様子で、クミエちゃんは玉の動きに抗うかのように押さえ込もうとしていた。しかし射精を止めることは当然出来ない。
 ゆかりさんの吸い込みは4人中で一番強烈でその音も同様に一番大きかった。
ズゥーーー、ズゥーーー、ズゥーーー
 射精してもなお、ペニスへの刺激が続けられる。
チュパ!チュパ!チュパ!チュパ!チュパ!チュパ!チュパ!
 みさきさんは俺の舌を強烈な吸引でフェラチオしていて、イッタ後の敏感な時でも喘ぐことが出来ない。4人のそれぞれの舌の動きとそれが発する卑猥な音が自分の脳の奥深いところから沸き起こっているかのように脳の全神経を占領されていた。
今までで一番静かな、しかし、時間が止まって感じることが出来た射精だった。
 大体いつも3回イクのが常であったが彼女が出来たので2回にして後一回は彼女分ということだった。

 土曜日、俺はなおみの家に迎えに行くと、二十歳前後だろうかお姉さんが出迎えてくれた。
「あっ!合田さんですか?今着替えてますので」
といって
「なおみぃ~来たよーはやくしなさぁ~い」
奥のほうで「はぁ~い!」となおみの声がした。
「今、おめかししてますんでwwww・・・・今日天気持ってくれるといいんですけど・・・」
「はい、そうですね~www」
と、適当に相槌を打った。
 まもなくなおみがやって来た。なおみは淡い色のフレアスカートに、白いブラウスを着ていた。化粧はほとんどしていないように見えたが、香水か、ヘアスプレーか判断しがたい香りを漂わせていた。
「じゃあいってきまぁ~す」
「いってらっしゃ~い」

 電車で大きな街へ出てブラブラ歩きながらビリヤードでもしようという事になり、よく行くビリヤード屋へ行った。そのビルは1階がゲームセンターで2階と3階がビリヤード屋となっている。
 彼女は初心者で構え方やら玉の突き方などを下品なコントかドラマのように文字通り手取り足取り教えていたのだが、なおみは真剣に俺の指導を素直に聞き、なかなかセンスがいい事を伺わせた。引き玉や、止め玉はその日のうちにマスターしてしまった。
「なかなか旨いじゃん」
「はい、合田さんの教え方が旨いんですよ」
 目の周りを赤く染めながら言った。今気づいたのだが、化粧はしているようだ、田舎娘の赤ら顔ではなかった。
「なんか、部活とかはやってないの?」
「はい、何もやってないんです。中学の時はソフトボールやってたんですけど・・・・」
「だから、玉の扱いが旨いのかwwww」
 と意味ありげに言ってなおみの反応を見つめていたが
「そうですかね~守備はダメでしたけど打つほうは結構出来てたと思います。確かに球の扱いはなれてるのかも」
と真顔で答えていた。
「部活はやらないの?」
 なおみは一旦目をそらし、うつむいてまた面を上げ俺の目を見てから
「私、アイドルになりたいんです。・・・・・・だから部活はしないんです」
と言ってまた目を逸らせた。
「へー夢ってこと?」
 またうつむいて
「はい」
と答えた。
「じゃあ俺は未来のアイドルとデートしているのかぁ~」とガラス張りのカーテンウォールから大通りの人ごみを眺めながら言った。
「合田さんって、凄い人の顔を見て話すんですね?」
「そお?」
とおれはなおみの方へ視線を向けると、なおみの顔が30cmぐらいのところまで小走りに近寄ってきて
「こーーーんなに近くで話してるみたいに感じる。・・・・って言われませんか?」
と言ってまた離れた。
「合田さんは気にしてないのかもしれませんけど、黒目が大きくて心の中まで全部見られちゃいそうですごく恥ずかしいです。」
「そうかなあ?」
と俺はひとりごちてまた、大通りの人ごみを眺めていた。
 横からなおみが俺の横顔を覗き込んでいるのが解った。
「お姉ちゃんが応援してくれているんです。私がアイドルになれるようにって・・・・でも、親は反対してるんです。」
 なおみの将来の夢と親との意見の確執があり、親子関係がうまくいっていないこと。しかし、そんななおみをお姉さんは支援していることを話した。
「それで、家を出てお姉ちゃんのアパートに来たってわけか・・・・」
「はい、でも夢なんですよう・・・だから、書類とかいっぱい出しまくってるんですwww」
 おれは人ごみを眺めながらなおみが親とアイドルになりたい旨の件で喧嘩をして家を出てお姉さんのアパートに転がり込むまでの成り行きを勝手に思い描いていた。
 なおみが俺の顔を覗き込み「合田さん?」と呼びかけようとした時だった。
 人ごみの中に見覚えのある外人が二人組みで歩いていた。俺はその外人を2度見たことがある。
 一度目は、何ヶ月か前で昼間街を歩いていたら突然近寄ってきて、「アナタハ、カミヲ、シンジマスカァ?」というあれだ。
 俺はその時の一緒にいた友人と何か汚い言葉をそいつに浴びせて、そいつが困った顔をしていたが、構わずにその場を立ち去った。
 2度目はディスコだ、高校生は本来行ってはいけないのだが、とにかく俺はろくな高校生ではない、所謂、ツッパリ、とか不良とかではなく、何のその場が楽しければ特に感情も無く毎日をすごしていた。
 そう言った不良ですら「打倒県警!!」という目標?を掲げて暴走族にいるやつがいたが、前述した通り、俺は目標など当然無く、だらだらと毎日を生きていた。大学の付属に通っていたが、授業などはまったく聞かずに教科書もノートも広げずに朝、席で居眠りを始めて目が覚めたら終業時間だった-なんてこともあった。
 高校生の分際でカラオケスナックに飲みに行ったり、友達何人かとディスコ遊びに興じていた。
 当時はリック・アストリー、「Never Gonna Give You Up」、「Together Forever」が流行していて所謂バブルの中後期、文字通り大人も俺たち子供もバブルに踊らされていたわけだ。
 友達何人かとディスコで遊んでいたら、見覚えのある白人の男がいた。身長は175ぐらい、少し小太りな感じで、鼻筋も外人の割には通っていないカッコイイとはとても言い切れない「アナタハ、カミヲ、シンジマスカァ~?」のあいつだ。
 そいつは、誰かまわず女の子に声を掛けては嫌がられて、赤い顔でしかめっ面をして悪態をついているようだった。そいつは女の子に男の連れがいようがいまいが関係なしに無理やり手をつなごうとしたり、やたらと体に触ったりしていた。
───昼間は神の僕でいかにも善人面をして神を語り、夜はディスコでナンパかよ───。
 そいつは俺たちの連れの女にも声を掛けてきた。
 俺はすぐに間に割って入り、やつを両腕で押し返した。やつは俺に向かって何かまくし立てながら形相を変えて俺に向かってきた。やつは俺がしたように両腕で俺の肩の辺りをポンと押してきて俺は後ろに飛ばされ、俺はしりもちをついた。
 俺はシリモチをついた体制からゆっくりと立ち上がった。
 先ず第1に昼間は善人面で神を語り(それ自体が迷惑だが)、夜は手当たり次第に女に近づきナンパをしているようなやつをなぜか俺は許せない。
 第2に俺はイライラしている。
 そして第3に神がいるかは知らんが、俺が神に変わって罰を与えてやるのだ。神も許すだろう。
 俺は起き上がりそいつに飛びかかった、そいつも俺の胸倉をつかみベラベラ何か言っている、次のプランは出来ている。とにかくなんでもいい一発ぶん殴るか、蹴りを入れてひるんだ隙に俺がお立ち台に上ってそこからとび蹴り、馬乗りになってぼこぼこにする。
 体躯があるので上体の筋力では劣勢だったが、俺はつま先でやつの弁慶の泣き所を蹴りつけた。
 やつの醜い顔がさらにゆがみ、体制が崩れたけりを入れようとした瞬間、人が集まってきてやがて店員が俺たちの間に割って入ってきてそれ以上の自体にはならなかった。
 おれはやつを指差しながらディスコでのやつのことをなおみに話していたら、やつが俺に気づいてもう一人の連れに俺のほうを指差しながら大きな声で何か言っているようだ。
 先日のディスコでの事件の事を話ているのだと思うが、やつの心中としては
───自分はディスコでのナンパをことごとく失敗し、しかも俺に邪魔をされた上、今現在、自分はくそ暑い中街中を歩き、「アナタハァー、カミヲォー、シンジマスカァー?」のお勤め中。それもことごとく失敗であろう。
そして、あろう事か、自分のナンパを邪魔したやつが女の子と涼しいところでデートをしていて上から指差し蔑んで笑っている───。
という感じだろう。
 現に俺はやつを指を刺し蔑んで笑っていた。なおみも蔑んでいたかどうかは不明だが笑っていた。
 やつらは血相を変えて走り出し、俺たちがいる建物へ走りこんできた。
───なおみを巻き込むわけにはない───。
 俺はなおみの手をつかみ走り出した。
───やつらはエレベーターから上がって来るだろう。ならば、俺たちは裏口から逃げよう───。
 なおみは黙って俺に手を引っ張られて走ってきた。階段を駆け下り、雑居ビルの裏口を出ると薄暗い左右に雑居ビルが立ち並ぶスナック街になっている。
 雨が降り始めていたが気にせず路地を縫うように走りに走った。俺たちはビルとビルの間の幅が2mも無いような袋小路に逃げ込んだ。雨は降り続いているが、俺たちに落ちてくる前にビルに当たっているのでそれほど落ちてこなかった。
 二人とも、ぐっしょり雨に濡れてしまった。頭からずぶ濡れてブラウスが体に張り付いてなおみの体がくっきりと浮かび上がり、ブラジャーのピンクとブルーの柄までもがはっきりと見て取れた。汗やら雨やらで頭から水滴が垂れてなおみは肩で息をしていた。
「はぁ、はぁ、ここまでくればやつも追ってこないだろう・・はあ、はあ」
「はぁ、はぁ、はぁ・・だいじょうぶかなぁ・・・はあ、はあ」
「あいつの顔みたか? ・・はあ、はあ・」
「はあ、はあ、・・真っ赤な顔してたよwww」
「はあ、はあ、あいつら、昼間はああやって「アナタハカミヲシンジマスカァー?」ってやってるから日焼けして顔が真っ赤なんだよ。・・・はあ、はあ、それに俺の顔を見たとたんさらに真っ赤になりやがった。・・・・・はあ、はあ、はあ」
「「うははははは・・・あひゃひゃひゃひゃひゃ」」
と俺たちは上から見下ろした時のやつの赤い顔を思い出しげらげら笑い始めた。
「あはははは・・・・・・はあ、はあ、あの人すっごいもてないんじゃないですか?・・はあ、はあ」
 俺たちはずぶ濡れになりながらも逃げきったことを喜び合い追いかけてきたやつのことを罵り、笑った。
「でも、・・なんだか合田さんといると何かとドキドキしちゃいます・・・はあ、はあ・・・・・・なんか、映画みたいでドキドキする。・・・・はあ、はあ・・・・・」
 田舎から出てきたどこか牧歌的な雰囲気を持つ娘には確かに刺激的でエキサイティングかもしれない。
「・・・・・・・」
 俺は上気したまま黙ってなおみの顔を見つめていた。
「はあ、はあ、・・・・・合田さんの瞳って真っ黒じゃないんですね?栗色?みたいに透き通ってる・・・・・・・はあ、はあ、はあ」
 なおみは俺の瞳の奥の何かを覗き込むようにしていた。俺は、全身が濡れ、肩で息をし、透けたブラウスを着ているなおみを目の前にしているせいか、急に走ったことにより心臓の鼓動が早いせいなのかわからないが、体の内部から本能的にになおみを求めてビルの壁になおみを押し付け、濡れたなおみの唇をむさぼるように吸った。
「はあ、はあ、ムググッ・・・・・はあ、はあ」
 雨に打たれて濡れそぼった彼女と、走って逃げて肩で息をする姿、そして見事にやつらを撒く事に成功した興奮はなおみを隠微に見せた。俺は荒々しくなおみの胸をもみしだき、唇を吸った。
「あはぁ~。。。。。てつやさん、はあ、はあ、はあ」
 唇が離れた瞬間、しっかりと俺の目に焦点を合わせたなおみの目は切なそうであり、怒っているようで、一方で許している様に潤んでいた。なおみを見つめているとまた、なおみの夢と親子の確執の事が浮かんできた。
───なおみには夢があり、困難もある。しかし、自分の思いに素直であるが故、困難を抱えながらも俺に恋をしている───。
 なおみの無垢で澄み切った瞳を見ていると自分が薄汚れているようで、恥ずかしくなった。二人とも肩で息をしながらしばらく見詰め合っていた。
「わたし、合田さんと付き合ってもいいですか?」
 そうだった、俺たちは未だ友達だったはずだ、なのに、キスをして胸も触ってしまった。いまさらだがこんなことで動揺するとは思わなかった。
「ご、ごめん・・・・つい・・・あまりにもかわいいから」
 間違っても濡れてブラジャーが透けたのを見てたら欲情したとは、言えなかった。
「わたしも、合田さんが凄くかっこよく見えました。私を守ってくれてやさしいし・・・・・・・・わたしも・・・キスしたいって・・思ってました・・初めてなんですけど・・・・もっと好きになっちゃいました。」
 それにしてもハキハキしゃべる子だ。自分の気持ちをきちんと相手に伝えられる。本心でかわいいと思った。
 二人とも呼吸がだいぶ落ち着いてきた。雨も先ほどよりは弱くなってきている。
「あ~~あ、びしょ濡れ~~せっかくおしゃれしてきたのに・・・・髪も・・・・見て。」 なおみの髪はベッタリと濡れて毛先からしずくが落ちていた。
「洋服も・・・・」
といった瞬間ブラジャーが透けていることに気づき腕で隠した。
「やーん・・・・見ないでください。・・・・恥ずかしい」
「もうそろそろだいじょうぶだろう。あいつらも諦めたよ」
 おれは袋小路を通りへ歩きながら
「・・・・・・なおみ、・・・・・俺で良かったら付き合ってください・・・・・」
 袋小路を抜けると、ビルの間から覗く空では低い雲が風にあおられて流れ、雲を押しのけるように少しずつ晴れ間が広がっていた。
「はい、私のほうこそ、よろしくお願いします。」
と言ってなおみは深く頭を下げた。
 街が吐き出す埃やら排気やらで薄汚れたビルの狭い通りの向こうの空では虹がかかっていた。

 おれは毎週末、なおみとは町をぶらぶらデートをしたり、彼女の家に遊びに行ったりしていた。彼女の家ではお姉さんと交代で食事を用意しているようで彼女の家で晩御飯をご馳走になったり、Dioで二人乗りをしてちょっとしたツーリングをしたりしていた。例の美容室の前をDioで二人乗りして通り過ぎて行くこともあった。
 大陸からの冷たい空気と太平洋高気圧が丁度日本列島上空で拮抗しており、前線の停滞はしばらく続き、はっきりとしない天気は続くようだ。それは天気だけではなく俺の心の状態を表しているともいえた、もとより俺の心には黒い雲が茫洋とたちこめていたが、なおみに出会うとその雲が押し戻されるようにどこかへ少しずつ消えていき久しぶりに陽光を見たときのように眩しく俺を照らした。
 長い雨でたっぷりと雨を吸い込んだ今にも崩落しそうな地盤がなおみに会うことにより、雨が蒸発し、少しずつ崩落の危機から救われるような気がしていた。
 さっきまで晴れ間を除かせていた空は、突然暗くなり雷を伴いながら夕方から激しい雨が降っていた。ゴロゴロゴロと、外からは上空に帯電した電気が今にも地上に向かってその抑圧されたエネルギーを解放せんとしているように唸っていた。
「今誰だかわかる?」
 みさきさんが俺が目を開いていないか確認しながら聞いてきた。
チュパ!、チュパ!、チュパ!、チュパ!、チュパ!、チュパ!、チュパ!、チュパ!、
 おれは顔にガーゼを掛けられ、下を向くなといわれ、目を閉じてシャンプー台に乗っていた
「あん、・・・・こ、これは・・・・・・くみえちゃんかな?・・・・・」
「「「ぴんぽーん」」」
 しゃぶっているクミエちゃん以外が声をそろえた。
「はい、また目を閉じて~」
とクミエちゃんが自分のよだれを綺麗に舐めとりながらペニスを離し、また、誰かがしゃぶり始めた。音を立てずに静かに先のほうからすぼめた唇を徐々に開きながら根元までいったかと思うと、それを再び先のほうへ唇をすぼませて移動する。ゆっくりと繰り返された。
「はい、今度はだれでしょー?」
 クミエちゃんが言った。
「あん、あ、・・・・・えー・・・・っと・・・・・・・」
 かなり奥まで咥えているようだ、一番奥まで加えるのはゆかりさんだが、ゆかりさんにしては吸引が弱く、ペニスへの刺激もゆかりさん程強くはなかった。
 ゴロゴロゴロ・・・・・・・空が低い唸り声を繰り返している。
「あん・・・・あきちゃんでしょ?・・・・あ、あ、・・・」
 俺が答えると首の振りが早くなり、それまでより、チュパチュパと激しい音を立てはじめた。
「あっ、あっ、あっ・・・・ち、ちがうの?あっ、あっ」
 不正解の罰として刺激を強くされたのかと考えていたら、
「「ぴんぽ~ん」」
「てっちゃん、すごいわ~~~・・・ちゃんと・・・解るのね?」
 ゆかりさんが感心したように言った。チュポンと音を立ててペニスを開放したアキちゃんは、
「あたし、今、ゆかりさんのまねしてみたのにぃ~・・・・・・やっぱり、違うのかなぁ~」
 あきちゃんは、みさきさんからは目線をゆかりさんからはテクニックを学ぼうとしている。それはこの痴事の最近のテーマの一つでもあった
「てっちゃん、・・どこが違うの?」
 アキちゃんが納得がいかないようで俺に聞いていた。おれは、誰かがゆかりさんの真似をしているように感じたこと。しかし、口の中での感触がゆかりさんの場合は余すところ無く常に全体を刺激しているのに対してアキちゃんの場合は口の中での刺激が少なかったことを説明した。
「ゆかりさ~ん・・・教えてください・・私、・・彼氏をヒィーヒィー言わせたいんです。」
とアキちゃんは冗談交じりにベソをかいて、再びペニスを取りフェラチオをはじめた。ゴロゴロという不穏な空の唸り声はまだ続いていた。
 ゆかりさんとあきちゃんは、
「こうですか?」
「違うもっとこう」
などといいながらかわるがわるペニスを口に含んでいた。
 俺も、
「あっ、・・・・そ、そう」
とか言いながらあきちゃんのフェラチオ訓練をしていた。
「あきちゃん・・・でもさあ・・・あっ!・・十分上手だと思うし、・・・あっ、あっ人それぞれでいいと思うんだけど・・・・あっあっあっ・・・もう、イキタイ!!」
 熱心に練習しているが俺のほうはもう堪らない、早くいかせてほしくなっていたのと同時に、俺がまるで人形か何かのように無視されているようで少し嫌気がした。
 空が溜まりに溜まったエネルギーを地上に向けてけたたましい咆哮を上げた。
ドドドドッカーン!バリバリバリ・・・
 しばらく耳が聞こえないほどの轟音であった。
「あっ!・・・・・・停電・・・・・・」
 耳鳴りが収まらないうちにクミエちゃんが呟くように言った。ダウンライトの照明が消え、唯一の窓ガラスである出入り口のシャッターが下ろされている美容室内にはわずかな光ですら入ることが出来ない、真暗闇になった。
「すぐ点くんじゃない?」
とあきちゃんはくわえていたペニスと一旦離して、言うとまたすぐにスルスルと唇をすぼませペニスを口に含み滑らかにストロークを再開した。
 空はいつまたそのエネルギーを地上に向けて放出しようかと唸り声を上げていた。それでも、ゆかりさんとアキちゃんは二人で俺のペニスを前にゆかりさんがやって見せてはあきちゃんがそれを真似するように交互にフェラチオが続けられていた。
 ペニスは右へ左へと傾けられ、そのたびにチュパ!チュポ!と卑猥な音を立てていた。俺は瞬間的になおみのことを心配した。
───なおみは、なおみの家も停電だろうか?───。
 なおみが雷におびえている様子が脳裏に浮かんだ。
「真暗になっちゃったわ・・・・・・・・でも・・・・こういうのって興奮しない?」
といいながらミサキさんが俺のまださっきの雷から耳鳴りのような音が残っている俺の耳元で囁いた。
「あっ、あっ、・・・そうかなぁ~」
と俺はミサキさんに言うとミサキさんが
「皆には内緒してね?」
と声を出さずに言って、俺の手を取り、自らのスカートの中に導き入れた。
 くみえちゃんは雷が苦手なようで事務室に行って窓から外の様子を見たりしてはいるがどうすることも出来ないので客用の椅子に座って、こわいよーこわいよー、今日は終わりにしませんかぁ~?と一人で不安そうにしていた。
「でもさぁ、てっちゃん・・・・いかせてあげないとかわいそうだからいかせてあげてそれで終わりにしようよ・・・・・・ねえ、てっちゃん・・・そのほうがいいでしょ?」
 ゆかりさんが言った。すると、「うんうん」頷くようにペニスが、コクン、コクン、と2回傾いた。アキちゃんがしゃぶりながら頷いたらしい。
 みさきさんのパンストと、パンツは既に太ももの辺りまで下ろされていて俺は腕の力を抜いていたので誘導されるがままにしていたが、ミサキさんは直接自分のヴァギナへ俺の手を案内した。
 アキちゃんのフェラチオはそれまでのいろいろなテクニックを試すあるいは練習する物から、俺をいかせるためのそれに変わっていた。
「あ、んっ、んっ、あん」
 俺の喘ぎ声にまぎれるようにミサキさんが
「さわって」
とまた、声を出さずに息だけで囁いてきた。手を近づけただけでフワッとした茂みの感触と熱を放出しているのが掌に伝わってきた。クミエちゃんは一人で雷の恐怖で椅子に座ったままじっとしていて、雷がなるたびに恐れの様子で椅子で震えを抑えているようだ。
 俺は掌をサキさんの熱くなっている部分にそっと手を合わせた。濡れてはいなかった、というよりか括約筋を緊張させ硬く閉じられていた。
 俺は少しだけ強く押し当ててみた。すると、うっ!とか、あっ!とかミサキさんが息だけで呻くと、緊張していた括約筋のテンションが緩み、ドッと湿った液体があふれてきた。
ミサキさんがそれまで押さえつけてきた欲望がドッとあふれてきたように感じた
 なんといやらしいのかと思った。一番綺麗で落ち着いた感じですましていたミサキさんは実は自らも興奮し悦び、そして感じて、あそこを濡らしていたのだ。
「・・・・ガマン・・・できなくなっちゃった・・・・あっ」
と耳元でいつものミサキさんの燐とした姿とはかけ離れたような甘えた、恥ずかしそうにはにかみながら低い声で吐き出すように囁いた。
 俺の中で黒い塊が大きくなり、ペニスへの血流が増えた。
 ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・今の雷の唸り声は俺の中から発せられたような錯覚さえ覚えた。
「あ~、てっちゃんなんか急に硬くなったよ?・・・・・・・・・今のよかった?」
 アキちゃんが言った。
「えっ?・・・う、うん良かったよ」
と俺は返したが何をされていたのかは不明だ、もう誰が舐めててどうなっているのか解らなくなっていた。みさきさんのスカートに手を入れているのに誰も気づいていないようだった。俺は、中指でクリトリスを前後にこすっていた。
「てっちゃん?、暗いの・・・・・興奮するでしょ?」
 ミサキさんは自らの興奮を必死に抑えて平静を装い普通に話しかけてくる。
「あっ、あっ・・・・・あん・・・・うん・・・興奮するよ・・・・・だって・・・・誰が舐めているか解らないし、それに誰が何をされているのかも解らない・・・あっあっ」
 俺はあえて”誰が”と言ってみた。俺の耳元でミサキさんが切ない息だけで声で「スケベ」と言った。
 俺はペニスの快感に耐えながらもミサキさんへの愛撫を続けた、ミサキさんは声を出さないようにしている。
「そ、そう・・・・・クリトリスだけでいいのぉ~」
と耳元で苦しそうに囁いている。
 チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!チュパボ!
「あん、あん、あん、・・・・・あっあっ」
 俺はわざと喘ぎながらミサキさんへの愛撫を続けていた。ミサキさんが俺の顔の近くに自分のの顔を持ってきて
「イクッ・・・・・・・てっちゃん、いきそう・・・」
と耳元で囁くように自分がイキそうである事を知らせた、俺はその切ない声にならないような声に興奮し、いきそうになった。
「あああ!・・・・・いっいくよ・・・・・・あっあっ」
といってフェラチオしている2人を煽った。一人は玉を強く吸い込んでいる。今日はいつもより、カチカチなのが自分で解った。
 おれは指の動きを早めた。みさきさんは俺の耳元で息だけの声でうぅぅぅだか、はぁぁぁぁだか静かに喘いでいた。最後に大きく息がはぁ~!!と吐き出された、みさきさんは俺の手をとり、指先に絡まっている自分のいやらしいヌルヌルを手でふき取るようにしてから俺の胸の上に置いた。
「イクイクイクイクゥ~」
といって俺のペニスの括約筋が5回、6回と伸縮運動を繰り返した。その動きにあわせて誰かの手と誰かの口が精子の放出を促し迎えるように蠢いていた。

 雨は一向に弱まらない豪雨の中、かまわずにDioに跨り雨に打たれながら家に帰った。俺が家に着くまでの間、美容師ら4人と自分との関係についてふと考えていると、なんとも言いようの無い虚無感にさいなまれ、雨は俺の体の汚れを洗い流すかのように降り続き家にたどり着くとピタッと止んだ。
 漆黒の空の暗雲はたちまち風に流れ隙間からぽっかりと月が浮かび惨めに雨に濡れた俺を照らしていた。


───・・・・・・なおみ・・・・・・────。
 己に対する虚しさのような物は何も、今回、始めて感じたわけではない、今日、明日それ以降の日々に期待できる物があるだろうか?過去を振り返ってみても、小学生ぐらいまでの無邪気な時が一番良かったような気がする。
 もちろん、無邪気な時期に”己の虚無感”などを考える事はないし、汗を流して遊んでいるだけで十分満足していたに違いない。
 いくら、4人の女を相手に性戯の極みともいえる戯れに興じていても、異常な興奮状態から日常に戻った時の落差というのは、虚無感を一層強めるばかりだ。
 ただひとつ、言える事は、なおみ、おれの心の中のもやもやと垂れ込めた暗雲の隙間から少しずつ光をはなち、今、その隙間が徐々に広がるように空っぽの空間を照らし始めていることだ。それは、今まで誰にも見せたことの無い、自分ですら見たことの無い心の闇に隠れていた空間を晒すようで恥ずかしいような気持ちと、自分でも見てみたい気持ちとで、もっと光を求めている自分がいることだ。
「停電になっちゃって大変だったんですぅ~」
「大丈夫だったか?」
「アパートがぼろいから凄く怖かった」
「合田さんに電話しようかと思ったんだけど昨日は美容室だったからいないと思って・・・」
「・・・・・・・・・」
雷の翌日、彼女家へ行って昨日の話をしていた。
「私、怖くてお祈りしてたんです・・・・・ずーっと・・・そうしたら合田さんから電話が来たんです。・・・・・神様がかなえてくれたんです。」
「・・・・・・神様ねぇ~・・・・・・・」
 昨日の雷は神の罰だったんじゃないか?と言いかけて、途中で言葉を飲んだ。
彼女は何気なしに神様と言っただけなのだが、俺は神様とか聞くとどうもあの外人の顔が浮かんできてしまう。
 なおみは昨日ご飯の準備をして、食べようとした時に停電になり、外から入り込む僅かな明かりでご飯を食べたこと、電気のつかない暗い部屋で一人、お姉さんの帰りを待ちながら俺のことを心配していた事を話した。
 しばらく、なおみが、すがる様な目で俺のほうを見つめていた。
「・・・・・・・・・わたし、合田さんがあの美容室に行くのがなんとなく嫌なんです・・・・でも、試験が近いから練習しなくちゃいけないんですよね?・・・・・・やきもち焼くの嫌ですよね・・・・・・きれいな美容士さんたちがいっぱい・・・」
と言いかけた時に、無意識に俺は唇を寄せていた。
 それ以上、言ってほしくなかった。
 なおみの家でお姉さんが帰ってくる時間まで何回も唇を合わせていた。なおみのキスは俺の下唇を上下の唇で挟み込むようなキスだった。
「下唇が出ちゃうじゃないかよ~」
「あたしは下唇が好きなの!」
 普通なら服を脱がせてしまいたいぐらい俺もなおみも気分が高まっていたが、お姉さんが帰ってくるのと、やはり、お姉さんも一緒に住んでいるアパートなので、俺も遠慮していたと言うのもあり、それ以上の事には及ばなかった。
 そもそも、俺の4人もの女と戯れている汚らわしい体は、なおみにはとても申し訳なく、気の毒な気がして俺のほうが躊躇していた。
 どうすればいいの?私、どうすればいいの?と呟きながら、なおみはキスを繰り返していた。
 夏休み間近のある日、なおみの同級生を名乗る女の子に電車内で声を掛けられた。
 その子が言うにはなおみのお父さんが倒れて入院し、なおみは学校を休んで実家に帰っているとの事であった。顔も見たことも無いなおみのお父さんだがなぜか鮮明に、倒れて入院し、なおみがあわてて実家へ向かっていくのを頭の中で思った。

 その日の晩、俺はなおみのアパートに行ってみることにした。
 なおみがまだ帰ってなくともおねえさんはいるかもしれなかったからだ。
 お姉さんが帰ってくるであろう時間に合わせて尋ねて部屋の前まで行くと明かりがついている、呼び鈴を鳴らしてみるとお姉さんが出てきた。
「あっ、合田さん、どうしたの?」
「お父さんが、入院したってきいたんですが・・・・」
 お姉さんは眉間に皺を寄せて尚且つ、微笑を浮かべながら
「あ~そうなのよ~」
と辟易したような口調で言った。
「なおみは1週間ぐらいいるんじゃないかな?」
と言いながら入って入ってと言う仕草で俺を部屋に招き入れた。
「私も今仕事から帰ってきたとこなのよ~」
と言いながらカーディガンを脱ぎながら言った。
「それで、お父さんの具合はどうなんですか?」
 お父さんは倒れたのではなく、元々血糖値が高く病院へ行ったらしばらく入院が必要で1週間ぐらい安静にしていればすぐに退院できること、自分は仕事があるから早く帰ってきたこと、なおみは自分が親の言うことを聞かないでお父さんに心労を与えてしまってそれが原因だと思って自分の責任だと感じていることを俺に説明してくれた。
 しかし、お姉さんが言うには1週間入院していればいいとの事なのでまったく心配は無い、お父さんも弱気になっているので余計になおみに心配を掛けている。と言うことを説明してくれた。
「大げさなのよ~あの親父・・・・・」
と言って冷蔵庫からビールを取り出しグビグビ喉を鳴らした。
「合田さんも飲む?」
「あ、俺はすぐ帰りますから~・・・・未成年だし・・・・」
「そ、そうね」
 お姉さんは、お父さんの悪口や何やらを話したりしていた。
「なおみはまじめだから真に受けちゃって、、、たいしたこと無いのに・・・」
「合田さんに会ったらよろしくって言ってたわ・・・・・」
と言ってまた一本ビールを取りに行った。
「ねえ、あの子や気持ち焼きだからあなたがあの美容院に行くの嫌みたいよ?」
「・・・・・うん、聞いた」
「あたしが言うのもなんだけど・・・・大事にしてあげてね?・・・・・・あの子の初めての彼氏があなたで良かったわ・・・・・・・姉としてあなたは好感が持てるわ」
と言って少し目の周りが赤くなって充血したような目で俺を見据えている。
「あんまりこうしているとまた、やきもち焼かれちゃうわん」
 お姉さんは少しろれつがおかしくなり始めていた。
「俺、そろそろ帰ります」
「ごめんね、わざわざ来てくれて、ありがとうね・・・・・あっ!そうだ・・・・・・・ひとつ、頼まれてくれる?」
とお姉さんは言って部屋の窓の方へ行って、
「物干し竿が落ちちゃったんだけど上に上げて欲しいの」
 アパートは1階にあるのだがベランダは無く部屋の窓は吐き出し窓になっていてその外はちょっとした庭になっている。庇から紐が垂れ下がっていて物干し竿の片方はその紐に引っかかっているのだがもう片方は、落ちていた。
 結構高い位置にあり確かに160cmも無いような女性にはちょっと無理そうな位置にあった。
 俺は、軒先にあった貧弱そうな木の板を張り合わせたような台に乗り、物干し竿をその紐に掛けて降りようとした所、乗っていた台が傾き、ここのところの雨でぬかるんだ水溜りに足を突っ込んでしまった。
「うわっ!」
「だいじょうぶぅ~」
とあまり、真剣身の無い声色でお姉さんは言うと
「どろどろだよぉ~~~」
 泥だらけになった片足を上げて見せた。
 お姉さんは髪を後ろに髪止めで止めて
「ほら、こっち来て・・・・ここに座って」
といって俺の軒先に座らせるとたらいに水を張って俺の足元にしゃがみ込んで足の泥を洗い流してくれた。
 ピチャピチャと水のはじく音だけが響いていた。
 お姉さんを見下ろすと首筋に霧吹きで透きかけたような汗の雫がうっすらと浮かび、腕を動かすたびに肩から首にかけての筋が隆起を繰り返して、汗の雫から月の光があちこちに反射していた。
「ふひゃひゃ・・・気持ちいいでしょ?」
とお姉さんはいつもと違う少し下品な笑い方で俺を見上げて言った。
 スカートを膝まで巻くりあげノースリーブから伸びたしなやかな白い腕は、月明かりを浴びて青白く光り、艶めかしく感じた。
「うちは、お父さんが厳格なの、それに対してお母さんは一歩引くタイプでお父さんには逆らえないの・・・・・・・・私となおみはそんなお母さんを見て育っているから、男の人には尽くすタイプだと思うの・・・・・・だから、なおみもきっとあなたに尽くすはずよ・・・・・・・・・」
「・・・・は、はい・・・・・」
「極端な話、あなたが浮気しても、あなたを攻めないで自分の責任に感じてしまうと思うの・・・・・・・・・私がそうだし・・・・・・・・」
「は、はぁ・・・・・」
「ほら・・・今もこうして足を洗ってあげたり・・・・・・・・」
と急に思い出したように言うと、
「お父さんが連れてきたお客さんの酔っ払いも介抱したり・・・・私はなれてるから別に嫌じゃないし・・だから、こうしてあなたの足をあらったり・・・・お母さんは文句ひとつ言わずにやってたわ・・・・余計なことしゃべってるわね・・・・酔っているせいかしら」
 足の指先からふくらはぎ、膝と丁寧に泥を落としてくれた。
「ちょっと待っててね」
と言ってお姉さんはたらいの水を取替えに行って、新しい水を張り、また俺の足元にしゃがんでは足の指の間までピチャピチャと丁寧に洗ってくれた。
「ふひゃひゃ、また、やきもち焼かれちゃう・・・・・ごめんね変なこと頼んじゃって」
「いえ、いいんです」
「ズボンも・・・洗っていく?」
「ズボンはいいですよ・・・・それより、お姉さん酔っ払ってるでしょ?」
 少し酔ったお姉さんは悩ましく見えて、献身的な姿はとても美しく思えた。それはなおみの彼氏としておれを受け入れ信頼しているからか、厳格な父親に慎ましやかに寄り添う母親の影響でもあったのか。
 おれは酔っているお姉さんから逃げるように靴下を置いて、ズボンをまくり上げアパートを辞した。

「ほんとにぃ~?・・・・ねえ?もう少しガマンできるでしょ?」
 ゆかりさんが、もういかせてほしい事を言っていたおれに向かって言った。始まって15分もしないうちに2回、射精していた。今日は、ガマンせずに快感に抗うことなく快楽に身を委ねるようにしていた。イキたくなったら躊躇なしに射精する。
 なおみに対して後ろめたい気持ちからか、とっとと果てて終わらせてしまうのが彼女らに対しての抵抗でもあるかのように思っていたのかもしれない。しかし、どうせ射精しても、3回、4回と射精させられる。
 早く終わって帰りたいと言う気持ちもあったようだ。矛盾しているようだが、快楽を溺れる事を楽しみにしている自分もあるのだが、いざ始まってしまうと”こんなこと早く終わって欲しい”と思う自分がいた。
「手を使わないで、・・・・・そう、そう」
といってアキちゃんにフェラチオを教えているところだった
 アキちゃんのフェラチオは手を使うと気持ちいいのだが手を使わないと口の中の刺激が少なくゆかりさんやミサキさんに比べるとあまり気持ちいいものではなかった。
 アキちゃんとて、決して下手な訳でもないのだが、みさきさんやゆかりさんをそもそも比較対象にするのが無理がある。ミサキさんやゆかりさんのフェラチオは、快感へ導くテクニックは勿論、余裕があるのか遊びが入っていたりしてどんな攻めをしてくるのが予測不能なところがある。
 それでいて、ペニスからは猛烈な快感を怒涛の勢いで送り込んでくる。自分の四肢の感覚を忘れてしまい、ペニスと頭だけの生き物になったかのような錯覚さえ覚えた。
 最近は、俺はミサキさんやゆかりさんの口を見るだけでペニスが充血し濡れてくる程であった。もはや、俺にとってはミサキさんや、ゆかりさんの口は極上の性器だ。
「ギコチナイ感じね、首が硬いんじゃない?いい?こういう首の動き出来ない?」
とゆかりさんがやって見せた。
「あ、、あん・・・・あっあっあっあっ」
「てっちゃん、ちょっと早いわよ・・・・・ちょっと待って」
ミサキさんが言うと事務室の方へ消えいき、また戻ってくると、
「てっちゃん暑いでしょ?」
言うとそれまででしゃぶっていたゆかりさんが口を離し、ペニスの根元をしばらく2本の指で支えていたかと思うと、突然、それまで辛うじて決壊を寸前のダムが一瞬に凍結したかの感覚が襲ってきた。
「ひぃえ!・・・・つ、つめたい・・・・・」
「「「うふふ」」」
が、凍結したのは水面の表層だけでその上からの暖かい摩擦ですぐに氷は解けてきて再び快感へと変わって言った。チュポン!と音を立ててペニスが開放されたかと思うと、
「てっちゃん、これでガマンできそう?涼しくなった?・・・・うふふ」
とミサキさんが聞いてきた。
「な、な、なにしてんですか~?」
「あついし、イキそうだから、冷やしたらどうかと思って・・・・」
とまた、ペニスが冷たい感覚に覆われた。
「みさきさん、おいしいですか?」
とクミエちゃんが聞いている。またチュポン!と音を立てて口を離すと、
「アイス・・・・おいしいわよ?」
といってまた口にアイスをほうばり、そのままペニスをしゃぶる。はじめは冷たいのだが、すぐにつめたいのは無くなり暖かくなってくる。暖かくなった後、少ししびれたような感覚が徐々に無くなって来てじわりじわりと熱を持って快感が伝わってくる。
「はい、じゃあアキちゃんこれでやってみて?」
あきちゃんは俺を見ながら焦らす様に口をあけてゆっくりとペニスを咥えた。一旦根元まで唇を降ろし引き上げもう一度その動作を繰り返して口をを離して、俺の表情を伺いながら
「おいし~い」
と言って俺に目線を送ったまま再びゆっくりとペニスを口に含んだ。首を回しながら上下し手を使わずに口の中を狭くするようにはじめはゆっくりと徐々にスピードを上げて行く
「ああ、ああ、あっ、あん・・・・気持ちいい!!」
ズリュ、ズリュ、と音がする。
「あん、あん・・・あ・・・・気持ちいい・・・・あっ」
 俺の冷め切った気持ちとは裏腹にペニスは再び、へそまで反り返るほど熱く、膨張していた。
「あぁぁんん・・・・こ~んなになっちゃて」
とあきちゃんは俺のペニスが再び反り返るほど充血したのが自分の手柄でもあるかのように誇らしげにそれを皆の前に披露する。
「ゆかり、あなたがやるときはアイスを入れたほうがいいわよ」
「うふふそうね・・・あきちゃんもう一回見てて?」
と言ってアイスを口に含みペニスを咥えた。
 決壊寸前のダムの表面が再び凍りついたようだ。しかしすぐに表層の氷は解け、熱くなってくる。
「あはっ・・・・あん、あん、あん、・・・・・ゆ・か・り・さん・・・・」
「あたしもあいすやりたぁーい」
 あきちゃんがいうとアイスを口に含んで俺の顔を見ながらズブズブとペニスを飲み込んでいった。彼女らはかわるがわるアイスでペニスを冷やしながらアキちゃんの特訓は続けられた。俺は彼女らに抗うかのように早く射精するように集中していたが、アイスを使った寸止めをしばしば繰り返され、俺のささやかな抵抗も虚しく、愉楽の底で狂ったように喘がされ続けた。
 3度目の射精は二人に玉を吸われながら、得意げな表情でアキちゃんがペニスに吸い付き、俺の表情を覗き込んでいるその口に搾り取られた。

 電車に乗っているとほかの高校生カップルが目付いた。
 まるで、牛の焼印のように首にキスマークをつけていちゃいちゃしている。何やら話しているが俺は他人のカップルを忌み嫌う思いに駆られる。一時の戯れであり、偽りの愛情でもって他人に自分らの幸福感をこれでもかと言うほどまでに見せ付けている
 俺は同じ高校生でありながら、彼らを俺は疎ましく、哀れに見たりしていた。自分もなおみと一緒の時は他人から見れば同じように見られているのは承知しているのだが、特に高校生カップルはそのように思うのだ。
 窓外を眺めながらふと、なおみを抱きたいと思った。なおみの裸を思い浮かべようとするのだが、始めはなおみの顔なのだが体を思い浮かべてからまた、顔の方へ視線を向けるとどうしてもあの美容師らの顔に置き換わってしまう。何回も試してみるのだが再び顔を見やるとやはり、得意げな表情で俺を見据えたアキちゃんだった。
 おれはなおみの裸を考えるのを止めた。
 美容師の彼女らはどう考えているのだろうか?
 彼女らは俺が、犬のように尻尾を振って美容室に通っていると思っているんではないか?俺にとってあの美容室は何なのか?あそこに行かなければ今の俺にとってどうなって、行っていればどうなのか?───。
 もとより俺の人生はそんなことを考えるような価値も無いし、そんな性分でもない。
───もう、あそこには断じて行くまい───。
 なおみは俺に体を開くだろう、だから・・・──。
 そうではない、そうではないのだ。断じてそうではない────。
 俺の心に巣食っている厚く垂れ込めた暗雲の向こうに見えているのはなおみだ、おれはその神々しく、後光を放っているようななおみに求めている物は・・・───。
 否、何かを求めているのではない。
 俺は、なおみを・・・・───。
 その時、また俺は高校生カップルを見るとも無く見入っていて目が合ってしまい、思考をやめ、また、窓外に視線を戻した。
「なんだおまえ、彼女、どうした?」
と久しぶりにニヤけて声を掛けてきたのは同じ学年で柔道部の大山と言って、気に食わない野郎だ。
 うちの学校の柔道部といえば県内では名門でそいつは体もでかく成績も優秀で先生への受けもよいのだが、いつも取り巻きと一緒に行動して、あの一重で顔に線を引いただけのような細い目は俺にはまったく信用できない目つきを持ったやつだ。
 同じ駅を利用しているが、ちょっと言葉を交わした程度で、親しくしていた訳ではない。時々俺が視線を感じて振り向くとやつが俺から目線をそらせることが良くあった。
 しかも、原付バイクは校則で禁止されていて担任に注意された事があるのだが、俺はその注意を無視してDioに乗り続けていたのだが、先生にチクッたのは大山だと思っている。
「ああ?・・・・お前に関係ないだろ?」
「まあ、そうだな・・・・」
と言って取り巻きの連中とニヤニヤしながら俺の前を通り過ぎていった。取り巻きの連中が俺の方をチラチラ見ていた。
 俺がDioに乗ろうとした瞬間
──やられた──。
 Dioのメットインの部分が破壊され、シートがズタズタにカッターか何かで切り裂かれている。フロントフォークが曲げられていた。タイヤの向きとハンドル部分のあべこべになっている。
 俺は大山の方を見た。
 やつらは何かげらげら笑っているようだ。俺の反応を見て笑っているに違いない。
「大山ぁぁぁぁぁ!!」
 俺は叫びながらやつの方へ向かった。歩いていたが自然と早歩きになっていた。
 取り巻き連中が大山の前をふさいでいる。
「お前かぁ!!!!」
「なんだ!?」
「お前らはどいてろ!」
 大山は取り巻きの間から体を割り込ませて俺に近寄って来たと同時に足を前に出して、その足で俺の腹を前蹴りしてきた。
 俺が大山にとび蹴りを食らわせようとしたが、取り巻きの連中に押さえ込まれてしまった。
 激しく抵抗したが、屈強の柔道部員4人相手には全くの無駄で、もがけばもがくほど完全に地面に押さえつけられ、体中が軋み、ミシミシと悲鳴を上げた。
 鼻の奥で、きな臭いにおいがしてきた。
 体力も奪われ、戦意も、もはや失せていた。抵抗する術も無かったし、気力も無かった。
 名門柔道部が問題を起こせないのは連中が十分理解しているはずだ。その上での彼らの喧嘩の作法だった。
「俺はお前が気に入らないんだよ・・・・・・・おい、おまえら、もう止めろ!」
と言って大山はその細い目で俺を見下ろして
「合田君、・・・喧嘩はよくないよ」
と言って歩いていってしまった。
 俺はそのまま地べたに大の字になったまま空を見上げていた。不思議と悔しさや、怒りは無く、青く染まった空を眺めていると、もう梅雨が明けるんじゃないか?と考えたりしていた。
 夏休み前の最後の日曜日の昼、なおみのアパートへ行った。
 お姉さんは外出でいなかった。
 なおみは手際よくご飯の支度をしてくれた。野菜やらなにやらのたくさん入ったうどんを手際よく料理してくれた。
「それにしても、なおみは料理も上手だよなぁ~」
 ニッコリとしてなおみは
「照れちゃうじゃないですか」
と言ってはなおみがそばによって来て、長い間キスしていた。
 なおみは、お父さんはなおみの芸能界への夢をを良く思っていないらしい、なおみはアイドルになりたいと言う夢を諦めかけている。と言うことを繰り返し俺に話しながら、キスに夢中なようだった。
 かと思えば、俺のことじっと見つめたきり、黙り込んでしまっている。
 そしてまた、唇を寄せてくる。
私、どうすればいいの?・・・どうすればいいんですか?わたし・・・・
 先日キスしている時もそうだったように今日もまた”どうすれば”を繰り返していた
 そしてまた、なおみは唇を寄せてきた。
 どうしたら・・・・・いいんですかぁ!!
 なおみは顔を真っ赤にしている。
「パンツがいつも汚れてるんです!!合田さんとキスするとパンツが汚れるんです。」
と言って、なおみは両手で顔を隠し、俯いてしまった。
 パンツが汚れる意味を当然解っているからこそ、女として自分を恥じたように思えた。
 年頃の男女でペッティングを繰り返していれば当然のことを俺は自分の心の整理を理由にそれを避けてきた。
 俺は己の甲斐性の無さから、なおみに恥をかかせてしまった自分をを恥じた。
「解った・・・もう言わなくていい・・・・・・どうするかは解っているから」
 俺は、恥ずかしさで硬直してしまった体をほぐすように全身を愛撫しながら、ゆっくりと服を脱がせ始めた。
 ローソファーやクッションと共に居間に下着だけの姿のなおみは完全に脱力し、寝転がっていた。ブラジャーをはずすと、乳首が起ってやさしく愛撫をすると始めてなおみは喘ぎ声を上げた。
 俺は乳首を吸いながらパンティーの上からなおみの割れ目を撫でると既にパンティーの表面まで濡れているのが解った。
 やがてパンティーを脱がせ全裸にしたところで、俺は改めて居間に寝転がっているなおみをを見下ろした。
 あれほど緊張して全身が硬直していたのにいまはだらし無さを感じるほど脱力していて、目を閉じ、両乳首をピンと起てて、恥部を隠すことも無く膝を立ててなおみは大きく息をしていた。
 俺は財布からコンドームを出しそれを装着し、ゆっくりとなおみと繋がった。
 俺が頂点に差し掛かった時、頬に暖かい感覚があり、目を開けるとなおみが俺の頬を両手で抑えていた。俺は文字通り身も心もなおみに包まれて果てた。
 なおみが俺の頬をしばらく親指で撫でながら、
「どうして泣いているの?」
と言ってきた。
 俺は気づかなかったが涙が出ていたらしい。

 信号待ちをしている向こうで誰かが腰の曲がって杖をついているばあちゃんをおんぶしてわたろうとしていた
「えらいね」
「そうだな」
 信号が青になってそのおんぶした青年がちかずいてきて
 その青年がの顔を見たときになおみと顔を思わず合わせた。
二人とも口の形だけで俺は「あ・い・つ・だ」といって、なおみは 「あ・の・ひ・と」と言った。
 ばあちゃんは青年に両手を合わせて「なんまいだぶ、なんまいだぶ、ありがとうございました」といって杖を付きゆっくりと歩を進めた。そいつも自分の胸の前で両手を合わせてもごもごと何かを言ってばあちゃんを見送った
「あの人、いい人なんじゃない?」
「・・・・う、うんそうかもな」
 考えてみれば、あいつは自分お勤めを一生懸命にやって夜はディスコで女の子に話しかけているだけで何か悪いことをしているわけでは無く、俺が勝手に嫌なだけで女の子に話しかけていることで小さなことでいるだけで俺は自分を恥じた。やつの方がよっぽど人間的に出来ていて俺なんかはちっぽけなやつだ
 なおみにえらそうなことを言える立場ではない。
 俺が見ず知らずの人に親切をしたことがあるだろうか?
 その外人は、ばあちゃんを見送るとまた、歩き出し、通りすがりの人に「アナタハァカミヲォシンジマスカァ?」
の文句で人に話しかけては邪険にされまた、くじけることなく次の人に神を説くべく歩みを進めた。
 あいつは、純粋なんだよきっと神を信じて揺るがない、人を信じて揺るがないディスコで最初に手を出したのは俺だし、いつか追いかけられた時も勝手に逃げたのは俺だし、もう、どうでもいいことだ。
 あいつのほうが俺よりもよっぽどこころが澄んでいて、清らかだ。と思った。
「・・・・・・でも俺は、神は信じないよ・・・・・なおみを信じる」
「じゃあ、私が神様?」
 おどけてなおみが言った。
 おれはあの外人の汗が染み出ている背中を見て、ゆっくりと顔を上に向けてぎらぎらと照りつける太陽を見て今日は暑くなりそうだ。
「見ろよ!ほら!あいつ背中!あの汗は汚いなぁ~」
 その紙は勧誘用に刷られた紙で聖書の一節が書かれていた。
マタイ十章 二十八
「身を殺して魂を殺しえぬ物を懼れるな、身と魂とをゲヘナにて滅ぼしえる物を懼れよ。」
 意味も良くわからないが、ますます神を語ることが胡散臭く感じた。
 俺が何度も読み返していたが、なおみが急に声を発した。

「ほら!見て!」
となおみが指差した先の都会の吐き出す排ガスやら何やらで薄汚れた汚いビルに後からつけたような電光掲示板のニュースには梅雨明けが発表されたことが伝えられた。


最終更新:2008年02月03日 17:21