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~漂泊の罪人~(C)
:基本情報|
|BGCOLOR(#FFD9B3):名前|~&ruby(ひょうはくのざいにん){漂泊の罪人}~|
|BGCOLOR(#FFD9B3):真名|ロンギヌス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):種族|降魔|
|BGCOLOR(#FFD9B3):ジョブ|ディフェンダー|
|BGCOLOR(#FFD9B3):初期カルマ|1|
|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマ取得速度|NOMAL|
|BGCOLOR(#FFD9B3):<タイプ>|大逆者|
|BGCOLOR(#FFD9B3):タイプ|リベリオン|
|BGCOLOR(#FFD9B3):HP|700|
|BGCOLOR(#FFD9B3):ATK|200|
|BGCOLOR(#FFD9B3):DEF|220|
|BGCOLOR(#FFD9B3):ハイアーツ|有|
|BGCOLOR(#FFD9B3):CV|慶長 佑香|
&br()
|>|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマアビリティ|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ1個|&link_anchor(page=カルマアビリティ,ハイスマッシュ){ハイスマッシュ}|
|~|敵ユニットにスマッシュアタックを当てたとき、敵ユニットに与えるダメージが上がる。|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ2個|&link_anchor(page=カルマアビリティ,ハイスマッシュ){ハイスマッシュ}|
|~|敵ユニットにスマッシュアタックを当てたとき、敵ユニットに与えるダメージが上がる。|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ3個|&link_anchor(page=カルマアビリティ,罪過の縛撃){罪過の縛撃}|
|~|自身の攻撃力が上がる。(+40)&br()さらに、自身がスロウアタックを当てた敵ユニットの、周囲にいる敵ユニットにダメージ(ATK150相当の追加ダメージ クリティカル判定あり)を与え、さらに移動速度を一定時間下げる。|
|>|BGCOLOR(#FFD9B3):|
|BGCOLOR(#FFD9B3):ハイアーツ|聖なる縛鎖|
|~|範囲内にいるターゲット中の敵ユニット1体と、その周囲の敵ユニットの注意を、一定時間自身に引きつける。|
|BGCOLOR(#FFD9B3):効果時間|?秒|
:ステータス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):状態|BGCOLOR(#FFD9B3):HP|BGCOLOR(#FFD9B3):ATK/DEF|
|BGCOLOR(#FF8383):CENTER:魔神状態|650〔0体〕&br()1000〔7体〕|210/230〔0体〕&br()???/???〔7体〕|
|BGCOLOR(#FFD9B3):CENTER:カルマ1個|600|200/220|
|BGCOLOR(#FFD9B3):CENTER:カルマ2個|600|200/220|
|BGCOLOR(#FFD9B3):CENTER:カルマ3個|600|240/220|
-魔神状態中
|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマ所持数|BGCOLOR(#FFD9B3):融合体数|BGCOLOR(#FFD9B3):HP|BGCOLOR(#FFD9B3):ATK/DEF|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ1個|0体|700|200/220|
|~|7体|1000|260/280|
-魔神状態解除後
|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマ所持数|BGCOLOR(#FFD9B3):HP|BGCOLOR(#FFD9B3):ATK/DEF|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ1個|700|200/220|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ2個|700|200/220|
|BGCOLOR(#FA97AB):CENTER:カルマ3個|700|240/220|
:DATA・イラスト・フレーバーテキスト|
#region(close,VerRe:3.0)
|BGCOLOR(#FFD9B3):VerRe:3.0|
|&image(4-007.png)|
|BGCOLOR(#FFD9B3):罪状|神の子の殺害|
|BGCOLOR(#FFD9B3):浴びたもの|神の子の血|
|BGCOLOR(#FFD9B3):刑期|浴びた血の消えるまで|
|BGCOLOR(#FFD9B3):存在できる場所|戦場|
|BGCOLOR(#FFD9B3):象徴|受難|
|BGCOLOR(#FFD9B3):真名|ロンギヌス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):イラストレーター|オサム|
|BGCOLOR(#FFD9B3):フレーバーテキスト|
|あの日 あの枯れた丘で あなたの血を浴びて以来&br()私は無限の世界を彷徨い 無限の戦場を戦いました&br()&br()それなのに あなたは&br()まだ私に 戦場を彷徨えと言うのですか?&br()&br()もう たくさんです 戦場でのみ外される枷…&br()ひと突きの槍と化すときだけ与えられる五感…&br()&br()涙を流すことも 叫ぶことも&br()正気を失うことも赦されない&br()&br()戦いを終えた私に与えられるのは&br()新たな戦場と 新たな戦いだけ…&br()&br()神よ 私が手にかけた神の子よ&br()この無限の鎖 無限の苦痛が&br()私の贖罪だというのですか?&br()あなたを穢したこの罪は&br()薄まることさえないのでしょうか?&br()&br()ああ また 手枷が 外される…&br()あなたはそうして 私に&br()新たな苦痛を与えるのですね…&br()&br()ならば 私はこの戦場で&br()傷つけ 貫き&br()この髪に この腕に&br()無限の血を浴びましょう&br()&br()新たな血で&br()&br()この身に浴びたあなたの血を覆い隠す程に|
#endregion
#region(close,VerRe:3.5)
|BGCOLOR(#FFD9B3):VerRe:3.5|
|BGCOLOR(#FFD9B3):身長|1.71[meter]|
|BGCOLOR(#FFD9B3):体重|本件に関しては罪状否定|
|BGCOLOR(#FFD9B3):転醒の地|ゴルゴダの丘|
|BGCOLOR(#FFD9B3):守護するもの|赤き聖杯|
|BGCOLOR(#FFD9B3):導く者所|穢れなき騎士|
|BGCOLOR(#FFD9B3):真名|ロンギヌス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):イラストレーター|NaBaBa|
|BGCOLOR(#FFD9B3):フレーバーテキスト|
|「いよいよですな… パーシヴァル、ガラハッド」&br()&br()聖杯城に隠された地下神殿、その祭壇の上に飾られた『赤き聖杯』を前に、ボールスは興奮を隠しきれないようだった。&br()&br()「ヘッ、これで俺らは名実ともに『至高の騎士』ってわけか」&br()&br()ガラハッドはいつもと変わらない軽口を叩いているものの、その左手は落ち着きなく剣の柄を弄んでいる。&br()&br()「ガラハッド、ボールス、まだ終わってはいないぞ。これを我が王の元に持ち帰ってこそ、私たちの使命は達成されるのだ」&br()&br()パーシヴァルもまた、いつものように小言を言いながらも、目の奥に昂るものを隠せないでいた。&br()&br()三人がキャメロットを出て、どれだけの月日が経っただろうか、どれほどの苦難を重ねただろうか――いや、長き旅の感慨など、聖杯の赤き輝きを前には無いに等しきものであった。&br()&br()「そんじゃあよ、この“奇跡”をとっとと手に入れて、王様たちを驚かせてやろうぜ!」&br()&br()ガラハッドの一言に、パーシヴァルとボールスは頷くと、赤き聖杯へと歩み寄った。そして、三人が聖杯に手を伸ばした、その時――&br()&br()赤き燐光が地下神殿を覆った。&br()&br()太陽のように輝く光が、三人の視界と体の自由を奪う。&br()&br()「大丈夫か!? ボールス、ガラハッド!」&br()&br()パーシヴァルの呼びかけに、ボールスが応じる。&br()&br()「ダメです、体の自由が利きません! ガラハッドは!?」&br()&br()しかし、ボールスの呼びかけに、答える者は無く――&br()&br()「どうした!? ガラハッド…! 返事をしろ!!」&br()&br()&br()&br()ガラハッドは、赤白い光の中にいた。そこはとても静謐で、物音、息吹ひとつ聞こえない。息吹――気付くと、そばにいたはずの二人の騎士は姿を消していた。&br()&br()そんな中、光の中心である聖杯の前に、ゆらりと揺れる影が生じた。ガラハッドは剣に手をかけ、背負った大盾を構える。&br()&br()「…何だ…?」&br()&br()眩い輝きの中に落ちた影は、次第に人の形を成し、両手に枷と鎖をかけられた、血のように赤い髪の乙女の姿を現した。&br()&br()「…私は、かつてその杯を赤く染めた罪にて、“聖杯の守護”と“漂泊の責務”を負った“罪人”。ガラハッド・デュ・ラック、私は貴方を、貴方の運命へと導くために来ました」&br()&br()そう告げる乙女に、ガラハッドは眉をひそめた。&br()&br()「俺の運命…? あんたは聖杯の精霊かなんかか? 悪いが、俺はそんな大層なもんじゃない。俺はただ、聖杯をキャメロットに持ち帰りてぇだけのしがない騎士だ。運命だなんだかが似合う人間じゃねぇよ。他をあたってくれ。それより、聖杯をよこしな」&br()&br()ガラハッドはそう答えると、手を差し出した。&br()&br()「…ランスロット・デュ・ラック――その運命が、消えた貴方の父へ続くものだとしても?」&br()&br()その言葉に、伸ばされたガラハッドの手がピタリと止まった。&br()&br()「…おい、あんた、面白れぇこと言うな――奴は、生きてんのか?」&br()&br()何かの琴線に触れたのか、気色ばんだ目で睨むガラハッドに、乙女は目を伏せて答えた。&br()&br()「…“あれ”を、“生きているか”と問われれば、“生はある”とのみ答えましょう… ただ、その魂は私と同じように、牢獄に捕らわれている… そして、赦されざる罪を犯した魂が救われるには、無垢なる者に導かれ、その贖罪を果たさなければなりません。貴方がこれから出会うであろう『赤き隻眼の子ら』が私にとってのそれであるように、貴方もまた、かの騎士を暗闇から救うことができる存在のひとりなのです」&br()&br()ガラハッドは乙女を凝視したまま、さらに尋ねた。&br()&br()「ふーん… じゃあ、もうひとつ聞かせろよ。俺を導くってなことで、あんたになんの得がある?」&br()「それが、破滅へと傾く世界を救うことに――そして、私の罪の、僅かばかりの贖罪に…」&br()&br()そう、寂しそうに語る乙女の答えと共に、ガラハッドは剣と盾を下ろした。&br()&br()「――そうかよ。いいぜ、そもそも俺が騎士になったのは、奴に近づいて、あの高慢顔をぶん殴るためだったしな。なのに、勝手に消えやがって、やり場のない怒りってのにもやもやしてたんだ。ただし、だ。“奴の魂を救う”とかどうとかは約束できねえ。この期に及んであの野郎がクソみてぇなことをぬかしやがったら、この俺の手で引導を渡してやる」&br()&br()気勢よく語るガラハッドに、乙女は微笑みながら言った。&br()&br()「それでいいでしょう。貴方が今のように真っ直ぐな心のままでいれば、かの者の魂は必ずや救われるでしょうから…」&br()&br()そして再び、赤き聖杯は眩き輝きを放ったかと思うと、地下神殿は三人が辿り着く前と変わらぬ静けさを取り戻した。&br()&br()&br()&br()「どういうことです、パーシヴァル…」&br()&br()赤い光が消え、視界と体の自由を取り戻したパーシヴァルとボールスは、目を疑った。&br()&br()その場より、聖杯とガラハッド姿が、忽然と掻き消えていたのだ。&br()&br()戸惑うボールス。パーシヴァルもまた、動揺を隠しきれなかった。&br()&br()「馬鹿な… これが、聖杯の奇跡だとでもいうのか…?」&br()&br()&br()こうして、彼らの旅は終わりを迎えた。&br()&br()だが、この出来事こそが、赤き聖杯と異界を巡る、新たな旅の始まりであることを、今の彼らは知る由もなかった。&br()&br()&br()~『紅き聖杯の伝説』 序章~|
#endregion
:考察|
スロウアタック特化型のディフェンダー降魔。
カルマが完成するとATK240で、スロウアタックが「敵単体と敵周囲に高めの固定ダメージ、さらに敵周囲をスロウ」という性能になる。
さらにハイアーツはターゲット中の敵一体及びその周囲の敵の誘引。このタイプの操作制御効果としては効果時間が長い。
総合すると、やや早めに呼び出して敵の主力一体を駆除して枚数差をつけるディフェンダー、という降魔。
&br()
アタッカーが重要なこのゲームにおいてそれに対してアンチ力が高いため、呼んで損はないタイプ。
ただ終盤に出しても働かないのである程度決め打ちした戦いの方が活かしやすい。
ハイアーツが強いのでディフェンダーが強い種族でも悪くはないのだが、
相性補完の点で見ると魔種に非常に見合っている。
:キャラクター説明|
真名はロンギヌス。
ロンギヌスはイエス・キリストがゴルゴタの丘で磔になった際にイエスの左脇腹に槍を突き刺した盲目の百卒長。
その時に使われた槍は「ロンギヌスの槍」として、様々なゲームや物語において強力な武器や重要な物として扱われている。
さらにイエスの返り血を浴びたロンギヌスはその返り血によって視力を取り戻したとされている。
しかし、LoVでは何故か女性となっている上に槍をさした際に返り血を浴びたせいで、降魔として戦うことを強制されているようだ。
&br()
LoV2にも登場した降魔。
今作と同じように、当時もPRカードの漂泊の罪人が初登場の降魔だった。
漂白ではなく漂泊なので注意。
:関連カード|
----
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#comment_num2(size=85,vsize=3,nsize=30,num=20)
~漂泊の罪人~(C)
:基本情報|
|BGCOLOR(#FFD9B3):名前|~&ruby(ひょうはくのざいにん){漂泊の罪人}~|
|BGCOLOR(#FFD9B3):真名|ロンギヌス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):種族|降魔|
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|BGCOLOR(#FFD9B3):初期カルマ|1|
|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマ取得速度|NOMAL|
|BGCOLOR(#FFD9B3):<タイプ>|大逆者|
|BGCOLOR(#FFD9B3):タイプ|リベリオン|
|BGCOLOR(#FFD9B3):HP|700|
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|BGCOLOR(#FFD9B3):ハイアーツ|有|
|BGCOLOR(#FFD9B3):CV|慶長 佑香|
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|>|BGCOLOR(#FFD9B3):カルマアビリティ|
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:DATA・イラスト・フレーバーテキスト|
#region(close,VerRe:3.0)
|BGCOLOR(#FFD9B3):VerRe:3.0|
|&image(4-007.png)|
|BGCOLOR(#FFD9B3):罪状|神の子の殺害|
|BGCOLOR(#FFD9B3):浴びたもの|神の子の血|
|BGCOLOR(#FFD9B3):刑期|浴びた血の消えるまで|
|BGCOLOR(#FFD9B3):存在できる場所|戦場|
|BGCOLOR(#FFD9B3):象徴|受難|
|BGCOLOR(#FFD9B3):真名|ロンギヌス|
|BGCOLOR(#FFD9B3):イラストレーター|オサム|
|BGCOLOR(#FFD9B3):フレーバーテキスト|
|あの日 あの枯れた丘で あなたの血を浴びて以来&br()私は無限の世界を彷徨い 無限の戦場を戦いました&br()&br()それなのに あなたは&br()まだ私に 戦場を彷徨えと言うのですか?&br()&br()もう たくさんです 戦場でのみ外される枷…&br()ひと突きの槍と化すときだけ与えられる五感…&br()&br()涙を流すことも 叫ぶことも&br()正気を失うことも赦されない&br()&br()戦いを終えた私に与えられるのは&br()新たな戦場と 新たな戦いだけ…&br()&br()神よ 私が手にかけた神の子よ&br()この無限の鎖 無限の苦痛が&br()私の贖罪だというのですか?&br()あなたを穢したこの罪は&br()薄まることさえないのでしょうか?&br()&br()ああ また 手枷が 外される…&br()あなたはそうして 私に&br()新たな苦痛を与えるのですね…&br()&br()ならば 私はこの戦場で&br()傷つけ 貫き&br()この髪に この腕に&br()無限の血を浴びましょう&br()&br()新たな血で&br()&br()この身に浴びたあなたの血を覆い隠す程に|
#endregion
#region(close,VerRe:3.5)
|BGCOLOR(#FFD9B3):VerRe:3.5|
|BGCOLOR(#FFD9B3):身長|1.71[meter]|
|BGCOLOR(#FFD9B3):体重|本件に関しては罪状否定|
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|BGCOLOR(#FFD9B3):導く者所|穢れなき騎士|
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|BGCOLOR(#FFD9B3):イラストレーター|NaBaBa|
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|「いよいよですな… パーシヴァル、ガラハッド」&br()&br()聖杯城に隠された地下神殿、その祭壇の上に飾られた『赤き聖杯』を前に、ボールスは興奮を隠しきれないようだった。&br()&br()「ヘッ、これで俺らは名実ともに『至高の騎士』ってわけか」&br()&br()ガラハッドはいつもと変わらない軽口を叩いているものの、その左手は落ち着きなく剣の柄を弄んでいる。&br()&br()「ガラハッド、ボールス、まだ終わってはいないぞ。これを我が王の元に持ち帰ってこそ、私たちの使命は達成されるのだ」&br()&br()パーシヴァルもまた、いつものように小言を言いながらも、目の奥に昂るものを隠せないでいた。&br()&br()三人がキャメロットを出て、どれだけの月日が経っただろうか、どれほどの苦難を重ねただろうか――いや、長き旅の感慨など、聖杯の赤き輝きを前には無いに等しきものであった。&br()&br()「そんじゃあよ、この“奇跡”をとっとと手に入れて、王様たちを驚かせてやろうぜ!」&br()&br()ガラハッドの一言に、パーシヴァルとボールスは頷くと、赤き聖杯へと歩み寄った。そして、三人が聖杯に手を伸ばした、その時――&br()&br()赤き燐光が地下神殿を覆った。&br()&br()太陽のように輝く光が、三人の視界と体の自由を奪う。&br()&br()「大丈夫か!? ボールス、ガラハッド!」&br()&br()パーシヴァルの呼びかけに、ボールスが応じる。&br()&br()「ダメです、体の自由が利きません! ガラハッドは!?」&br()&br()しかし、ボールスの呼びかけに、答える者は無く――&br()&br()「どうした!? ガラハッド…! 返事をしろ!!」&br()&br()&br()&br()ガラハッドは、赤白い光の中にいた。そこはとても静謐で、物音、息吹ひとつ聞こえない。息吹――気付くと、そばにいたはずの二人の騎士は姿を消していた。&br()&br()そんな中、光の中心である聖杯の前に、ゆらりと揺れる影が生じた。ガラハッドは剣に手をかけ、背負った大盾を構える。&br()&br()「…何だ…?」&br()&br()眩い輝きの中に落ちた影は、次第に人の形を成し、両手に枷と鎖をかけられた、血のように赤い髪の乙女の姿を現した。&br()&br()「…私は、かつてその杯を赤く染めた罪にて、“聖杯の守護”と“漂泊の責務”を負った“罪人”。ガラハッド・デュ・ラック、私は貴方を、貴方の運命へと導くために来ました」&br()&br()そう告げる乙女に、ガラハッドは眉をひそめた。&br()&br()「俺の運命…? あんたは聖杯の精霊かなんかか? 悪いが、俺はそんな大層なもんじゃない。俺はただ、聖杯をキャメロットに持ち帰りてぇだけのしがない騎士だ。運命だなんだかが似合う人間じゃねぇよ。他をあたってくれ。それより、聖杯をよこしな」&br()&br()ガラハッドはそう答えると、手を差し出した。&br()&br()「…ランスロット・デュ・ラック――その運命が、消えた貴方の父へ続くものだとしても?」&br()&br()その言葉に、伸ばされたガラハッドの手がピタリと止まった。&br()&br()「…おい、あんた、面白れぇこと言うな――奴は、生きてんのか?」&br()&br()何かの琴線に触れたのか、気色ばんだ目で睨むガラハッドに、乙女は目を伏せて答えた。&br()&br()「…“あれ”を、“生きているか”と問われれば、“生はある”とのみ答えましょう… ただ、その魂は私と同じように、牢獄に捕らわれている… そして、赦されざる罪を犯した魂が救われるには、無垢なる者に導かれ、その贖罪を果たさなければなりません。貴方がこれから出会うであろう『赤き隻眼の子ら』が私にとってのそれであるように、貴方もまた、かの騎士を暗闇から救うことができる存在のひとりなのです」&br()&br()ガラハッドは乙女を凝視したまま、さらに尋ねた。&br()&br()「ふーん… じゃあ、もうひとつ聞かせろよ。俺を導くってなことで、あんたになんの得がある?」&br()「それが、破滅へと傾く世界を救うことに――そして、私の罪の、僅かばかりの贖罪に…」&br()&br()そう、寂しそうに語る乙女の答えと共に、ガラハッドは剣と盾を下ろした。&br()&br()「――そうかよ。いいぜ、そもそも俺が騎士になったのは、奴に近づいて、あの高慢顔をぶん殴るためだったしな。なのに、勝手に消えやがって、やり場のない怒りってのにもやもやしてたんだ。ただし、だ。“奴の魂を救う”とかどうとかは約束できねえ。この期に及んであの野郎がクソみてぇなことをぬかしやがったら、この俺の手で引導を渡してやる」&br()&br()気勢よく語るガラハッドに、乙女は微笑みながら言った。&br()&br()「それでいいでしょう。貴方が今のように真っ直ぐな心のままでいれば、かの者の魂は必ずや救われるでしょうから…」&br()&br()そして再び、赤き聖杯は眩き輝きを放ったかと思うと、地下神殿は三人が辿り着く前と変わらぬ静けさを取り戻した。&br()&br()&br()&br()「どういうことです、パーシヴァル…」&br()&br()赤い光が消え、視界と体の自由を取り戻したパーシヴァルとボールスは、目を疑った。&br()&br()その場より、聖杯とガラハッド姿が、忽然と掻き消えていたのだ。&br()&br()戸惑うボールス。パーシヴァルもまた、動揺を隠しきれなかった。&br()&br()「馬鹿な… これが、聖杯の奇跡だとでもいうのか…?」&br()&br()&br()こうして、彼らの旅は終わりを迎えた。&br()&br()だが、この出来事こそが、赤き聖杯と異界を巡る、新たな旅の始まりであることを、今の彼らは知る由もなかった。&br()&br()&br()~『紅き聖杯の伝説』 序章~|
#endregion
:考察|
スロウアタック特化型のディフェンダー降魔。
カルマが完成するとATK240で、スロウアタックが「敵単体と敵周囲に高めの固定ダメージ、さらに敵周囲をスロウ」という性能になる。
さらにハイアーツはターゲット中の敵一体及びその周囲の敵の誘引。このタイプの操作制御効果としては効果時間が長い。
総合すると、やや早めに呼び出して敵の主力一体を駆除して枚数差をつけるディフェンダー、という降魔。
&br()
アタッカーが重要なこのゲームにおいてそれに対してアンチ力が高いため、呼んで損はないタイプ。
ただ終盤に出しても働かないのである程度決め打ちした戦いの方が活かしやすい。
ハイアーツが強いのでディフェンダーが強い種族でも悪くはないのだが、
相性補完の点で見ると魔種に非常に見合っている。
:キャラクター説明|
真名はロンギヌス。
ロンギヌスはイエス・キリストがゴルゴタの丘で磔になった際にイエスの左脇腹に槍を突き刺した盲目の百卒長。
その時に使われた槍は「ロンギヌスの槍」として、様々なゲームや物語において強力な武器や重要な物として扱われている。
さらにイエスの返り血を浴びたロンギヌスはその返り血によって視力を取り戻したとされている。
しかし、LoVでは何故か女性となっている上に槍をさした際に返り血を浴びたせいで、降魔として戦うことを強制されているようだ。
&br()
LoV2にも登場した降魔。
今作と同じように、当時もPRカードの漂泊の罪人が初登場の降魔だった。
漂白ではなく漂泊なので注意。
:関連カード|
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#comment_num2(size=85,vsize=3,nsize=30,num=20)