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Ver3.4(VerRe:3.0) |
Ver3.4(VerRe:3.0) |
身長 |
1.58[meter] |
体重 |
47[kg] |
大切なもの |
騎士道 |
尊敬する人 |
祖父 |
二つ名 |
微笑みの騎士 |
従者 |
最近見つかった |
イラストレーター |
NAJI柳田 |
フレーバーテキスト |
その村は魔物に頭を悩まされていました。魔物は倉の壁や扉を壊しては、中の食糧を盗んでいくのです。その姿を見た者はいませんでしたが、人のものとは思えないほどの食欲と暴れぶりに、これは魔物の仕業に違いない、そう村人たちは考えていました。 そんなある日のこと、噂を聞きつけ村を訪れた女騎士が言いました。 「この村には魔物が出ると聞いた。この私が捕らえてくれよう!」 そう言うやいなや、女騎士は古ぼけた槍を携え、颯爽と飛び出していきました。 翌日、早速魔物を捕まえたと、意気揚々と女騎士が帰ってきました。しかし、報せを受けた村人たちは、女騎士が差し出した魔物を見て驚きました。それは、痩せこけ、頭からみすぼらしいボロをまとったただの幼い少女だったのです。村人たちは怒り、口々に女騎士を罵りました。 --こんな少女が魔物であるものか! --さては報奨目当てだな、この嘘吐き騎士め! 村人たちはすぐに女騎士を村から追い出し、その不憫な少女に温かな食事と綺麗な洋服を与えました。 その夜、少女は村はずれで休息を取る女騎士の元を訪れ、問いました。 あんな風に自分が魔物だなどと伝えても信じてもらえるはずがない。なぜあんなことをしたのかと、と。 「村の皆にどう伝わろうが、君が事件をおこしていた魔物であったのは確かだろう?騎士たる者いかなるときも正直たれ、というのが祖父の教えでね」 自信に満ちた女騎士の答えに、少女は呆れながら、目深にかぶったボロを脱いで言いました。ならなぜ自分のこの「角」のことを言わなかったのか、この角を見せれば、村人たちも自分が魔物であるとわかっただろうに、と。 「私は『魔物を捕まえる』という約束は果たした。それで十分さ。あとは、自分の心に“正直”であったまでだよ」 笑ってそう言ってのけた女騎士に、少女は少しだけ驚いた後、微笑みを返して言いました。 --あんた、おかしな騎士サマっすね。 「これが、私が祖父から受け継いだ、ドン・キホーテ流なのさ」
~『夢なりし紅の騎士物語』 その1~ |
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