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Ver3.4(VerRe:3.0) |
Ver3.4(VerRe:3.0) |
全長 |
1.3[meter] |
重量 |
100[kg] |
生息域 |
地獄の第八圏 |
性格 |
ハードボイルド |
口数 |
案外多い |
その名 |
牙を持つ者 |
イラストレーター |
Kotakan |
フレーバーテキスト |
むせ返るような戦場のにおい。状況を理解すると、オレはすぐさま所定の位置についた。 この戦場に出てから覚えた、この地特有のその所作も、 今や目覚めの熱いコーヒーを淹れるくらい手馴れたものだった。
「また、ここに帰ってきちまったか…」 口ではそう嘯きながら、オレは自身の中に安堵のようなものがあることを自覚していた。
「所詮オレは“牙持つ者”…闘争が似合いというわけだ」 皮肉なものだな―― オレは、自嘲気味に軽く笑うと、眼下の魔法陣を一瞥し、周囲を見渡す。 未だ、敵の姿は見えない。 だが、この肌を焦がすような熱い戦場の風は、遠い敵の殺気をしっかりと運んできている。 今互いに動くのは得策でないだろう。 焦ることは無い。 “時”が来るまで待てばいい…それだけのことだ。 オレは目をつむり、生と死が充満する、 吐き気がするほど馴染みの空気をゆっくりと吸い込んだ。 やがてここら一帯にも血の雨が降るだろう。
「穿つ牙はただ一撃。 それでしまいだ」 オレはその時が訪れるのを待った。敵の姿はまだ無い。 突き立てる牙は既に十分過ぎるほど磨かれている。
「今日墓標に刻まれる名は、オレかお前らか…賭けといこうか」 オレは誰に聞かせるでもなく、口の端を歪めて笑い――
「うるっせぇぞチリアット! マナくらい黙って集めらんねぇのか!!」
………フッ 注文の多い主だ。 |
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