- フレーバーです
「姉様方が望まぬ婚姻など、チルは認めるわけには参りません!」
咲耶姫を逃がした知流姫は、紅蓮の双眸を持つ皇の前に敢然と立ち塞がって言いました。皇はそんな知流姫の言葉など聞こえぬかの如く、咲耶姫を追って立ち去ろうとします。
「待ちなさい! あなたのような方にサクヤ姉様はお任せできません。どうしても…どうしてもというのであれば、代わりにこのチルが娶られましょう!」
若すぎるが故に縁談のなかった知流姫でしたが、敬愛する姉たちを守るためならばと、意を決して告げました。しかし、そんな知流姫の決意を持ってしても、立ち去る皇は足を止めません。
「む…このチルではご不満と。 ならば、この姿ならばいかがでしょう?」
そう言うと、知流姫は軽やかに舞い始めました。その流れるような動きに合わせるかの如く、一面の桜がいっせいに舞い散り、辺りは見事な桜色に包まれます。すると、いつの間にか知流姫の姿は、歳のころ咲耶姫と同じ程の、美しき女人へと変化していました。
「いかがですか? この姿ならご不満もございませんでしょう? イワナガ姉様、サクヤ姉様には及ばずとも、なかなかの美貌と自負しております。」
そう言って、知流姫が目を細め、艶やかな流し目を向けたその先――そこには、既に誰もおりませんでした。
「くっ…姉様方…チルは花と散りました…どうやら、まだ大人の魅力が足りなかったようです…」
知流姫は、色々な意味で、たいそう落ち込みました。
~『紅蓮古事記』 其の壱の③~ -- (名無しさん) 2015-11-24 00:07:02
- キャラデータです
身長 1.47[meter]
体重 39[kg]
大姉 イワナガヒメ
小姉 コノハナサクヤヒメ
見た目の年齢 自在
心の年齢 変わらず -- (名無しさん) 2015-11-24 00:10:12
- 召喚時と覚醒時にスピードアップあります -- (匿名) 2016-01-05 22:36:33
最終更新:2016年01月05日 22:36