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Ver3.2 |
身長 |
1.5[尺] |
草木も眠る丑三つ時。月の陰る暗い夜。男が一人、心細げに家路を急いでいました。 男が古寺の前に差し掛かった時、どこからともなく小さな声が聞こえてきました。 「トウフ…クイネェ…」 男が驚いて立ち止まると、すぐ足元に小さな影が気配もなく佇んでいるではありませんか。 突然、ひゅるりとした生ぬるい風に吹かれて、雲間から顔を出す赤い月。 月は、男の足元にいる“何か”をゆっくり浮かび上がらせてゆきました。 そこにいたのは、まっ白く、ぬるりとしたあやかし。 あやかしは自分の頭をおたまですくい、それを男に差し出していたのです。 男は悲鳴を上げると、倒けつ転びつ逃げてゆきました。
「なんでぃ! こんな可愛い妖精さんの豆腐が食えねぇってのかい! やっぱりもう少し珍しい味の豆腐がいいのかねぇ…」 すくった頭を悩ませる豆腐小僧は、ふと雲間の赤い月を見て妙案を閃きました。 「梅干し! 梅干しを混ぜてみたらどうでぇ!?」 豆腐小僧の、獲物を狙うような視線に気づいたのか、 赤い月はじわりとひとつ揺らめくと、西の方へと逃げ出しました。 「やいやい、待ちやがれそこのでっかい梅干し! オイラの豆腐に混ざりやがれってんだ!」 豆腐小僧も負けじと、赤い月を追いかけました。
――『妖精たちの赤い夜』 その4 |
体重 |
豆腐20丁分 |
使命 |
美味しい豆腐を広めるぜ! |
チャームポイントは? |
妖精らしいプルプル肌でぃ! |
売りは? |
妖精らしい喉越しでぃ! |
あなた、妖怪ですよね? |
は?オイラ妖精だけど? |
イラストレーター |
小玉 |
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