- 40コスト以下の自ユニットの召喚コストを5コスト下げる
-- (都市) 2015-12-19 00:41:53
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◆◆◆の月●■日
今日も『13の鍵』探しだ。今日は、面白いうわさを聞いた。なんでも、あの“国産みの神”と“黄泉の主宰神”の子供とかゆーのが、ここらの海にいるって話だ。てか、バンくんの話だ。だからだいぶしんよーできない感じなんだけど、もしかして、ってこともあるし、かわいそーだし、しょーがないから、ちょっとだけ調べてみよーと思う。
まぁ、もし本当だったら、とーちゃんかーちゃんどっちもすげーし、きっとでっかくて、とんでもねーパワーを秘めているんだろーな。ちょっと、期待してみたりして…。
* * * *
空にぽわんと紋様が現れ、その中からポーとヴィンクスがピョコリと顔を覗かせました。
ポーの目の前に広がるのは、何もない穏やかな海。
「あり? 座標はここらへんであってるはずなんだけどなー。それっぽいヤツいないじゃーん」
ポーは、キョロキョロと辺りを見回しますが、やはり何もありません。間違えたかな? と、ポーがぶつくさ言いながら帰ろうとしたその時です。
「あの…」
不意に下の方から声がして、ポーは驚いて真下を見下ろしました。そこには、縄のようなものに巻かれた、小さな小さな少女が、水面にぷかぷかと浮いているではありませんか。
「うおー、ビックリだ! なんつーところにいるんだ、このチビっ子は!」
少女はじぃっとポーのことを見つめていたかと思うと、おずおずとポーに尋ねました。
「あなたは… わたしの…ととさまですか…?」
「……は? いや… あたいは… ととさまじゃないよ。てゆーか、どー見たって、あたいは女子だろ…」
少女は目をぱちくりさせると、また尋ねました。
「じゃあ、あなたは…かかさまですか…?」
「じゃあ、ってなんでだよ。この若さあふれるあたいが子持ちに見えるのか? なんか、びみょーに傷つくな… とにかく、ととさまでもかかさまでもないよ」
すると少女は、悲しそうな目で言いました。
「そうですか… それはとても…残念です…」
そう言うと、少女はこつ然と姿を消し―――そうになったので、ポーは慌てて少女の縄をつかんで尋ねました。
「あーまてまて。この辺にさ、ちょー大物の神さまの子供がいるはずなんだけど、チビっ子、あんたそんなやつ知らない?」
少女は姿を消すのを止めて、何かを考えるようなそぶりを見せましたが、目をぱちくりとさせたまま、ポーの問いかけには答えませんでした。
ポーは頭をポリポリとかくと、「うーんチビッ子にわかるよーに説明してやるかー」とヴィンクスの型に飛び乗りました。
「えーとなー、そいつは国とか産んじゃうすんごい神と、あの世を支配してるすんごい女神の子供なんだ。あたいの見立てじゃ、きっとすーんごい大きくて、すーんごく強そうなやつなんだ。なんかごわ~~って火を吐いたり、ぼへ~~って水出したりする、そんな感じなー。なんでそんな子を探してるかっつーと、そいつは『13の鍵』の候補なんだよ。『かぎ』、わかるか? ドアとか開けるやつな。あたいたち的には、そいつは光…う~ん、こう、正義っぽいやつでな、それがいろいろあって悪~い感じ…でもないか、んー言ってみると結構むずかしいな… ま、まー、お子ちゃまにはそんなこと言ってもわかんないか――って、いないし!!!」
ポーがふと足元を見やった時には、すでにその姿はなく、はるか遠くの波間に、ぷかりぷかり、ふわりゆらり、少女は流されておりました。
* * * *
――ほらな、やっぱバンくんの話はしんよーならねー、って話だ。まったく、ほんとに、ちょーぜつ期待してなかったが、そんした気持ちでいっぱいだ。はぁ~、いたらきっと、どえらいはいぱーで、ヴィンクスの次の次くらいにかっこいー奴だったんだろーなー……お? ヒルコはいづこ? なんちって。
――ある日の『ポーのスカウト日誌』より
身長
神縄入れると少し大きいですよ
体重
浮いているので…
最高速度
流れの速さ次第
まとっているもの
気付いたら巻かれていた神縄
神縄の機能
物を持ったり、歩いたり
神縄の中
秘密がいっぱい
-- (名無しさん) 2016-07-17 00:47:17
最終更新:2016年07月17日 00:47