―映画館ではあんなことしやがって…
それでも…豪炎寺のことを嫌いにはなれない。
―だって…好きな人にあんなことされたら嬉しいに決まってるから。
…絶対、そんなこと言ってやらねーけど…
約束
俺達はあの鉄塔広場に来ていた。
初めて会った場所は河川敷だけど、ここは俺にとっても豪炎寺にとっても特別な場所だ。
上手く言えないけど、なんか特別なんだ。
「豪炎寺。」
隣にいる大好きなヤツの名前を呼んだ。
そうすると豪炎寺は低い声で返事をする。(その声の低さがまたカッコイイ…と思ってしまう)
俺の方を向いた豪炎寺は、その後ろの夕日のせいもあるんだけどまぶしく見えた。
「今日のデート、楽しかったか?」
豪炎寺はそう聞いてきた。
やっぱりデートだったんだな…まぁわかってたけどさ。
もちろん、楽しかったに決まってる。ちょっと恥ずかしかったけど。
「おう!」
俺はニカっと笑って元気よく返事をする。
そうすると豪炎寺が可笑しそうに笑う。
「笑うなよ!」
「悪い…でもあんまりにも色気ない返事だからさ。」
そういうと豪炎寺はまだ笑っている。
なんだかちょっとムっとしたので、俺は豪炎寺に不意打ちをかけることにした。
俺は豪炎寺の口をめがけて顔を寄せる。
―がちっ!
…失敗して歯があたった。
「いひゃい…」
「つ…馬鹿だな…」
なんだと!と言い返そうとしたができなかった。
豪炎寺が俺の口を塞いだからだ。
なんで好きな人と唇を合わせることが特別なのだろう。
それはわからないけど、俺は豪炎寺のキスに夢中になっていた。
「円堂。」
「何?」
俺は豪炎寺に抱き締められたまま返事をする。
あんまり恥ずかしくはない。
…ここまではあまり人が来ないから。
「お前に会えてよかった。」
…なんてこと言いだすんだよ。
だけど、そう言ってくれるのが嬉しかった。
「おう、俺もだ。」
そう言ってやると豪炎寺は俺をもっと強く抱き締める。
豪炎寺に抱かれていると、なんだかすごく安心したような気になる。
それに豪炎寺の体温が、俺にとって心地いいんだ。
「豪炎寺…ずっと一緒にいてくれよ。」
俺は無意識にそう呟いた。
…なんて恥ずかしいことを言ってんだ俺…これじゃまるでプロポーズじゃんか!
…どうか豪炎寺の耳に届いていませんように。
なんて、どう考えも無理な願いだった。
「ああ…約束する。」
だけどそう言ってくれて嬉しかった。
ほんとにずっと一緒にいてくれるような、力強い声を聞いたから。
…絶対、絶対約束だからな!
あとがき
まぁベタベタだけどこれ2の伏線です。
でもあと3~4本は1の時間軸で書きたい。
彼等はすごくラブラブ(死語)ですが人前ではちゃんとわきまえてます。
実際この年頃で同性で、なんてすごくデリケートな問題だからね。
当然理解もされないし、異性では本当に理解してくれてるか怪しい…というのがうp主の考え方(
中学生の頃は俺も若かったです…ねー…^q^
最終更新:2009年10月21日 08:03