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チームを抜ける。
それが最善だと思った。
監督の言うとおり、俺がいるとみんなに迷惑がかかる。

―円堂、お前にも。




2人なら




「貴方にはチームをやめてもらうわ。」

そう言われた時、俺に衝撃が走った。
無理もない、さっきの試合はボロボロだった。
きっと何か感づかれたんだろう。
今の俺がチームにいても、プラスにはならない。
実際、俺は…

みんなが動揺している中、俺はその場にいることができなくて思わずその場から逃げるように走った。
俺はもう、ここにいることはできない。

「豪炎寺!」

背後から円堂の声が聞こえる。
…決意が揺らいでしまいそうだった。
円堂…俺は…


…最後にもう一度円堂と話したいと思った。
俺はスピードを緩め、シカ公園で円堂を待つ。
円堂はすぐに追いついてきた。
俺を見つけるや否や、俺に勢いよく抱きついてくる。
―円堂とも、もう会えないのか。
そう思うと少し涙腺が緩む。
円堂の前でみっともなく泣くなんてことはできなかった。
俺は歯を食いしばって泣きそうになるのを耐える。


「豪炎寺…行っちゃうのか?」

腕の中の円堂は、少し涙ぐんだ声だった。
俺のせいで泣かせてしまっている…それがとても悔しい。
だけど円堂に迷惑をかけたくなかった。
チームの皆より誰よりも、お前に。
だから――

「ああ…すまない、円堂…」

そう言うと円堂が腕を回してくる。
その腕の力は弱く、見ていてとても痛々しかった。

「…やだ…行くな…行くなよ…」

俺は円堂の手を優しくほどく。
これ以上いると、決意が揺らいでしまいそうだった。
夕香も、円堂も、俺にとっては大事な存在だから。

「一緒にいると、お前たちに迷惑がかかるんだ…わかってくれ。」

「…!」

俯いた円堂が、肩を震わせているのがわかる。
…いつも笑っている円堂が、泣いている。
円堂の涙が、コンクリートを濡らしていた。
だけど、円堂は俺の腕を掴んだ。
さきほどの弱々しさはどこにもなく、今度はとても強い力だった。

「なら…俺も一緒に行く。」

「なっ…!?何言ってんだ!お前がいなくなったら誰がチームを率いる!誰がゴールを守るんだ!」

思わず強く言い返してしまう。
だが円堂は揺るがなかった。
涙を乱暴に拭うと、覚悟を決めた目で俺を見つめる。

「それでも…それでもお前の傍にいたい!お前を1人にさせたくないんだ!」

その目に迷いなどなかった。
俺は円堂の剣幕に圧倒される。
だけど――

「一緒に連れて行ってやれ、豪炎寺。」


円堂の背後から、鬼道が現れた。
もしかすると、ずっと見ていたのかもしれない。

「……だけど……」

「チームの方は俺がなんとかしてみせる。円堂の意思を無駄にしてやるな。」


そう言う鬼道の目は、辛そうだった。
だけど、それでも円堂を一緒に行かせたいようだった。
その手には俺達の荷物と…おそらく鬼道の餞別。
まるで、こうなることを見通していたように。

俺は鬼道が差し出した荷物を受け取る。


「鬼道…ごめん…」

「謝るな。…必ず2人で帰ってこい。絶対だ、いいな!」

「鬼道…」

―すまない…





夜風が冷たい。
こんな場所じゃ、やはり寒いか。
隣にいる円堂がぶるっと肩を震わせた。
俺は円堂を抱き寄せる。

「…本当に、後悔してないのか。」

「…してない。お前と離れることの方が辛かったんだ。」


俺達は夕食をコンビニで済ませ、偶然見つけた空家で腰を落ち着けた。
鬼道が用意してくれたジャージが(もちろん、餞別の金も)ありがたかった。

「…すまない、円堂。だけど…俺も離れたくなかった。」

ありがとう。
―――俺のために泣いてくれて。
―――俺の傍にいてくれて。

「謝るなよ。お前を1人にしたくなかったんだ。事情は知らないけど…ほっとけないから。」

「…円堂…」

俺は隠し事をしているのに、こうして円堂は俺を1人にしないと言ってくれる。
それが嬉しくて、更に強く抱きしめた。

抱き締めているうちに眠ってしまったらしく、目が覚めると朝日が眩しかった。
隣を見ると円堂がすやすやと寝息を立てている。
腕の中にいる円堂が愛しくて、起こさないようにそっと口づけをした。





あとがきという名の懺悔

やっちまった^p^
でもまだ2人共子供だから、そんなに強くないと思います。
子供の恋愛はこんな感じだと思いまして。お互いが必要な存在なわけで。
この後2人は鬼瓦さんに保護されて沖縄へ飛ぶことでしょう。
しかもこれ、続きます。さーせんwww

しかし鬼道さんちょっと大人すぎる…けどどこのサイトでもそんな感じだと思います。
特に豪円+鬼道のとこだと大体そんな気が…するのは俺だけですかね?
この後の鬼道さんは円堂の代わりにキャプテンになることでしょう。
GKとFWの代わりは先に立向とかアフロディとかが博多で仲間になっちゃうとかそんな超次元展開(
最終更新:2009年10月24日 18:30