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俺にとって、ゴールキーパーはじいちゃんとの共通点。
写真でしか知らないじいちゃんだけど、ゴールキーパーをしていれば繋がってる気がしたんだ。
…だけど…





心の支えは





俺が点を取りに行ったらゴールが空いてしまう。
それはキーパーとしては致命的なことだ。
監督や鬼道は、その点を考えて俺をキーパーから外した。
わかってる。ゴールががらあきになってしまうことがどれほど危険なことか。
立向居は優秀なキーパーだ。
きっと、俺以上の才能を持ってる。そんな気がする。
……これからはリベロとしてサッカーをやるんだ…俺は…


「円堂。ちょっといいか。」

「豪炎寺?どうしたんだよ。」

今日もあの技を身につけるべくタイヤで特訓した後。
俺が顔を洗っていると後ろから豪炎寺の声が聞こえてきた。

「…来い。」

「ちょ…どこに連れてくんだよ…!」

豪炎寺が俺の腕を掴む。
俺の有無も聞かずに人気のない場所まで連れてこられた。
確か、いつかの校舎裏だったと思う。
豪炎寺が真剣そうな顔で俺を見る。

「お前、辛くはないのか?」

「…何が?」

「…誰も見てない…大丈夫だ。」

「…だから…何が…」

「そうやって無理に抑え込むな!」

豪炎寺が突然声を荒げた。
…気付かれてたんだ。こいつには。
…ほんとはやっぱり辛いんだってことくらい…

「…立向居は、キーパーの才能があるんだ。俺はリベロでも平気…」

「嘘だ。」

「嘘じゃない!俺は辛くなんかない!」

「…だったらなんで泣きそうな顔なんだ。そんな顔、俺は見たくない…」

豪炎寺が俺のことを抱き締める。
抱き締められた瞬間、俺の中で何がが爆発して涙がぼろぼろと出てきた。
辛かった。悔しかった。
ずっとキーパーをやってきたのに、いきなりやめろだなんて言われて平気なはずがなかったんだ。

「しゅ…や…お、れ…」

「…大丈夫だ。俺の中では、キーパーはお前しかいないから…」

「しゅう…やぁ…!」

「辛い時はいつでも言えよ。俺の胸ならいくらでも貸してやるから…」

俺はみっともなく、声をあげて泣いた。
こんなことずっと無かったのに、豪炎寺の前では我慢なんかできなかった。
…豪炎寺の優しい言葉に、また泣きたくなる。
俺は小一時間、それこそ豪炎寺のユニフォームをぐしゃぐしゃにしてしまうほど泣きじゃくった。





「…ごめんな。あんなに泣いちゃって」

「気にするな。」

びしょびしょになったユニフォームはさすがに気持ち悪いのか、豪炎寺の上着はそのへんの木に干してあった。
脱いでいるわけなので豪炎寺の上半身は当然裸だ。
秋たちに渡せと言ったのに、俺に気を使ってなのかしなかった。
俺が泣きやんでも俺のこと離してくれない。けどきつく抱きしめてるわけじゃない。
豪炎寺の体温がすごく心地よかった。

「俺さ…キーパーやってると知らなかったじいちゃんと繋がってるみたいで嬉しかったんだ。」

「知ってる。俺もお前のキーパー姿、すごく好きだから。」

「恥ずかしいこと言うなよ…!」

照れくさかった…でも嬉しかった。
俺のこと理解してくれてるみたいで、嬉しかったんだ。

「…お前がこうやってサッカーやってなかったら、俺だってサッカーやめてた。お前に出会うことは…あったけど…こんなに一緒にいられるようなことはなかったと思う。だから…」

豪炎寺が抱き締める力を強める。
成長期だけど逞しいその身体は、男の俺だって見惚れてしまう。(惚れた欲目かもしれないけど)

「お前のじいちゃんに感謝したい。俺とお前がサッカーしてるのは、お前のじいちゃんのおかげだからな。」

「豪炎寺…」

「今は立向居がキーパーだけど、雷門のキーパーはお前だからな…」

「うん…」

豪炎寺はいつも俺が必要としている言葉をくれる。それがとても嬉しかった。
同じ歳なのに、すごく頼もしい…
いっぱい泣いて、すごく気分が晴れたんだ。

ありがとう…修也…俺と出会ってくれて…
ありがとう、じいちゃん…修也と、サッカーさせてくれて…






あとがき
アニメ版のキャプテンは大人すぎる。
少しくらい悔しいとか、そういう負の感情を持っていいよ。
そんなに強がらなくていいよ。
っていう妄想から生まれたネタ(

もちろん円堂は強い子なので人前では泣きません。
でも豪炎寺の前では泣いてしまう。
そんな円堂を優しく抱きしめる豪炎寺かっけえ(
と思いました(

俺だってそんな経験…ないです^p^
昔泣き虫だった俺は高校からもう感動の涙すら流せない冷酷人間です(
最終更新:2009年11月02日 23:18