「じゃあ、6時に駅前な!」
ちょっと恥ずかしいけど、やっぱり楽しみだ。
だって、今日は初めての―
「豪炎寺!こっちこっち!」
駅前はすごい人だかりだった。
それもそうだ、今日は12月24日…つまりクリスマス・イブなわけで。
人だかりの中にはたくさんのカップルがいる。
そんな人だかりの中でも、豪炎寺を見つけることは簡単だ。
逆立った髪は、遠くからでも目立つから。
(…マフラー、してる…)
…プレゼント…ミスったかな…
「悪い、円堂…待ったか?」
思いにふけっているうちに、豪炎寺も俺のことを見つけたようだ。
「い、いや…待ってないぜ、大丈夫。」
突然話しかけられて、声が裏返る。
合流できたので俺達は、どちらとなく人が少ない方へ歩き出した。
「何言ってんだよ…顔赤いぞ、寒かったろ。」
「へ…ちょ、豪炎寺…!」
何をするかと思えば、豪炎寺が俺の顔に手を伸ばしてくる。
駅からだいぶ離れてきたとはいえ、人だってちらほらいるのに。
クリスマスに男2人、というのは恥ずかしい…俺が。
「悪い、まさかクリスマスにお前からお誘いが来るとは思ってなかったから…つい。」
豪炎寺とこういう関係になったのは中学生の頃だけど、クリスマスを一緒に過ごせたことはない。
豪炎寺は夕香ちゃんのことがあるし、俺も家族とクリスマスが恒例だった。
…気恥ずかしくて、でも今回は豪炎寺と一緒にクリスマスを祝いたくて。
「今日は楽しもうな。周りの目なんて気にするな。何かあっても俺が守ってやる。」
…本当に。こいつは…
「円堂、顔真っ赤。」
「う、うるさいな!」
いつもだけど、豪炎寺は俺の反応を楽しんでいる。絶対。
俺が照れてるってことは、バレバレで。
…いつまで笑ってんだよ!
「あんまり拗ねるなよ…ほら。」
豪炎寺は笑うのを止めて俺に近づいてくる。
…首に何かが巻かれた…マフラーだ。
それは鮮やかな赤で、まるで炎を思わせる。
「メリークリスマス、円堂。」
「豪炎寺…」
まさか、同じプレゼントを用意してるなんて。
…だけど。
「…豪炎寺。」
「どうした、円堂。」
名前を呼べば優しい声で返してくる。
俺はマフラーを取り出しながら言った。
「俺もマフラーにしたんだけど…さ」
「…このマフラーがあるから、無駄だったって?」
頷く。
すると豪炎寺は俺を抱き寄せてこう言った。
「馬鹿だな…お前のくれたマフラーの方がいいに決まってるだろ。」
身に着けていたマフラーを外して、俺のマフラーを巻いた。
俺が選んだマフラーの色は、豪炎寺の髪に似せて選んだつもりだ。
「大切にするからな。」
「…うん、俺も。」
この後は豪炎寺に家にお邪魔して。
ケーキとシャンパンで、ささやかなクリスマス。
夕香ちゃんは友達の家でパーティらしく、親も病院勤めでいない。
豪炎寺と、本当に2人きりのクリスマス。
豪炎寺と初めてのクリスマスは―
―寒かったけど、すごく暖かい感じがしたんだ―
あとがき
授業中に書きました(
それにしてもなんというご都合主義。
いつでも家に1人きり設定にできるとか豪炎寺家はなんてやりやすい設定なんだろ(
というか久々の更新がなんだか微妙な出来でごめんなさい。毎回ですけどねw
とりあえず豪炎寺に「馬鹿だな」って言わせたかったんです。
というのもエロゲで平井ボイスの↑のセリフがたまらなかったのがきっかけなんですがね?(
最終更新:2009年12月24日 14:01