積読の出口 - (2009/03/11 (水) 02:51:35) の1つ前との変更点
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&topicpath(top=Top)
&bold(){◇さよなら積読、清々しい部屋こんにちは}
かつて日々の忙しさにかまけて、学習することを、書籍を消費することで代償させていました。その結果が、蔵書の異常な蓄積という形で私の生活環境を蝕んでいました。
**なぜ積読を解消することにしたのか
自分の所有物を減らすことが目的でした。衣服や家財道具と違って、本は中身を確認しないと、今後も利用し続ける必要のある物か判断付かないため、処分に手が付けられなかったのです。
また、自室の収納スペースを超過して書籍を所有していたため、直接床において保管しており、自室での生活がこの書籍の存在で不自由になってきました。
前年の大掃除がきっかけで、自室を掃除し、不要物を廃棄することに徹底して取り組み始めました。すると、私生活の空間が見違えるように明るくなり、日常生活の気分も爽快で、以前よりも前向きに物事が考えられるようになるという利点を感じられるようになりました。
すると、それまで本に埋もれて暮らすというのは聞こえが良いと思っていましたが、実は積読の山が、必要な学習を先送りにする環境を作り出しているように見えてきたのです。
私は、将来読み返す必要のある書籍だけを手元に置くことに決めました。
**全体像を眺めてみた
積読中の本を床に集めると、合計42冊になりました。総額84,211円という、自分にとってはおそろしく高額な不良債権でした。参考までにメディアマーカーという読書ログサイトに[[このかつての積読リス>http://mediamarker.net/u/luminousspice/tag1/積読旧蹟2007/]]を記録しておきました。
さらに書籍の山をテーマ別に分類してみました。実際には7種類、経営、教育、歴史、技術、経済、組織、フリースタイルとなりました。
次に一枚の紙にテーマ別に分けて個々の本のタイトル、予定読了日数を記録していきました。予定日数は、大まかに1日、2日、3日、一週間、二週間と記録しました。そのために、それぞれの本を手に取り、表紙と目次、ざっと中をめくって内容を確認しました。それぞれの本を購入したときの記憶をたどって、なぜ自分がこの書籍の情報を必要としたのか再確認してみました。
こうやって、42冊のテーマ別に分類済みの積読目録ができました。この積読中の書籍の知識を身につけることで得られる利点が想像できるようになりました。
それまでは、個々の書籍をどう読むかというプランを複数平行して持っている状態でしたが、積読の書籍を一つの知識の集合体として捉えて計画を立てることができるようになり、見通しが明るくなってきました。
**道筋を確かめてみた
それではいったい、いつゴールできるのか終了予定日を計算してみました。それには、積読目録に記録した読了日数を合計しました。最短で41週間かかることが分かりました。また、毎日自由時間を全て読書に費やすことが出来ないので、50%予定オーバーした62週後の日付も同時に算出しました。これでいつ終わるか具体的な日付が分かりました。
また、どの順番に読んでいけばよいのか、それぞれの書籍の優先順位を付けました。目標は、自室の空間確保であり、読み終わったものから直ちに処分することを考えて、予定日数の少ないものから優先にしました。同じ日数の場合は、優先順位に差を付けず同じにしました。
これで、今までのように何を読むか迷うこともなく、いつ終わるとも分からない不確かな気持ちは解消されました。
**簡単なところから取りかかった
この目録を作成した日から、すぐ読み終わるものから読み始めました。
[[読書環境>学ぶ環境]]にも注意を払うことにしました。なるべく集中できる最適な環境を探し求めてそこで読むように心がけました。通勤電車の中と、勤務後の読書カフェを主に使いました。
一冊読み終わったら、目録にあるタイトルの上に横線を引いて記録しました。さらに分類テーマの横にその分野の本が何冊読み終わっているか正の字を書いて計算しました。新たに本を読み始める前には、次に何を読むか優先順位を参考に事前に決定しました。
また、読書ペースを記録するようにしました。スケジュール表に記録を残し、月当たりのペースを維持するように心がけました。
可能な限り、複数の本を同時並行で読むことにしました。一つの本が煮詰まると、気分転換に別の分野の本に切り替えました。これによって、一冊の本がボトルネックになることを防ぎました。
さらに新規の積読は禁じました。買ってから3日以内に読み終わる本以外は買わないことにしました。
**結果はどうなったか
そして、実際には65週目で読了することができました。
やはり、計画通りにはいかず、一冊も読めない月が4回ほどありました。6ヶ月目、8ヶ月目、10ヶ月目、13ヶ月目でした。半年から一年目がスランプに苦しんだようです。
それでも、どれを読めば、いつ終わるか明確にしていたので、挫折せずに続けることができました。
ある程度読み進んだところで、進捗の進んだ分類テーマの本を集中的に読んで、終了済みテーマをつくるという中間目標を追加で設定しました。
晴れてすっきりした自室で、快適な毎日を過ごしています。
今こうして振り返って考えてみると、積読自慢というのは自分の不勉強を誇るようなもので、新しいことに絶えず挑戦する前向きな態度ではなかったですね。もし、積読中の方がいらっしゃいましたら、速やかに解消されることをおすすめします。
私の積読解消の経験が、皆さんのお役に立てるなら、さらに喜ばしいです。
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#vote2(このページを家族友人に勧めたいと思う,time=60,count=1,format=votenum)
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かつて日々の忙しさにかまけて、学習することを、書籍を消費することで代償させていました。その結果が、蔵書の異常な蓄積という形で私の生活環境を蝕んでいました。
**なぜ積読を解消することにしたのか
自分の所有物を減らすことが目的でした。衣服や家財道具と違って、本は中身を確認しないと、今後も利用し続ける必要のある物か判断付かないため、処分に手が付けられなかったのです。
また、自室の収納スペースを超過して書籍を所有していたため、直接床において保管しており、自室での生活がこの書籍の存在で不自由になってきました。
前年の大掃除がきっかけで、自室を掃除し、不要物を廃棄することに徹底して取り組み始めました。すると、私生活の空間が見違えるように明るくなり、日常生活の気分も爽快で、以前よりも前向きに物事が考えられるようになるという利点を感じられるようになりました。
すると、それまで本に埋もれて暮らすというのは聞こえが良いと思っていましたが、実は積読の山が、必要な学習を先送りにする環境を作り出しているように見えてきたのです。
私は、将来読み返す必要のある書籍だけを手元に置くことに決めました。
**全体像を眺めてみた
積読中の本を床に集めると、合計42冊になりました。総額84,211円という、自分にとってはおそろしく高額な不良債権でした。参考までに[[メディアマーカー>http://mediamarker.net/u/luminousspice/]]という読書ログサイトに[[このかつての積読リス>http://mediamarker.net/u/luminousspice/tag1/積読旧蹟2007/]]を記録しておきました。
さらに書籍の山をテーマ別に分類してみました。実際には7種類、経営、教育、歴史、技術、経済、組織、フリースタイルとなりました。
次に一枚の紙にテーマ別に分けて個々の本のタイトル、予定読了日数を記録していきました。予定日数は、大まかに1日、2日、3日、一週間、二週間と記録しました。そのために、それぞれの本を手に取り、表紙と目次、ざっと中をめくって内容を確認しました。それぞれの本を購入したときの記憶をたどって、なぜ自分がこの書籍の情報を必要としたのか再確認してみました。
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こうやって、42冊のテーマ別に分類済みの積読目録ができました。この積読中の書籍の知識を身につけることで得られる利点が想像できるようになりました。
それまでは、個々の書籍をどう読むかというプランを複数平行して持っている状態でしたが、積読の書籍を一つの知識の集合体として捉えて計画を立てることができるようになり、見通しが明るくなってきました。
**道筋を確かめてみた
それではいったい、いつゴールできるのか終了予定日を計算してみました。それには、積読目録に記録した読了日数を合計しました。最短で41週間かかることが分かりました。また、毎日自由時間を全て読書に費やすことが出来ないので、50%予定オーバーした62週後の日付も同時に算出しました。これでいつ終わるか具体的な日付が分かりました。
また、どの順番に読んでいけばよいのか、それぞれの書籍の優先順位を付けました。目標は、自室の空間確保であり、読み終わったものから直ちに処分することを考えて、予定日数の少ないものから優先にしました。同じ日数の場合は、優先順位に差を付けず同じにしました。
これで、今までのように何を読むか迷うこともなく、いつ終わるとも分からない不確かな気持ちは解消されました。
**簡単なところから取りかかった
この目録を作成した日から、すぐ読み終わるものから読み始めました。
[[読書環境>学ぶ環境]]にも注意を払うことにしました。なるべく集中できる最適な環境を探し求めてそこで読むように心がけました。通勤電車の中と、勤務後の読書カフェを主に使いました。
一冊読み終わったら、目録にあるタイトルの上に横線を引いて記録しました。さらに分類テーマの横にその分野の本が何冊読み終わっているか正の字を書いて計算しました。新たに本を読み始める前には、次に何を読むか優先順位を参考に事前に決定しました。
また、読書ペースを記録するようにしました。スケジュール表に記録を残し、月当たりのペースを維持するように心がけました。
可能な限り、複数の本を同時並行で読むことにしました。一つの本が煮詰まると、気分転換に別の分野の本に切り替えました。これによって、一冊の本がボトルネックになることを防ぎました。
さらに新規の積読は禁じました。買ってから3日以内に読み終わる本以外は買わないことにしました。
**結果はどうなったか
そして、実際には65週目で読了することができました。
やはり、計画通りにはいかず、一冊も読めない月が4回ほどありました。6ヶ月目、8ヶ月目、10ヶ月目、13ヶ月目でした。半年から一年目がスランプに苦しんだようです。
それでも、どれを読めば、いつ終わるか明確にしていたので、挫折せずに続けることができました。
ある程度読み進んだところで、進捗の進んだ分類テーマの本を集中的に読んで、終了済みテーマをつくるという中間目標を追加で設定しました。
晴れてすっきりした自室で、快適な毎日を過ごしています。
今こうして振り返って考えてみると、積読自慢というのは自分の不勉強を誇るようなもので、新しいことに絶えず挑戦する前向きな態度ではなかったですね。もし、積読中の方がいらっしゃいましたら、速やかに解消されることをおすすめします。
私の積読解消の経験が、皆さんのお役に立てるなら、さらに喜ばしいです。
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