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『海を渡ったトリンニの冒険』

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lupinduke

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『海を渡ったトリンニの冒険』
Trinni's Adventure's Abroad
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DoFゾーン、ピラーオブフレイムでのコレクション報酬です。
アイル・ダルの歴史で提出したレポートで「バジャー以下」の評価をもらった、落第学生Trinni Mellisiusの冒険です。

 学生Trinni Mellosius著

 というわけで私は先生に「卒業したいなら、今まで行ったことのない場所に行きなさい。1年ほど過ごして来るのです」というお言葉をいただきました。

そして遥々ピラー・オブ・フレイムに来てみました。同じ失敗は繰り返さないようにします!
 「1年間の異国旅行」(先生たちは私たちの旅をそう呼んでいました)の行き先をどこにしようか、クラスメイトとわいわいやりながら相談していた段階で、旅のプランに私ほどの想像力を詰め込んだ人はいませんでした。

まあ、想像力でハーフエルフの右に出る種族はありません。ちまたでもそう言いますよね。

とにかく、あのとき私は次のように宣言したのでした。
「私は商人の船に乗るわ。海のことを知り尽くし、海の女になってやるわ!」と。
 お察しでしょうが、この宣言は口だけで終わってしまいました。だけど万事は結果オーライ。お母さん、私は今も生きています。

私が威勢よく乗り込んだ船は、こともあろうに遭難してしまったのです! だけどしばらく漂流するうちになんとか進路を見つけられたらしく、結局はティアーズ港に入港することができました。ティアーズ港、ここは巨大な砂漠の端に位置する港です。

やっと上陸できた頃には、私はすっかり船上の暮らしに嫌気がさしていたのでした。船に乗るのはもう御免だし、残りの期間はこの砂漠の地で過ごすことにしました。ここなら日干しもできますしね。といっても、私は砂漠についてまったくの無知であることを思い知らされました。砂漠で長く過ごしていると、髪の毛のダメージがものすごいんです!
 ティアーズ港の名前の由来ですが、はじめ私は「涙の海」にちなんだものだと思っていました。ところが実際は、港から少し内陸にある2、3個の泉(泉と呼ぶのをためらうくらい小さな水たまりです)から命名されたものだそうです。

砂漠で暮らしというものは、新鮮な水がなかなか手に入らないようです。私は頭を洗うのに水袋の水を使ったのですが、現地の人たちはそれを見て目をまん丸にしていました。ですがこれ、私には大事なことだったのです。というのも、海風の塩気にやられたせいで、私の髪の毛はすっかり枝毛になってしまったのです!
そうそう、現地の人や出来事の印象を書かねばならないのでした。私が受けた印象として、彼らはいつもピリピリしてる感じでした。

基本的に、ここのダーヴィンはコモンランドで見たダーヴィンと似ています。細かいところが少しずつ違うだけのようです。初めて見るほどまっ黒に日焼けした人もいました!性格的には、割とビクビクしています。

私たち(というのは、Stergieという男の子と私です)が散歩した時のことを書きましょう。2人はオークハイウェイという古い街道を散歩していました。ところが、谷から小岩が転がってくるたび、Stergieったら戦いの構えを取るのです。
「ちょっと神経質すぎないかしら?」とか思っちゃいますよね。
 私はしばらくStergieの家族と旅をしました。でもその間、頭を洗うのを禁止にされてしまったのです。そのせいで、私の髪から艶や輝きがなくなってしまいました。

ただでさえ潮風で髪が傷んでいたのに、艶と輝きまで消えてしまったのです。臭いし汚いし、たまったものではありませんでした。

そういうわけで、私はしばらく1人になることに決めました。うまく行けば自分専用の井戸なんかが見つかるかもしれません。そうすれば髪のお手入れを欠かさなくて済むようになりますよね。新しい出会いもあったりするかもしれないし。
 Stergieはかなり悲しげな顔をしてました。彼ったら、私のことを気に入ってたんだと思います。私たちは固い握手を交わしました。そしてウィローウッドから持ってきたドングリを記念に渡すと、私は先へと進みました。

先生から「現地で会った人たちのため、記念になるような品物を持っていきなさい」と言われていましたが、ちゃんと覚えていたんです。正直言って、最初は面倒くさいと思ってたんですけどね。だって考えてもみてください。行ったのが仮にフィーロットみたいなところだったら、そんなもの持って1年も過ごすだなんて……ねえ。

でもこの旅に関しては、お土産を用意しておいて本当によかったと思いました(ドングリはかさばって重かったですが)。
 それから数日後、私はピラー・オブ・フレイムにいました。ピラー・オブ・フレイムはとてもクールなところです(Deadly Critterがうじゃうじゃしてるのを除けば、ですが!)。

どんな自然のいたずらなのでしょう、ここでは無数の岩々が柱の形をなしています。どれもものすごく背が高いんです!普通に下を走っていると、迷路の中にいるような気がするほどです。夕暮れ時には、岩の柱はまばゆい夕陽に照らし出され、まるで色鮮やかな絵画を眺めているようです。深い藍色に染まった空も、あまりにきれいで鳥肌が立っちゃいそうでした。

オータリアンのキャンプでは、本当にすごい人たちに会いました。
オータリアンの人たちのことで唯一悩みの種だったのは、Soulsek Roのことばかり延々と繰り返すことでした。
「Soulsek Roばんざい!」とか、
「Soulsek Roの加護があらんことを!」とか、明けても暮れてもそればっかり。

初めのうちは割とどうでもいいのだけど、あまりにしつこくてしまいには腹が立ちました。

どちらかと言えばってことだけど、私は寛容なタチだと思います。この人たちがそういう神様を崇めたいなら、それはそれでいいんです。でもね、物事には限度ってものがあるでしょう。言ってる意味、わかりますよね? 無宗教の人にとって、オータリアンとデートするのはなかなか骨の折れる出来事です。
 砂漠では、今でもというか未だにというか、Soulsek Roを崇拝している人たちと会いました(太陽を司る神でしたっけ?)。

そこではいろいろあったのですが、とりあえず私が苦労したのは「神の話をしないようにすること」でした。というのも、私が神々の話をすると、皆さんものすごく取り乱しちゃうんです。……私、変なことを言ってたのかしら? らしか私は「神々はどこかへ行ったんですよ、私たちを置き去りにしてね」ぐらいしか言わせてもらえなかったのですが。

そのころ私はオータリアンの男の子と付き合ってたんですが、私がこの話をすると、彼は耳までまっ赤に染めて口をパクパクしてました。けっこう可愛い男の子だったんだけど、機嫌を取るのは難しかったです。
彼らと2週間ばかりご一緒させてもらいました。私と同じ頃、ハーフエルフのカップルとウッドエルフが来ていたし、楽しく過ごすことができました。

この人たちとは「ケイノスの方でどういう変化が起きているか」みたいな話題で盛り上がりました。長いことケイノスに戻っていないということなので、情報を仕入れたかったようです。皆さんにもドングリを渡してあげました。

そうそう、Captain Nyelashからハーブのお薬をいただいたんです! 私が髪の毛のことで悩んでいるのを見かねてね、とのことでした。今から思えば、もっと滞在を延ばさせてもらえばよかったと思います。
 後にスウィフトライダーでひとつ仕事をさせてもらいました。あの人たちはメッセンジャーみたいな仕事に携わっているということです。

お給料は悪くありませんでした。それに彼らはSoulsek Roにさほどお熱でもないらしく、私にはかなり有り難かったです。私は自分に言い聞かせていました。
「いいこと、Trinni……? 学校のレポートを書くときのため、Roのファミリーのことをしっかり覚えておくのよ」と。

でもいざこうして細かいことを思い出そうとしても、なかなかうまくいかないものです!
スウィフトライダーはマージ・ダルへと荷を届け、またマージ・ダルから荷物を運んでいきます。ファーシーズ商会と同じようなことをしているわけです。ファーシーズと違うのは、彼らの活動は陸上でのみ行われるという点です。私は誰も欲しがらなかったヘアピンを入手しましたが、これもある意味ボーナスです!

ノーマッド的な生活と比べると、一気にペースが変わりました。キャンプするのも自由ですが、その際はくれぐれもご用心! 気をつけないと、目覚めた時にSearing Scorpionに囲まれてたりするんです! なんだか枝毛も悪化しちゃった気がします。
最終的に、私は残りの滞在期間をマージ・ダルの街で過ごすことにしました。ここはピラー・オブ・フレイムよりもずっと文明的なところでした。

あ! そういえば、サイクロップ(それともサイクロプス?)のことはレポートしましたっけ? してなかったような気がするけど、まあいいや。とりあえず書いちゃいます。砂漠の方にはサイクロップ(サイクロプス)がたくさんいました! でも規定の文字数をクリアできたので、もっと書こうと思っていたけど、この辺で提出させてもらいます。

今回はいい点が取れるといいな!
先生より:
Mellosiusさん、今回のレポートですが、これまでで最悪の出来ですよ。

あなたがわざわざ旅をしたのは、現地のことを学ぶためです。ヘアスタイルやボーイフレンドのことをレポートするためではありません。砂漠の土地の経済活動はどうだったのですか? 現地ではどんな交易品が出回っていたのですか?

あなたにはもう1本レポートを書いてもらうことにします。次回はもっと事実関係に重きをおいて、生の情報を盛り込んでください。個人的な出来事を折り込むのもいいですが、次からはできるだけ控えるように。

というわけで、落第学生のDoF冒険記でした。
レポートの内容はともかく、この行動力。
グルメリポーターあたりのが向いてるんじゃないでしょか。
次回、『トリンニ、大空を行く』を括目して待て!
 

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