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レザーフット物語 - ハウンドスレイヤー編 第2部

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lupinduke

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レザーフット物語 - ハウンドスレイヤー編 第2部
Leatherfoot Tales: The Houndslayer, Part Two
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ELのクエスト「I Hate Those Wimmin(あんな女は大きらい!)」報酬で「レザーフット物語 - ハウンドスレイヤー 第1部」のスターターが貰えます。
第1部の報酬に第2部のスターター、さらに報酬で第3部のスターターときて、そのまま「レザーフット物語 - テイル・ダルの最期」全3部までの連続モノです。

レザーフット物語 - ハウンドスレイヤー編 第2部

レザーフット物語のこの部分は、Gumpy Nattooがどのようにして「ハウンドスレイヤー」と呼ばれるようになったかを語る。
森の中でキシコール・レンジャーと出会った後、Gumpyは自分に運が向いてきたのを感じた。まず、このレンジャーは食べ物を分けてくれた。それに彼らはリバーベイルに向かっているという。兵卒長は、帰ってくればレザーフット・ブリゲードのスカウト隊に入るテストは合格だと言っていた。助けを得ることに関しては何も言っていなかったのだから、何の問題もなくスカウト隊に入れるはずだ。今日はなんていい日なんだろう! ほかのキシコール・レンジャーたちも、森の中でGumpyを見つけたレンジャーとよく似た姿をしていた。シンプルな服を着、小さな装飾品をつけ、鎧や刀の柄なども含めて身に着けているものすべてにアイビーの刺繍がしてあった。このアイビーの刺繍は彼らの下着にもしてあることにGumpyは気付いた。もちろんこれは意図的に発見したものではなく、たまたまGumpyが細い道からそれたときに彼らの一人が、リバーベイル風に言えば「人生について熟考している」ところに出くわしてしまっただけなのだが。
レンジャーたちはみな、静かではあるが愉快な人々だったので、Gumpyは故郷にいるように感じた。彼らはGumpyを彼らの一員として扱った。何かに襲われたときには、Gumpyは勇敢にも一番後ろで戦わせてもらった。Gumpyが巨大なハウンドと差し向かいになってしまったのもそんな時だった。その犬は何日も何も腹に入れていないようだった。かなり怒り狂っているようにも見えた。 「いい子だ。・・・・・・よしよし、いい子だ」Gumpyは猫なで声を出した。昔ミスティーの雑木林に手紙を届けたときにはいつもうまくいったテクニックだった。しかしハウンドはそれにごまかされることなく、牙をむき出して円を描いて歩き回った。Gumpyは肩越しにちらりと後ろを振り返ってみた。どうやらキシコール・レンジャーたちはまだアンデッドを片付けてはいないようだった。頼れるのは自分だけだった。
ハウンドが飛びかかってき、Gumpyは身をかがめてそれをかわした。彼は武器を抜き(レンジャーからもらった、アイビーの刺繍つきのグラディウスだった)、常にハウンドのほうを向きながら輪を描いて移動した。彼はなおもハウンドをなだめようとし続けていたが、身をかがめる回数がだんだんと頻繁になってきた。キシコール・レンジャーは一体何をしているのだろう?今こそ彼らが必要なのに! うなり声とともにその大犬は飛びかかり、Gumpyの左腕に牙をつきたてた。驚きと痛みからGumpyがその犬の鼻先をグラディウスの柄頭で殴りつけると、犬はそのあごを開き、彼の腕を放した。牙の突き立てられた傷からは血が流れ出し、袖口を赤く染めた。Gumpyは荒々しく叫んだ。「Gumpy Nattooに噛み付いて生きていたやつはいないんだ!」
大声でわめきながらGumpyは犬に飛びかかり、グラディウスでその体を突き刺した。大犬は怒り狂っていたかもしれないが、その怒りは今のGumpyの怒りには比べるべくもなかった。犬の体は分厚く硬い毛皮に覆われていたが、Gumpyのグラディウスはそれをものともせずに何度も犬の体に突き立った。その犬がバランスを立て直そうと体を傾けたとき、Gumpyは間髪入れず飛びかかり、犬の首に深々と短剣を突き入れた。ハウンドはその場で息絶えた。 犬の死体の上に立ちはだかりながら、Gumpyは激しく後悔していた。ひょっとしたら誰かのペットが森で迷ってしまっただけだったのかもしれない。しかし今はもう死んで、細いレンジャーの通り道に横たわっている。そうだ、レンジャー!レンジャーからはぐれるわけにはいかない!素早く周りを見回すと、目の前にアイビーの刺繍の入ったキシコール・レンジャーのブレストプレートがあった。
「すごいじゃないか、Gumpy!」レンジャーは驚いてそう言い、仲間を呼び集めた。皆はGumpyと死んだ犬の周りに集まり、彼の背中を叩いて口々に賞賛の言葉をかけた。「いや、別にただの怒った犬だったし」Gumpyは恥ずかしさに口ごもりながら言った。「誰だってできたと思いますよ」 「この謙遜さを見てみろ、この男は怒れるドレッドウルフをただの犬だと言っているぞ」レンジャー部隊の隊長が大声で言った。「我らがこれから合流するハーフリングのウォーリアーたちは皆勇敢だ!」Gumpyの肩を叩きながら、隊長はさらに続けた。「あんたは一人でこんなに強いモンスターを倒したんだ。これからは『ハウンドスレイヤー』と呼ばせてもらうよ」Gumpyは考え深げにその名を言ってみた。「ハウンドスレイヤー、か。いい響きじゃないか」


第2部、ハウンドスレイヤー誕生篇とでも言いましょうか。
「ドラゴンスレイヤー」的なイメージよりは、「熊殺し」的なものと考えれば現実味があるような。縮尺的にそんなもんですし。

ちなみにこの本のクエスト、現在はスターターの第2版がもらえますが、「ソロMob25匹」だったと思えば「○○へ行け」系だったりと、結構トリッキーでラクチンな感じではありました。

ハウンドスレイヤー編 第3部に続くー

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