依頼者:
ガウィーシュ(Gaweesh)
/
アルザビ人民街区
依頼内容:
風蛇将は時間があると
ワジャーム樹林へ通っているらしい。
そこで、なにかを手にし
物思いにふけっているというが……。
Gaweesh : おい、お前!
それ以上、ナジュリス(Najelith)さまに
近づくんじゃない。
Gaweesh : 我が将軍ナジュリスさまは、お若いが、
東国の英雄「ヨイチ」と並び称される弓の天才。
風蛇将を拝命されている、とても偉い方なのだ。
粗相があってはなるまいぞ。
Najelith : 私たち、五蛇将は、
命に代えても皇都を護り抜く所存。
Najelith : 傭兵のみなさんも、よろしく頼みます。
>>Najelith捕虜時
+
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... |
Gaweesh : なんてことだ!
我が国の英雄
ナジュリス(Najelith)さまが敵の手に……。
Gaweesh : だが、一縷の望みはある。
蛮族は利用価値のある人間を、
捕虜にすることもあるからだ……。
|
Gaweesh : なに?
ナジュリスさまについて聞きたいだと……?
Gaweesh : 怪しいヤツめ。
そうやすやすと、不審者に教えられるか!
Gaweesh : ……ん、なに?
ビヤーダの紹介……?
Gaweesh : では
ナジュリスさまの詩を?
そいつは素晴らしい!
Gaweesh : ……だが、取材なら
私に聞くよりも直接、御本人に頼むといい。
とても気さくな方だからな。
Gaweesh : 最近は、御休憩の時
よくおひとりでワジャーム樹林を
散策されておられるようだ。
Gaweesh : 見かけた者の話では、
なんでも、矢のようなものを眺めて
物思いにふけっておられたとか……。
Gaweesh : いささか心配でもある……。
Gaweesh : ……ともかく、
ここでは人目もあろうが
そこでならば、きっと快く
取材を引き受けてくださることだろう。
[Your Name]は、薄汚れた矢を手にいれた!
薄汚れた矢
Rare
矢羽根がささくれだった矢。
矢柄に赤い糸が巻かれている。
(Giwahb Wachtowerを調べる)
扉は固く閉ざされている……。
(Giwahb Wachtowerに薄汚れた矢をトレード)
Najelith : あら……?
Najelith : 珍しいわね、
ここに先客がいるなんて……。
Najelith : そうですか。
ガウィーシュが私のことを……。
Najelith : ごめんなさい。
たいしたことではないのに、
あなたにまで手間をとらせてしまって……。
Najelith : わかりました。
すぐに戻ると伝えてください。
Najelith : ……?
Najelith : あの、待って。
それは……
Najelith : 薄汚れた矢……?
Najelith : そんな……
信じられない……。
Najelith : あなた、
それがなにかご存知?
Najelith : ……そうでしょう。
無理もありません。
Najelith : それは、他の方には
ほとんど価値のないものですから……。
Najelith : ……実はその矢は
私のある出来事を思い出させる大切な品。
Najelith : この場でつがえ、
その時の苦悩を再び自らに課すため
こうして今も時折、ここを訪ねているのです……。
Najelith : せっかくです。
聞いていってください。
Najelith : その一本の矢にまつわるお話を……。
Najelith : それはまだ
皇国西部における蛮族の侵入が
それほど活発ではなかった頃のこと。
Najelith : 弓兵だった私は
東部戦線で肩を負傷してしまい……
Najelith : 当時は閑職と揶揄されていた
西の皇都の防衛隊に転属を命じられ、
この街にやってきました。
Najelith : そして、ここは
私の弟、ライアーフの任地でも
あったのです……。
…………………………………………………………………………………………
Azahma : ねえ、みてみて!
あれが天才射手ナジュリス様よ。
肩を壊したって聞いてたけど、やっぱ格好いいわ~。
Yabeesha : ああ、たしか東部戦線で
城壁の上にいた敵将の頭を
冑ごと矢で射抜いたって噂の……。
Wayaati : あ、それ私も聞いたことある~。
でも、本当かどうか怪しくない?
なんだか、随分と線が細いし……。
Yabeesha : だよねぇ。
思ってたのとは
ちょっとイメージ違うなぁ。
Azahma : でもほら、彼女。
皇国兵訓練所で、弓の師範を務めてる
タイラ教官のご息女なのよ?
Yabeesha : へぇー。
その名前って、つまり
東人の血を引いてるってこと?
Wayaati : 敵と内通して、
手柄を水増ししてたりして。
Azahma : え~?
それはないよ~! わたし、
タイラ教官の演武を見たことあるもん。
Azahma : チョコボを全速で
走らせたまま矢を射て、小さな的に
命中させたりできるんだよ。すごくない?
Wayaati : ふ~ん。
ま、そうだとしても、その能力が子供に
受け継がれるとは限らないよね。
Yabeesha : なにそれ、
あんた、なにか知ってるの?
Wayaati : うん。
だって、あいつ
ライアーフの姉貴だよ?
Azahma : うそッ!?
Yabeesha : え~ッ!
あの、防衛隊一のトラブルメーカー
「いのししライアーフ」の?
Wayaati : あたし、あいつの
親の顔が見たかったから
軍の経歴書を見たんだもん。間違いないよ。
Yabeesha : 弟がライアーフかぁ。
それじゃあ、ねぇ……。
Azahma : あ、こっち見た。
Najelith : ……私の弟がなにか?
Azahma : い、いえ。
おつかれさまです。
ナジュリスさま……。
Najelith : そちらこそ。
お勤め、ごくろうさまです。
Yabeesha : 今日は
なにかのご任務で?
Najelith : いえ、今日は
休暇をとっていて……
その、弟の誕生日なのです。
Azahma : まあ、それは
おめでとうございます。
でも、なぜ皇宮へ?
Najelith : 弟がどうしても
皇宮に飾られているバルラーン様の肖像画と
同じデザインの帽子が欲しいというもので。
Wayaati : それで、わざわざ
見に来られたのですか?
ずいぶんと、おやさしいことですわね。
Najelith : 負傷した折、
弟にはずいぶんと
心配をかけましたから……。
Azahma : 今もお悪いのですか?
Najelith : いえ、おかげさまで。
もうだいぶ、癒えました。
それでは、私はこれで……。
Azahma : …………。
Yabeesha : ありゃあ、相当
弟に苦労させられてるわ。
Azahma : うん、そうだね……。
…………………………………………………………………………………………
Ryaaf : ……姉さん。
Najelith : …………。
Ryaaf : 姉さん!
Najelith : あ、ライアーフ!
Najelith : ごめんねー。
遅くなっちゃって。
皇宮見学申請書の記入欄が
あんなに山ほどあるなんて思わなかったから。
Ryaaf : ……あのさ、姉さん。
Najelith : ねぇ、どこかお買い物に行く?
それとも、貴方の兵舎で
ごちそうでも作りましょうか?
Najelith : 今、肩のリハビリも兼ねて
姉さん、ケーキ作りを勉強しててね。
ちょっとしたもんなのよ~。
Ryaaf : い、いいよ。
それより、あのさ
今日はちょっとお願いがあって……
Najelith : ふふふ……。
Najelith : わかってるわよ。
誕生日
プレゼントのことでしょう?
だいじょうぶ。ちゃんと覚えてきたから!
Najelith : あの帽子、
カッコいいじゃないの~。
ちょっと値が張りそうだけど……。
Najelith : だいじょうぶ。
名誉戦傷章を売れば、
似たような生地なら買えるし。
Ryaaf : いや、ちがうんだ。
姉さん。
Najelith : 気にしないで。
あんなのいらないもの。姉さんが
怪我したことを敵に教えるようなものだしね。
Ryaaf : 姉さん、いいから聞いて!
Najelith : なあに?
どうしたの。
Ryaaf : あのさ……。
たまたま所属部隊が同じになったけれど
ボクも姉さんも軍人なんだよ?
Ryaaf : こういうの、
もう止めてほしいんだ。
Najelith : こういうのって?
Ryaaf : ボクのこと
色々と世話やいたり
面倒みようとしたりすることだよ。
Najelith : ……どうして?
姉弟だもの。あたり前じゃない。
Ryaaf : ボクだってもう
立派な皇国兵の1人なんだ。
子供扱いしないでほしいんだよ。
Najelith : ……そ、そんなつもりじゃ……。
Najelith : ……だって、
母さんだって早くに亡くしてるし……。
姉さん、ただちょっと心配なだけで……。
Ryaaf : それは感謝してる。
ボクも小さかったし、父さんは仕事ばかり。
姉さんがいなきゃ、ボクは今ごろ……。
Ryaaf : でも、今は違う。
それに、わかってないみたいだけど、
ここでも、姉さんは有名人なんだよ。
Ryaaf : みんながボクを見るとき
姉さんの面影を探したり、
比較したりすることに、もう耐えられないんだ。
Ryaaf : ボクは天才射手
ナジュリスの弟じゃなく、
1人の優秀な軍人として認められたいんだよ!
Najelith : ライアーフ……。
Najelith : ……ねぇ、聞いて。
ここは都会よ。
口さがない人はいくらでもいる。
Najelith : だけど、気にすることなんてないわ。
あなたは、どこに出しても恥ずかしくない
私のかけがえのない、弟なんだもの……。
Ryaaf : それじゃ嫌なんだよ。
Ryaaf : 見ててほしいんだ。
ボク、もうすぐ姉さんと
肩を並べる軍人になるから!
Najelith : ええ、ええ
きっとなれるわ。
姉さん、信じてる。
Ryaaf : やっぱり
姉さんはわかってない……。
でも、いいよ。今に……今にわかるから。
Najelith : ……ライアーフ?
Shaldeea : ナジュリス!
こんなところでなにしてるの?
Najelith : 今日は、休暇で……。
Shaldeea : それは残念だったね。
非常呼集がかかったの。
すぐに戻った方がいいわ。
Najelith : そんな、
今から私は帽子を作りに……。
Shaldeea : 隊長は
特にあなたをご指名なのよ。
特別な任務があるみたいね。
Najelith : ライアーフ、
あの……。
Ryaaf : 任務だろ?
行きなよ、姉さん。
Ryaaf : 姉さんの活躍で
流される血が減るかもしれないんだ。
Najelith : ……うん、わかった。
ライアーフ、
後で話の続きを聞かせてね。
Ryaaf : …………。
Ryaaf : ……姉さん。
今日でお別れだよ。
Ryaaf : 変わるんだ。
今までのボクとは、なにもかも……。
…………………………………………………………………………………………
Yashtra : ……つまり
その主戦派の「金色のゾーホーズー」は
率いている部隊を勝手に動かし……
Yashtra : 独断専行で
皇都に流れ込んでくる公算が大きい。
Yashtra : ……そのような単独行動は
通常ならば各個撃破し易くなるから
我々にとっては歓迎すべきところなのだが……
Najelith : ……市壁の修復が
終わっていない今は、時間を稼ぎたい。
Yashtra : ……そのとおりだ。
Najelith : ……私、行きます。
Shaldeea : 待って!
ナジュリス、あなた
まだ肩が完全では……。
Najelith : だいじょうぶです。
もう、癒えました。
……やれます!
Yashtra : それは頼もしい。
Yashtra : 100ヤルム先の
チゴーも射抜くというお前の腕だ。
ゾーホーズーといえど、気づいたときには
あの世に旅立っていることだろう。
Yashtra : 早速、
参謀本部に上申してこよう。
Najelith : 待ってください……。
Najelith : その結果を待っている間に
敵部隊の位置を見失い、
狙撃の機会を逃がすかもしれません。
Najelith : この街の人々を……
皇都を危険にさらしたくはありません。
Yashtra : しかし、
それでは君の狙撃を
バックアップする兵を動かせん。
Najelith : 構いません。
1人の方が身軽ですし、
敵に捕捉される可能性も減ります。
Yashtra : だが、
私は上官として
そのような無謀な命令を部下には……。
Najelith : 隊長……私は休暇中でした。
ピクニックに出かけたら、
偶然トロールと遭遇してしまった……そうですね?
Yashtra : …………。
Yashtra : ……よし。
Yashtra : ナジュリス、
お前はワジャーム樹林北西部に向かい、
ギワブ監視塔の配置につけ。
Yashtra : もし、
ゾーホーズーがその気なら、
おそらく、そこを通過するだろう。
Najelith : はい。
Yashtra : いいか。
なにが起こるかわからん。
危険を感じたら、無理せず、ただちに報告しろ。
Yashtra : すぐに
救援に向かえるよう、手筈は整えておく。
Najelith : ありがとうございます。
Yashtra : ナジュリスは、直ちに現地に急行。
他の者は、いつでも出動できるよう戦闘待機だ。
Yashtra : ……ナジュリス。
Najelith : はい。
Yashtra : お前の腕を
信用しないわけではないが
どうも嫌な予感がする……。
Yashtra : ……ついでだ。
私も今から
休暇をとることにしよう。
Najelith : しかし……。
Yashtra : ダルハブ(Dalbab)、
参謀本部への根回しを頼む。
Dalbab : 了解です。
お気をつけて……。
Yashtra : それからザルワン(Zalwan)
お前、独り身だったな?
Zalwan : はい、隊長。
Yashtra : 伝令が必要だ。
お前もいっしょに来い。
Zalwan : よろこんで。
Yashtra : ……さあ、
今から楽しいピクニックの時間だ。
弁当がないのが、少々残念だがな。
Najelith : ……はい。
次は準備しておきます。
Yashtra : ははは……。
…………………………………………………………………………………………
Yashtra : ……来たか?
Najelith : …………。
Zalwan : いえ、なにも見えません……。
Yashtra : ……ふむ。
これだけ待っても何も来ぬとは……。
ゾーホーズーの野郎も今回は自重したか。
Najelith : ……来たわ。
Zalwan : なにも見えませんが……?
Najelith : じきに見えるわ。
でも、なぜ……。
この足音……普通じゃない。
Zalwan : ……あ、あれ!
Najelith : そんな……、どうして?
Najelith : 敵もいないのに、
トロールたちが、みな血気だって
走り回ってる……。
Zalwan : これでは、
ゾーホーズーを見つけても
狙い撃つのは至難の技です!
Yashtra : どういうことだ?
奴ら、このまま怒り全開で
皇都まで突っ走るつもりか!?
Najelith : なんとかしてみます。
たとえ、1人でも敵兵を……。
Yashtra : よせ。
狙撃は一度でも
位置を知られたらお終いだ。
お前もわかっているだろう。
Najelith : ……?
Najelith : あれは……
Najelith : ライアーフ!?
Najelith : ……ライアーフ!!
Najelith : ああ……
安全な皇都にいたはずなのに
どうしてあんな所に……!
Najelith : ……ど、どうすれば、
わたし……。
Yashtra : ナジュリス!
なにをしている?
ゾーホーズーだ、撃て!
Najelith : でも……でも……
このままでは弟に……
ライアーフに!!
Yashtra : くそっ、
あいつはなにをしている!?
Zalwan : わかりません。
しかし、進軍中だったゾーホーズーを
挑発してしまったことは確かなようです。
Najelith : どうして……。
Yashtra : 早くしろ、ナジュリス!
Yashtra : あれだけ、
ゾーホーズーを怒らせてしまったのだ。
どの道、あいつは無事では済むまい。
Najelith : !?
Yashtra : それに、ここで
我々がしくじれば、皇都まで
ゾーホーズー軍を遮るものはなにもない。
Yashtra : 大勢の命が
かかっているんだ。撃て!
Najelith : ……。
Yashtra : ……そうか。
では……
Yashtra : 弟を狙え。
Najelith : !!
Yashtra : そうすればゾーホーズーは
怒りの矛先を向ける相手を手に入れ、
いったんは
ハルブーンに戻るだろう……。
Yashtra : 皇都の市壁を
修復する時間ぐらいは
稼げるかもしれん……。
Najelith : ……そんなッ!!
Yashtra : いいか、よく聞け。
お前の強弓でしか、ヤツの甲冑は射抜けん。
Yashtra : だから、撃ってくれ。
その矢はどちらに当たっても、
皇都のためになる……。
Yashtra : 撃つしかないんだ。
ナジュリス!!
Najelith : …………。
Najelith : ……撃てない!
私には、私には撃てません!!
Yashtra : ナジュリス!
Najelith : できません……。
Zalwan : ダメです!
あの皇国兵に引っ張られて皇都の方へ……。
もう、手遅れです!!
Yashtra : くそっ、
間に合わなかったか……。
狙撃は失敗だ。
Yashtra : ザルワン、至急
参謀本部に戻り、戦況の報告を!
Zalwan : 了解です。
…………………………………………………………………………………………
Ryaaf : 姉さん……ボク……。
Ryaaf : 自信があったんだ。
Ryaaf : 情報屋から
トロールの秘密の抜け道を
教えてもらって……。
Ryaaf : そこで待ち伏せれば、
敵も油断してるだろうし
敵将の首を簡単にとれるだろうって……。
Ryaaf : それに、これは
皇都を救うことにもなるって……。
Ryaaf : そうしたら、
そうしたら、ボクは姉さんに……。
Ryaaf : ……なのに、まさか
あんなに強いヤツだったなんて……。
Ryaaf : まさか、あんな……
Najelith : ……。
…………………………………………………………………………………………
Yabeesha : ねえねえ、聞いた?
Azahma : ……え、ええ。
Yabeesha : ひどい話よねぇ。
どれだけの人が、
彼女のせいで犠牲になったことか……。
Wayaati : ほ~んと……。
Wayaati : 怖気づいて
敵将を見逃したあげく、
皇都に敵を誘導してしまっただなんて。
Yabeesha : 天才射手が聞いて呆れるわ。
あたしだったら、
顔を隠して歩いてるわね。
Azahma : ……ナジュリス様は
御自分で将軍に罪を告白する
上申書を提出して、営倉に行ったんですって……。
Yabeesha : やだ~
なに考えてるのかしら。
Wayaati : さ~て、どうなることやら。
よくて国外追放……う~ん
悪ければ、縛り首ってとこかしらね。
Azahma : ええ?
あの方がそんな……。
…………………………………………………………………………………………
Yashtra : ……ナジュリス。
将軍は軍規に厳格な御方だ。
このままでは厳しい処分を免れぬぞ。
Yashtra : 私からも口添えしよう。
もう一度、考えなおせ。
Najelith : …………。
Yashtra : そうか……
だが、何故そう死を急ぐ?
あれは、公式には任務中ではなかったのだ。
Najelith : ……隊長、感謝します。
しかし、私の犯した罪はあまりにも重く、
それを消すことも忘れることもできません……。
Yashtra : お前の弟は……
ライアーフはどうするのだ?
もうすぐ、禁固刑を解かれるのだぞ。
Najelith : 弟にも、いずれ私の決断が
わかる日が来ることでしょう……。
Yashtra : ……ナジュリス
……お前は……。
Najelith : 第11弓兵小隊
ナジュリス射手
出頭いたしました……。
General : 入れ……。
…………………………………………………………………………………………
General : ナジュリスよ。
まず、聖皇さまに宣誓するのだ。
真実のみを語る、と……。
Najelith : ……はい、誓います。
General : よろしい。
さて、お前の報告だが要約すると……
General : 手柄がほしくて
敵将を狙撃せんと、
休暇中に勝手に出動した。
General : 途中で追いつき、
止めに入ったヤシュトラ中隊長の命令を無視。
敵将に矢を放ったものの、討ちもらした。
General : しかも、
そのまま皇都に逃げ帰り、結果的に
敵軍を皇都に招き寄せてしまった……。
General : 相違ないか?
Najelith : すべて、報告のとおりです。
General : ふざけるな!
私を愚弄する気か!!
Najelith : ……いえ、
そのようなつもりは……。
General : ヤシュトラ中隊長、
ダルハブ副隊長、ザルワン伝令兵。
General : そして……
ライアーフ偵察兵。
Najelith : !!
Rughadjeen : お前以外は
みな報告内容に矛盾がない。
しかも、だいぶ中身が違うようだが
……どういうことだ?
Rughadjeen : 彼らは
虚偽の報告を
私にしたというのか?
Najelith : いえ、それは……。
Rughadjeen : お前の
しでかしたことも
さることながら……
Rughadjeen : 聖皇さまへの
宣誓を破ったことは許せぬ。
そこになおれ!
Najelith : はい……。
Rughadjeen : ……最後に
なにか言い残すことはあるか?
Najelith : …………。
Najelith : ……畏れながら……。
Najelith : ……私は
大切な家族を守るためと信じて
ただ弓の道に邁進して参りました……。
Najelith : だから、今でも
わからないのです……
Najelith : あのとき、
弟の命を顧みず、矢を放つべきだったと
私が本気で、そう考えているのか……。
Najelith : もし再び、
同じ状況が起きたとしても
矢を放つことができるのか……。
Rughadjeen : ……自信がないのか?
Najelith : ……はい。
Najelith : 私の弓は
何の役にも立たなかった……
誰も守ることができなかった……。
Najelith : 街の人々も……
たった1人の弟さえも……!
Najelith : 私が、
もっと強くあったなら……
Najelith : もっと
力量が高く
弓の狙いが正確であったなら……。
Rughadjeen : …………。
Najelith : 私は……
私は断罪されるべきです……。
Rughadjeen : ……話は済んだな。
Rughadjeen : 肉親の情にほだされ
結果として、市民の
犠牲を招いた罪、許しがたい。
Rughadjeen : ナジュリス・タイラ。
Rughadjeen : お前を斬首に処す。
Rughadjeen : そこに直れ……。
Najelith : …………。
Najelith : !?
Rughadjeen : 本日、
ナジュリス・タイラは
軍規違反により処刑された。
Najelith : ……?
Rughadjeen : また、本日付で
天蛇将直轄の特務隊隊長として
ナジュリス・パレビアを任命する。
Najelith : ……ど、
どういうことでしょう?
Rughadjeen : ……お前は
己の弓が正確でなかったことを
悔いていると言ったな。
Najelith : ……はい。
Rughadjeen : 自惚れるな!
Rughadjeen : ……お前に
足りなかったのは、決断する勇気。
それだけだ。
Najelith : !!
Rughadjeen : 真の勇気とは
己の大切なものを
失う可能性を背負いつつも……
Rughadjeen : 大義のため、
それに打ち克とうとする心。
Rughadjeen : ナジュリス。
常に激戦と共にある
私の旗下で苦悶し、己に打ち克て。
Rughadjeen : その姿勢を
見せることこそが、唯一
お前の弟を本当に救う方法となるだろう。
Najelith : !!
Rughadjeen : そして、贖罪せよ。
此度の戦で犠牲になった人々を
超える数の命、これから守ってみせるのだ。
Rughadjeen : ……この新たなる弓で。
Najelith : ……御意。
Najelith : ……たとえ、弦切れ
この身千々に散ろうとも
必ずや、贖罪を成し遂げてみせます。
…………………………………………………………………………………………
Najelith : ……これで
私のお話はおしまい。
Najelith : ……あなたの
手にしているそれ……
あのとき放てずに、ここに置き去った
私の矢なのです……。
Najelith : え?
私が風蛇将に
任命されたのはいつかですって?
Najelith : ……それは
また別の話です。
Najelith : ですが、
風蛇将になった今でも
私の贖罪は、終わってはいません。
Najelith : いいえ、きっと
永久に終わることはないでしょう……。
Najelith : でも、昔のように
くよくよと迷うことは少なくなりました。
少しは勇気が身についたのかもしれません。
Najelith : 五蛇将のみな、
心強い傭兵たち……
Najelith : きっと一緒に
戦ってくれている
勇気ある仲間がいるからですね。
Najelith : あなたのような……。
Najelith : ……そうだ。
あなた、名前を聞かせてくださる?
Najelith : ……そう
[Your Name]さん。
Najelith : 私の話に
長々とお付き合いいただき、
ありがとうございました。
Najelith : 少々気に病むことがあり
ここを訪れたのですが、
おかげで心が晴れました。
Najelith : これからも
勇気を合わせ
共に戦って参りましょうね。
皇国軍戦績が上がった!
Najelith : あら、
[Your Name]さん。
あなたが参戦してくれるなら頼もしいわ。
Najelith : いっしょに
力の限り、がんばりましょうね!
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最終更新:2015年05月31日 17:51