プリッシュは、男神の像と共鳴したことで
デスパシエール老のところへ連れていかれ
てしまった。彼女に会って、アミュレットを
返してもらわなければならないのだが……。
Despachiaire : 忌むべき神と
会話を交わしたのだぞ!
これ以上の証はあるまい!
Despachiaire : あのバハムートという
真龍の王がここタブナジアに現れたのも、
プリッシュがタブナジアに生まれたから
だとすれば納得がいく!
Despachiaire : やはりプリッシュこそが
すべての元凶なのだ。もしやタブナジア
侯国が獣人どもに滅ぼされたのも……
Ulmia : おじいさま、
すべてをプリッシュのせいにするような
愚かな真似はおやめになってください。
Ulmia : あの忌むべき神の像に触れても、
悪い心に支配されることがなかったのは
プリッシュが良き心の持ち主だから……。
Ulmia : それに、プリッシュは
タブナジアを救おうとして、
ああ無茶をしたのです。
Despachiaire : 本当に、タブナジアを
救おうと思っているのか怪しいものだ。
Despachiaire : タブナジア侯国が
存続していれば、その子がなんのために
生まれたのか、なにを企んでいるのか、
神学者さまがたが突き止めていたものを。
Despachiaire : ああ、やはり、
ナグモラーダ様にすべてを打ち明けるべき
だったか。心象悪くならんかと伏せたのは、
あやまちだった。
Despachiaire : あのお方ならおそらく、
真実を突き止めてくださるはず……。
Ulmia : そんな!
おじいさま、お忘れになったのですか?
Ulmia : ミルドリオン枢機卿さまが
おっしゃっていたではないですか。プリッシュは
忌むべき子だったかもしれない、けれど大聖堂の
力で生まれ変わった……と。
Despachiaire : ウルミアよ、
ミルドリオン枢機卿のことは、もはや
信じられる存在ではなくなったのだ。
Despachiaire : 聞けば、かの枢機卿は
今や、サンドリア大聖堂に追われる身
だというではないか!?
Ulmia : そ、それを誰から!?
Prishe : 誰だ、てめぇ!?
Louverance : ルーヴランス・ミスタルと申します。
失礼だとは思いましたが、今までのやりとりは
すべて聞かせていただきました。
Despachiaire : 紹介しよう。
サンドリア大聖堂から、ミルドリオン枢機卿を
探すように命じられ、飛空艇でいらした騎士殿だ。
Ulmia : ルーヴランス……?
その名はたしか……サンドリアで……?
Louverance : ヒナリー夫人のもとを
訪ねていらっしゃったのは、あなたですか。
ならば、ある程度の話はご存知ですね。
Louverance : 20年前の大戦終了間際、
サンドリア大聖堂より多大なる蔵書、
書簡が消失した事件がありました。
Louverance : その事件は、時の教皇
ムシャヴァット枢機卿を死へと追い込んだ。
サンドリア大聖堂は、ミルドリオン枢機卿が
この件に関係していると見ております。
Prishe : なんだって?
ミルドリオン様が!? まさか!?
Louverance : まさかか、まことか。
それを明らかにするためにも、ミルドリオン枢機卿
のことを詳しく覚えている方を探しておりましたが、
ようやく意味のある話をきけそうですね。
Louverance : プリッシュさんの身、
私がお引き取りいたしましょう。先ほどの
話を聞くに、彼女の件、あなたがたには
荷が重過ぎましょう。
Despachiaire : うむ……
サンドリア大聖堂の方がそうおっしゃるの
ならば……確かに断ることはできぬが……。
Ulmia : そんな……!?
Prishe : ウルミア、
ちょうどいいさ。たしかに俺のことは
そろそろはっきりさせなきゃなんねぇ。
Prishe : それにこれ以上、
みんなの心が、疑いと迷いと恨みで
ぐちゃぐちゃになっちゃあな。
Ulmia : けれど!
Prishe : でも、ルーヴランスってやつ。
俺はこいつらと一緒に、北の方にある
遺跡
ソ・ジヤに行かなきゃならねぇんだ。
Prishe : その約束を
破るわけにはいかねぇぜ。
Tenzen : そうでござる!
ジュノの外交官ナグモラーダ殿の要請にて、
プリッシュ殿は我らとともに、北方へと
向かわねばならぬのでござる!
Tenzen : ナグモラーダ殿の任務は
ヴァナ・ディールすべてを救うがために
重要なもの! いくらサンドリア大聖堂の
意志とはいえ、勝手は許されぬでござるぞ!
Despachiaire : ナグモラーダ様がそのように?
それはまた……、弱りましたな……。
Louverance : なるほど。
では、こういたしましょう。
Louverance : そのお話も、
ミルドリオン枢機卿様のお話も、まずは
ざっと船内で聞かせていただきましょう。
Louverance : その後で、そちらの件が
より重要だと判断できましたら、
プリッシュさんを北方へお送りいたします。
Tenzen : ならば、ルーヴランス殿、
我輩も同乗を願い出てもよろしいな!?
Tenzen : ひんがしの国の使者として
サンドリア国王様、教皇様に謁見せねば
なりますまい!
Louverance : もちろんです。
では、船着き場でお待ちしております。
Louverance : プリッシュさん、
あなたが物分かりのいいお嬢さんで助かりました。
では、皆さんとお別れをしておいでなさい。
Despachiaire : ルーヴランス様が、
プリッシュを引き取ってくださると聞いて
ほっとしました。
Despachiaire : サンドリア大聖堂で
面倒を見てもらう方が、プリッシュ自身の
ためにもなりましょう。
Despachiaire : それはそれとして、
ミルドリオン枢機卿様がサンドリアにて
罪を犯して逃亡なされていたとは、露ほど
にも思いませんでした。
Despachiaire : あれほど立派な方でも、
罪を犯すのです。人の心とは不思議なもの。
皆いつ、突然変わるかわかりませんな……。
Sueleen : まさか再びこの港が
使われる日が来ようとはな!
Sueleen : 船が来てこその港だ。
なんだかちょっと怪しい連中ではあったが、
まあ、喜ばしいことに違いはない。
(Iron Gateを調べる)
Tenzen : [Your Name]殿、
これより我ら、ルーヴランス殿の飛空艇にて
サンドリア大聖堂へ向かうでござる。
Tenzen : そなたも同乗できぬものかと
尋ねてみたのでござるが、体よく断られて
しまったでござる。
Tenzen : しかし安心するでござる。
我輩、なにがあってもプリッシュ殿から
決して目を離さんでござる。
Tenzen : それに万が一、
サンドリア大聖堂がプリッシュ殿を手放すこと
渋るなどしたときは、ひんがしの国の力を
もってでも……。
Tenzen : ただ憂慮すべきは、あれから
ずいぶんと時を経てしまったことでござるな。
あの少年、取り逃がすことにならなければ
よいのでござるが……
Louverance : さぁ、準備は完了しました。
行きましょう、皆さん。
Tenzen : うむむ?
ウルミア殿は、どうしたでござるか?
船旅をともにせぬのでござるか?
Louverance : ウルミアさんは
タブナジアに残られますよ。彼女からは既に
お話を聞かせていただきましたが、気になる
ようなこともありませんでしたし……
Louverance : デスパシエール老が
見送りもお許しにならなかったのです。
よほどご心配なのでしょう。
Tenzen : たしかにこの先、どのような
危険が待っているか知れぬでござる。
うむ、それが良いでござろう。
Prishe : ……うーん。
やっぱりウルミアは来ないのか。
もう二度と会えないのかなぁ。
Tenzen : 元気を出すでござる、プリッシュ殿。
人は皆、歩むべき道が違うものでござる。
しかし、進むべき方向さえ同じならば
またきっと……
Prishe : でも俺はしょーじき言うと、
ござるのおっちゃんより、ウルミアと
いっしょに行きたいんだよー!
Tenzen : な、なんと!?
正直すぎるでござるな!?
Prishe : じゃあなー、みんな!
元気でやれよー!
Ulmia : 待ってください!
Prishe : お? お?
Ulmia : 私も連れていってください。
ミルドリオン枢機卿さまから教わった歌、
まだお聞かせしていませんでした。
Ulmia : きっとその歌も、
重要な
手がかりになると思います。
Louverance : それはおもしろい。
……行きましょう、歓迎しますよ。
Prishe : ウルミア!
やったぁ! 来てくれて嬉しいぜ!
Ulmia : プリッシュ、
ごめんなさい、私……。
Ulmia : あなたにはすべて
わかっているわね。でも言葉にするわ。
Ulmia : プリッシュ、
私は、あなたのように不思議な力がない。
だから、あなたのことがわからない……。
わからないことだらけだわ……。
Ulmia : でも、だからこそ
あなたと一緒に行きたいの、プリッシュ。
あなたの歌を歌いたいから。
Ulmia : あなたは私に、
歌のある世界をくれた人だから……。
Prishe : へへへ、
ありがとよ、ウルミア!
じゃあ、行こうぜ!
Tenzen : では、[Your Name]殿。
先に、サンドリア大聖堂でお待ちしているでござる!
Sueleen : プリッシュとウルミアを
乗せた飛空艇なら、サンドリア大聖堂を
目指して出航したぞ。
Sueleen : いつか私たちも
あのように飛空艇でここより旅立つこと、
できるのだろうか。その日が待ち遠しいな。
Tressia : プリッシュを悲しませるような
真似をしたら、あたしが承知しないからね。
Tressia : あの子は口調はああでも、
いつもみんなのことを考えてる。だからいつも……。
あたしにはわかるのさ。
Parelbriaux : またプリッシュも
ウルミアさんも出ていくなんて……。
Parelbriaux : もう会えないなんてこと……
ないよな?
Arquil : ウルミアさんが
出ていってからのデスパシエール老の
落ち込みようったらなかったよ……。
Arquil : 最近ようやく
わかるようになったんだ……。
Arquil : あの人は、
ただ、守りたかっただけなんだよね……
この町を、ウルミアを、そしてみんなを……。
Despachiaire : あれほど止めても
無駄でした。ウルミアはプリッシュと共に……
Despachiaire : 私のような老人には、
もう、何も止めることはできないのでしょう。
………………………………………………………………………………………
Despachiaire : 許さぬぞ、
忌むべき子についていくなど……!
Ulmia : おじいさまは、
もう、お気づきになっているはずです。
Ulmia : プリッシュは
忌むべき子などではないことを!
Ulmia : もう、タブナジアだけの
問題ではなくなっていることを!
Despachiaire : ウルミア!
………………………………………………………………………………………
Despachiaire : 私は、この地で皆が
生きのびるために尽くしてきたつもりでしたが……
Despachiaire : 私はいつの間にか、この地に
皆を縛り付けていたのかもしれませんな。
Despachiaire : ウルミアは、
元気にしているでしょうか……?
Despachiaire : 勝手なことをと
お思いかもしれませんが……
ウルミアを、よろしくお願いいたします。
Chasalvige : あなたは確か、以前、
聖遺物堂をご案内してさしあげた……?
Chasalvige : なんですって?
大聖堂の使者ルーヴランス様をお探しだと?
Chasalvige : ルーヴランス様とは確か、
以前、あなたがお探しでした王立騎士
フランマージュ・M・ミスタル様の?
Chasalvige : あの方は王立騎士団を
おやめになったということは存じておりますが、
神殿騎士になられたという話は初耳です。
Chasalvige : 私たち高僧にも
知られてはいないということは……、
よほど重要な任務の遂行を任されて
いらっしゃるのでしょうか?
Chasalvige : ……そうですね。
その方が船でお発ちだということなのでしたら、
港でお待ちになってはいかがでしょう?
Chasalvige : ルーヴランス様が
大聖堂の使者をおつとめになっているとは
初耳でございます。
Chasalvige : ……そうですね。
その方が船でお発ちだということなのでしたら、
港でお待ちになってはいかがでしょう?
Anoki : な、なんですって?
タブナジア侯国へ出航した飛空艇の
帰りはいつになるかと?
Anoki : ……。
残念ですが、あなたがおっしゃっているような
飛空艇の登録、記録はございません。
Anoki : 飛空旅行社に登録されていない飛空艇は、
違法飛空艇となります。そのような飛空艇に
関しては、緊急事態を除いて着港を許されて
はおりません。
Anoki : 本当にそのような
飛空艇をご覧になったのですか?
夢や幻ではありませんか?
Anoki : まだ、夢の話をなさるのですか?
すべての飛空艇は、ここ飛空旅行社によって、
厳重な管理がなされています。
Anoki : いくらサンドリア大聖堂の
ご命令だからといって、自由に空を飛びまわり、
あまつさえ滅びた侯国へと降り立つようなことは
万にひとつもございません。
Anoki : そんなに気になるのでしたら
他国の飛空旅行社も訪ねてまわるとよろしい
でしょう。きっと鼻で笑われますが……。
■関連項目
プロマシアミッション
Copyright (C) 2002-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
最終更新:2015年04月04日 18:42