Diederik : やあ、あんたか。
じいさんの名前はウムバート(Umberto)。
バストゥークに住んでいるんだ。
Diederik : 急がんと、受け渡しの期日が
過ぎちまうな。早く行こう!
>>通常時
+
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... |
Umberto : まったく、
期日を過ぎとるのに、姿を見せんとは。
あいつめ……。おじけづいたか?
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Umberto : おお、やっと絵を持ってきおったか。
待っていたぞ。早く見せてくれ!
Diederik : まあまあ、じいさん。
そう、焦るなよ。まずは一息入れさせてくれ。
さっき到着したばかりなんだ。
Umberto : 何を言ってるんじゃ!
さんざん待たせおってからに。注文した絵は、
3日前には着く約束だったんだぞ。
Umberto : ……まさか、持ってきていないと
言い出すんじゃなかろうな? 場合によっては、
タダじゃすまさんからな!
Diederik : わかってる、わかってる。
今、渡すから、そう怒らないでくれよ。
おぁっと、丁寧に扱ってくれよ?
Umberto : ふん、さっさとよこせばいいんじゃ。
まったく、近頃の若造は……。
Umberto : ……ん?
……ずいぶん厳重な包みじゃな……。
ちっとも開かんではないか……!
Diederik : ああ! ダメだダメだ!
そんなに乱暴に扱ったら! なぁ、
まずは落ち着いて話を聞いてくれよ?
Umberto : ……ふむふむ、
絵の具がまだ乾いていないのか。
Umberto : まったく、遅れて
やっと到着したと思ったら未完成品か……!
けしからんな……! いったい、いつまで
わしを待たせるつもりなんじゃ!
Diederik : だが、じいさん。
絵画ってえのは、えらくデリケートなんだ。
絵の具が確実に乾くまで、湿度や温度の
急激な変化にさらすのは良くないんだよ。
Diederik : この[Your Name]って奴は、
……絵画の専門家なんだ。
Diederik : ……なに?
冒険者に見えるって?
……バカなことを言うなよ、じいさん。
こう見えて、なかなかの目利き……だぞ。
Diederik : 専門家である[Your Name]が、
今この箱を開けると、絵に悪影響を与える
と言っている。
Diederik : ……だから、
じいさん。[Your Name]がいいと言うまでは、
決して箱を開けないでくれ。いいか、決してだぞ。
Diederik : ……なぁに、
もうほんの少しの辛抱じゃないか。じいさんだって、
できあがった絵をダメにしたくはないだろう?
Umberto : ……ふむふむふむ。
まあ、いいじゃろう。仕方ない。3日も先延ばしに
されたんじゃ。もうしばらく待つぐらい
勘弁してやることにしよう。……その代わり、
Umberto : 絵が乾くまで、
ただ待つだけでは暇じゃろう?
Umberto : 実はな、この前
死んだばあさんとの思い出の品である
バル貝の殻をなくしてしまってな。
Umberto : おぬしら、
探しにいってきてくれんかの。……まさか、
この殊勝な老人の頼みを嫌とは言うまいな?
Diederik : おい、じいさん!
勘弁してくれよ。
Umberto : ふん、散々待たせておいて、
頼みの1つも聞いてくれんとはな。
……今後おぬしには、一切仕事は頼まんほうが
良いようじゃな。
Diederik : いや、その……
じいさんの頼みの1つや2つ、もちろん
聞こうじゃないか! なぁ、[Your Name]?
Diederik : ただし、箱は絶対に
開けないと、約束してくれ。
専門家の[Your Name]がこう言ってるんだ。
これは必ず、守ってくれよ。
Umberto : しつこいのう。
いいから、早く行ってこい!
Diederik : ……よし、どうやら空箱だとは
気づかなかったようだな。
まずは、第1関門突破だな!
Diederik : あれだけ念を押せば、
まさかじいさんも、箱を開けんだろう。
Diederik : あとは、あんたの友人が、
アンジェリカに描き直しをうまく頼んでくれることを
祈るばかりだが……。
Angelica : まぁ、なんてこと!
わたしが描いた絵を
運ぶ途中になくしたですって?
Angelica : 確かに最近、バストゥークに住む
ウムバートって方の希望で、絵を1枚
描いたけれど……。その絵のことかしら?
Angelica : いったいどういうことなのか、
とにかく事情を聞かせてちょうだい。
Angelica : ……まあ、絵を船で運ぶ途中、
海賊に襲われてしまったの。恐ろしいわね。
Angelica : そして、その混乱に紛れて、
絵がなくなってしまったというわけね?
Angelica : それであなたは、
あのディデリックとかいう人の代理として、
絵の描き直しを、頼みにきた……。
Angelica : それにしても、あなたのお友達は、
本当に、絵の代わりに空箱を持っていったの?
Angelica : ずいぶん大胆な計画よね。
ふふ、楽しそう。うまく騙せるのかしら?
Angelica : 事情はわかったし、
……いいわ、描き直してあげます。
Angelica : ええ、きっとこれは、
わたしに課せられた試練の壁。
このアンジェリカ、もちろん受けてたちますわ!
Angelica : そうよ、思い返せば
あれは納得のいく出来ではなかったわ。
わたしにはもっと素晴らしい絵が描けるはず!
Angelica : 絵の内容は、おじいさんの
お亡くなりになった奥様の肖像画、だったわね。
いちおう、似顔絵を、資料として
いただいているけれど……。
Angelica : ……ダメよ。やっぱりダメ!!
あんなヘタな似顔絵だけだなんて!
ちっとも奥様のイメージが浮かんでこないわ。
Angelica : ……ああん、もう!
なにか他に、奥様のイメージを
膨らませてくれるものはないのかしら。
Angelica : 今の音は、いったい何?
Angelica : まぁ! あなたの
お友達の様子がわかるの?
……ふーん、そんな便利なものがあるのね。
Angelica : それで、どうなの?
なにかイメージのヒントは見えたのかしら?
Angelica : 奥様の思い出の品が
バル貝の殻なのね?
……そうなの。
Angelica : いいイメージが浮かびそうだわ。
わたしのこの素晴らしいイメージが消えないうちに
急いでバル貝の殻とやらを取ってきてちょうだい!
Diederik : ん? 今の音はなんだ?
Diederik : ……ほう、相手側の様子がわかる?
ずいぶんと便利な道具があるもんだな。
で、どうなんだ? 向こうの首尾は上々か?
Diederik : おお、絵を描き直してくれるか!
あんたの友人、なかなかやるなぁ。じゃあ、
こっちは張り切って時間稼ぎをしないとな。
Diederik : ……それにしても、まあ、なんだ、
変な頼みごとを引き受けちまったな。
Diederik : ええと、じいさんが探しているのは
バル貝の殻だったな。
Diederik :
バル貝の殻だったら
昔、あつかったことがある。仕入れ先の奴は、
コロロカの洞門で手に入れたって言ってたな。
Diederik : それでだ、言いにくいんだが……
あいにく俺は、
セルビナで連絡をもらう約束でな。
一緒に行くことができないんだ。
Diederik : たいへんすまんが、
バル貝の殻探しはあんたに任せた!
よろしく頼むよ。
Diederik : ……そんな顔するなよ。
頼れるのはあんたしかいないんだ。
頼む、
バル貝の殻を探してきてくれ!
Umberto : 死んだばあさんとの思い出の品、
バル貝の殻をなくしてしまったときは、
ほんとうにショックでのぅ……。
Umberto : 頼んだよ。若いの。
Diederik : すまないが、
頼れるのはあんたしかいないんだ。
頼む、バル貝の殻を探してきてくれ!
Diederik : 昔、あつかったことがある。
仕入れ先の奴は、コロロカの洞門で手に入れたって
言ってたな。
(Excavation Pointを採掘)
バル貝の殻を手にいれた!
Rare Ex
アクセサリに用いられる美しい模様の貝殻。
(Umbertoにバル貝の殻をトレード)
Umberto : おお、これは……!
おぬし、本当に
バル貝の殻を
見つけてきてくれたのか!
Umberto : ……うれしいのう。
これを、再び手にする日が来ようとはな……。
Umberto : ……わしが、
この商人に依頼した絵とは、
死んだばあさんの肖像画なんじゃ。
Umberto : わしにはもったいない、
……よく出来た妻じゃった。
Umberto : ……おぬしに探してもらった
バル貝の殻はな、
わしが昔、ばあさんにあげたものなんじゃ。
Umberto : もうずいぶんと古い話になるか。
2人で出かけた海岸で、わしは
バル貝の殻を拾ってなぁ。
Umberto : 綺麗だからと、
何気なくばあさんに渡したんじゃが、喜んでのぅ。
ずっと持っていたいからと、紐を通して、
ペンダントにしてな。
Umberto : 死ぬまでずっと身につけておった……。
Umberto : 何度かばあさんに、もっときちんとした
宝石を
プレゼントしようと思ったんじゃが
ばあさんは、この
バル貝の殻がいいんだと
言い張ってな。
Umberto : 結局わしからばあさんへの贈り物は、
その
バル貝の殻ひとつで、
最初で最後になってしまったのぅ。
Umberto : ばあさんは画家をしていてな。
どこへ行くにも、キャンバスと絵の具を
持っていくほど絵を描くことが好きじゃった。
Umberto : 休日は、わしもよく
絵のモデルをやらされたのぅ。
……恥ずかしいから嫌だと言ったんじゃが。
Umberto : ばあさんは絵の具の色に、
ずいぶんと凝っておってな。
絵の具の材料を探しにあちこち旅行したもんじゃ。
Umberto : ばあさんが作った中でも、
特に気に入っておった絵の具はおぬしが
探してくれた、この
バル貝の殻のような色でな。
光の加減によって色が変わるんじゃ。
Umberto : ばあさんはそれを、
秘伝の絵の具だと言って、
それは大事にしておったのぅ。
Umberto : ……たった1人いなくなるだけで、
ずいぶんと家は、静かになるもんじゃ。
Umberto : わしの記憶が薄れないうちに、
ばあさんの姿かたちを留めておきたくなってな。
Umberto : そこにいる商人に、
ばあさんの肖像画を注文したんじゃよ。
Umberto : ……つい喋りすぎてしまったな。
Umberto : ……悪いが、
しばらく1人にしてくれんか……?
Diederik : ……まさか、あのじいさんの
思い出話が聞けるとはな。
よっぽど、奥さんに惚れてたんだなぁ……。
Diederik : あんな話を聞かされちゃ、
ますます絵がダメになったなんて言えんなぁ。
描き直しは今、どこまで進んでるんだろうなぁ。
Angelica : まぁ、バル貝の殻!
……これが絵画を依頼された方と奥様との
思い出の品ね?
Angelica : ああ、何か引っかかるわ。
なにかしら、このモヤモヤとした感じ。
Angelica : わたし、どこかで
これと同じものを見たことがあるわ。
Angelica : ……ええ、そうよ!
確かバストゥーク!
Angelica : 昔、バストゥークにいた頃ね、
このバル貝の殻のペンダントをつけている
ご婦人がいらっしゃったわ。
Angelica : そのご婦人は画家なのよ。
休日はいつも旦那様と一緒にいらして、
旦那様をモデルに絵を描いてらっしゃったの。
Angelica : えぇ、とても幸せそうなご夫婦。
旦那様はじっとしてらっしゃらない、落ち着きのない
方でしたけど、そこは穏やかな奥様が
うまくなだめてらっしゃったわ。
Angelica : わたしの熱い絵への情熱をぶつけるには
ちょっと物足りないですけれど、ああいう
ゆったりとした過ごし方も、素敵だわ。
Angelica : そうそう、それに、
画家である奥様の色使いがとても美しいの!
Angelica : おもわず見惚れてしまうほどよ。
本当に素晴らしかったわ。
Angelica : そうね、何色って表現したら
良いのかしら? 単色なのですけれど、
見る角度によって複雑、繊細に色を変える、
このバル貝の殻のような……。
Angelica : ……!
……!!
Angelica : 似てる……似ているわ!
資料として渡された似顔絵と
バストゥークでお会いした画家の奥様……!
Angelica : ということは、
わたしがお会いした奥様と、これから肖像画に
描く人物って同じ方なの……!?
Angelica : そうと判れば、
もう肖像画のイメージは完璧よ!
Angelica : ……そうね、せっかくだし、
ぜひともあの奥様が使ってらした
絵の具の色を再現したいわ。
Angelica : 乳白色の原石は、
ええと……、ヤグードの城で手に入ると、
お伺いした気がするんだけど……。
詳しい場所までは思い出せないわ。
Angelica : さあ、一刻も早く
乳白色の原石を取ってきてちょうだい。
わたしのイメージが飛び立つ前に!
Diederik : ふむ、まだ時間がかかりそうか。
まいったなぁ……。
Diederik : さっき、セルビナから
連絡が入ってな。なにやら重要な案件が
できちまったらしく、戻らなければならないんだ。
Diederik : ……じいさんは、
今はそっとしておいてやったほうがいいだろう。
Diederik : 俺は一足先に行って、
セルビナでの用事をすませておくから、
すまんが、あんたも後から来てくれな。
Umberto : ……悪いが、
しばらく1人にしてくれんか……?
Diederik : ああ、待っていたぞ!
大ニュースだ、聞いてくれよ!
Diederik : 実は、海賊に襲われたときに
なくなったはずの絵が見つかったらしいんだ!
Diederik : ああ、本当に良かったよ。
これで後は、見つかった絵と空箱を
こっそりとすり替えればいいだけだな!
Diederik : ……ん?
今描き直してもらっている絵はどうするか?
……ふむ、だが元の絵は見つかったしな……。
Diederik : まだ描き始めていないようなら
ちょっとばかりウィンダスまで行って、やっぱり
描き直さなくていいって伝えちゃくれないか?
Diederik : あぁいや、無理に
押しつけようってわけじゃない。
Diederik : だが、俺も
無事だったという絵を取りにいかなきゃならないし。
もうちょっと手を借りたいんだが……。
Diederik : だからな、別にな、
あの画家に会いたくないってわけじゃないぞ?
Diederik : ……あんたが行ってくれれば、
ほんとうに、ほんとうに、助かるんだがなぁ。
Diederik : どうした? 顔色が悪いぞ?
向こうに何かあったのか?
Diederik : 何!?
あんたの友人が危ない?
Diederik : ……おい、こんなところで
グズグズしてる場合じゃないぞ!
Diederik : とにかく、早く行ってやれ!
Diederik : とにかく、早く行ってやれ!
だいじな友人なんだろう?
(Brass Doorを調べる)
[Fellow Name] : どうして、ここに……?
[Fellow Name] : シグナルパールから
私の声が聞こえて……?
そうですか、助けにきてくれたんですね。
[Fellow Name] : 来てくれてありがとう。
[Your Name]がいると、心強いです。
[Fellow Name] : そうだ!
絵の具の材料を取りにいかなくては。
[Your Name]も一緒に手伝ってください。
(Brass Doorを調べる)
選択肢:扉の中に入りますか?
はい
いいえ(キャンセル)
(???を調べる)
[Your Name]は、Yagudo Muralistを倒した。
[Fellow Name] : やっと、倒せましたね。
私はこいつにやられたのです……。
[Fellow Name] : 乳白色の原石を
探しましょう。
(???を調べる)
[Fellow Name] : これが乳白色の原石……。
[Fellow Name] : どうしたんですか?
[Your Name]。何か言いたそうですが。
[Fellow Name] : えっ!? ディデリックさんが
なくしたはずの絵が、見つかったのですか?
[Fellow Name] : ……そうですか。
それならもう、新しく絵を描き直す必要は
なくなっちゃいましたね。
[Fellow Name] : 私は、もう
絵を描き直す必要がなくなったということを
アンジェリカに謝らなければなりませんね。
[Your Name]、一緒にきてもらえませんか?
乳白色の原石を手にいれた!
乳白色の原石
砕いて溶かし絵の具にすると、
真珠のような光沢を放つ石。
Diederik : 友人は無事だったようだな!
よかったなぁ!
Diederik : ところで、アンジェリカに
なくしたはずの絵が見つかったって、
伝えてくれたかい?
最終更新:2015年07月20日 12:02