アットウィキロゴ

マオの部屋

女子寮の自室を鍵を開けるといつもどおりのキレイなぐらいに物ののない整頓された部屋が待っていた、
なぜだか、そんな部屋を見てますます寂しくなり、
僕は着てる物を適当にそこら辺に脱ぎ捨ててそのままベッドに潜り込む。
眼を閉じても一向に眠くならない。特にすることもなかった僕は、
今日一日のことを思い返す。思ってみるといろいろあった。

本来はリリアーナ達を適当にイジめてやろうと思って生徒会に入ったのに……
いざ蓋を開けてみればアイツ等にふり回されてばっかりだ。
マオ「……でもなんで僕はあいつらに付き合っているんだろう」
考えてみれば…別に途中で関わり持つことをやめることは簡単だ。
なのになんでそれをしないんだ僕は…まさか依存しているのか……この僕が。
今の妙な孤独感もあいつらから離れているせいなのか……?
マオ「だから独りで良いって言っただろ、マオ……」
そう呟くと唐突にヴァンエレンの顔が浮かぶ、
そういえば……もうあいつとは主従関係になったんだっけ。
マオ「ヴァンエレンが僕の使い魔………」
自然に顔が綻んでいるのに自分で気が付き赤くなりながら顔を振る。
マオ「違う違う!だいたい使い魔といっても何の役にも立たないじゃないか…
 ライブの時は僕なんかどうでもいい様子だったし。さっきも一人で行っちゃったし……」
その後もヴァンエレンに対する不満を言った後虚しくなって天上を見上げる。
低いわけでもないのに天上から凄い圧迫感を感じて横を向きうずくまる。
マオ「なんでかな、押し潰されそうだ………」

その後も眼は瞑るも寝付けずにいると、部屋の扉が静かに開く。
知り合いか、それとも不法侵入者なのか?
入ってきたのが誰なのか気になり少しだけ目を開けてみる。
暗くてよく見えないがマントに蝙蝠の羽……ヴァンエレン?

その影は足音を忍ばせてマオのベッドまで近づくと、その上に身をかがめた。
いきなり行動に金縛りにあったように動けず、
息がかかるぐらいに近くにくるヴァンエレンに対して
自分でも異常なぐらい体が強張るのを感じる。
しかし肩を揺さぶられて始めて気がつく。
リリ「マオマオ、ねー、起きてってば。マオマオ!!・・・・・・・あ、起きた?良かった~!」
ただ紛らわしい格好をしている莫迦(リリアーナ)だということが……
リリ「いやー起きてくれてホント助かったわ。
 実は、どーしても今からレベッカさんを迎えに行かないといけないの」
リリアーナはレベッカが、ブルースの恋人ジルと同一人物であること、
ヘレンの魔法で、一時的にレベッカが元の姿に戻れたこと、
魔法が解ける12時前にレベッカを迎えに行くのだということなどを説明した。
てっきりヴァンエレン本人かと思って怖かったというのにマイペースに
話しを続けるリリアーナに苛立ちを覚えながらも話しを聞く。
リリ「今頃仲良くしてるといいんだけど・・・・・・私とっさに、『ジルさん』を『レベッカさん』って呼んじゃったし』
マオ「……それで?僕にどうしろって言うんだ。ジルだかレベッカだが知らないけど
 あの変態を向かえに行くなら勝手に一人で行けばいいじゃないか…」
リリアーナに対して素っ気無い態度を取ってまたベッドに潜り込む。
だいたいそれでなくても今日は疲れてるのに凄く疲れるお前に付き合って
あの一緒の空間にいるだけで疲れる変態の救助なんかしてたら過労死する。
手を出しぶらぶらと振りさっさと出て言ってくれとリリアーナにアピールする。

リリ「でね、外に出ようと思ったんだけど、白百合騎士団が妙にぴりぴりしてて。
 外へのルートが全部塞がれててね、弱ってたところだったの」
しかしリリアーナは出ていくどころかごそごそと何かの準備をし始めた、
その態度にとうとう我慢の限界を迎えて下着一枚ということも忘れてベッドから飛び出て叫ぶ
マオ「人の部屋で勝手に何をしているんだぁぁっ!!ここは僕の部屋だぞ!エリートの部屋だ!!
 だいたいなんでそんな紛らわしい格好して入ってくるんだ!
 僕からしたらおちょくられてるとしか思えないんだが!?」
息を切らしながら怒号を飛ばす僕に対して、リリアーナはポカーンと呆けているかと思ったら
いつものようにニコニコしながら説明する。
リリ「あ、この服?マオマオの部屋に行くって話したら、同室のアルが特別に貸してくれたの。
 天使の羽根つきレインコートと帽子だなんてオシャレよね。ほら見て、この羽動くのよー」
リリアーナは背中の白い羽をぱたぱた動かしてみせた。
天使の羽根つきレインコート……天使?急いで部屋の電気をつける。
すると確かにリリアーナの服には蝙蝠の羽などではなく純白の天使の羽がついている。
マオ「くそ……やられた……暗くて見分けがつかなかった……」
というとさっき僕は勝手に思い込んでいたということか……アルナワーズめ。
いや、アルナワーズもそうだがこんな服を喜びながら着るリリアーナもリリアーナだ……

リリ「で、レベッカさんを迎えに行く話の続きなんだけどね。
 玄関がダメなら窓から出ようと思ったんだけど、私達の部屋の窓は夜絶対開けられないのよね。
 フリージアの部屋の窓は凍ってて、開け閉めするのがちょっと大変だし。
 かといって窓からの出入りを頼めそうな友達の部屋は、もっと上の階で縄ばしごの長さが足りないの。
 だからマオマオ、悪いけど、ちょーっと窓から出入りさせてもらっていいかな?」
落ち込んでいる暇もなく話しを続けるリリアーナ、しかも僕に同意を求めている癖に
もう縄ばしごは既に僕の窓から落としている。どういうことだ……断ることは許さないとでも言っているのか?
マオ「…もういいから勝手にしろ……」
もうどうでもいいといった感じでまたベッドに入ろうとすると更に続きを言ってくる。
リリ「あ、私が下まで降りたら、縄ばしごはいったん引き上げてくれると嬉しいな。
 レベッカさん連れて来たら合図を送るから、悪いけどその時にまた縄ばしご下ろしてくれると助かるわ」
マオ「あーもう!分かったよ、分かった!!分かったからさっさと行ってさっさと戻って来い!」
もうここまで来たらリリアーナに早いところ目的を遂げてもらって出て行ってもらったほうが早い。
不機嫌にフンッと鼻を鳴らしている僕をリリアーナが見る、なんだよと言うと
今度は空気を読まずに満面の笑みを浮かべる。
リリ「何だかんだ言ってても、いっつも最後は助けてくれるんだよね。ありがと、マオマオ。
 ―――― じゃあ・・・・・リリアーナ行きます!」
マオ「………フンッ、まあお前みたいな馬鹿は放っておいた方が大変だからな……」
階段を下りていくリリアーナから目を逸らして聞こえたかどうかは分からないが僕はそう呟く。

しかしどうしたのかリリアーナは一階止まり顔を上げる。
リリ「それにしてもマオマオって、わりと散らかし魔なのね。
 でも、ブラくらいはちゃんと拾っておいた方が。私、さっきうっかり踏んじゃっ
その僕は言葉に顔を赤くしながら縄ばしごを左右に揺らす。
マオ「くだらないこと言ってないでさっさと行けって言ってるんだ!」
リリ「――――うわっ?!うわっ!!
 ご、ごめんっ、今の無し!だからそんなに怒らないで――――!!」
リリアーナは何とか縄ばしごを降りると、慌しく闇の中へと消えて行った。

リリアーナが降りたのを確認すると縄ばしごを上げてやれやれと溜息をつき天上を見上げる。
さっきと同じ天上なのに、不思議とさっきの圧迫感は消えている……
マオ「………だから嫌なんだアイツ等は……」

その後戻ってきたリリアーナの様子が明らかにおかしかったが、
僕は特に問いただすわけでもなく部屋を出ていくリリアーナに一言、
おやすみと言ってベッドに入り眼を閉じまどろんでいった。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年06月09日 16:57
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。